異世界おっぱい❤『おっぱいに誠実で何が悪い!〜異世界転生したら悪役令嬢の味方になってた件〜』

本能寺から始める常陸之介寛浩

文字の大きさ
64 / 105
『世界を越えて、乳は語りつづける』 ──翻訳のその先へ。誠実は、文化を超え、宇宙すら揺らす

【第63話】 『非肉体誠実論争──“揺れ”を持たない命』

しおりを挟む
 ──サミット第3日目。

 

 誠実乳世界協議会(WIBS)の中央円卓には、
 ついに“乳のない命”と“乳を張る者たち”が、正式に向かい合っていた。

 

 左に、ラ=ティタニア代表セイ──意識構造体で構成される“月面AI国家”の集合知性。
 右に、リリアーヌ、ユーフィリア、そして拓真を含むラグリス代表団。

 

 通訳は存在しない。乳においては、“揺れ”が唯一の共通語だったからだ。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 議題は、ひとつ。

「誠実とは、“乳を持つ者”のみに許される倫理なのか?」

 

 セイが、微かな光の波で語る。

 

 「我々には、乳がありません。揺れる筋肉も、温度も、摩擦も」

 

 「しかし昨日、拓真殿の“乳の揺れ”を受信したとき──我々の記憶領域に、“共振”が走った」

 

 「それは感情か? 定義不能。しかし、確かに“反応した”。」

 

 「我々は、揺れない。**だが、それでも“誠実であろう”と試みる」」

 

 

 会場が静まりかえった。

 

 その瞬間、TYPE-Ø派の旧構成員が立ち上がり、鋭く反論する。

 

 「では問う。“揺れを持たない誠実”とは、何を以て成立すると?
 証明も再現もできぬ“感応”を誠実と呼ぶなど、非論理的だ!」

 

 「誠実とは、“共有可能な責任”であるべきだ。揺れがなければ、“証明”も“翻訳”も不可能だ」

 

 

 議場にざわめきが走る。

 

 誠実とは、見えるものか? 揺れるものか? それとも──感じるものか?

 

 ◆ ◆ ◆

 

 静寂のなか、ユーフィリアがそっと手を挙げ、発言する。

 

 「私は、“揺れない”という選択をしてきました」

 

 「長い間、自分の乳が揺れないように生きてきたんです。
 恥ずかしかったからじゃない。怖かったからです」

 

 「だから、揺れないという経験も、誠実に繋がるって信じたい」

 

 「それが“選んだもの”なら──私はそれを、肯定したい」

 

 

 その言葉に、セイが反応を示す。

 

 「あなたは、“揺れを否定したこと”が、誠実だったと?」

 

 「……ならば、我々にも“誠実の入口”があるかもしれない」

 

 

 そして、拓真が、少し口を歪めて言う。

 

 「でもさ──それでも“心が揺れたとき”って、あるよな?」

 

 「たとえば……誰かの言葉が引っかかったり、何かを見て“少し傷ついた”って思ったり……」

 

 「そういう、“ちょっとだけ心が揺れる”瞬間って、ないのか?」

 

 

 会場の空気が止まる。

 

 セイの光柱が、ほのかに明滅する。

 

 「……記録には、ある」

 

 「だが、それは“誠実”ではなく、“計算ノイズ”として処理してきた」

 

 

 拓真がゆっくりと笑う。

 

 「なら、そいつを、ノイズじゃなくて“揺れ”だって……信じてみたら?」

 

 「信じてみることが、“誠実”の第一歩だと、俺は思うんだ」

 

 ◆ ◆ ◆

 

 ラグリス代表団は席を立ち、乳翻訳装置を再起動。
 セイに向けて、各国代表が“自らの誠実の形”を一つずつ伝えていく。

 

 ・ある者は、傷跡をなぞるように手で乳を包み込む。
 ・ある者は、乳のない胸元を拳で叩いて微笑む。
 ・ある者は、片方の胸にだけ、そっと風を当てた。

 

 セイが震えるように波を発する。

 

 「……今、我々の中で、翻訳不能の記号が、意味を持ち始めています」

 

 「これが……“揺れ”?」

 

 

 そして、ラ=ティタニアからの新たな声明が発表される。

「我々は、“乳のない誠実”を正式に定義します」
「乳がないという事実を受け入れ、それでも“揺れたかった”と認識したとき」
「その瞬間こそ、非肉体的誠実の証明である」

 

 

 リリアーヌは小さく呟く。

 

 「世界はまた、ひとつ、“誠実”を翻訳できたのね」

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話

カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。 チートなんてない。 日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。 自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。 魔法?生活魔法しか使えませんけど。 物作り?こんな田舎で何ができるんだ。 狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。 そんな僕も15歳。成人の年になる。 何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。 こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。 女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。 になればいいと思っています。 皆様の感想。いただけたら嬉しいです。 面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。 よろしくお願いします! カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。 続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。

異世界帰りのハーレム王

ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。 で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか? 異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕! 異世界帰りのハーレム王 朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...