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第6章 知力100の美少女に転生したので、世界を救ってみた
第22話 終わらない対峙
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水鏡たちに保護され、デンダ砦に戻ってジルにめいっぱい説教された日の翌日の昼。
すでに雷雨は消えうせ、夏の暑い日差しが降り注ぐ晴天にその報告が来た。
「敵、動きます!」
敵城に張り付けていたイッガーの部下が、帝国軍出撃の情報を持ってきたのだ。
それに対し、すぐに鉦を鳴らして緊急出撃をさせる。
そろそろかと思っていたけど、あの強襲の後にすぐ出撃とは。
機先を制された思いだけど、いつ来ても問題ない準備はしてきた。
1時間と立たずに、敵城とデンダ砦の挟間の平原で両軍がにらみ合う形になった。
布陣としては中央にオムカ軍2万6千、右翼にシータ軍2万4千、左翼に南群の1万5千が横並びに。
対する帝国軍は約6万の兵が一塊になっている。
対陣したまますぐには動かない。
動いた方に隙が出るから、うかつに動けないという方が正解だろう。
俺たちが動けば、3つに別れたどれかを狙い打ちして各個撃破される。
相手が動けば、こちらの両翼が包囲するように動いて挟撃される。
だからにらみ合いが続く。
その中で、1つ。気になることがあった。
「やけにきらびやかな軍ですね」
ジルが対峙する帝国軍を見て首を傾げた。
ジルが言うのは、相手の前列。
そこにいる兵たちの格好が、いやにキラキラして見える。
実は自分もそれが気になっていた。
これまであんな装飾に気をつかった鎧を着ている敵はいなかった。
つまりあれは新顔、増援部隊ということか。
そう考えると1つの可能性が見えてきた。
「貴族の部下じゃないか? こないだの、皇帝親征の時にもいただろ」
「ですね。しかし、闘気がない。その背後からはそれが感じられるのに対し、前列からはまったく感じられません」
闘気ねぇ……。
気を感じるとか拳法家かよ、とツッコミたかったが、なんとなく馬鹿にできなさそうだ。
武道もスポーツもしない自分にとって、そういった気や気配というものはまったく分からない。
けどジルが言うように、どこかひっかかるのも事実。
彼の言葉を信じるなら、なぜそんな弱兵を前衛に置くのか。
あるいは、死兵にするつもりか。
弱兵を餌にして、そこに噛みついたところを本命の主力部隊が横撃する。血も涙もないが、戦術としては間違っていないし、効果的だとも思う。
だがそれは分かっていれば対処できるし、何より自分たちが捨て駒にされたと気づけば弱兵はやはり弱い。
死にたくないからすぐに逃げ出す。そして逃げ出す先は、味方の軍がいる方なのだ。
逃げる味方に邪魔されて思うように動けなくなるのは、先日経験済みだ。
それを相手に返してやると思えば気持ちは楽だが、果たして相手もそんな簡単なことに気づかないだろうか。
分からない。
だからひとまずは様子見だ。
7月の日差しがさんさんと照らされる中、熱中症で倒れないか心配だが、それでもここで後ろを見せたらやられるから耐えるしかない。
だからこうなった以上、どちらかが動くか、それとも日没までは頑張るしかない。
そう思ったのだが、
「ん、ジャンヌ様、敵が動きます!」
「なんだって……」
敵から動く道理がない。
先ほど考えた通り、包み込まれる危険がある。
何より相手の先鋒はあの見るからに弱兵。
何を考えてるんだ。
いや、もしかして強いのか?
先入観と先日の戦いで貴族の軍は弱いと思ってしまったけど、強い貴族というのもあるはずだ。
というか貴族の軍は強いはずだ。
なんてったって農民が武器を持つわけじゃない。金のある貴族だから武装も強力だし、農民があくせく働く中、彼らとて遊んでるわけじゃなく調練したりするのだ。それに外敵から領土を守るのが貴族の務め。ノブレス・オブリージュだ。
だからこそ、遊んでいても暮らせる税が治められるわけで。
「シータとアズ将軍に伝令。動かず、敵前衛の後ろから来る敵の本隊に注意をはかってくれ、と。それからクルレーンに、敵が近づいたら遠慮なく斉射するように」
伝令を出している間に、敵はどんどん近づいてくる。
正面からじゃ分かりづらいが、『古の魔導書』はしっかりとその動きを俯瞰で捉えていた。
敵の前衛は2万ほど。
それが4段に別れてこちら、中央のオムカ軍に向かって歩を進めてくる。
その少し後ろを帝国の本隊が来る。
距離をあけているのは、右か左か、どちらかに攻撃対象を移すため、そして前衛が敗走してきても余力を持って退避できるためだろう。
じりじりと迫る敵軍。
それがクルレーンの射程距離に入り、そして30を数えたころに、
「撃て!」
クルレーンの怒声と共に、轟音が鳴り響く。
鉄砲隊の一斉射が、前衛の敵を撃ちぬいていく。
バタバタと倒れる歩兵と騎兵。
さぁ、どうする。
この鉄砲の切れ目に一気に突っ込んでくるか。
あるいはそこで耐えて、後ろの本命が来るのを待ち構えるのか。
固唾をのんで敵の動きを見守る。
だが――
「え?」
予想もしなかったこと。
いや、予想したけど一番に除外したことが起きていた。
敵の前衛。
それが徐々に北へと動いていく。
いや、言いつくろってもしょうがない。
逃げていた。
鉄砲の一斉射を食らって、這う這うの体で逃げ出したのだ。
もちろん帝国の本隊も、逃げ出す前衛に巻き込まれるのを防ぐために後退していく。
…………これって、つまり。
「えぇーーーー」
弱かった。
めちゃくちゃに弱かった。
てか逃げるの早すぎだろ。
何? 何のために出てきたの? って感じだ。
「ジャンヌ様、追撃しますか?」
「ん、あー……いや、追わないでおこう。あるいは相手の罠かもしれない」
弱兵の逃げる姿。
あまりにも無様すぎて、追撃したくなるほどだ。
だがその追ってきた敵を伏兵により挟撃される可能性がある。
そう、釣り野伏せの策だ。
だがその伏兵を仕込める場所はないし、敵も全軍がここに出てきているからその兵力もないはず。
だからほぼ、罠はないと思ってもいいが、あまりにもあまりな結果に、想像もつかないような罠が待ち構えているようにしか見えない。
それほどに、敵にとって何の成果もない戦いだったのだ。
正直、拍子抜けした。
相手は2キロほど先で態勢を整えると、また前進してきた。
そして先ほどと同じ位置で止まり、そのまま対峙する。
今度は相手も動かない。
照りつける太陽の下で、10万の人間がただただ対峙する。
その奇怪な光景は陽が山の向こうに消えるまで続いた。
途中でデンダ砦から水と食料を運び出させたものの、ただ突っ立ってるだけでもかなり体力を消費した。
こちらを弱らせようというのか?
それにしては中途半端だ。補給線を絶つならまだしも、砦からは1キロほどしかないから、そこを遮断されることはほぼないと言っていい。
むしろ距離が大きい相手の方がその危険性はあるだろうに。
何より、あれほど逸っていた元帥の闘志がどうしてここまで隠れているのかが分からない。
最初に一当てして、あまりの弱さに戦い方を変えるつもりなのか。
となると明日が大勝負になりそうだ。
そう思い、その日はそれでお開きになった後、兵たちにはしっかり食わせて、すぐに眠らせた。
安心させて奇襲ということも考えられたため、ヨジョー城から兵を徴発して夜警をやらせた。これで明日の本隊はぐっすり休めた状態で戦いに挑める。
あとは水筒と簡単に食べられるパンがあれば問題ないはず。
いやいや。明日こそは相手が編成を変えてくるはず。
だからそれをどう捌くか。
そこが問題で、俺自身は疲れもあったが、日がまたいだ後も考え続けた。
そして翌日。
再び敵は昼前にこちらへと向かって出陣してくる。
それに対し、俺は再び全軍を率いて対峙する。
にらみ合う。
昨日と同じ、貴族兵が前衛。
だが、背後が少し違った。
本隊を2つに分け貴族兵の斜め後ろ、ちょうど三角形を作るように配置させる。魚鱗の陣だ。
勝負に来る。
気というのは分からないけど、どこかピリピリとした空気が流れるような気がした。
雲はあるが、今日もさんさんと照り付ける太陽の下でにらみ合う。
きっと来る。あの攻めが好きそうな元帥が、好餌をぶらさげて出てこないわけがない。
だから相手が動いた時が、再びチャンス。
今度こそ、相手を倒してあの女神を痛めつけてやる。
そんな暗い野望を胸に秘めたまま、ただ時間が過ぎていくのを眺める。
来るか。どうなんだ。もうちょっとか。
そう思いながらじっと相手を観察する。
その動く瞬間を見極めようと。
だが――
その日も何も起こらなかった。
というより、以降ずっとだ。
何もせずに炎天下の中、対峙する両軍。
その対峙はその後3日も続いた。
すでに雷雨は消えうせ、夏の暑い日差しが降り注ぐ晴天にその報告が来た。
「敵、動きます!」
敵城に張り付けていたイッガーの部下が、帝国軍出撃の情報を持ってきたのだ。
それに対し、すぐに鉦を鳴らして緊急出撃をさせる。
そろそろかと思っていたけど、あの強襲の後にすぐ出撃とは。
機先を制された思いだけど、いつ来ても問題ない準備はしてきた。
1時間と立たずに、敵城とデンダ砦の挟間の平原で両軍がにらみ合う形になった。
布陣としては中央にオムカ軍2万6千、右翼にシータ軍2万4千、左翼に南群の1万5千が横並びに。
対する帝国軍は約6万の兵が一塊になっている。
対陣したまますぐには動かない。
動いた方に隙が出るから、うかつに動けないという方が正解だろう。
俺たちが動けば、3つに別れたどれかを狙い打ちして各個撃破される。
相手が動けば、こちらの両翼が包囲するように動いて挟撃される。
だからにらみ合いが続く。
その中で、1つ。気になることがあった。
「やけにきらびやかな軍ですね」
ジルが対峙する帝国軍を見て首を傾げた。
ジルが言うのは、相手の前列。
そこにいる兵たちの格好が、いやにキラキラして見える。
実は自分もそれが気になっていた。
これまであんな装飾に気をつかった鎧を着ている敵はいなかった。
つまりあれは新顔、増援部隊ということか。
そう考えると1つの可能性が見えてきた。
「貴族の部下じゃないか? こないだの、皇帝親征の時にもいただろ」
「ですね。しかし、闘気がない。その背後からはそれが感じられるのに対し、前列からはまったく感じられません」
闘気ねぇ……。
気を感じるとか拳法家かよ、とツッコミたかったが、なんとなく馬鹿にできなさそうだ。
武道もスポーツもしない自分にとって、そういった気や気配というものはまったく分からない。
けどジルが言うように、どこかひっかかるのも事実。
彼の言葉を信じるなら、なぜそんな弱兵を前衛に置くのか。
あるいは、死兵にするつもりか。
弱兵を餌にして、そこに噛みついたところを本命の主力部隊が横撃する。血も涙もないが、戦術としては間違っていないし、効果的だとも思う。
だがそれは分かっていれば対処できるし、何より自分たちが捨て駒にされたと気づけば弱兵はやはり弱い。
死にたくないからすぐに逃げ出す。そして逃げ出す先は、味方の軍がいる方なのだ。
逃げる味方に邪魔されて思うように動けなくなるのは、先日経験済みだ。
それを相手に返してやると思えば気持ちは楽だが、果たして相手もそんな簡単なことに気づかないだろうか。
分からない。
だからひとまずは様子見だ。
7月の日差しがさんさんと照らされる中、熱中症で倒れないか心配だが、それでもここで後ろを見せたらやられるから耐えるしかない。
だからこうなった以上、どちらかが動くか、それとも日没までは頑張るしかない。
そう思ったのだが、
「ん、ジャンヌ様、敵が動きます!」
「なんだって……」
敵から動く道理がない。
先ほど考えた通り、包み込まれる危険がある。
何より相手の先鋒はあの見るからに弱兵。
何を考えてるんだ。
いや、もしかして強いのか?
先入観と先日の戦いで貴族の軍は弱いと思ってしまったけど、強い貴族というのもあるはずだ。
というか貴族の軍は強いはずだ。
なんてったって農民が武器を持つわけじゃない。金のある貴族だから武装も強力だし、農民があくせく働く中、彼らとて遊んでるわけじゃなく調練したりするのだ。それに外敵から領土を守るのが貴族の務め。ノブレス・オブリージュだ。
だからこそ、遊んでいても暮らせる税が治められるわけで。
「シータとアズ将軍に伝令。動かず、敵前衛の後ろから来る敵の本隊に注意をはかってくれ、と。それからクルレーンに、敵が近づいたら遠慮なく斉射するように」
伝令を出している間に、敵はどんどん近づいてくる。
正面からじゃ分かりづらいが、『古の魔導書』はしっかりとその動きを俯瞰で捉えていた。
敵の前衛は2万ほど。
それが4段に別れてこちら、中央のオムカ軍に向かって歩を進めてくる。
その少し後ろを帝国の本隊が来る。
距離をあけているのは、右か左か、どちらかに攻撃対象を移すため、そして前衛が敗走してきても余力を持って退避できるためだろう。
じりじりと迫る敵軍。
それがクルレーンの射程距離に入り、そして30を数えたころに、
「撃て!」
クルレーンの怒声と共に、轟音が鳴り響く。
鉄砲隊の一斉射が、前衛の敵を撃ちぬいていく。
バタバタと倒れる歩兵と騎兵。
さぁ、どうする。
この鉄砲の切れ目に一気に突っ込んでくるか。
あるいはそこで耐えて、後ろの本命が来るのを待ち構えるのか。
固唾をのんで敵の動きを見守る。
だが――
「え?」
予想もしなかったこと。
いや、予想したけど一番に除外したことが起きていた。
敵の前衛。
それが徐々に北へと動いていく。
いや、言いつくろってもしょうがない。
逃げていた。
鉄砲の一斉射を食らって、這う這うの体で逃げ出したのだ。
もちろん帝国の本隊も、逃げ出す前衛に巻き込まれるのを防ぐために後退していく。
…………これって、つまり。
「えぇーーーー」
弱かった。
めちゃくちゃに弱かった。
てか逃げるの早すぎだろ。
何? 何のために出てきたの? って感じだ。
「ジャンヌ様、追撃しますか?」
「ん、あー……いや、追わないでおこう。あるいは相手の罠かもしれない」
弱兵の逃げる姿。
あまりにも無様すぎて、追撃したくなるほどだ。
だがその追ってきた敵を伏兵により挟撃される可能性がある。
そう、釣り野伏せの策だ。
だがその伏兵を仕込める場所はないし、敵も全軍がここに出てきているからその兵力もないはず。
だからほぼ、罠はないと思ってもいいが、あまりにもあまりな結果に、想像もつかないような罠が待ち構えているようにしか見えない。
それほどに、敵にとって何の成果もない戦いだったのだ。
正直、拍子抜けした。
相手は2キロほど先で態勢を整えると、また前進してきた。
そして先ほどと同じ位置で止まり、そのまま対峙する。
今度は相手も動かない。
照りつける太陽の下で、10万の人間がただただ対峙する。
その奇怪な光景は陽が山の向こうに消えるまで続いた。
途中でデンダ砦から水と食料を運び出させたものの、ただ突っ立ってるだけでもかなり体力を消費した。
こちらを弱らせようというのか?
それにしては中途半端だ。補給線を絶つならまだしも、砦からは1キロほどしかないから、そこを遮断されることはほぼないと言っていい。
むしろ距離が大きい相手の方がその危険性はあるだろうに。
何より、あれほど逸っていた元帥の闘志がどうしてここまで隠れているのかが分からない。
最初に一当てして、あまりの弱さに戦い方を変えるつもりなのか。
となると明日が大勝負になりそうだ。
そう思い、その日はそれでお開きになった後、兵たちにはしっかり食わせて、すぐに眠らせた。
安心させて奇襲ということも考えられたため、ヨジョー城から兵を徴発して夜警をやらせた。これで明日の本隊はぐっすり休めた状態で戦いに挑める。
あとは水筒と簡単に食べられるパンがあれば問題ないはず。
いやいや。明日こそは相手が編成を変えてくるはず。
だからそれをどう捌くか。
そこが問題で、俺自身は疲れもあったが、日がまたいだ後も考え続けた。
そして翌日。
再び敵は昼前にこちらへと向かって出陣してくる。
それに対し、俺は再び全軍を率いて対峙する。
にらみ合う。
昨日と同じ、貴族兵が前衛。
だが、背後が少し違った。
本隊を2つに分け貴族兵の斜め後ろ、ちょうど三角形を作るように配置させる。魚鱗の陣だ。
勝負に来る。
気というのは分からないけど、どこかピリピリとした空気が流れるような気がした。
雲はあるが、今日もさんさんと照り付ける太陽の下でにらみ合う。
きっと来る。あの攻めが好きそうな元帥が、好餌をぶらさげて出てこないわけがない。
だから相手が動いた時が、再びチャンス。
今度こそ、相手を倒してあの女神を痛めつけてやる。
そんな暗い野望を胸に秘めたまま、ただ時間が過ぎていくのを眺める。
来るか。どうなんだ。もうちょっとか。
そう思いながらじっと相手を観察する。
その動く瞬間を見極めようと。
だが――
その日も何も起こらなかった。
というより、以降ずっとだ。
何もせずに炎天下の中、対峙する両軍。
その対峙はその後3日も続いた。
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