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1章
(48)厨二病真っ最中だっていいじゃない!
しおりを挟む次々と殺されていく聖騎士兵。
「やはり先の大戦で兵を失っていたのか。
農民を徴兵したのだな......」
シンドラーは聖騎士兵のレベルの低さに安堵する。
(これならウァイトに集中できる)
右軍ではスカイ・フライと
水のシュトラウス・雷のアウグストが
戦闘を繰り広げている。
スカイ・フライは
愛馬『可憐な稲妻がほとばしる』
愛馬『ラブリーライトニングバースツアウツ』に乗馬して戦っている。
スカイ・フライは14歳である。
ただいま厨二病真っ最中である。
スカイは雷属性の雷聖魔法を使う。
フライは風属性の風聖魔法を使う。
疾風迅雷のごとく連携して戦うのが
二人の特徴である。
スカイとフライは双子だけあって
手慣れた連携で戦っている。
シュトラウスもアウグストも追い込まれてる。
「やはり風神雷神がごときと
うたわれているだけのことはあるな」
アウグストがぼつりとつぶやく。
「シュトラウス、あやつらが油断するまで
スピード勝負を仕掛けるぞ」
そう聞くとシュトラウスは詠唱を唱える。
聖霊召喚 :ウォーターリーパー
水聖魔法陣:ケルピー
水聖魔法 :アクアスフィア
水の化身が馬となって2体現れる。
シュトラウスとアウグストは馬にまたがり
スカイとフライに対抗する。
水の化身となった馬のような怪獣ケルピーは口から高圧の水による攻撃を仕掛ける。
辺り一面を水浸しにしながら
攻撃を仕掛けるケルピー。
スピードを持ったシュトラウスと
アウグストは戦況を盛り返す。
激しい戦闘が繰り広げられる。
スカイとフライは劣勢になっていく。
双子だからこそ編み出せた必殺技で
一気に盤上をひっくり返そうと試みる。
「疾風迅雷のごとく、我、電光石火」
スカイフライによる最速の必殺技を繰り出す。
「来るぞ!変形しろ」
シュトラウスは水の化身に命令をする。
ケルピーは自らを消滅させて
最大の量の水を噴射することにより
疾風迅雷のごとく、我、電光石火を
止めようとする。
それでも止まらない。止められない。
スカイとフライはシュトラウスにたどり着き
一撃にてほうむる。
聖霊召喚 :トール
雷聖魔法陣:フェスティバル
雷聖魔法 :スパーク
もう1人のアウグストは
すばやく詠唱を済ませていた。
「もうきみ1人だよ。降参しなよ」
スカイとフライが地上に降り立ち
アウグストと視線が交わる。
その瞬間、
「バババババッパチパチ」
スカイとフライに電流が走る。
アウグストは少し宙に浮いている。
スカイとフライは一瞬にして
戦闘不能に陥る。
「シュトラウスの命を賭した作戦、
感謝する。
まさかシュトラウスが死に至るとは
おもわなかったがよくやってくれた」
「シュトラウスは水の化身で
この大地を水浸しにすることが目的だったのだ。
おまえ達が油断して地上に降り立ったのが運の尽きだ。
わたしの聖霊トールによる
スパークフェスティバルは
いかがだったかね。
雷聖魔法は水と相性がいいからね」
「おやっ、もう死んだかね」
動かない2人を見てアウグストは
中央の戦地へ向かった。
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