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堕ちたバイオリニストを救う人
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結果は、どうなったか。
花子は、勿論、結果を真っ先に知りたがった。
僕らの将来に、入団がかかっているのかは、僕にとって問題ではなかったけど、
花子には、ブランドが必要だった。
そういう事だ。
僕には、花子の家族に会う為に、ブランドが必要で、
和菓子屋の貰いっ子というのは、足りなすぎた。
「結果を知りたい?」
意地悪した。
早く知りたいだろう。
でも、僕は、なるべく、知られたくなかった。
「言えないの?」
花子は、イラついた。
「そうだね・・・」
僕は、ため息をついた。
先ほど、聞いたばかりの内容をそのまま、伝えようか。
「期待に添えません」
そのまま、伝えた。
「そう・・・」
花子は、そっけなく返事した。
「ねぇ。海は、バイオリン好きなんでしょう?」
「そうだよ」
「オーケストラ意外、考える?」
「そうだね」
僕は、それ以上、答えなかった。早く、僕に何らかのシルシを付けたいのだろう。
昔の僕だったら、花子の意に染まろうとしただろう。
だけど、今は、違う。
花子に、伝えなかった続きがある。
確かに、入団はできなかった。課題曲が、イマイチだった事もあるが、勝手に、別の曲を弾いたせいもある。
それで、落ちたけど。その後、連絡をくれた人が居た。
「榊です」
審査員の一人だった。
残念ながら、入団テストは、堕ちてしまったが、その人からの誘いの連絡だった。
「一緒に、活動してくれる人を探していたんだ」
審査員の中でも、少し、風変わりな人で、有名だった。
「癖のある弾き方だったね。昔、一緒に活動した事のある奴を思い出したよ」
白髪混じりの顎髭が、印象的だ。
「レストランとか、イベントで、弾いてくれる人を探していてね。音楽を身近に、感じられる場を作りたいと思っていて」
榊は、確か、幾つかの大きなレストランを海外に、持っていると聞いている。
「君の癖に、惹かれてね。今度、会ってくれないか?」
癖のあるバイオリニストに癖のある人が、声を掛けてきた。
これは、花子に黙って居よう。
勿論、寧大にも。
その日、寧大からも花子からも、連絡がなかった。
いつもなら、
「どうだった?結果は?」
真っ先に、聞いてくれただろう。
落ちたと聞いたら、早速、シーイの活動で、気晴らし、しようと言ってくれただろう。
だけど。
連絡はなかった。
僕は、バイオリンを手に取った。
こっそり、家を出た。
落ちたと聞いて、父親は、ほっとするだろう。
「落ちたか・・・」
花子の思いとは、合わない。
僕の探す道は。
ぶらりと、家を出る。
そして、いつもの公園。
あの時と同じ様に、弾いてみるか・・・。
僕の癖のある弾き方。
今日は、歌わない。
心を込めて、弓を引く。
どこかで、誰かが、聞いてくれて、
癒されてくれるなら。
シーイの代わりが、いくらでもいるなら。
僕は、バイオリンだけを弾く。
僕の弾き方が、癖があるなら
きっと、唯一無二の弾き方なのだろうから。
「やっぱり・・そう」
夢中になって、弾いていると、愛くるしい顔をしたゴールデンが現れた。
そして、そう。あの女性。
「逢いたいと思っていたの」
僕は、いつの間にか、目の前に現れた彼女に、どう、答えたらいいか、戸惑ってしまった。
「本当のシーイに逢いたいと思っていたの」
本当の。
僕は、口を開きかけた。
花子は、勿論、結果を真っ先に知りたがった。
僕らの将来に、入団がかかっているのかは、僕にとって問題ではなかったけど、
花子には、ブランドが必要だった。
そういう事だ。
僕には、花子の家族に会う為に、ブランドが必要で、
和菓子屋の貰いっ子というのは、足りなすぎた。
「結果を知りたい?」
意地悪した。
早く知りたいだろう。
でも、僕は、なるべく、知られたくなかった。
「言えないの?」
花子は、イラついた。
「そうだね・・・」
僕は、ため息をついた。
先ほど、聞いたばかりの内容をそのまま、伝えようか。
「期待に添えません」
そのまま、伝えた。
「そう・・・」
花子は、そっけなく返事した。
「ねぇ。海は、バイオリン好きなんでしょう?」
「そうだよ」
「オーケストラ意外、考える?」
「そうだね」
僕は、それ以上、答えなかった。早く、僕に何らかのシルシを付けたいのだろう。
昔の僕だったら、花子の意に染まろうとしただろう。
だけど、今は、違う。
花子に、伝えなかった続きがある。
確かに、入団はできなかった。課題曲が、イマイチだった事もあるが、勝手に、別の曲を弾いたせいもある。
それで、落ちたけど。その後、連絡をくれた人が居た。
「榊です」
審査員の一人だった。
残念ながら、入団テストは、堕ちてしまったが、その人からの誘いの連絡だった。
「一緒に、活動してくれる人を探していたんだ」
審査員の中でも、少し、風変わりな人で、有名だった。
「癖のある弾き方だったね。昔、一緒に活動した事のある奴を思い出したよ」
白髪混じりの顎髭が、印象的だ。
「レストランとか、イベントで、弾いてくれる人を探していてね。音楽を身近に、感じられる場を作りたいと思っていて」
榊は、確か、幾つかの大きなレストランを海外に、持っていると聞いている。
「君の癖に、惹かれてね。今度、会ってくれないか?」
癖のあるバイオリニストに癖のある人が、声を掛けてきた。
これは、花子に黙って居よう。
勿論、寧大にも。
その日、寧大からも花子からも、連絡がなかった。
いつもなら、
「どうだった?結果は?」
真っ先に、聞いてくれただろう。
落ちたと聞いたら、早速、シーイの活動で、気晴らし、しようと言ってくれただろう。
だけど。
連絡はなかった。
僕は、バイオリンを手に取った。
こっそり、家を出た。
落ちたと聞いて、父親は、ほっとするだろう。
「落ちたか・・・」
花子の思いとは、合わない。
僕の探す道は。
ぶらりと、家を出る。
そして、いつもの公園。
あの時と同じ様に、弾いてみるか・・・。
僕の癖のある弾き方。
今日は、歌わない。
心を込めて、弓を引く。
どこかで、誰かが、聞いてくれて、
癒されてくれるなら。
シーイの代わりが、いくらでもいるなら。
僕は、バイオリンだけを弾く。
僕の弾き方が、癖があるなら
きっと、唯一無二の弾き方なのだろうから。
「やっぱり・・そう」
夢中になって、弾いていると、愛くるしい顔をしたゴールデンが現れた。
そして、そう。あの女性。
「逢いたいと思っていたの」
僕は、いつの間にか、目の前に現れた彼女に、どう、答えたらいいか、戸惑ってしまった。
「本当のシーイに逢いたいと思っていたの」
本当の。
僕は、口を開きかけた。
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