【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

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✽✽私は攻略対象らしき腹黒王子とクールな魔導師に出逢った！

その日は朝から大神殿はバタバタしていた。

この国の第３王子が魔法の講義の講師としてやってくるからだ。

アレッ？

確か…エリシア様の警護をされてるエリック様も王子様だよね？

エリック様の時はみんなそんなに盛り上がって無かったのにどうして？と思い、エリシア様の専属仲間であるミレーヌに聞いてみる。

「マリアさんはエディアス様が次期国王に指名されたらしいって噂知らないのですか？

みんなはエディアス様に見初められたら次期王妃になれるかもしれないと必死なんですよ！

それに今回は助手として天才魔導師のリオン様も来ますから…」

「エディアス様の噂は聞いてるけど…見初められる可能性低いでしょ？婚約者候補は上がってるだろうし…それに、リオン様は筋金入りのシスコンって話だから無理じゃない？」

乙女達の夢と希望をバッサリ切るマリアの発言に苦笑しながら…

「みんながマリアさんみたいに冷静な判断が出来ればねぇ。

あの娘達も悪いわけじゃないけれど聖女としての自覚が足りないわ…このままではエリシア様がお怒りになりそうよ…大丈夫かしら…」

このミレーヌの不安が的中して、浮かれていた聖女達はお説教を受け泣いていたのだが…

エディアスとリオンの登場で…涙は一瞬で乾き、歓声を上げていた。

その変り身の速さに苦笑するマリア達…

◇◇◇◇◇

「本日はお招き頂き有難うございました。では、私達はこれで！」

「マリア！お二人をお見送りして！」

「はい！エリシア様」

私は、エディアス様とリオン様を神殿の正門までお送りした。

「マリア殿、今回は貴女に救われました。我が国の貴重な聖女達を失わずにすみました。有難う！
これからも、エリシア様を支えて下さいね。では、私はこれで！」

「私には勿体無いお言葉ですわ。エディアス様…」

「いや…あの時は私も対処に悩んでいたから貴女の言葉が無ければあのまま控えの間でエリシア様の怒りが治まるのを待っていたかもしれないから…」

腹の底を探り合うようなふたりの会話を聞いてリオンは似たもの同士だよな？と思っていたとか、いないとか…

◇◇◇◇◇

エディアス様はマリアの事を肝っ玉母さんタイプだよな？とリオンに漏らしたという。

リオンがマリアに抱いた印象は…ドＭでマザコンで脳筋のエリック様がひとめぼれするだけあるドＳ聖女だなぁ…

魔力高いなぁ…

新しい研究のサンプルに使いたいかも？でした。

このふたりが誰かと恋に落ちる未来はあるのでしょうか？

マリアの真実の愛のお相手になる可能性は？