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Mistake
Mistake【38】
「それ初耳なんだけど♡」
2人で布団を被っているだけでも十分あたたかいけど、ひそひそ声で会話をするたびに布団内部の熱は上がっていっている。
(布団被ってえっち――――ってそういえばした事ないけど、えらい事になりそうね……♡♡)
「初めて言ったから初耳で当然だよ♡」
「…………待って響。それじゃあ、あの日カラオケ誘ってくれたのってもしかして――……」
「うん、そう♡ 声気にしないで楽しくお喋り出来るところって言ったら、スタジオかカラオケかなぁと思ったから♡♡」
「……響……♡♡ あんたって本当に最高のおと――――じゃなくて! 手でイかされるほう選んだ話とMGDとなんの関係があるのよ? ……関係……ある……のよね? 関係ない話わざわざここまで引っ張ったりしないわよね??」
「MGDは関係ないよ?♡ 関係あるのはカラオケのほう♡♡」
「前置き長――――いえ、あたしが長引かせちゃったのね。ごめんなさい、ナチュラルに濡れ衣……」
「全然気にしないで♡ 僕、奏とお喋りするのだ~いすきだから♡♡」
響は軽やかな笑い声を上げるとともに、腕を伸ばした。
「そう言ってもらえると救われるわ。あんたってほんと良い男ね♡」
布団を優にはみ出した長い腕があたしの頭部を乗せてくれる事は、この先あるのだろうか。
「えへへへ♡♡ さっき途中でやめちゃったから聞けないかと思ったよ♡ 惚れ直した?♡」
「ええ、とっても♡ ……あの日のカラオケ、人生で1番楽しいカラオケだったからよく覚えてるのよね」
「僕も僕も♡♡ 一緒に行ったのが奏だったし、ライブ終わりでテンションもいつも以上に上がってたし♡♡」
「カラオケでセトリ再現した事は前にもあったけど、ライブに行った足で……っていうのは初めてだったし、盛り上がり方が尋常じゃなかったわよね」
「うん♡ 奏、歌めちゃめちゃ上手いし♡♡ あの日は虞詩音ちゃんに寄せて歌ってくれてたけど、僕が昔好きだった歌い手さんにも声似てたなぁって今思い出したよ♡」
「………………歌い手?」
ここで登場すると思っていなかった単語だ。胃の腑に冷たいものが滑り落ちていく。
(あたしも若気の至りで一時期やってた事はあるけど、まさかね…………)
窮地を脱してしばらく、和やかな会話が続いていたと思っていたけど、どうやら次なる危機がこの身に迫っているらしい。
「うん♡ 歌い手さん♡ だけどCD出してたりするような有名な人じゃなくてかなりマイナーなひとだったから、きっと奏も知らないんじゃないかな?」
(…………あたしじゃないわよね?? 響とはギリ同年代か微妙に外れるかってくらいだけど、2人とも歌ってみた全盛期には立ち会ってるわけだし、可能性は皆無じゃない……)
歌い手時代の話し声からなるべく遠い声を出せる喉を作ったあと、おそるおそる口を開いた。
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