27 / 113
27
しおりを挟む
✽✽天使に出逢った日◇脳筋王子エリックが真実の愛に目覚める!?
本日の俺の任務は月に1度開かれる大神殿開放デーの警備の監督だ。
母上の妹である大聖女エリシア様は、国民に大人気なので…
聖騎士だけでは、警備が心許ないので近衛騎士団が呼ばれたのだ。
俺は特別にエリシア様を警護する事になっている。
さて、エリシア様にご機嫌伺いでもして来ようかな。
最近、大神殿の開放デーが以前より賑わって大変らしいから今日もきっと張り切っているに違いないな。
大聖女エリシア様グッズとか、エリシア様愛用コスメが人気らしいんだけど…
男である俺には興味ないしな…
それよりも、俺の目当てはお菓子なのだ。
聖女見習い達が作る焼き菓子が中々美味くて…
チョコレートとナッツが沢山入った大きめのザクザクしたクッキーが特に気に入っているのだ。
量り売りしているのだが…大人気で直ぐに売り切れるから急がないと…
明日からのお茶の時間の楽しみの為にも買わなくては!
◇◇◇◇◇◇
エリシア様の私室へ挨拶に向かうと新しいエリシア様付きの聖女見習いの娘を紹介された。
「この者は、最近私の専属になったマリアよ。
隣国に長く住んでいたから私の知らない文化に詳しくてね。
聖女見習いたちの手仕事で作った物をブランド化して開放デーで販売する事を考えてくれたり、私に憧れてくれている貴族の令嬢達に私の愛用品をすすめる事を商会に話してくれたりしたのよ。
おかげで開放デーは前より賑わうようになったし、聖女になりたいわけじゃないのに冷やかしで大神殿に入りたいと言ってくる貴族の令嬢が少なくなったのよ。
そうそう、エリックがお気に入りのお菓子は大袋2つ分取り置きしてあるから安心しなさいね。
マリア、この大男は私の可愛い甥っ子よ?
この国の軍部をまとめている武人でもある第2王子のエリックよ!こわくないから挨拶なさいな」
「エリシア様!もっとまともな紹介の仕方はないのですか?
初めまして、私はこの国の将軍を務めております。第2王子のエリックです。
ワガママな叔母の専属侍女になり、大変だと思いますが…めげずに頑張って下さい。」
俺は叔母の後ろに控えている小柄で可愛らしい少女を怖がらせないように優しい声を出すように気をつけながら挨拶をした。
少女は俺と目が合うと頬を薔薇色に染めて恥ずかしそうに、
「お初にお目にかかります。私はエリシア様付きのマリアです。最近大神殿にあがったので分からないことだらけなのです。
早くエリシア様のお役に立てるように励みます。
あの…チョコレート菓子がお好きと聞いたので、これを是非一度召し上がってみて下さいませ」と、彼女が作ったらしいお菓子入りの袋を手渡してくれた。
ニッコリと微笑んでいる彼女がとても可愛いらしくて…
俺もつられて笑ってしまった。
どうやら彼女は天使らしいな
兄貴…
俺ひとめぼれしたかも?
真実の愛ってあるのかもしれないな…と、真実の愛に目覚めたら廃嫡になってしまった兄貴を思い出し心の中で呟く俺だった。
本日の俺の任務は月に1度開かれる大神殿開放デーの警備の監督だ。
母上の妹である大聖女エリシア様は、国民に大人気なので…
聖騎士だけでは、警備が心許ないので近衛騎士団が呼ばれたのだ。
俺は特別にエリシア様を警護する事になっている。
さて、エリシア様にご機嫌伺いでもして来ようかな。
最近、大神殿の開放デーが以前より賑わって大変らしいから今日もきっと張り切っているに違いないな。
大聖女エリシア様グッズとか、エリシア様愛用コスメが人気らしいんだけど…
男である俺には興味ないしな…
それよりも、俺の目当てはお菓子なのだ。
聖女見習い達が作る焼き菓子が中々美味くて…
チョコレートとナッツが沢山入った大きめのザクザクしたクッキーが特に気に入っているのだ。
量り売りしているのだが…大人気で直ぐに売り切れるから急がないと…
明日からのお茶の時間の楽しみの為にも買わなくては!
◇◇◇◇◇◇
エリシア様の私室へ挨拶に向かうと新しいエリシア様付きの聖女見習いの娘を紹介された。
「この者は、最近私の専属になったマリアよ。
隣国に長く住んでいたから私の知らない文化に詳しくてね。
聖女見習いたちの手仕事で作った物をブランド化して開放デーで販売する事を考えてくれたり、私に憧れてくれている貴族の令嬢達に私の愛用品をすすめる事を商会に話してくれたりしたのよ。
おかげで開放デーは前より賑わうようになったし、聖女になりたいわけじゃないのに冷やかしで大神殿に入りたいと言ってくる貴族の令嬢が少なくなったのよ。
そうそう、エリックがお気に入りのお菓子は大袋2つ分取り置きしてあるから安心しなさいね。
マリア、この大男は私の可愛い甥っ子よ?
この国の軍部をまとめている武人でもある第2王子のエリックよ!こわくないから挨拶なさいな」
「エリシア様!もっとまともな紹介の仕方はないのですか?
初めまして、私はこの国の将軍を務めております。第2王子のエリックです。
ワガママな叔母の専属侍女になり、大変だと思いますが…めげずに頑張って下さい。」
俺は叔母の後ろに控えている小柄で可愛らしい少女を怖がらせないように優しい声を出すように気をつけながら挨拶をした。
少女は俺と目が合うと頬を薔薇色に染めて恥ずかしそうに、
「お初にお目にかかります。私はエリシア様付きのマリアです。最近大神殿にあがったので分からないことだらけなのです。
早くエリシア様のお役に立てるように励みます。
あの…チョコレート菓子がお好きと聞いたので、これを是非一度召し上がってみて下さいませ」と、彼女が作ったらしいお菓子入りの袋を手渡してくれた。
ニッコリと微笑んでいる彼女がとても可愛いらしくて…
俺もつられて笑ってしまった。
どうやら彼女は天使らしいな
兄貴…
俺ひとめぼれしたかも?
真実の愛ってあるのかもしれないな…と、真実の愛に目覚めたら廃嫡になってしまった兄貴を思い出し心の中で呟く俺だった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる