【完結】君にどうしようもない位に執着している僕です

まゆら

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梨畑で私をつかまえて

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遠距離恋愛をしている恋人から彼が作っている梨と梨畑の写真が送られてきた。

梨を収穫しながら満足そうに笑う彼を見て元気でやっているのだなぁと嬉しく思いながらも、自分が隣にいない事に寂しさを感じている。

何枚も送られてきた写真を1枚ずつジックリと眺めていると、夜の梨畑を写したものが数枚出てきた。

夜の梨畑は黄金色の優しい灯りに照らし出され幻想的な美しさに溢れていた。

これ…いつまでやってるのかな?

ライトアップされた梨畑ってファンタジーだよ!

こんなとこに連れていかれたら異世界転生したかと思っちゃうよ?

写真を眺めているだけじゃ物足りない!

私は出張用にいつも準備してあるバッグを持って車に飛び乗った。

高速を飛ばしたら夜のうちに彼の地元に着けるはずだから…

◇◇◇◇◇◇

2年前、彼の父が倒れて地元に帰る事になった時、私には遠距離恋愛は向いていないから自然消滅するんだろうなって思っていたのだ。

彼はきっと地元でお見合いをして農家にお嫁に来てくれる人と一緒になるんだろうって…

彼の事は好きだけど、私は仕事を辞めて彼に着いていくなんて考えられなかったから。

そんな時、彼は私には何も要求せずに1人故郷に帰ってしまったから…

そのうち連絡が来なくなるんだろうって思っていたのだけど、彼はマメに連絡してくれたし、畑で採れた季節の野菜に絵手紙を添えて送ってくれるのだ。

親元を離れひとり暮らしをしている私の元へ、温かい愛情溢れる定期便を送ってくれる彼の細やかな優しさに触れ、いつも一緒にいた時よりも彼を身近に感じられるようになっていた。

そんな時に送られてきた梨畑の写真。

黄金色に輝く夜の梨畑で彼に逢いたい!

彼の体温を早く感じたい!

会って思いっきり抱きしめたい!

そう思ったらどうしても彼に会いたくなって車を飛ばしている私がいた。

夜の梨畑もいいけど、お昼に梨畑を案内してもらいたいなぁ。

私…梨を作る人のお嫁さんになりたいって立候補しようかな?

頭の中で色々考えながらニヤニヤしている私は客観的に見たらきっと不気味だろうな…

あっ!彼に連絡してない!

何かお土産も買わないとね。

私は慌てて途中のインターで適当なお土産を買った後に彼にメッセージを送るのだった。

梨美味しかったから直接お礼を言いに行くね!

ライトアップされた梨畑でデートしたいなぁ。

今向かっていると思っていなかった彼がびっくりした顔で私を迎えてくれた時のお話はまた、今度!



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