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乾いた風は、炎を呼んで
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瑠璃光は、のんびりと馬を止め、近くの大きな木の下で、休む事にした。途中で、購入した包まれた木の実を取り出すと幾つかを、阿と吽に放り投げ、自分は、大地に、手足を伸ばして寝転んだ。
「緊張なさすぎだろう?」
紫鳳が嗜めたが、気にしない。
「お前がいるだろう?」
「主さんよ。。。」
式をを出すのが、瑠璃光だが、意外とこの術者は、放任主義だ。あまり、縛る事はないが、自分の命は、自分で、守らなくてはならない事が多々ある。多分、今までも、多くの式神がいたはずだが、現存しているのは、紫鳳だけであろう。紫鳳は、半分、呆れながら、弟を見守る気持ちで、狂乱に興じている村娘の集団を見ていた。踊りは、終わる事はない、亡くなった者達を、慰める踊りは、終わる事もなく、延々と続いていく。途中、旅人が、青嵐のように巻き込まれ、最初は、娘達と、踊れる事に、嬉々としていたが、もはや、疲労困憊で、息も絶え絶えとなっている
「いつまで、続くんだ?」
旅人が尋ねた。
「許しが出るまで」
「許しは、いつでるの?」
「自然に、体が、止まる」
「誰が、決めるの?」
「主様」
「主様は、どこ?」
青嵐が聞くと、みんなの表情が一斉に凍りついた。変わらないのは、1人の1番、若そうな娘だった。太鼓を打ち、リズムをとっていた。
「みんな、嘘つきだ」
少女は、呟いた。
「毎年毎年、嘘をつきよる」
青嵐が、皆から、聞き出した事によると、最初に、この若い少女が太鼓を打ちながら現れ、次第に、音に惹かれて、若い娘達が、踊りの輪に加わっていったそうだ。後は、青嵐のように、音に惹かれ、若い者が次から次へと、踊りの輪に加わっていった。
「約束を守らないから、連れていく故」
少女は、どう見ても、人間にしか見えない。
「妖物には、見えないが」
紫鳳は、会話を聞きながら、瑠璃光の顔をみた。
「妖物ではない」
瑠璃光は、あくびをしながら、紫鳳の顔をみた。
「必ず、理由はある」
踊りの輪の中には、意識を失っている者もいるが、音につられ、操り人形の様に、体を動かしていく。踊りの輪は、次第に、川岸へと近づいていく。
「このままだと、川に入っちゃうよ」
「知っている」
相槌を打つように、会話の間に、太鼓が入り、打ち続けられていく。
「みんな、死んでしまうよ」
「わかっている」
「止めてよ」
青嵐は、少女に懇願した。
「だめだ」
「おいらが、止めてもいいか」
「できる訳がない」
青嵐は、口笛を吹くと、指先で、空間に文字を書き始めた。文字の頭から、金色に輝き始め、炎を伴って消え始めた。それをキッカケに、青嵐の両手足から、炎が上がり、細い糸になり、踊りの輪に広がっていった。
「うわぁ!」
踊りの輪の人達は、悲鳴を上げ、呪縛が解けたと知るや、散り散りに走って逃げ出した。残ったのは、意識を失い倒れた何人かの人と、その少女と、青嵐だった。
「余計な事をして。かえって面倒な事になるのに」
「乗りかけた船だい」
青嵐は、小鼻を鳴らした。
「緊張なさすぎだろう?」
紫鳳が嗜めたが、気にしない。
「お前がいるだろう?」
「主さんよ。。。」
式をを出すのが、瑠璃光だが、意外とこの術者は、放任主義だ。あまり、縛る事はないが、自分の命は、自分で、守らなくてはならない事が多々ある。多分、今までも、多くの式神がいたはずだが、現存しているのは、紫鳳だけであろう。紫鳳は、半分、呆れながら、弟を見守る気持ちで、狂乱に興じている村娘の集団を見ていた。踊りは、終わる事はない、亡くなった者達を、慰める踊りは、終わる事もなく、延々と続いていく。途中、旅人が、青嵐のように巻き込まれ、最初は、娘達と、踊れる事に、嬉々としていたが、もはや、疲労困憊で、息も絶え絶えとなっている
「いつまで、続くんだ?」
旅人が尋ねた。
「許しが出るまで」
「許しは、いつでるの?」
「自然に、体が、止まる」
「誰が、決めるの?」
「主様」
「主様は、どこ?」
青嵐が聞くと、みんなの表情が一斉に凍りついた。変わらないのは、1人の1番、若そうな娘だった。太鼓を打ち、リズムをとっていた。
「みんな、嘘つきだ」
少女は、呟いた。
「毎年毎年、嘘をつきよる」
青嵐が、皆から、聞き出した事によると、最初に、この若い少女が太鼓を打ちながら現れ、次第に、音に惹かれて、若い娘達が、踊りの輪に加わっていったそうだ。後は、青嵐のように、音に惹かれ、若い者が次から次へと、踊りの輪に加わっていった。
「約束を守らないから、連れていく故」
少女は、どう見ても、人間にしか見えない。
「妖物には、見えないが」
紫鳳は、会話を聞きながら、瑠璃光の顔をみた。
「妖物ではない」
瑠璃光は、あくびをしながら、紫鳳の顔をみた。
「必ず、理由はある」
踊りの輪の中には、意識を失っている者もいるが、音につられ、操り人形の様に、体を動かしていく。踊りの輪は、次第に、川岸へと近づいていく。
「このままだと、川に入っちゃうよ」
「知っている」
相槌を打つように、会話の間に、太鼓が入り、打ち続けられていく。
「みんな、死んでしまうよ」
「わかっている」
「止めてよ」
青嵐は、少女に懇願した。
「だめだ」
「おいらが、止めてもいいか」
「できる訳がない」
青嵐は、口笛を吹くと、指先で、空間に文字を書き始めた。文字の頭から、金色に輝き始め、炎を伴って消え始めた。それをキッカケに、青嵐の両手足から、炎が上がり、細い糸になり、踊りの輪に広がっていった。
「うわぁ!」
踊りの輪の人達は、悲鳴を上げ、呪縛が解けたと知るや、散り散りに走って逃げ出した。残ったのは、意識を失い倒れた何人かの人と、その少女と、青嵐だった。
「余計な事をして。かえって面倒な事になるのに」
「乗りかけた船だい」
青嵐は、小鼻を鳴らした。
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