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聖女様は国外逃亡中

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ジュリでございます。

ミリア様は神殿から秘密の抜け道を通り、王宮の転移部屋へこっそり侵入し

ジュビア行きの転移魔方陣を探しております。

「早くしないと兄様に見つかっちゃうわ‥あぁ。どれがジュビア行きだろ?もう違うとこに着いたらすぐ帰ってこればよいかな?」

「ミリア様!ジュビアに行くおつもりですか?」

「そうよ。私、アマンダ様に色々相談したいの!来月末までなんて待っていられないもの。それに、ジュビアにはミレディ姉さんもいるし!あなたの婚約者もいるじゃない?先ずはミレディ姉さんを訪ねて味方になってもらってからアマンダ様に会おうと思うのよ。」

「ミリア様‥どうしてもジュビアに行くのですね?」

「どうしてもよ!ジュリが行きたくないって行っても行くから!」

「仕方ありません。乗りかかった船です。私も腹をくくります。ミリア様!ジュビア行きの転移魔方陣は右端ですよ!私、婚約者がジュビアに行くのを見送りましたから間違いありません。」

「流石だわ。ジュリ有難う!では、行きましょう。」

◇◇◇◇

転移して着いた場所は桜庵前。

ジュビアの王宮行きじゃないとこがアーライ神らしいですね。

「ジュリ、先ずはあなたの婚約者にご挨拶しに行く?」

「ミレディア様が先ではないですか?ミレディア様は何処にいらっしゃるのでしょう?」

「ちょっと念話でミレディ姉さんを呼んでみるわ。」

◇◇◇◇◇

ミレディアと話しているミリア。

すると、桜庵の中からミレディアが出てきた。

ミリアを見つけるとすぐさま駆けより、思いっきり抱きしめてきた。

「姉さん‥ギブギブ!力強すぎ!背骨折れそう!」

「悪い!あまりに久しぶりだからつい!」

「姉さんらしいな。私を殺さないでくれ。」

「ところでミリアは神殿から抜け出してきたんだろ?アーライ神からミリアを見つけたら捕まえて強制送還してくれって暗部に連絡きてたけど?」

「げっ?もうバレてるの‥姉さんしばらくかくまってよ。私しばらく帰りたくないの。」

「ミリア‥お前ちょっと聖女としての自覚が足りないんじゃないのか?聖女は勝手に神殿から出たらいけないのは知っているよな?」

「勿論知ってるわ。でもね。私もう限界なの。リリアナ姉様やサリュみたいに聖女としてのおつとめに生きがいを感じられないの。」

「‥ミリア、わかった。私から長兄に連絡してミリアをしばらく預かると伝えておこう。お前の代わりに叔母君を神殿に呼ばないとな。」

「ミレディ姉さん有難う。ひとつお願いがあるの。私、アマンダ様に会いたいの。」

「アマンダだと?私はちょっと‥娘から頼んでもらうことにしよう。」

◇◇◇

ミリアなんとかアマンダ様に会えそうだね。

ミレディ‥やっぱ苦手なのかぁ。

アマンダ様関係はアリアにお任せだね。

さぁ。

ミリアがジュビアで事件を起こさないように見張らないと!




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