異世界おっぱい❤『おっぱいに誠実で何が悪い!〜異世界転生したら悪役令嬢の味方になってた件〜』

本能寺から始める常陸之介寛浩

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『翻訳された誠実に、揺れぬ者たちの影』 ――“自由の揺れ”に抗う者たち、そして誠実は揺れを超えて試される

【第59話】 『胸を張ること、それが自由と呼ばれるために』

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 ──夜明け前、王都・誠実乳育成塾。

 

 執筆室の明かりだけが静かに灯るなか、一人の少年が机に向かっていた。

 

 如月拓真。
 かつて「ただのおっぱい好き」として転生した彼は、今、“誠実乳”という言葉を世界に投げかけようとしていた。

 

 机上には書きかけの草稿と、何十通もの手紙。
 どれもが「この乳で生きたい」と願う人々の声だった。

 

 ・義乳を否定された少女
 ・乳を摘出したあと笑えなくなった母親
 ・男であることを理由に揺れることを咎められた青年
 ・“張る自由”を選んだことで国を追われた人々

 

 拓真はペンを握る手を震わせながら、ゆっくりと書き始める。

 

「誠実乳」とは、思想ではない。運動でも、戦術でもない。

 それはただ──**“自分の乳を、誰かのせいにせずに生きる覚悟”**である。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 【誠実乳世界共同声明】
 発表まで、あと三日。

 

 塾の作戦室では、リリアーヌを中心に世界各国の同調者たちと繋ぎ、
 “揺れの再定義”に向けた準備が進められていた。

 

 TYPE-Ø陣営の暴走が明らかになった今、
 「揺れ=混乱」という構図を根底から覆すためには、“胸を張る自由”を再び言葉にする必要があった。

 

 だが──それはあまりにも繊細な行為だった。

 

 「“揺れる自由”を叫ぶと、今度は“揺れない人”を否定してしまうかもしれない」

 

 ユーフィリアがそう言ったとき、リリアーヌは静かに頷いた。

 

 「だからこそ、“どちらも否定しない”言葉が必要なのよ」

 

 「それは強い言葉じゃない。“張る”って、そういうこと」

 

 「不安と矛盾を抱えたまま、それでも自分の乳を選ぶこと──
 それが、“胸を張る”ってことなんだから」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 拓真が書き続ける草稿には、迷いの跡が滲んでいた。

 

 “誰かの乳を否定しない”と“自分の乳を守る”の境目。
 “胸を張る”という言葉が、“攻撃”にすらなる今の世界。

 

 だからこそ、彼は何度も問い直した。

 

 「俺にとって、誠実って……なんだ?」

 

 ふと、昔の記憶がよみがえる。

 

 あの日。
 リリアーヌが初めて、“乳を語った”ときの姿。

 

 「この乳を、誰かに笑われたことがある。
 でも私は、この乳で歩いてきたから、生きてこられた」

 

 「それを、恥じたくない。だから、私は張るの」

 

 その言葉が、今も彼の中で揺れていた。

 

「張るってのは、勇気じゃない。
 諦めずに、“今ここにある胸”を受け止めようとすることだ」

 

 「だから俺は──この声明に、すべてを賭ける」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 最終原稿、完成。

 

 翌朝、リリアーヌは草稿を読み上げる。

 

【誠実乳共同声明・案】(草稿)

 私たちは宣言する。

 “揺れること”も、“揺れないこと”も、誠実である。

 誠実とは、“乳の動き”ではなく、“乳をどう生きたいか”という意志のあり方である。

 誠実とは、誰かに決められた形ではない。
 誠実とは、“この乳を選んだ自分”を肯定する力だ。

 だから私たちは、乳を語ることをやめない。

 それがどんな形であれ、どんな揺れであれ、
 私たちは“この胸で生きる”と、胸を張って言う。

 

 読み終えたリリアーヌは、静かに言う。

 

 「……ねえ、拓真」

 

 「“揺れの意味”を問われたとき、私たちができる唯一のことって、なんだと思う?」

 

 

 拓真は少し黙って、そして笑った。

 

 「決まってるだろ。もう一度──胸を張るんだよ」

 

 

 彼女は頷いた。

 

 「ええ。胸を張って、生きているって、言うのよ」

 

 「それが、“誠実乳”の最後の防壁なんだから」
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