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お前を撃って妹を活かす
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「やっぱり・・」
封雲は、後ずさった。
「面倒な奴に、狙われたな」
「何だよ」
次から次へと、飛んでくるオーブをかわしながら、封雲は、言う。
「まだ、残っていたんだな」
いつもの癖で、鼻の下を擦る。
「残ってって・・・」
「砂の姫だよ。知らないか?」
「知らない」
僕は、答えた。
山の寺では、多くを勉強させられた。
妖の事。幽鬼に関する事で、覚えなきゃ行けない事、習得しなくちゃいけない術。
山のようにあったが、僕は、落ちこぼれだった。
てか、天才を気取っていた。
努力しなくても、そこそこできる奴。
術を覚えるのは、早かった。
誰よりも。
だけど、知識を覚える事は、全く苦手てで。
覚える気もなかったけど。
早く、山から、出たかったし。
封雲は、努力家だった。
僕なんかより、勉強もしたし、山間で、術の練習もよくしていた。
だから、砂姫と聞いて、何?てしか、思わなかった。
「寺のあった、山の地の神だよ。神っていうより、ほとんど、妖怪に近いけど」
「見た顔なんだけど」
「音羽に似てて、当たり前だ。あの祠に、居たんだから」
「祠には居たけど」
僕は、いまいち、ピンと来なかった。
「砂姫の過ごす土地に、縛られていた妖怪だろう」
「妖怪って言うな」
僕は、否定した。
音羽を妖怪なんて、思った事はなかった。
音羽にも、人間の女の子として、生きた時代があって、結局、人を恨まなくてはならない境遇に追い込まれて、亡くなったって、昔、聞いていた。
「訳があるんだよ」
「お前の悪い所。同情しても、解決しない」
「何を解決するんだよ。同情じゃない。共感だ。音羽は、僕の大事な家族なんだ」
「家族か・・・」
封雲は、薄く笑った。
「じゃぁ。その家族にどうして、襲われているのか、教えてくれよ」
オーブの蛟は、僕らの背後に迫っていた。
蛟の頭に乗る砂の姫は、細い剣を突き上げ、僕らに斬りかかろうとしている。
封雲の、手から離れた札は、幾つもの剣となり、砂の姫に、降りかかるが、全て、細かい砂の雨に、なって落ちていった。
「颯太は、お前か?」
封雲の顔先に、迫ってる。
「違うよ。あっち」
颯太は、僕を指す。
「お前か?」
振り向く砂の姫に、
「そうだよ」
答えて、封雲は、笑う。
「数珠を持っているだろう。あいつが、颯太。寺のみんなが、守った小僧さ」
「え?」
封雲の態度に、颯太は、凍りついた。
封雲は、後ずさった。
「面倒な奴に、狙われたな」
「何だよ」
次から次へと、飛んでくるオーブをかわしながら、封雲は、言う。
「まだ、残っていたんだな」
いつもの癖で、鼻の下を擦る。
「残ってって・・・」
「砂の姫だよ。知らないか?」
「知らない」
僕は、答えた。
山の寺では、多くを勉強させられた。
妖の事。幽鬼に関する事で、覚えなきゃ行けない事、習得しなくちゃいけない術。
山のようにあったが、僕は、落ちこぼれだった。
てか、天才を気取っていた。
努力しなくても、そこそこできる奴。
術を覚えるのは、早かった。
誰よりも。
だけど、知識を覚える事は、全く苦手てで。
覚える気もなかったけど。
早く、山から、出たかったし。
封雲は、努力家だった。
僕なんかより、勉強もしたし、山間で、術の練習もよくしていた。
だから、砂姫と聞いて、何?てしか、思わなかった。
「寺のあった、山の地の神だよ。神っていうより、ほとんど、妖怪に近いけど」
「見た顔なんだけど」
「音羽に似てて、当たり前だ。あの祠に、居たんだから」
「祠には居たけど」
僕は、いまいち、ピンと来なかった。
「砂姫の過ごす土地に、縛られていた妖怪だろう」
「妖怪って言うな」
僕は、否定した。
音羽を妖怪なんて、思った事はなかった。
音羽にも、人間の女の子として、生きた時代があって、結局、人を恨まなくてはならない境遇に追い込まれて、亡くなったって、昔、聞いていた。
「訳があるんだよ」
「お前の悪い所。同情しても、解決しない」
「何を解決するんだよ。同情じゃない。共感だ。音羽は、僕の大事な家族なんだ」
「家族か・・・」
封雲は、薄く笑った。
「じゃぁ。その家族にどうして、襲われているのか、教えてくれよ」
オーブの蛟は、僕らの背後に迫っていた。
蛟の頭に乗る砂の姫は、細い剣を突き上げ、僕らに斬りかかろうとしている。
封雲の、手から離れた札は、幾つもの剣となり、砂の姫に、降りかかるが、全て、細かい砂の雨に、なって落ちていった。
「颯太は、お前か?」
封雲の顔先に、迫ってる。
「違うよ。あっち」
颯太は、僕を指す。
「お前か?」
振り向く砂の姫に、
「そうだよ」
答えて、封雲は、笑う。
「数珠を持っているだろう。あいつが、颯太。寺のみんなが、守った小僧さ」
「え?」
封雲の態度に、颯太は、凍りついた。
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