【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

文字の大きさ
16 / 113

16

しおりを挟む
✽✽大好きな姉の婚約解消が決まって喜んでいたら…天才魔導師リオンのお話

僕は姉のローズマリーが大好きなんだ。

生まれる前から魔力量が多かった僕はお腹の中にいる時から母を悩ませていたらしい。

魔力量が多い子供を妊むと自分は魔力が全く使えなくなるらしく…

日常魔法が使えなくなった母は色々と大変だったらしく魔道具師の祖父が日常使い出来る魔力がいらない便利なグッズを沢山作って母が不便ではないようにしたんだとか。

それでも、不便な事はあったらしくそれを小さい時から魔法を使うのが得意だった姉が全てフォローしたようだ。

僕が生まれてしばらくしても母の魔力は戻らず大変だったようで…

母は、もう子供はいらない!と父に宣言したとか…

なので、僕には姉しかいない。

母は王都での暮らしが体に合わないので社交シーズン以外は自然が豊かな領地で過ごしている。

姉と僕も母と領地にいる事が多く、体の弱い母は寝ついている期間が長かった為

僕は乳母と姉に育てられたようなものである。

前置きが長くなったけど…

僕は単なるシスコンではなく、母代わりの姉を慕っているどちらかと言えばマザコンなのだと理解して貰えたら有り難い。

そんなマザコンの僕は大切な姉がつまらない男の婚約者になるのは反対だったのに…

どうしても!と王妃様からお願いされて父が断れなかったんだよね。

王妃であるリリーアン様は、父の幼馴染みだから…

父がリリーアン様を好きだったとかじゃなく…

恋愛に疎く天然な母マリアンと父の恋のキューピッドがリリーアン様と聖女エリシア様だったので、色々と立場が弱いらしい。

姉も特に乗り気ではなかった王太子との婚約だったけど…

避けられない案件だったので、仕方なく婚約者として頑張ってた姉なんだけど…

王太子は全く姉に歩みよる事をしなくいどころか、暇つぶしに姉の侍女をやってたいとこのユーリシア姉を好きになってしまうのだ。

本当に馬鹿だよね?

婚約者の専属侍女だよ?

普通に考えて大切なお嬢様の婚約者に色目使うわけないって…

足りない脳で考えてもおかしいって分かるでしょ?

◇◇◇◇◇

えっ?

僕がユーリシア姉をそそのかした?

そんなわけないでしょ?

お姉さまが結婚して王宮に入ったら会えなくなるから僕…さみしいなぁ…とは言ったよ?

だって本音だし?

王太子がユーリシア姉に惚れるように魔法かけたか?

それはないよ!

王族は自分を害する魔法を全て無力化する魔道具を身に着けてるからね。

王太子は惚れっぽかっただけじゃないかな?

姉のローズマリーはクールビューティーだけど…

ユーリシア姉は…

合法ロリだから…

多分…ロリコンなんじゃない?

リリーアン様も家格とか、後ろ盾とかより…

息子の嗜好に合った婚約者あてがえば良かったのにね。

王太子もお気の毒に!

◇◇◇◇

姉の婚約が解消されたラッキーだと思ってたら…

今度は僕とアンヌ王女を婚約させたいとか?

懲りてないの?

この国の王族…残念だわ…

もうこの国滅ぼす?

アンヌは可愛い幼馴染みだけど…

ずっと想ってるヒトがいるからね。

僕と婚約の話が出てショックだろうな…

僕は恋する乙女の味方だし?

この婚約は無かった事にしてもらいますよ!

アンヌが女王になるのは賛成だけど、その隣に立つのは僕ではないと思うから。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

25年の後悔の結末

専業プウタ
恋愛
結婚直前の婚約破棄。親の介護に友人と恋人の裏切り。過労で倒れていた私が見た夢は25年前に諦めた好きだった人の記憶。もう一度出会えたら私はきっと迷わない。

処理中です...