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42話 私と聖獣
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『〈火球・陣唱〉』
「ッ⁈」
最初っから飛ばしてるなぁ…!火球の勢いが
やばい…。避けるのにも限界は来るし…やっぱ、
早期決着がいいか。
「ッ…っあ⁈」
『! あ~あ。怪我しちゃったね。足』
「ッ…〈感覚麻痺〉」
「! わざわざ、感覚を消すの?」
「神獣でも怪我は普通に痛いんでね…」
焼けた足を少し撫でて、私は感覚を無くす魔法を
使った。今は痛覚だけがないから、足の痛みは
全無視できる。ただ、足の違和感はある。足を
使った技はできない。
「〈再度〉!ほら、もっともっと!」
「ッ〈自動守備〉」
飛んでくる火球に対して、自動で私の周りにバリア
が貼られる。とんでもなく弱いが、当たるより
マシだ。回復魔法を使ってもいいけど、感覚遮断
中の今使えば使い過ぎでまた足が傷付きかねない。
どうする…?
「神獣乃法…いや、動き続ける相手だと部が
悪い…」
『あははっ!ほら、早く魔力切れればいいのに!
全く切れない!』
「魔力…?」
そういえば、ジャスパーのヒトガタ化に霊力を
使った時は軽い目眩と体が重い感覚がした。使い
切ってなかったけど、あの症状。魔力が無くなれ
ば普通は気絶だけど、私は神獣だ。なにか、違う
特徴があったりしない?
「試す価値はある。どうせ再戦システム作ってる
だろうしね!」
『? どうしたの~?突破作、作れた?』
「まあね…ぶっつけ本番だけど」
『ほうほう…じゃあ、私ももっと本気になろう
かなっ!』
途端に、魔力が溢れ出している感覚がする。これ
は、相手も含めて霊力と魔力をブーストさせる
術。私は扱えないのから、恐らくは聖獣特有
だろう。丁度いい。この量なら、いける。
「〈自動守備〉」
『っまたそれ~?もう私も飽きてくるよ?』
そして、魔法を使って強化した拳を、私に
思いっきり振り上げる。私もダメージはくるが、
それは賭けだ。
『これでッ…!』
「〈全回復〉!」
『ッが…ぇ…ッ?』
「い"ッ…ぁ…」
本気で痛い…遮断魔法切れてる。頭蓋骨までいってそうなくらいだ。でも、やりはした。足が動けば…
いや、攻撃さえ当たればいい!
『かはッ…はっ、ひゅ~…ゲホッ、なッ…』
「ッ…ん」
むくりと、腕だけで前を見る。過呼吸気味に
なっている彼女を見て、技は取り敢えず成功した
らしい。私がやったのは、上限値を超えての
回復。魔力や霊力には当然回復した際に上限が
生じる。それ以上は回復できない場所。私はそれ
を超えて回復させて、核を半破壊状態にした。
それをするとどうなるか…。
『はあ~、は~…っふ…』
過呼吸気味になり、体の力が抜け。倒れ込む。私
も殴られた頭の痛みでいつ過呼吸になってもおかし
くない。さっさと、決着をつける。
「〈創造・剣〉」
四つん這いになり、キラリと光る剣を、倒れ込む力を使って、刃ではない部分で首筋を殴る。
『っあ…』
「ッやば…ッ」
ほぼ同時に、パタリと地面に倒れる。視界も
だいぶ安定しない。少し、寝てもいいかな…。
『お疲れ様でした。ゆっくり、おやすみください』
「ッ⁈」
最初っから飛ばしてるなぁ…!火球の勢いが
やばい…。避けるのにも限界は来るし…やっぱ、
早期決着がいいか。
「ッ…っあ⁈」
『! あ~あ。怪我しちゃったね。足』
「ッ…〈感覚麻痺〉」
「! わざわざ、感覚を消すの?」
「神獣でも怪我は普通に痛いんでね…」
焼けた足を少し撫でて、私は感覚を無くす魔法を
使った。今は痛覚だけがないから、足の痛みは
全無視できる。ただ、足の違和感はある。足を
使った技はできない。
「〈再度〉!ほら、もっともっと!」
「ッ〈自動守備〉」
飛んでくる火球に対して、自動で私の周りにバリア
が貼られる。とんでもなく弱いが、当たるより
マシだ。回復魔法を使ってもいいけど、感覚遮断
中の今使えば使い過ぎでまた足が傷付きかねない。
どうする…?
「神獣乃法…いや、動き続ける相手だと部が
悪い…」
『あははっ!ほら、早く魔力切れればいいのに!
全く切れない!』
「魔力…?」
そういえば、ジャスパーのヒトガタ化に霊力を
使った時は軽い目眩と体が重い感覚がした。使い
切ってなかったけど、あの症状。魔力が無くなれ
ば普通は気絶だけど、私は神獣だ。なにか、違う
特徴があったりしない?
「試す価値はある。どうせ再戦システム作ってる
だろうしね!」
『? どうしたの~?突破作、作れた?』
「まあね…ぶっつけ本番だけど」
『ほうほう…じゃあ、私ももっと本気になろう
かなっ!』
途端に、魔力が溢れ出している感覚がする。これ
は、相手も含めて霊力と魔力をブーストさせる
術。私は扱えないのから、恐らくは聖獣特有
だろう。丁度いい。この量なら、いける。
「〈自動守備〉」
『っまたそれ~?もう私も飽きてくるよ?』
そして、魔法を使って強化した拳を、私に
思いっきり振り上げる。私もダメージはくるが、
それは賭けだ。
『これでッ…!』
「〈全回復〉!」
『ッが…ぇ…ッ?』
「い"ッ…ぁ…」
本気で痛い…遮断魔法切れてる。頭蓋骨までいってそうなくらいだ。でも、やりはした。足が動けば…
いや、攻撃さえ当たればいい!
『かはッ…はっ、ひゅ~…ゲホッ、なッ…』
「ッ…ん」
むくりと、腕だけで前を見る。過呼吸気味に
なっている彼女を見て、技は取り敢えず成功した
らしい。私がやったのは、上限値を超えての
回復。魔力や霊力には当然回復した際に上限が
生じる。それ以上は回復できない場所。私はそれ
を超えて回復させて、核を半破壊状態にした。
それをするとどうなるか…。
『はあ~、は~…っふ…』
過呼吸気味になり、体の力が抜け。倒れ込む。私
も殴られた頭の痛みでいつ過呼吸になってもおかし
くない。さっさと、決着をつける。
「〈創造・剣〉」
四つん這いになり、キラリと光る剣を、倒れ込む力を使って、刃ではない部分で首筋を殴る。
『っあ…』
「ッやば…ッ」
ほぼ同時に、パタリと地面に倒れる。視界も
だいぶ安定しない。少し、寝てもいいかな…。
『お疲れ様でした。ゆっくり、おやすみください』
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