198 / 337
Mistake
Mistake【39】
「……そんなマイナーな歌い手、響はどうやって見つけたのよ?」
探りをかけるときは――とりわけ心から求める情報を取りに行くときは――いきなり核心を突くのではなく遠くから攻めていくほうが良い。
(ズバリ切り出す勇気がないだけとも言えるけど!! ……ってあたし、誰に言い訳してんのかしらね)
「……そんなにしちゃダメだよ奏……♡♡ 今イったら僕の精子奏にかかっちゃうよ……♡♡」
返事を待つ間も落ち着かなくて、知らず知らずのうちに手を動かしてしまっていたらしい。
「え? …………あっ、ごめんなさいね……♡♡」
鼻にかかった声と大きな手に止められ、ぱっと手を広げた。
「ううん♡ 触ってくれててありがと♡♡ ……ん~っとねぇ……。僕がベースやってた話は前にもしたよね?」
「ええ。バンドで学園祭ステージ出たら一生分モテた話、一時期酔うたびに聞かされてたから忘れたくても忘れられそうにないわ」
「ごめんね奏……。でも嫉妬してくれてるって事だもんね♡♡ 僕ほんとに嬉しい♡♡」
「べ……っ、別に嫉妬なんかしてないわよ! 響がベースやってたの覚えてるのは爆モテ伝説のインパクトが大きいからじゃなくて、Furcasさんと同じポジションだからで――――♡ ほ、本当にそれだけなんだから!♡♡」
「……ふふふ♡♡ そっかそっかぁ♡ 奏がそう言うならそれで大丈夫だよ♡」
熱を帯びた頬を大きな手で包まれ、そっと撫でられる。
(右手でちんぽいじってからずっと、左手で触るの徹底してくれてる♡♡ ……そんなの気にしなくて良いのに♡)
「えっと……続き話すね? 僕ね、一時期弾いてみたも頑張ってたんだ~。さっきは好きな歌い手さんの事マイナーなひとって言っちゃったけど、そのひと僕の何倍も再生回ってて…………」
「響の弾いてみたはベースでしょ? ベースと歌なら歌のほうが再生されるのなんて当たり前だと思うけど。上手い下手じゃなくて、音楽やらない人間にとってベースってたぶん一番馴染みのない――言っちゃえば一番地味な役どころだと思うのよね。音楽やってる人間からするとドラムに負けず劣らず生命線なんだけど、このあたり分かり合える気がしないわよね」
「そうそう♡♡ ……って、ベースやってる僕が言っちゃうのも違うかもしれないんだけど♡ 奏も昔なにかやってたの?♡ 今もやってるのかな?♡」
「…………あ、あたしはほら!!! ベース担当推しだから色んな人のベース聴くようになって、それなりに聴き比べられるようになったから、ド素人のくせに音楽経験者みたいな口利いてるだけで――……!」
自分の不用意な発言が発端とはいえ、逆に問いかけられて目を泳がせてしまう。
頬を包んでくれている手だって、顔を背ける事が出来ないようにされているだけなのかもしれない。
(探ってたつもりが探られる側になってない!?)
手のひらに滲む嫌な汗を無視したくて、響のモノを握り直した。
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
独占欲全開の肉食ドクターに溺愛されて極甘懐妊しました
せいとも
恋愛
旧題:ドクターと救急救命士は天敵⁈~最悪の出会いは最高の出逢い~
救急救命士として働く雫石月は、勤務明けに乗っていたバスで事故に遭う。
どうやら、バスの運転手が体調不良になったようだ。
乗客にAEDを探してきてもらうように頼み、救助活動をしているとボサボサ頭のマスク姿の男がAEDを持ってバスに乗り込んできた。
受け取ろうとすると邪魔だと言われる。
そして、月のことを『チビ団子』と呼んだのだ。
医療従事者と思われるボサボサマスク男は運転手の処置をして、月が文句を言う間もなく、救急車に同乗して去ってしまった。
最悪の出会いをし、二度と会いたくない相手の正体は⁇
作品はフィクションです。
本来の仕事内容とは異なる描写があると思います。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!