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14話 ああ?女神様?
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「………」
あら、ここは。
女神様ごきげんよう。
「……なんかお嬢様が板について来たね」
それはもう。元からお嬢様ですから。
「うわー、これがリアルお嬢様の余裕。かーっ、憎いね」
憎かろうが辛かろうが殺意があろうが叛意があろうがなんだろうが。
立っている者は親でも使え、寝ている者は病人でも使え、が前パパの教えなので。
「前から思ってるけど、前パパ最強じゃない?」
いえ、これでも何度かは負けてますよ。選挙。
「あ、そうなの?」
ええ。ですが、新しく決まった議員さんはなぜか体調不良で辞退。繰り上げ当選で前パパが収まってましたけど。
「まさか盛ってないよね!? 一線超えたお人じゃないよね!?」
まさか。たまたまその時期に体調を崩して、たまたま比例で次点にいた前パパがたまたま跡を継いだってだけなのに。それがたった7回起きただけで、みんな騒ぎすぎよ」
「そんなたまたま続くわけないよね!? てかそんなのが7回もたまたまあったら、もっと宝くじ当たってるわー!」
大丈夫です。全部グレーゾーンですから。
「それって完全ホワイトじゃないってことじゃーん! なにこの子、恐ろしい子! やっぱ一番怖いのは人間様の際限なき欲望ってことじゃーん!」
女神様、良く分かってらっしゃる。
「うぅーん。なんだろう。やっぱこの子、独特の雰囲気よね。ま、嫌いじゃないけど!」
光栄です。
「てかそう! あの子なに!? アーニィだっけ!? とんだチートじゃない!?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「いやいや、ただのメイドじゃないって。なに、メイド流暗殺術って。暗殺するの? あの子?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「しかもロープと手錠完備って……何に使う予定だったのかな!?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「その受け答えあってる?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「なんか壊れたレディオっぽい! 怖い!!」
ふふ、まぁ冗談です。
「そっか、冗談ならいっか! じゃなくて!」
あら。ダメでしたの?
「てかあなた、何を企んでるの?」
別に。
気になるなら心を読んでみればいいじゃないですか。だって私、声を発してないのに会話してるってそういうことでしょう?
「うぅ、そうなんだけどなんかほら。ちょっち怖いっていうか」
まぁ心外。私が暗躍ばかりの外道みたいな言い方。
「うん、違うの?」
違います。前パパはしっかり人道に沿って策を弄して他人を蹴落として、自分の利益をむさぼるように生きてましたから。その娘である私が、そんなこと……怖くてちょっとしか真似できませんよ?
「うん、そういうの外道って言うよね? そしてちょっと真似してる時点で外道だよね?」
あら、お褒め頂き光栄です。
「褒めてないけどね! だーかーらー! この子だとわたしがツッコミになるんだよー! うぅ、辛い。でも芸人として、ボケとツッコミの二刀流ができてこそ! 次世代のエンターテイナーとしての資格が問われるのです!」
へぇー、すごいですねぇ。
「違うのぉ! そこは『お前、女神だろ!』ってマスクマンの正体を暴く感じでツッコミが欲しかったのー!!」
ツッコむだなんて、はしたない真似できませんわ。
「はしたないの!? うう、こうなったら順風満帆でうまく行ってると思ってるだろう、琴音ちゃんに呪いの言葉を送ってやるー」
女神のくせにやること、こすいですね。
「こすいって言うなー! さかさまに言うなー! もう! 本気で怒りますよ! 怒ったらもう、ほんと、怖いよ? もう女神オブザイヤーとか関係なしにバンバンいっちゃいますから!」
まぁそれは怖い。
「絶対怖がってないやつー! もういいです! そんな琴音ちゃんはもう色々崩壊しちゃえばいいんだもん! ふっふっふ、人間万事塞翁が馬、一寸先は闇に怯えろ! 竦め! なにもできぬまま死んでゆけー!」
あ、ガーヒルのこと?
彼が何かこそこそ罠を張ってるだろうから、それに私が足をすくわれるってことを言ってるんでしょう?
「え? えと、いや。それは……えぇ……なんで知ってるの?」
あ、やっぱり本当なんですね。
「カマかけたなー! この女神ちゃんにペテンをかけるなんて! 神をも恐れぬ所業!」
ま、だいたいそんな気もしたんで。あの下町の連中を裏で操っていい気になってるたかが二世のボンボンごときがどこまでやれるか楽しみですわ。
「おおぅ。どす黒い。どす黒いオーラが琴音ちゃんから出てはる……! てか二世のボンボンはブーメランね」
私、三世なので。
「そうだったー! おじいちゃんまで議員さん! なんて一家! って変わらないよ! 二世も三世もどうせ七光りのボンボンでしょ!?」
まぁ否定はしません。
けど相手が仕掛けてくるのを知っていれば、対処のしようはありますよ。
「おおぅ、どこぞの軍師ばりの頭脳派……」
ふむ。ガーヒルのことは助言として受け取っておきましょう。ええ。相手の罠を逆用して嵌めるくらいのことは考えてみますから。
「うわー、やっぱこの子。腹黒だわー。ほんとある意味最高の人選した? さすが女神ちゃん。ミスっても挽回できる。いい子できる子女神ちゃん!」
あら、それってつまりまわりまわって私の功績ってことですよね?
じゃあもちろん私にも何かもらえますよね? 公明正大な女神さまは、人様の功績を奪うみたいな真似は当然しませんよね? ね?
「琴音ちゃん、女神を脅迫するとか……マジパナいって」
あら、ここは。
女神様ごきげんよう。
「……なんかお嬢様が板について来たね」
それはもう。元からお嬢様ですから。
「うわー、これがリアルお嬢様の余裕。かーっ、憎いね」
憎かろうが辛かろうが殺意があろうが叛意があろうがなんだろうが。
立っている者は親でも使え、寝ている者は病人でも使え、が前パパの教えなので。
「前から思ってるけど、前パパ最強じゃない?」
いえ、これでも何度かは負けてますよ。選挙。
「あ、そうなの?」
ええ。ですが、新しく決まった議員さんはなぜか体調不良で辞退。繰り上げ当選で前パパが収まってましたけど。
「まさか盛ってないよね!? 一線超えたお人じゃないよね!?」
まさか。たまたまその時期に体調を崩して、たまたま比例で次点にいた前パパがたまたま跡を継いだってだけなのに。それがたった7回起きただけで、みんな騒ぎすぎよ」
「そんなたまたま続くわけないよね!? てかそんなのが7回もたまたまあったら、もっと宝くじ当たってるわー!」
大丈夫です。全部グレーゾーンですから。
「それって完全ホワイトじゃないってことじゃーん! なにこの子、恐ろしい子! やっぱ一番怖いのは人間様の際限なき欲望ってことじゃーん!」
女神様、良く分かってらっしゃる。
「うぅーん。なんだろう。やっぱこの子、独特の雰囲気よね。ま、嫌いじゃないけど!」
光栄です。
「てかそう! あの子なに!? アーニィだっけ!? とんだチートじゃない!?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「いやいや、ただのメイドじゃないって。なに、メイド流暗殺術って。暗殺するの? あの子?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「しかもロープと手錠完備って……何に使う予定だったのかな!?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「その受け答えあってる?」
さぁ、ただのメイドですけど?
「なんか壊れたレディオっぽい! 怖い!!」
ふふ、まぁ冗談です。
「そっか、冗談ならいっか! じゃなくて!」
あら。ダメでしたの?
「てかあなた、何を企んでるの?」
別に。
気になるなら心を読んでみればいいじゃないですか。だって私、声を発してないのに会話してるってそういうことでしょう?
「うぅ、そうなんだけどなんかほら。ちょっち怖いっていうか」
まぁ心外。私が暗躍ばかりの外道みたいな言い方。
「うん、違うの?」
違います。前パパはしっかり人道に沿って策を弄して他人を蹴落として、自分の利益をむさぼるように生きてましたから。その娘である私が、そんなこと……怖くてちょっとしか真似できませんよ?
「うん、そういうの外道って言うよね? そしてちょっと真似してる時点で外道だよね?」
あら、お褒め頂き光栄です。
「褒めてないけどね! だーかーらー! この子だとわたしがツッコミになるんだよー! うぅ、辛い。でも芸人として、ボケとツッコミの二刀流ができてこそ! 次世代のエンターテイナーとしての資格が問われるのです!」
へぇー、すごいですねぇ。
「違うのぉ! そこは『お前、女神だろ!』ってマスクマンの正体を暴く感じでツッコミが欲しかったのー!!」
ツッコむだなんて、はしたない真似できませんわ。
「はしたないの!? うう、こうなったら順風満帆でうまく行ってると思ってるだろう、琴音ちゃんに呪いの言葉を送ってやるー」
女神のくせにやること、こすいですね。
「こすいって言うなー! さかさまに言うなー! もう! 本気で怒りますよ! 怒ったらもう、ほんと、怖いよ? もう女神オブザイヤーとか関係なしにバンバンいっちゃいますから!」
まぁそれは怖い。
「絶対怖がってないやつー! もういいです! そんな琴音ちゃんはもう色々崩壊しちゃえばいいんだもん! ふっふっふ、人間万事塞翁が馬、一寸先は闇に怯えろ! 竦め! なにもできぬまま死んでゆけー!」
あ、ガーヒルのこと?
彼が何かこそこそ罠を張ってるだろうから、それに私が足をすくわれるってことを言ってるんでしょう?
「え? えと、いや。それは……えぇ……なんで知ってるの?」
あ、やっぱり本当なんですね。
「カマかけたなー! この女神ちゃんにペテンをかけるなんて! 神をも恐れぬ所業!」
ま、だいたいそんな気もしたんで。あの下町の連中を裏で操っていい気になってるたかが二世のボンボンごときがどこまでやれるか楽しみですわ。
「おおぅ。どす黒い。どす黒いオーラが琴音ちゃんから出てはる……! てか二世のボンボンはブーメランね」
私、三世なので。
「そうだったー! おじいちゃんまで議員さん! なんて一家! って変わらないよ! 二世も三世もどうせ七光りのボンボンでしょ!?」
まぁ否定はしません。
けど相手が仕掛けてくるのを知っていれば、対処のしようはありますよ。
「おおぅ、どこぞの軍師ばりの頭脳派……」
ふむ。ガーヒルのことは助言として受け取っておきましょう。ええ。相手の罠を逆用して嵌めるくらいのことは考えてみますから。
「うわー、やっぱこの子。腹黒だわー。ほんとある意味最高の人選した? さすが女神ちゃん。ミスっても挽回できる。いい子できる子女神ちゃん!」
あら、それってつまりまわりまわって私の功績ってことですよね?
じゃあもちろん私にも何かもらえますよね? 公明正大な女神さまは、人様の功績を奪うみたいな真似は当然しませんよね? ね?
「琴音ちゃん、女神を脅迫するとか……マジパナいって」
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