知力99の美少女に転生したので、孔明しながらジャンヌ・ダルクをしてみた

巫叶月良成

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第5章 帝国決戦

第37話 皇帝陛下の御心

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 状況の変化についていけなかった。
 それほどまでに状況が混とんとしていたと言えよう。

「マール!」

 叫びながら部屋に入る。

 まず目に飛び込んできたのが、床にへたりこんだクロエ。
 その横に立ちすくむマール。
 そしてその奥に、ソファにもたれた皇帝陛下。

 まだ生きている。
 だが何か変だ。

 その不自然さは部屋にいた残り1人によるもの。
 尋常じゃない様子の男が、皇帝に向かって、

「残念だけどクズイそいつはもういないよ。だから――死ね」

 状況が飲み込めない。
 だが、その男が危険なのが分かった。
 だから叫ぶ。

「っ! ニーア!」

「分かってる!!」

 ニーアが走る。
 それでも5メートル以上ある。対する男は(どこに隠し持っていたのか)短剣を突き出すだけ。

 マールは剣を捨てているし、クロエは立ち上がるのに一拍必要。

 間に合わない。

 そして――赤が咲いた。

「ぐっ……」

 マールのうめき声。
 彼女が、その体を皇帝の前に投げ出して皇帝への凶刃を防いだのだ。

「マール!」

「ぶっ殺す!」

 クロエとニーアが怒声をあげて暗殺者に突っ込む。
 弾かれたように、俺は崩れ落ちるマールに駆け寄った。

 だが、

「きゃぅ!」

 クロエの悲鳴。
 そして彼女の体が床を滑っていく。

「クロエ!」

「うっ……ニーアめ……」

 うなりながらすぐに頭を起こすクロエ。

「てかひどくない? 味方を蹴り飛ばすとか?」

「串刺しにされるのを防いでやったのよ。感謝こそされど文句を言われる筋合いはないわ」

「だ、だったら、もうちょっと……優しく」

「うっさい! だからクロクロはこいつに舐められんの!」

 どうやらニーアがクロエを守るために手荒い方法を取ったらしい。
 その間に、俺はマールの横に座り込むと彼女を抱き起した。

「マール! 無事か!」

「隊長……うっ!」

 マールが苦痛に顔をゆがめる。
 傷は……腹部。

 今も出血しているらしく、その部分が水に濡れたように黒く染まっていく。

 ひとまず止血を。
 そう思ったが何もない。

 いや、見つけた。

「借りるぞ」

「え……あ、俺様の……」

 そばでへたり込んでいた皇帝陛下が身に着けていたストールのような布地をはぎ取って、マールの体に巻き付ける。
 体力と力がない分、苦労したが、それでも何もしないよりマシだ。

「隊長……」

「マール。大丈夫だ。止血はした。だから大丈夫だ」

 それは自分自身に言い聞かせるような言葉だった。

 正直どうなるか分からない。
 これが腕とかだったらまだ大丈夫と言えた。
 傷はわき腹と言ってもいいが腹部だ。止血が間に合わず、臓器も痛めていたら助からない。

「ごめん……なさい。私、我慢できなくて……でも」

「もういい。喋るな」

 思い出す。
 2年前。
 独立のどさくさで、殺されそうになって俺を守って死んだ彼女のことを。

「でも……隊長の、策を……私は……」

「違う。マールは守ったんだ。お前は身を挺して皇帝を守った。同時に俺たちも守ったんだよ。本当に助かった、ありがとう」

「……そう、ですか」

 マールが少しほほ笑んだ。

「ああ、だから次はお前が助かる番だ。傷が治ったら、また一緒にいよう」

「…………はい」

 小さく頷くマール。
 もうごめんだ。あんな辛い思い。
 だから頼む。二度と、俺から奪わないでくれ。

「ジャンヌ、ごめん。逃した。とりあえず追うけど期待しないで」

 そこへニーアが近づいてきた。
 あの暗殺者を取り逃したからか、顔が険しい。

「分かった。それより医者を」

「分かってる。クロエ、サール。ジャンヌをお願い」

「わ、分かりました」

「はい、承知です」

 それだけ言うとニーアは出ていった。

 それからは嵐のような慌ただしさになった。
 報告を受けたウィットとルック、そして軍医が到着し、担架に乗せられたマールは男2人に担がれて手術ができる場所へと連れられて行った。

 ため息をつく。

 やれるべきことはやった。
 だからあとは祈るしかない。

 本当に嫌になる。
 なにが知力99だと。
 知力があっても、医学の知識はないし、止血も手術も満足にできない。
 そもそもこの展開を予測できなかった時点でアウトだ。

 いや、こんなのどうやって予測しろって言いたいところだが、それでもやらなくてはいけなかった。
 それが俺の、軍師としての役割なんだから。

「隊長殿……」

 クロエが心配そうな声で話しかけてきた。
 部屋に残ったのは俺とクロエ、サールに皇帝陛下のみ。

 ただクロエは左腕を押さえていて、押さえる右手から血が流れている。

「怪我したのか?」

「いえ、かすり傷です。こんなので隊長殿の傍から離れるわけには――」

「心意気はありがたいけど、それでも怪我は怪我だろ。医者に診てもらえと言いたいけど……しょうがない。サール、ここで手当てしてやってやれ」

「あ、はい」

 軍医が置いていった応急キットから包帯を取り出すと、それを手慣れた手つきでクロエの肩にまく。

「隊長殿、マールは」

「大丈夫だ。きっと」

「そう、ですね」

 クロエは力なく笑う。
 それからはもう誰も声をあげず、場が沈みかえる。

 と、そこへ場違いなものが室内を満たした。

 笑声だ。

「ふははは! 悲しみに暮れることはないぞ! 俺様の命を助けたのだからな! 褒めて使わしてやる。その前に俺様を傷つけた罪は許してやろう!」

 皇帝陛下だ。

 ようやく笑い声をあげる余裕が出てきたのだろう。
 いや、虚勢に違いない。だって顔はひきつってるし、声も震えてるし、若干ズボンも濡れてるし。汚いなぁ。

 どちらにせよ腰砕けの状況で無理に笑おうとしているこの男は喜劇王でしかない。

 しかしこいつ、どこまで本気なのか。
 すべてを分かってあえて言っているのか、それとも何も分かっていないまま、ありのまま喋っているのか。

 どちらにせよ、気分の良いものではない。

「そこのお前も、大儀だった。暗殺者を逃したのはよくないが、名誉の負傷としよう!」

「はぁ……」

 いら立ちが募る。
 なぜこの男がこうも偉そうにできるのか。

 分かってる。
 皇帝だからだ。
 それをただ血統というだけで受け継いだ男。
 甘やかされて育っただけの男。
 だからこうも言える。

 その分析は、単に俺の怒りを鎮静化させるための戯言。
 ただそれは俺の怒りを鎮めるという意味合いでは成功していた。

 最後の言葉がなければ。

「うむ、しかしもったいないことをしたものだ。美女が死ぬのは。こうなればもっと早く手をつけるべきだったな」

 そこまでだった。
 クロエが動いた。
 サールの手当を振り切って、手をべんの柄にそえ、あと数秒すれば皇帝の頭部はつぶれたスイカみたいにぐしゃぐしゃになるはずだ。

 だが、その時の俺はどこかおかしかった。
 変に機敏で、クロエが動ききる前に皇帝の前に立ち――

「ん? なんだ、子供が俺様になんの――」

 ぶん殴った。
 思いっきり。
 平手打ちだ。

「ぶへっ! な、なにを……俺様を誰だと思って――」

 倒れ、驚愕しながらも頬を抑える皇帝を見下す。
 これ以上ない侮蔑の視線を、この大陸で最高の権力者様に投げつけ、そして思いのたけをぶつける。

「命を、笑うな!」

 駄目だ。
 これ以上は、考えちゃいけない。

 こんな奴が国のトップだなんて。
 こんな最低で、クズで、どうしようもない奴が、俺たちの一番の敵だなんて。

 そう考えちゃいけない。

 それはマールのしたことを無意味にする行為だから。
 マールはこんなつまらない奴を助けるために身を投げ出したなんて、思いたくないから。

「隊長殿……」

 クロエが不安そうに声をかけてくる。
 あぁ、そうだ。
 殴るなとか言っておいて、結局俺が殴ってる。
 本当に、説得力がないよな。

「ごめん。お前にはあれほど言ったのに」

「いえ、隊長殿がそうしていただいて、すっきりしました。わたしじゃあ、きっと酷いことになっていたかもしれないですし。それに、馬鹿は殴らないと分からないと言いますし」

 それでいいのか? とは思ったが、きっとクロエの心遣いなのだろう。
 それくらい俺にも感じ取れた。本当に、クロエにはいつも救われてるよな。

「で、これどうします?」

 クロエは皇帝陛下を物扱いして指し示す。
 俺は少し考えて、

「ウィットたちが戻ったら、交代してもらうか。クロエもその傷、浅くはないだろ」

「いえ、クロエは大丈夫……ですけど、そうしてもらえるとありがたいです。さすがにこれ以上は殴り殺しますから」

 さすがにこれまでのことと、今の言葉を聞いて積極的に警護しようとは思わないだろう。
 貧乏くじだが、ウィットたちには頑張ってもらうしかない。

 ただこれを1か月も続けるのか、と思うと少し憂鬱だ。

 対する皇帝陛下は頬に手を当てたまま、呆然とこちらを見上げている。
 ふん、少しはいい薬になったか。

 そう思ったが、彼が次に口を開いた時、俺はさらなる憂鬱が襲い掛かることを知る。

「素敵だ」

「は?」

「素敵だ。腰のキレ、手首のスナップ、頬を打つ角度に速度。そのすべてが完璧。昔のママンのようなビンタ。ちょっともう一度、もう一度ぶってくれ!」

 な、なな、なんだ!?
 いきなりがっついてきて、膝でこちらににじり寄ってくる気持ち悪い! てか汚い!

「さぁ、ここだ。ここに君のビンタを。そうすれば第三、いや、第二夫人も……いやいや、今の皇妃の座を贈ろう。君がいてくれたら俺様は他の女はいらない! だから頼む! もう一度! 俺様をぶってくれぇ!」

 なんだ!?
 このいきなりの盛り上がり。

 目が血走って、歓喜に震えて、息が荒い。
 正直、男の俺から見ても気持ち悪い。

 てかそれ以前にマザコンでロリコンでドMってこと? 最強かよ。

「へ、変態……」

「いい! その罵り。皇帝たる俺様にそんな口を利くやつは問答無用で死罪だが、君ならそれも許そう! むしろ褒美をやろう! いち変態につき、ダイヤ1つでどうかな!? だからもっと罵ってくれ!」

 ヤバイ。もうこいつ駄目だ。
 けどどうする。腕力で来られたら俺にはどうしようもない。

「クロエ、サール。助けて……」

「わ、わたしにもどうしたらいいか……」

「え、えっと、と、とりあえず殴りますか!?」

 サールも怯えていた。
 あの何人もの敵将を討ち取り、超人ニーアと互角に戦い、Tレックスにさえ勝つクロエですら混乱している。

「もう一度、ビンタを、愛を、俺様にー!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 こんなことしている場合じゃないのに。
 そう思う間もなく、その日、二度目の乾いた音が部屋に響いた。
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