前代未聞のトイレ異世界転移ファンタジー~うちのトイレは異次元でした。街中は勘弁してください。いや、そこもちょっと!~

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第183話:安倍晴明の悪霊退治で爆笑の霊障!? もう笑うしかねえ、このカオス!

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 俺の名前は佐藤太一、18歳。
 コンビニ飯が大好きで、それが原因で腹を壊しがちな、ごく普通の高校生だ……と言えたらどんなに楽か。
 最近はコンビニ弁当だけじゃなく、友達の手料理でも胃をやられてる俺の運命が恨めしい。
 俺の日常は、引っ越し先のアパートに備え付けられた曰く付きトイレのせいで、完全にカオスと化してる。  
 トイレのドアを開けた瞬間、どこか知らない場所に便器ごと転移して、用を足さないと戻れない仕様。
 もう何回目か分からないけど、毎回メンタルが削られる。
 このトイレ、俺の状況とか感情とか完全に無視して転移先決めるっぽいし、引っ越した当初は「駅近で家賃安い、ラッキー!」なんて浮かれてた自分が恨めしい。  
 昨日は聖徳太子の冠位十二階制定シーンで「玉座のオナラ」と間違われて歴史を笑いものにした。
 その前はクレオパトラの絨毯登場で爆笑劇を繰り広げたし、毎回毎回が試練だ。
 なのに、今日もまた腹がゴロゴロ鳴ってる。
 原因は昨夜の飯だ。
 半額の「激辛スープ春雨」を食っただけじゃなく、美月が「太一ならこれくらい平気だよね?」って持ってきた手作り激辛唐辛子餃子も一緒に食っちまった。
 コンビニの辛さと美月の挑戦的な優しさ(と辛さ)が胃の中で暴れてる感じだ。
 餃子食った瞬間、口の中が火事みたいになって「これはヤバい」って分かってたけど、美月の「食べてみてよ!」ってニヤニヤ顔見たら断れなくて、結局全部平らげちまったんだよ。  
 学校から帰って少しベッドでゴロゴロしてたけど、我慢の限界が来た。
 胃が「ギュルルル!」って唸ってて、冷や汗が止まらない。
 仕方なくトイレに駆け込んだら、ドアを開けた瞬間――
 お香の匂いと、不気味な風の音が鼻と耳を襲ってきた。
 目の前には平安時代の陰陽師・安倍晴明が悪霊と戦ってる場面、薄暗い宮殿の中。
 俺の便器は、その儀式のど真ん中、晴明が呪符を構える場所にポツンと出現。  
「うおっ、安倍晴明!? 悪霊退治かよ!?」  
 広間には和風の木造建築が広がり、燭台の火がチラチラ揺れてる。
 晴明が白い狩衣着て、「我、陰陽の理にて汝を封ず!」って呪文唱えてる。
 目の前には黒い霧みたいな悪霊が「グオオオ!」って唸りながら浮かんでて、侍女が「助けてください!」って震えてる。
 護衛の武士が刀構えて「退け、妖怪!」って叫んでる中、晴明の真横に俺の便器がドーンと浮いてて、まるで俺が悪霊退治の助っ人みたいになってるよ。
 神秘的な儀式の雰囲気が俺の便器で台無しになってて、シュールすぎて笑えてくる!  
「こんなとこで用を足すとか、マジで無理ゲーだろ……って、笑えるしかねえだろ!」  
 腹痛は待ってくれない。
 スープ春雨の辛さと美月の唐辛子餃子のスパイスが下腹部をギュルギュル締め付けてきて、冷や汗が止まらない。
 でもさ、安倍晴明が悪霊と戦ってる歴史的瞬間で、どうやって真面目に耐えろって言うんだよ!
 晴明が「五行の力を以て封印せん!」って呪符投げて悪霊に当ててる。
 その横で俺の便器が儀式の中心に鎮座してて、侍女が「何か妙な気配が……」って俺の方チラ見してる気がする。
 武士が「新たな妖怪か!?」って刀振り回してるけど、俺の便器が妖怪扱いされてると思うと、笑いがこみ上げてくるよ!  
「いやいや、落ち着け俺。『俺からは見えてるけど、向こうからは見えない』がルールだろ? ……って、これ爆笑ものだろ!」  
 深呼吸しようとした瞬間、腹が「グゥゥゥ!」ってデカい音立てちまった。
 広間が一瞬静まり返って、晴明が「何だ、この響きは?」って呪符持った手止める。
 侍女が「悪霊の声か!?」って目を丸くして、武士が「新たな敵か!」って刀構え直す。
 悪霊が「グオオオ?」って首かしげるし、晴明が「我が術に干渉する気配、尋常ではない」と真剣に呟いてる。
 見えてないはずなのに、腹音でバレかけてて、俺、自分の腹に「陰陽師の前で鳴くなよ!」ってツッコミ入れながら笑いこらえるのに必死だよ!  
「やばい、やばい、やばい! 笑いながら終わらせないと精神持たねえ!」  
 腹に全神経を集中させる。
 おっ、おっ、おっ、なんとか出そう……よし、気合入れろ!
 ブッ。  
「……うっ、音が宮殿に爆音で響いた!」  
 木造の広間に音が反響して、侍女が「ひぃっ!」って悲鳴上げ、武士が「何だ、この異臭!?」って刀振り回す。
 晴明が「これは何だ!?」って呪符握り潰して、悪霊が「グオオオオ!」って混乱してる。
 見えてないはずなのに、匂いが漂ってきて完全にバレてるじゃん!
 侍女が「悪霊の呪いか!?」って泣き出し、武士が「妖怪の仕業だ!」って叫ぶ。
 晴明が「我が術を妨げるこの臭気、何者だ!」ってキレ気味に呪符振り上げるけど、悪霊が「グオッ!?」って怯えてるのがシュールすぎる。
 貴族の一人が「陰陽師様の術から出た音では?」って勘違いして、晴明が「何!?」って目を剥く。
 俺の便器が「晴明のオナラ」扱いされてる状況に、羞恥超えて笑いが止まらねえよ!  
「待て待て、俺が晴明じゃないって! ……って、笑えるしかねえ!」  
 歴史の教科書に載るような場面がこんなコメディになるとか、想像もしてなかった。
 悪霊が「グオオオ!」って逃げようとするけど、晴明が「逃がさん!」って呪符投げる。
 侍女が「この臭気、耐えられませぬ!」って鼻つまんで、武士が「妖怪め、隠れるな!」って空振りしまくる。
 晴明が「我が耳と鼻を疑う、この霊障は何だ?」って困惑してるけど、俺の便器が原因だって気づかれてないのが逆に面白い。
 宮殿全体が「晴明の術から出た謎の音と匂い」で大パニックになってて、俺、この歴史的瞬間を笑いものにしちまった罪悪感と笑いが混ざって頭おかしくなりそうだよ!
 晴明が「この事態を封印せねば!」って新たな呪符準備してるけど、後世に「安倍晴明、悪霊退治中にオナラ事件」って残ったらどうすんだよ!
 陰陽師の威厳が俺のせいで台無しだよ、歴史好きが見たら卒倒するだろうな、いや、爆笑するかもな。  
「いや、晴明、ごめんって! ……って、笑いすぎて腹痛い!」  
 ポチャン。  
「よっしゃ、出た! 終わった! ……って笑いすぎて涙出る!」  
 次の瞬間、頭の中にいつもの声が響く。
「ミッションクリアー、通常トイレに戻ります」  
 光に包まれてアパートのトイレに戻った瞬間、便器の冷たい感触と換気扇の微かな音にホッとする。
 心臓バクバクで息を整えながら、俺は便器に座ったまま笑いをこらえきれず「プハハハハッ!」って大声で吹き出す。
 腹抱えて笑いすぎて、涙がポロポロこぼれて、便器から転げ落ちそうになる。
 膝叩いて、「晴明のオナラって何だよ! 悪霊までビビってたじゃん!」って独り言呟いて、また笑いが止まらなくなる。  
「本当に何でこんなトイレ付きの部屋に住んじまったんだろ……って、笑えるしかねえ!」  
 汗だくで呟く。
 安倍晴明が悪霊退治してる場面で「晴明のオナラ」認定されるとか、俺の人生ハードすぎて爆笑だろ。
 今回は遥や彩花たちが出てこなくて一人だったけど、晴明のキレ顔と悪霊の混乱が歴史をコメディに変えた。
 あの神秘的な宮殿で耐えた俺、よくやったよ……いや、やりたくなかったけど笑いすぎたよ!  
「ったく、次のトイレはどこに飛ばされるんだよ……」  
 腹痛が収まったことに感謝しつつ、俺はトイレのドアをそっと閉めた。
 次に開けるのが怖いけど、ちょっと楽しみでもある。
 でもスープ春雨と唐辛子餃子の残りがまだ胃で暴れてる気がするし、またすぐ来るかもしれない。
 コンビニ飯も美月の手料理も、やめたいけどやめられないんだよな。
 安いし美味いし、友情も嬉しいし、つい食べちゃうんだよ。  
 考えてみれば、このトイレのおかげで歴史的な場面を笑いものにしまくってるわけだけど、毎回こんな爆笑展開に放り込まれるのも悪くない……のか?
 いや、やっぱり嫌だよ!
 でも笑えるから許しちゃう自分がいて、なんか複雑だ。
 晴明が「我が術を妨げる者!」ってキレてる顔と、悪霊が怯えてる姿が頭から離れねえよ。
 あの悪霊退治が俺のせいで「オナラ霊障」に変わっちまったんだから、陰陽師ファンが知ったら卒倒するだろうな。
 いや、笑うか?
 どっちにしろ、俺の便器がまた歴史を改変しちまった瞬間だったよ。  
 笑いすぎて腹筋が痛いし、喉も渇いたから水でも飲もう。
 でもこのトイレ、次はどんな笑える場所に飛ばす気だ?
 また歴史上の偉人に絡むんじゃないだろうな……って、ありえるから怖いよ。
 とりあえず、今日はもうトイレ行きたくない。
 でも腹の調子がそんな願い聞いてくれるわけないか。
 晴明の前で笑いものになっただけでも褒めてくれよ、自分。
 あの宮殿のど真ん中でミッションクリアしたんだからさ。
 次はどんな爆笑が待ってるか分からないけど、少しだけ期待しちまう俺がいるよ。
 いや、やっぱり嫌だよ!  

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