【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

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✽✽天才魔導師は考察する

「エディアス様…

女性って難しい生き物ですよね…」

ため息をつきながら古代の魔導書のページをめくるリオンを見てニヤニヤするエディアス。

「どうした?

うちの天才くんも恋の悩みか?」

いつもポーカーフェイスが売りのリオンの思案顔にグイグイ突っ込んでいくエディアスはドS男子です!

「違いますよー。しばらくは婚約者も作らないって言ってた姉が婚約すっ飛ばして結婚しそうで…

いとこもアレと結婚するみたいだし…

婚約者を捨ててうちに家出して来てたご令嬢も婚約者のところへ帰ったし…

女って考えコロコロ変わるからついてけないですよ…」

「リオン…

お前…案外馬鹿だな…コロコロ考えが変わるのが女なの!

数分前と真逆な事を平然と言い切れる存在…

それが女だよ!」

「エディアス様…悟り開いてますね?若いのに…」

「ほら…うちの母上は典型的なお天気屋だから…幼少期から勉強させてもらってるから…」

「成る程…リリーアン様はそうですね…エディアス様…苦労されてますね…」

「苦労かぁ…まぁ、おかげで女に幻想抱かないから騙されずにすんでるから有難いかもな…」

「同じ兄弟でも、ロドリゲス様とエリック様が女について理解していないのは何故ですかね?」

「…バカなんじゃないの?母上の綺麗な部分しか見ないようにしてたんだろうな。

観察力とか、洞察力が足りないのかも?」

「あー。ふたりとも脳内お花畑チームですからね…

エディアス様…苦労しますね…」

「うちじゃ、俺とアンヌが貧乏くじ引く役目なんだわ…昔から…

ロディ兄とエリック兄の失敗は全て俺とアンヌに振りかかってくるから…」

上の不始末を処理するのは下の役目なのか…

「ところでリオンがアンヌの婿になる話はどうなってんの?」

「さぁ?あの後、王家からの打診はないみたいですし…立ち消えになったのでは?」

「どうだろうな…ロディ兄の嫁が帝国の王女だから隣国の王子を婿にする必要性が薄れてきたからなぁ。時間をおいてからリオンに話がいきそうだと俺は踏んでいるが…」

「俺はアンヌが望むなら王家に婿入りしますよ?

全てはアンヌ次第ですね」

「お前はアンヌに惚れてるのか?」

「どうですかね?嫌いではないですよ?

誰かから奪う程の情熱はないですが…

アンヌが困っているなら助けたい位には好きですかね?」

「…拗らせてるなぁ。

それって好きなんだろ?

お前が手を貸したいって事は…好きなんだよ!」

「そうなんですかね?

アンヌは幼馴染みで家族に近いですから…家族愛と変わらないです…」

「家族愛って…既に、家族にカウントされてるし…」

アンヌ大好きなシスコンであるエディアスに気の毒がられる拗らせ男子リオンが愛に目覚める日は来るのか?

全てはアンヌ王女次第?
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