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1章
(67)中央帝国は残虐な侵略国家だった?
しおりを挟む「おまえが新しい鬼人族の族長トリチだな」
「はい。この度はドワーフ国への遠征に
お選びいただきありがとうございました。
この身に代えてもライト様をお守りします」
「ありがとう。法皇国のドノバンも
案内役で連れて行く。
仲良くしてやってくれ」
「かしこまりました」
……… ……… ………
「マーラ、聞きたいことがある」
「お呼びいただけるとは珍しいですね。
なんでもお聞きください」
「前のライトの記憶から少し前に
ドワーフ国を攻めていた記憶があるのだが
そのことについて詳しく教えてほしい」
「かしこまりました。それでは
概要についてお伝えします」
……… ……… ………
オーガス大戦の数ヶ月前、中央帝国は
ドワーフ国へ侵攻していた。
狙いはきたる聖騎士国との対戦のために
ドワーフ国の従属化と
地の宝珠を探すためだった。
ドワーフ国へ攻め込んだのは、
獣人族長ヘリとその部族である
猫族、犬族であった。
ドワーフ5戦士という強者が前面に出て
対抗をした。
ドワーフは守備面では優れているが
戦略面や攻撃面では
獣人族に遅れをとっていた。
ドワーフ5戦士は獣人族の狡猾な罠にかかり
5戦士のうち3戦士が捕まることになった。
ライトの指示により、獣人族長ヘリは
ドワーフ3戦士に地の宝珠のありかを
しゃべらせるために拷問を繰り返させた。
ドワーフ3戦士は持ち前の耐久性が仇となり
ひどい拷問を受け続けることになる。
誰1人ドワーフ国の情報を
吐くことはなかった。
1人のドワーフは苦し紛れに
大十字の土のドノバンが
持っているかもしれないと
嘘をついた。
そのことにより
中央帝国はドノバンに
近づくようになった経緯がある。
ライトの指示によりドワーフ戦士の
1人を殺害して凄惨な骸をドワーフ国への
送りつけることもした。
ドワーフ国は中央帝国の悲惨なやり方に
怒りの頂点に達する。
ドワーフ国は総攻撃を仕掛けるが
人質2人を前面に出され攻撃ができずに終わる。
ヘリはドワーフ王に地の宝珠のありかと
人質交換を申し出るも地の宝珠は
持っていないの一点張り。
戦局が膠着することになる。
ライトは人質として
ドワーフ2戦士が価値がないと判断し、
ヘリに殺害を命じる。
方法は戦場にてドワーフ2戦士を
貼り付けの刑に処し、
どこまでドワーフ戦士が耐えられるか
切ったり、刺したり
拷問を繰り返した。
ドワーフ国は動かなかった。
ドワーフ3戦士が人質に取られたように
今回の磔の拷問も罠に違いないと
思ったからだ。
そして2戦士が生き絶えた。
ドワーフ国は守りを固めて
打って出てこなかった。
出てこない敵にはやれることが
少ないのが戦争である。
ヘリはライトに指示を仰ぐ。
指示は首都ウランへの帰還だった。
理由は、ライトの子供が重病となり、
戦争どころではなくなったのだ。
ドワーフ国は中央帝国の猛攻を耐え抜いたのだ。
ドワーフ国にとって中央帝国は
残虐な侵略国家そのものだった。
凄惨な拷問、汚い戦い方、
何をとっても許せるものではなかった。
「マーラ、だいたいわかった。
私は前のライトは大嫌いだということが」
「中央帝国も獣人族もそのような
戦い方をながらく続けてきました。
いまさら平和主義では通せません。
過去を踏襲して大陸統一をするべきです」
「私がライトとなったからにはそれを
変えていく。
ドワーフ国へは謝っても
許されることはないだろうが
それでも平和的解決を模索する」
「遠回りです。それではライト様が
生きているうちにはなにも
成し遂げられません」
「それでも成し遂げる努力をする」
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