前代未聞のトイレ異世界転移ファンタジー～うちのトイレは異次元でした。街中は勘弁してください。いや、そこもちょっと！～

第106話：ヤンデレと闇落ち友達のビーチと不穏な便器

俺、佐藤太一、18歳。

この呪われたトイレに振り回される生活、もう慣れっこだけど毎回予想外だ。

さっきは森から緊急脱出して知らねえビーチに落ちて、どうすんだよって状況だ。

腹が落ち着いたと思ったら、ビーチで拾った怪しげな貝スープを飲んじまって、また腹が暴れてる。

トイレに駆け込んで、ドアをガチャッと開けた瞬間――。  

「うおっ、またビーチ!?」  

目の前には、さっき落ちた異世界のビーチ。

佐々木美咲が「太一くん、どこにいるの？」って砂浜をキョロキョロ歩いてて、中村玲奈が「…何かいる気がするね」と虚ろな目で波打ち際を眺めてる。

波が「ザブーン！」と打ち寄せ、カモメが「キーッ」と鳴いてる。

遠くで風が「ヒュウウ」と椰子の木を揺らし、貝殻が「カタカタ」と転がってる。

で、俺はいつものように便器ごと、そのビーチのど真ん中にポツンと出現。  

「いや、マジかよ……美咲と闇落ち玲奈が俺を探しててトイレって、穏やかどころか不気味すぎだろ！」  

すぐ横では、美咲が「太一くんの気配がするよ…」って砂を握り潰してて、玲奈が「生きてる何か…興味あるね」と首を傾げてる。

距離、美咲まで2メートル、玲奈まで3メートルくらい。

塩気と潮の匂いが鼻にガンガンくる。

この不穏な場所で座ってるだけで、心臓がバクバクだ。

Tシャツが汗でビショビショで、場違い感がやばい。  

「見えてるのは俺だけで、向こうからは見えない」ってルール、信じたい。

でもこの近さ、美咲の「太一くん、私だけでいいよね？」って執着の声や、玲奈の「何か…感じるよ」って虚ろな呟きが耳にガンガン入ってくるんだぞ！

ビーチの空気が暖かくて不気味で、便器が砂にドカッと浮いてるのが気まずい。

こんな場面で用を足すとか、羞恥心が美咲のヤンデレ度よりデカい。

不気味すぎて、心が緊張で締め付けられてる。  

腹が限界だ。

貝スープがグチャグチャしてる。

時間がない。

こんな場所でミッションとか、心が静けさと羞恥で爆発しそう。

美咲が「太一くん、見つけたら離さないから！」って波に近づく中、俺は必死に腹に力を入れる。
  
「おっ、おっ、おっ……頼む、出てくれ！」  

その時、玲奈が俺のすぐ横まで来て、「ここに何か…生きてるものがある」と砂を指でなぞった。

やばい、見つかる!?

俺は慌てて息を止めて固まる。

でも玲奈、俺をスルーして「気のせいか…でも面白いね」と呟いて離れた。

見えてねえよな……よな？

その瞬間、波が「ザバーン！」と寄せてきて、便器に「バシャッ！」と水がかかった。

「うっ！」って声が出そうになったけど、汗だくで堪えた。  

ビーチの騒音に紛れて、俺の腹が「ぐぅうう」って鳴った。

美咲が一瞬「太一くんだ！」って振り返り、玲奈が「へえ…反応した」と目を細めた。

やばい、音でバレる!?  

ぷすっ。  

「……ミッションクリアー、空間転換発動」  

突然、便器が「グニャッ」と歪み、俺は「うおっ！」って叫びながら視界が渦巻いた。

次の瞬間、ドサッと柔らかい草の上に落下。

周りを見ると、知らねえ草原に囲まれてて、遠くで馬が「ヒヒーン！」と鳴いてる。

俺は便器に座ったまま、風に吹かれながらボーッと呟いた。

「また移動かよ…次はマジで落ち着きてえ！」

腹はスッキリしたけど、心はまだビーチの不穏さでザワザワしてる。