人生逆転！ハーレム無双

1章 逆転

プロローグ

町の郊外。
そこには、大きな屋敷が建っている。
屋敷は手入れしてないためつるが巻き付き草が生い茂っていた。屋敷は林に面しているため人は滅多に訪れない。

この屋敷は昔ある貴族が別荘として使用していたが、その貴族も力が衰退し幾つか所有していた別荘の1つであるこの屋敷を破棄した。
誰が管理しているわけでもないため出入りは自由自在だ。

しかし、元は貴族の別荘。
広さは中々にある。門を開くと今はもう出ていない噴水が安置されその近くには何も置かれていない庭がある。

そんな人気のない屋敷の庭に5つの影があった。
倒れ込んでいる少年を囲うように四人の少年たちがいた。
倒れ込んでいる少年と周りにいる少年たちはあまり歳は変らなさそうにみえる。

「この呪い持ちが！」

歪んだ口元から吐き捨てるかのように放った。
まるで言われても当然かのような態度で四人の中のリーダーらしき少年が倒れ込んでいるアレンを蹴り出した。

「レベルが上がらないくせによ。アレンてめぇーは俺たちとは違うんだよ。格違うだよ」

何故だかこの少年たちはアレンを目の敵のようにする。
その理由はアレンが呪い持ちだということだ。
アレンはﾞレベルが上がらないﾞの呪い持ちだ。教会でステータスを確認することができるのだがアレンは8歳の頃に教会にステータスを測りに行った時に確認したところ発覚したのだ。

魔力が少し一般より多いぐらいで他は一般的な数値。

短所も長所もない。
それにアレンは微妙な心持ちだったが仕方ないという気持ちでもあった。

しかし、そんなアレンに追い討ちをかけるように呪いの二文字が存在していた。

名前スミス=アレン
年齢(当時)8
性別男

体力 12
筋力 17
魔力 40
器用 20
俊敏性 8

スキル
呪い(レベル抑制)→レベルは上がらない

固有スキル
？？？

呪い持ちはとても珍しくすぐに町中に広まった。

そして、面白がってからかい始めたのがほったんだった。
人間は自分より下がいると自分の方が特別だと思いたくなる生き物。

アレン呪い持ちしかもそのせいでレベルが１のまま。

虐めのまとになったのだ。

今日まで虐めを受けてきた。
アレンは今14歳。6年間程耐え抜いてきたのだ。

「あーあ、良いことするって気持ちいいな」

アレンを囲っていた連中は気がすんだのかそんな言葉を残し立ち去って行った。
しばらくして、少年たちが見えなくなった。

すると、アレンは服についた汚れを払いながら立ち上がった。
顔には目立った傷は無かったが膝や腹には幾つかの痣があった。

連中は顔に傷が残ると目立つと考えたからだ。
その点腹などは服で隠れているため目立たないのだ。
いくら虐め側でも町の人に気づかれるのは嫌なのだ。

「痛ててて、ったくあいつらふざけやがって。帰ったらセシリアに心配かけるな。でもなあいつらにやり返したら面倒なこになってセシリアのおばさんに迷惑掛けちゃうしな」

アレンは実はレベルは１のお子様レベルだがスキルは結構鍛えてある。
呪いはレベルが上がらないだけでスキルは上がる。

こんな厄介なステータスを持っているためアレンはせめてスキルだけは鍛えようとしてきたのだ。
毎日欠かさず筋トレをしスキルの特訓もしてきた。

そのお陰で身についたスキルは
体術
土魔法
錬金術

 の3つだ。14歳でこれだけスキルを身につけるには相当の努力が必要になってくる。
もちろん、才能を持っていれば別だが。
アレンには才能なんてものは無かった。

ただただ訓練したのだ。
ちなみに、スキルレベルは
体術Lv2
土魔法Lv3
錬金術Lv1

これだけのスキルを持っているのは同世代でも中々いない。
先程の連中はスキルは1つか多くて2つだ。
それにそのどちらもLv1ほどだ。 

アレンは服についた汚れを落とし終わった後町の中心部へと戻っていった。