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龍とゴーグル魔法使い
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その翌日のことだった。
「ジーニアス、受け取りに来たよ。」
工房に三人がやってきた。いつもの笑顔でエダルベルトは入ってきたのを迎える。
「申し訳ない。エダルベルトのはまだ出来てないんだ。明日また来てくれないか?」
オレはメンテナンスを終えた魔法銃と魔法剣を取り出しながら、三人の方を見た。
「ノヴァ……?」
工房の入口で立ち止まるノヴァにサイラスが声をかけた。だが動かない。いつも動いていない表情筋が今も動いてない。
「うん、分かっちゃったよね……。ノヴァなら。」
ノヴァの方を見るエダルベルトは、困ったように笑っていた。ピキピキピキと小さな何かの音が聞こえて。
「ノヴァ!!!?」
それは妙に遅く見えた。ノヴァの振りかぶった拳が、まっすぐにエダルベルトの顔にぶつかる。エダルベルトの体が吹っ飛ばされ、壁にぶつかる。サイラスの悲鳴が遠くから聞こえた。吹き飛ばされたエダルベルトに、オレは震える足で駆け寄る。こけそうになりながら辿り着き、壁にぶつかったエダルベルトの隣にぺたりと座り込んでしまう。
「昔から阿呆だとは思っていたが、こんなにも阿呆だとは思わなかった。まさか自分の番にこんなに重い支配の術をかけるなんてな……。見損なった。」
上から、怒気を含んだ静かな声が降ってくる。見上げると、いつも無表情の男の表情が今まで見たこともない、冷たい怒りで満ち満ちていた。
「ノヴァ!?」
「行くぞ……。これ以上ここにいると騒ぎになりかねない。」
声が遠い。足音が遠くに消えていく。そして、やたらと寒い。だが、オレはエダルベルトの事で頭がいっぱいになっていて、工房が一瞬にして氷づけになっていたことに気が付かなかった。
「お、おいっ!だいじょうぶ、なの、か……?」
オレの声が、震えてる。暫く動かなかったエダルベルトが、手を挙げて、オレの頬を撫でる。紺色の鱗のついた手で。
「あー……大丈夫だ、よ。時間があったから、鱗を出して、なんとかね……。くっそ、アイツ、手加減なしで先祖帰りの力で殴りやがったな……。私じゃなければ、死んでたぞ……。」
壁にもたれかかって、天井を見上げるエダルベルト。
「死……。」
呆然とその言葉をつぶやく。いやだ。
「死んでないから大丈夫。私は、決してお前を置いては行かない……。だから、お前も私を置いていくな……。お願いだ……。」
頬を撫でられ、顎を取られて、口付けをされた。冷たいキスだった。
「んっ……。オレは、オレの番を置いていくことはない……。オレも置いてかれないし、お前も置いとかれない……。そうだよな……。」
エダルベルトの胸に縋り付くと、そっと鱗だらけの体で抱きしめられた。
「そうだよ……私の可愛いジーニアス。」
「ジーニアス、受け取りに来たよ。」
工房に三人がやってきた。いつもの笑顔でエダルベルトは入ってきたのを迎える。
「申し訳ない。エダルベルトのはまだ出来てないんだ。明日また来てくれないか?」
オレはメンテナンスを終えた魔法銃と魔法剣を取り出しながら、三人の方を見た。
「ノヴァ……?」
工房の入口で立ち止まるノヴァにサイラスが声をかけた。だが動かない。いつも動いていない表情筋が今も動いてない。
「うん、分かっちゃったよね……。ノヴァなら。」
ノヴァの方を見るエダルベルトは、困ったように笑っていた。ピキピキピキと小さな何かの音が聞こえて。
「ノヴァ!!!?」
それは妙に遅く見えた。ノヴァの振りかぶった拳が、まっすぐにエダルベルトの顔にぶつかる。エダルベルトの体が吹っ飛ばされ、壁にぶつかる。サイラスの悲鳴が遠くから聞こえた。吹き飛ばされたエダルベルトに、オレは震える足で駆け寄る。こけそうになりながら辿り着き、壁にぶつかったエダルベルトの隣にぺたりと座り込んでしまう。
「昔から阿呆だとは思っていたが、こんなにも阿呆だとは思わなかった。まさか自分の番にこんなに重い支配の術をかけるなんてな……。見損なった。」
上から、怒気を含んだ静かな声が降ってくる。見上げると、いつも無表情の男の表情が今まで見たこともない、冷たい怒りで満ち満ちていた。
「ノヴァ!?」
「行くぞ……。これ以上ここにいると騒ぎになりかねない。」
声が遠い。足音が遠くに消えていく。そして、やたらと寒い。だが、オレはエダルベルトの事で頭がいっぱいになっていて、工房が一瞬にして氷づけになっていたことに気が付かなかった。
「お、おいっ!だいじょうぶ、なの、か……?」
オレの声が、震えてる。暫く動かなかったエダルベルトが、手を挙げて、オレの頬を撫でる。紺色の鱗のついた手で。
「あー……大丈夫だ、よ。時間があったから、鱗を出して、なんとかね……。くっそ、アイツ、手加減なしで先祖帰りの力で殴りやがったな……。私じゃなければ、死んでたぞ……。」
壁にもたれかかって、天井を見上げるエダルベルト。
「死……。」
呆然とその言葉をつぶやく。いやだ。
「死んでないから大丈夫。私は、決してお前を置いては行かない……。だから、お前も私を置いていくな……。お願いだ……。」
頬を撫でられ、顎を取られて、口付けをされた。冷たいキスだった。
「んっ……。オレは、オレの番を置いていくことはない……。オレも置いてかれないし、お前も置いとかれない……。そうだよな……。」
エダルベルトの胸に縋り付くと、そっと鱗だらけの体で抱きしめられた。
「そうだよ……私の可愛いジーニアス。」
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