【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

文字の大きさ
63 / 113

63

しおりを挟む
✽✽俺の聖女様…

俺は帝国軍の特殊部隊を率いるザック。

巷では、クールガイと呼ばれているらしいが、部下からは影で鉄仮面と呼ばれているようだ。

女性に興味がなく、仕事ひとすじで今まで生きてきた。

これまで真面目一本だった俺の心を揺さぶる女性に生まれて初めて出逢った。

ひとめぼれで恋に落ちるとか…

現実にあるんだなぁと実感している。

俺がひとめぼれした女性は、麗しの聖女様。

挨拶されて目が合った時…

心臓が飛び出すかと思う位にドキドキして、彼女の名前を聞いてなかったんだけど…

俺…ちゃんと挨拶出来てたんだろうか?

彼女が執務室に入ってきた時…

彼女の周りを眩い光が包んでいたから、彼女は天からの使いなのでは?と思ったんだが…

俺の補佐をしているジェイクからは、隊長?何か悪いもんでも食べたんですか?

一日中ニヤニヤして薄気味悪いんですが?などと失礼な事を言われ、腹を立てていたのだが…

俺って普段笑わないらしい。

だから笑っていると怖いらしい…

うちには失礼な部下しかいないのだ。

明日は彼女と話せるとよいのだが…

話すきっかけが欲しいものだな。

エリック様か、リオン様に紹介してもらうのが無難だよな?

リオン様と同行していたからリオン様に頼むべきか?

第2王子であるエリック様に仲介役の頼むのは失礼になるのかな…

何とかして彼女と話してみたいのだが…

隊長である俺が浮かれているわけにもいかないし…

どうしたもんだろう?

部下達は、懇親会をお見合いパーティーや合コンのように考えているみたいだが…

俺が先頭切って、聖女様を口説いてよいのか?

懇親会って言っても仕事だよな?

どうしたらいいんだ…

◇◇◇◇

新人と格闘技を取り入れた訓練をしながら、明日の懇親会について考えていたら…

新人がギブアップしているのに技をかけたままになっているのに気づかず

隊長…新人の顔色ヤバいんでもうやめて下さいと言われてしまいました。

仕事に支障が出る位…

彼女の事が気になって仕方ありません!

これが恋わずらいってヤツなのか?

どうやって彼女に近づいたらよいのか、何を話せばよいのか…

どんな対策を取ればよいのか…

全くわからないんだが?

恋すると強気になるタイプと弱気になるタイプに分かれるというが、どうやら俺はえらく弱気になるタイプのようだ。

恋という未知の世界に入り込んだ俺は丸腰で敵地にいるような気分なのだ。

負ける自信しかない…

◇◇◇◇◇

武器も何もない俺だから…

正面から彼女にぶつかるしかないのかも?



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

25年の後悔の結末

専業プウタ
恋愛
結婚直前の婚約破棄。親の介護に友人と恋人の裏切り。過労で倒れていた私が見た夢は25年前に諦めた好きだった人の記憶。もう一度出会えたら私はきっと迷わない。

処理中です...