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Love Me Tender
Love Me Tender【26】
「え…………!?」
わざわざ背中を丸めて無理な姿勢になってまで顔にキスをしてくれる優しさに感激していないわけでは決してないけど、ずっと好きだった男がそんな小細工をしてまであたしを引き留めようとしていたことに対する驚きと喜びはそれを軽く上回った。
(お互いに襲おうとしてたってわかったときは同じだと思ってたけど、響の事舐めてたかも。……計画的な犯行って事だものね……♡ 危険日狙い撃ちするとか♡♡ あたし、相当ヤバい男に捕まっちゃった……?♡♡)
「あ、あとね~♡ 録画繋がりでさっき言ってた音楽番組。配信終了早まっちゃったやつ。あれも最高画質で録画してCMもカットしてあるから、好きなときに観れるよ♡♡ 観たくなったらいつでも言ってね♡」
「ありがとう。…………でもそれ、今言う必要あったかしら?♡ あとじゃダメだったの?」
「ん~。いつ言おうか迷ってたんだけど、このあとじゃ僕も忘れちゃいそうだから今のうちに言っといた♡ ムード壊しちゃってもすぐ作れる自信あるし♡ 奏が観たかったら明日一緒に観よっか♡♡ 僕もMGDは好きだし♡ ……でも、furcasさんにキャーキャーされすぎたら、きっと僕やきもち焼いちゃうから……。ちょっぴり抑えめにお願いね?」
可愛く首を傾げた響は、今度こそ唇にキスをくれた。
こんなのもう完全に相思相愛の純愛カップルのピロートークでしかないけど、実際に行われたのは同意も合意もない一方的な危険日中出しセックスで、あたしは明日午前休を貰って産婦人科で緊急避妊薬を処方してもらってから出勤するつもりだった。
だから、滑らかに出てきた提案に紛れた違和感を察知する事が出来た。
「明日…………?♡ 婚姻届書いたら帰してくれるって約束じゃないの?♡」
尋ねる声は緊張で張り詰めていた。――こいつはまだなにかとんでもない事を企んでいるという確信があったから。
「あ♡ 記憶力は良いんだ♡♡ 危機管理能力はダメダメなのに♡」
「……その手には乗らないわよ。答えて頂戴。明日って何よ。どういう事?」
安い挑発ではぐらかそうとした響に掛けた声は、ひとつ前の台詞とは打って変わって冷や水のように冷たく冴えていた。
「奏にはお仕事辞めてもらって、僕のお嫁さんになってもらおうと思って♡♡ 僕は出勤しようと思ってたけど、明日はお仕事お休みして奏と一緒にいてあげよっかな~♡ 流石にずっとは無理だけど、明日1日くらいなら♡ そしたら朝から好きな事出来るもんね♡♡ 録画したのも観れるし婚姻届も出しに行けるし♡ 」
(そんなの絶っっっ対嘘……♡ わざと言わなかっただけで朝から晩までえっちな事する気だわ……♡ 何度も種付けして確率上げながら、病院にも行かせないつもり…………♡♡)
響は冷たい声を浴びせられてもなんのそのといった風で、一番奥に挿し込んだまま、固く結んだ唇に自分のそれを重ね合わせた。
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