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第二部第一章 act.45
史絵と蓉子~友情~
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「中居さん!」
次の日、翔が史絵に水泳を教えていると、
蓉子が水着姿で現れた。
「あ、あなた…五十嵐さん?」
蓉子の姿を見て、驚く史絵。
蓉子は水の中に飛び込み、史絵に
近づいていった。
「…………………」
(俺が側にいると話しづらいか……。
ちょっと……離れているか……)
「史絵ちゃん。俺…ちょっと
飲み物買って来る」
「えっ? 翔くん? わ、わたし……」
「じゃあ…ゆっくり休んでなよ」
翔は気を利かせて二人から離れていった。
「…………翔くん……」
「中居さん」
「……………は、い…」
「いままで…ごめんなさい!」
「えっ!?」
「…私…中居さんが羨ましかったの。
華那恵ちゃんを取られたような
気がして…。だけど…私、間違ってた。
ごめんなさい!」
「……い、五十嵐さ、ん?」
「今更謝っても許してくれないかも
しれないけど…。
私、中居さんにきちんと謝り
たかったの…本当にごめんなさい!」
蓉子は精一杯、心から史絵に謝った。
「五十嵐さん!頭を上げて下さい!
もう…私。気にしていませんから!」
「中居さん!ありがとう!」
がばっ!
蓉子は史絵に抱き付いていた。
「五十嵐さん?」
突然蓉子に抱き付かれ戸惑う史絵。
「ごめんなさい……。
本当にごめんなさい……」
ぎゅっ………
「………………」
急に抱きつかれて戸惑っていた史絵
だったが、いつの間にか蓉子の身体を
抱きしめていた。
「よかったな…」
翔は二人に近づき史絵に声をかけた。
「翔くん?」
「翔……」
同時に驚く史絵と蓉子。
「しかし……」
プールサイドに立ち、水の中で抱き合って
いる史絵と蓉子をじっと見つめる翔。
「そうしてると…どっから見ても仲のいい
友達にしか見えないぜ!」
「…………!?」
「……えっ? あっ……わたし」
翔の意見に顔を見合わせ笑い出す二人。
「………ふふふふ」
「えへへへ………」
「はははは………。良かったな二人共」
仲良く笑いあう二人を見ながら
一緒に笑い出す翔であった。
・
・
・
その後、プールサイドに座り、
笑いながら話す二人。
翔はその様子を黙って見ていた。
(……不思議なもんだな。あれから……
1時間ほど話し込んでいたかと思ったら
いつの間にか……二人とも仲良くなって
しまった…。
今では下の名前で呼び合っているもんな…
まあ、史絵ちゃんも蓉子も、もともと
華那恵の事を好きなもん同士だし………
わだかまりが消えれば…仲良くなるのに
問題ないか…。むしろ、史絵ちゃんが
蓉子の事にかなり同情して華那恵との
仲を取り持つって約束していたっけ……
蓉子も嬉しそうに抱きついていたもんな
蓉子ももともと悪いヤツじゃないし……
性格も明るいから…史絵ちゃんとは
上手くいくだろうな……。
問題は華那恵だけどな……。
蓉子から話を聞いても、今ひとつ華那恵
のことが解らない。
いったい、何を考えて、
史絵ちゃんなら……聞いているかも
しれないけど……
俺から聞ける事じゃないし…
上手くいくことを祈るしかないか…)
そして、二人でプールに入り、
蓉子が史絵に泳ぎを教え始める。
翔はその様子も見守る事になった。
(……………。それにしても…ヒマだ…。
史絵ちゃんの相手…完全に蓉子に
取られてしまった……
史絵ちゃんも嬉しそうに蓉子が二人目
の友達だって笑っていたからなあ………
……まあ……いいか……)
・
・
・
「あ~……疲れた……」
「蓉子ちゃんも…泳ぎが上手いんですね…」
泳ぎ終わりプールサイドの椅子に座り、
身体を拭きながら話す蓉子と史絵。
「うん。日本赤十字のライフセービングの
資格を持っているし、もともと泳ぐのは
嫌いじゃないしね?
でも史絵ちゃんもそこそこ泳げてるよ?
この間まで、全然泳げなかったなんて
信じられないくらいだよ」
「本当ですか? ふふふ……嬉しいです。
でもそれはコーチが良かったから……」
「………みたいだね……」
二人は笑いながら翔の方を見つめ笑っていた。
「……………………」
(……俺は今日…なにも教えてないぞ……。
ず~と。蓉子がつきっきりで水の中に
入っていたし………………。
俺は……すっごくヒマだった…)
翔はそんな事を思いながら
二人に近づいて行く。
史絵は座ったまま姿勢を正し、
翔にお礼を言ってくる。
「…翔くん。ありがとうございました…」
「………へ? いや、泳げるようになった
のは史絵ちゃんが頑張ったからで……。
それに俺、今日は見てただけだし」
翔は少し照れながら返事をする。
「…………。そうじゃ……なぃ……」
「……えっ? 何か言った?」
「………ナンでも……ないで…す」
「………? じゃあちょっと休んだら
みんなで泳ごうか?」
「………はい」
史絵は翔が蓉子に何か言ってくれたんだと
気が付いていたが、今までと変わらぬ態度
で翔に接している。
翔もそれに気が付かない振りをしていた。
。
。
。
次の日、翔が史絵に水泳を教えていると、
蓉子が水着姿で現れた。
「あ、あなた…五十嵐さん?」
蓉子の姿を見て、驚く史絵。
蓉子は水の中に飛び込み、史絵に
近づいていった。
「…………………」
(俺が側にいると話しづらいか……。
ちょっと……離れているか……)
「史絵ちゃん。俺…ちょっと
飲み物買って来る」
「えっ? 翔くん? わ、わたし……」
「じゃあ…ゆっくり休んでなよ」
翔は気を利かせて二人から離れていった。
「…………翔くん……」
「中居さん」
「……………は、い…」
「いままで…ごめんなさい!」
「えっ!?」
「…私…中居さんが羨ましかったの。
華那恵ちゃんを取られたような
気がして…。だけど…私、間違ってた。
ごめんなさい!」
「……い、五十嵐さ、ん?」
「今更謝っても許してくれないかも
しれないけど…。
私、中居さんにきちんと謝り
たかったの…本当にごめんなさい!」
蓉子は精一杯、心から史絵に謝った。
「五十嵐さん!頭を上げて下さい!
もう…私。気にしていませんから!」
「中居さん!ありがとう!」
がばっ!
蓉子は史絵に抱き付いていた。
「五十嵐さん?」
突然蓉子に抱き付かれ戸惑う史絵。
「ごめんなさい……。
本当にごめんなさい……」
ぎゅっ………
「………………」
急に抱きつかれて戸惑っていた史絵
だったが、いつの間にか蓉子の身体を
抱きしめていた。
「よかったな…」
翔は二人に近づき史絵に声をかけた。
「翔くん?」
「翔……」
同時に驚く史絵と蓉子。
「しかし……」
プールサイドに立ち、水の中で抱き合って
いる史絵と蓉子をじっと見つめる翔。
「そうしてると…どっから見ても仲のいい
友達にしか見えないぜ!」
「…………!?」
「……えっ? あっ……わたし」
翔の意見に顔を見合わせ笑い出す二人。
「………ふふふふ」
「えへへへ………」
「はははは………。良かったな二人共」
仲良く笑いあう二人を見ながら
一緒に笑い出す翔であった。
・
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その後、プールサイドに座り、
笑いながら話す二人。
翔はその様子を黙って見ていた。
(……不思議なもんだな。あれから……
1時間ほど話し込んでいたかと思ったら
いつの間にか……二人とも仲良くなって
しまった…。
今では下の名前で呼び合っているもんな…
まあ、史絵ちゃんも蓉子も、もともと
華那恵の事を好きなもん同士だし………
わだかまりが消えれば…仲良くなるのに
問題ないか…。むしろ、史絵ちゃんが
蓉子の事にかなり同情して華那恵との
仲を取り持つって約束していたっけ……
蓉子も嬉しそうに抱きついていたもんな
蓉子ももともと悪いヤツじゃないし……
性格も明るいから…史絵ちゃんとは
上手くいくだろうな……。
問題は華那恵だけどな……。
蓉子から話を聞いても、今ひとつ華那恵
のことが解らない。
いったい、何を考えて、
史絵ちゃんなら……聞いているかも
しれないけど……
俺から聞ける事じゃないし…
上手くいくことを祈るしかないか…)
そして、二人でプールに入り、
蓉子が史絵に泳ぎを教え始める。
翔はその様子も見守る事になった。
(……………。それにしても…ヒマだ…。
史絵ちゃんの相手…完全に蓉子に
取られてしまった……
史絵ちゃんも嬉しそうに蓉子が二人目
の友達だって笑っていたからなあ………
……まあ……いいか……)
・
・
・
「あ~……疲れた……」
「蓉子ちゃんも…泳ぎが上手いんですね…」
泳ぎ終わりプールサイドの椅子に座り、
身体を拭きながら話す蓉子と史絵。
「うん。日本赤十字のライフセービングの
資格を持っているし、もともと泳ぐのは
嫌いじゃないしね?
でも史絵ちゃんもそこそこ泳げてるよ?
この間まで、全然泳げなかったなんて
信じられないくらいだよ」
「本当ですか? ふふふ……嬉しいです。
でもそれはコーチが良かったから……」
「………みたいだね……」
二人は笑いながら翔の方を見つめ笑っていた。
「……………………」
(……俺は今日…なにも教えてないぞ……。
ず~と。蓉子がつきっきりで水の中に
入っていたし………………。
俺は……すっごくヒマだった…)
翔はそんな事を思いながら
二人に近づいて行く。
史絵は座ったまま姿勢を正し、
翔にお礼を言ってくる。
「…翔くん。ありがとうございました…」
「………へ? いや、泳げるようになった
のは史絵ちゃんが頑張ったからで……。
それに俺、今日は見てただけだし」
翔は少し照れながら返事をする。
「…………。そうじゃ……なぃ……」
「……えっ? 何か言った?」
「………ナンでも……ないで…す」
「………? じゃあちょっと休んだら
みんなで泳ごうか?」
「………はい」
史絵は翔が蓉子に何か言ってくれたんだと
気が付いていたが、今までと変わらぬ態度
で翔に接している。
翔もそれに気が付かない振りをしていた。
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