転生したけど平民でした!もふもふ達と楽しく暮らす予定です。

まゆら

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お城でⅩⅩⅩ

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その頃、城では王が宰相の帰りを心待ちにしていた。

「桜庵の秋の限定品買えたってじいから念話きた!」

「本当ですの?楽しみだわ。早くじい帰って来ないかしら。ところで陛下。アーライ神国からの使者を待たせているのでは?」

王妃から云われて、アーライ神国からの使者の存在をようやく思い出したらしい王。

この国大丈夫?

てかさぁ。みんな甘党なんおかしくない?って疑問はあるけど

とりあえず、アーライ神国からの使者をおもてなしするの大事!

「陛下!只今帰りましたぞ。先ずは限定の栗蒸し羊羹と焼き芋羊羹でも食べていいですかの?」

両手に桜庵で購入した甘味を山程抱えた宰相様の帰還です。

「おー。じいご苦労であったな。ゆっくり甘味を味わいたいところだが、その前にアーライ神国からの使者の話を聞いてもらえないか?むこうさんからお前さんをご指名なんだよ。」

「はぁ。そうらしいですな。では、ちょいと話を聞いてきますか。サクッと終わらせて甘味パーティーといきましょう。料理長に抹茶とほうじ茶の在庫を確認してもらっていいですかな?」

宰相が王をパシりに使ってるの気のせいかな?


さぁ ようやくアーライ神国からの使者登場だよ。



「お待たせ致しました。私をご指名と聞いてやってまいりましたがそれで宜しいですかな?」

「お久しぶりでございます。師匠!」

アーライ神国からの使者は宰相様に頭を下げたままで答えた。

「久しいのうムスティ。やはりお主じゃったか。どうだ。アーライ神国の風はお前に合っているかの?」

「それが色々ありまして実はアーライ神様からお暇を頂いてしばらく修行の旅に出る事になりまして。その前に師匠にご挨拶に伺ったのです。」

「そうか。お前はまだ若いからな学ぶべき事は沢山ある。それにお前は風の性質が強く出ているからひとつの場所に留まるのは難しいかもしれないな。」


「それもあるのですが、実は五大賢者に推薦されたのもあって周りが騒がしくて面倒になったというのも理由のひとつでして。修行に出る前に師匠に手合わせを願いたかったのもありまして‥」

「ムスティよ。しばらくジュビアで修行せぬか。お前が暗部にいたころよりも手強いヤツが沢山いるから、奴等全員を打ち負かしてから旅に出るとよい。」

宰相は笑いながらムスティに云った。

「師匠がそうおっしゃるのならそのように。今夜から泊まれるような宿があればよいのですが。」

「心配ない。ギルドの冒険者用の部屋が空いてるはずだ。直ぐ用意させる。」

「流石、師匠は仕事が速い!」

「さて、お主は甘党だったか?」

「嫌いではないですが?」

「今から甘味パーティーなのじゃ。お主も一緒に寛いでいくとよい。」

宰相様‥強引に弟子を甘味パーティーに誘ったよね?

宰相様の弟子で元暗部の人って事は強いんだよね?

どの位強いのか気になるなぁ。

気になるけど‥秋の甘味パーティーもっと気になるから!

やはりこの国には甘党しかいないらしいよ。

どうなん?ジュビア王国って!


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