異世界おっぱい❤『おっぱいに誠実で何が悪い!〜異世界転生したら悪役令嬢の味方になってた件〜』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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《乳の矛盾と国家の選択編》──“張る自由”か、“整える支配”か

【第24話】 『王太子の選択、迫られる即位儀式』

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 ──ラグリス王国、王宮中央儀礼殿。
 白金のカーテンと赤絨毯が交差するその空間に、緊張が漂っていた。

 

「次期国王アレクシス殿下の即位儀式は、三日後に決定されました」

「王家の象徴、“祝福の揺れ”を携える儀式胸象(バスト・オブ・キングシップ)には、
 整った乳を備えた女性が適任とされております」

 

 会議室に並ぶ王族議員たちの視線が一斉に向けられた先──

 

 アレクシス=ヴァル=ラグリス王太子は、椅子の上で姿勢を正しつつも、
 その表情に確かな迷いを浮かべていた。

 

 彼の隣には、凛と立つ銀髪の令嬢、ユーフィリア・アルセリーナ。

 姿勢は端正、微笑みは完璧、そして胸元は──王国でも指折りの“完璧な乳構造”。

 

 だが、それを見つめる王子の瞳には、なぜか深い陰りがあった。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 「……どうして、こんなにも“揺れ”を感じないんだ」

 

 控室へと戻ったアレクシスは、ユーフィリアと二人きりになると、
 開口一番、そんな言葉を口にした。

 

「ユーフィリア。君は……何かを“張って”生きているか?」

「……突然ですね。殿下」

 彼女は変わらず微笑みながら、静かに答えた。

 

「私は“完璧な補佐官”であるべく設計され、
 この胸も、王太子の理想乳に“調整”されました」

「でもそれは、“胸を張る”こととは違う……のでしょうか?」

 

 アレクシスは何も言えなかった。

 

 王宮では、いま儀式の準備が急ピッチで進められていた。

 政務官の用意した書類には、**“王位継承の乳象徴性”**という項目まであり、
 国民に“王の象徴としての揺れ”をどう提示するかが論じられている。

 

「乳に誠実である必要などありませんわ」
 ──それが、ヴァネッサ夫人の意見だった。

 

 彼女は堂々と議会で主張する。

 

「整った乳こそが、この国の“安定”を象徴します」
「理想のフォルム、それは“民に安心を与える形”」
「誠実さなど、政治に不要。必要なのは制御された美ですわ」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 一方、王宮を遠く離れた義勇軍本部。

 拓真は、王子の即位の報せを聞き、机を叩いていた。

 

「“象徴胸”ってなんだよ……ッ! 乳は、人が生きる形じゃないのか!?」

「誰かの理想のために選ばれた“乳”が、国家の象徴になる……そんなの、間違ってる!」

 

 リリアーヌは黙って窓の外を見つめていた。
 彼女の表情は、どこか遠い過去を思い出すように、沈んでいた。

 

「……かつて私は、“象徴乳”になろうとして失敗したわ」

「揺れることを咎められ、誇ったことを非難され、“不要”と断じられた」

「それが……今度は、誰かの代わりに、誰かが象徴にされようとしてるのよ」

 

「王子に……伝えなくちゃ。揺れは“命令”じゃなく、“決断”なんだって」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 その夜。王宮のバルコニー。

 アレクシスは月を見上げていた。

 

 ──あの夜も、こんな月だった。

 リリアーヌに、婚約破棄を告げたとき。

 

 「揺れすぎるお前は、王妃にはふさわしくない」
 そう言い放った自分の声が、まだ耳の奥に残っている。

 

 けれど今。

 その“揺れ”が、誰よりも堂々と胸を張って生きていることを知っている。

 

 「ユーフィリア……君は、“象徴”になることに、誇りを持っているか?」

「私は……任務としてならば、誇りに思います」

「でも、もし“誠実に選ばれる乳”があるのだとしたら──
 それは、私ではないのかもしれませんね」

 

 そう言った彼女の横顔が、少しだけ寂しげに揺れた気がした。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 即位儀式は、三日後。

 王都中の魔導中継鏡でその様子が流れるという。

 アレクシス王子が選ぶのは──“整った象徴乳”か、それとも“揺れを許す未来”か。

 

 国家の根幹に揺れが迫ろうとしていた。
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