26 / 627
第1章 オムカ王国独立戦記
第24話 山賊討伐
しおりを挟む
数日後、俺とジルは王宮に呼ばれた。
再び謁見の間に集まったのは廷臣の面々とマリア、ロキン宰相、ハカラ将軍という並びだ。
俺とジルが跪いていると、ロキン宰相がその甲高い声を発した。
「ルートロワ隊長。先日、貴君から提出された建白書。まことに興味深い内容であった。新たな金山と銀山の開発。そして関所の撤廃。今後、この地を発達させるには重要な建議である!」
先日の建白書とは、俺がジルに書かせて出させた提案のことだ。
スキル『古の魔導書』で調べた限り、この近辺の山にはまだ金や銀が眠っている。それを採掘し、国庫に納めることができればかなりの国力となる。
さらに関所撤廃は関税をなくすことで商人の流通が容易くなる。人が増えれば物が増え、更に人が増えていくことになるだろう。他国に情報が漏れやすくなるデメリットがあるが、今はそれを犠牲にしてでも商業の発達と人口の増加が急務なのだ。
もちろんエイン帝国がオムカ王国にメリットとなる施策を快く受け入れるわけがない。
オムカ王国はエイン帝国の属国なのだから、そこであがった利益の大部分が帝国に流れる。その利益が大きくなればなるほど、エイン帝国も力をつける内容だから承認されたのだろう。
ロキン宰相にとってはその過程で彼の懐にも入るだろうし、何より納税が上がったという実績を作ることができるまさに一石二鳥の策なのだ。
だから独立した後の方が良いに決まってるが、今それをやることに意味がある。
鉱山に送られる工夫や、関税で私腹を肥やしていた既得権益にとって、この政策は悪だ。その負の感情をマリアでなくロキン宰相、もといエイン帝国に向けさせるために、今やる必要があった。
だからここまでは予想通り。あとはこれらの施策が芽を結ぶ前に、ロキン宰相を追い出しシータ国と同盟を結ぶのが現時点での俺の政略。
金銀が取れても取引先がないことには意味がないし、商人といっても降ってわくものではない。さらに日本の戦国時代に伝わった灰吹法といった新たな技術が流入して採掘量が増えることも考えられる。
だからオムカ王国の今後を考えるのであれば、結ぶのは断然シータ国ということになる。
「――よって、これら3つの山に警備の部隊を派遣するわけだが、それをルートロワ隊長に一任する」
「ははっ!」
どうやらジルが新たな任務につくことになりそうだ。
採掘の護衛といったところだろうから、今度は気が楽そうだ。
なんて思ったのが運の尽きだった。
「しかし、だ。南にあるワストー山が問題だ。この山に続く峡谷には山賊がいて誰も通そうとしないのだ」
「山賊、ですか。では私がその討伐をしろと?」
「いやいや。ルートロワ隊長には他の山の警備がある。そちらに向かわせる暇はあるまい」
「では先に討伐をしてから警備に入るのでしょうか?」
「いや、鉱山開発は早い方がいい。下手によその国に感づかれて妨害工作を行われたら事だからな。行ってもらうのは別の人間だ」
「ではサカキですか。彼の部隊は劣らず精強です」
「ふん、わしの部隊は動かせんぞ。ビンゴの奴らが受けた傷を癒しながらも虎視眈々と、わしの留守を狙っているという情報が入っておるからな」
ハカラが自信満々に言う。
その情報の出どころは怪しいが、理にかなっているので下手な反論は避けた方がよさそうだ。
「ならば……まさか近衛兵を?」
「それも無理だ。山賊といえど千に近い人数がいるという。たかが数十で女王のお守りしかしたことのない素人に戦ができるか」
ニーアがいたら激怒して跳びかかっていただろうハカラの台詞。いなくてよかった。
ふむ、だがこの手駒不足という状況はなかなか厳しい。
帝国本土からの増援や南の自治領を動かせば簡単だが、そうなると功績が独占できなくなる。ロキン宰相もハカラもそんな手は打たないだろう。
ただこうして皆を集めたのだから恐らく彼らの中で方針は決まっているようだ。
知力99の俺にも出せなかった答えに、少しばかりの期待と言いしれようのない不安を抱えて言葉を待つ。
「幸いにもどこにも属さない兵力300がいる。彼らに討伐させよう。どうだねルートロワ隊長?」
「300で、ですか。そんな兵がどこに……いや、それで3倍以上の敵と当たれというのですか!?」
「敵は軍ではない。山賊だ。それに我が国には3倍以上の兵力差にもかかわらず勝ってきた実績がある」
「我々は実績で戦争をしているわけではありません、ロキン宰相殿」
「それはその通りだ。だがその作戦を立案し、実行してみせた知恵者がいるのは事実ではないかね?」
あー……分かっちゃった。なるほど。そう来るか。いやいや、まいったな。
ハカラのにやにやとした品のない笑みを浮かべこちらを――俺を見てくる。
「ルートロワ隊長。貴君の副官に山賊討伐を命じる」
「む、無茶です宰相殿! 彼女は、その……」
「ほーう、たかが山賊風情にも勝てぬ人間を貴様は副官に置いているのか?」
「いえ、ハカラ将軍。しかし、あまりにも無茶です」
「いいかね、これは命令だよルートロワ隊長。千ほどの賊を討てぬ弱者は軍にはいらん。もし小娘が失敗して帰ってきたら、貴様の副官を辞してもらうからな。なに、心配するな。後の世話はわしが直々にしてくれるわ、ぐふふふふ」
大蛇に巻き付かれたような不快な感覚が全身を包む。
このエロ親父、まだ諦めてなかったのか。しかも今回は今まで以上に悪辣だ。俺が成功しても失敗しても奴らにデメリットはない。いや、むしろ失敗を期待していると言っていい。
無理難題をふっかけ、失敗につけこみこちらの戦力を削ぎに来る。
ハカラじゃない。ロキン宰相の策だろう。ハカラはそれに利用、もとい付き合っただけだ。小癪なことをしてくれるじゃないか。
喧嘩なんかはしたことないが、これは知恵の喧嘩を売られたに等しい。
知恵ならば、俺が負けるわけにはいかない。
「しかし、ハカラ将軍!」
「ジル、もういいよ」
なおも言い募るジルを止めて、俺は一歩前に出る。
「山賊討伐の命。謹んで受けたまわりました」
「うむ、頼んだぞ」
「ところで宰相。拝命に当たって1つお願いしたいことが」
「……申してみよ」
「訓練で使われる弩、そして資材や遠征先での食料の調達。さらに山賊討伐後の周辺への慰撫に使うための軍資金をいただきたい」
弩は弓を機械的に打ち出すいわばクロスボウのような兵器だ。
といっても歴史は古く、紀元前の孫子(孫ビン)や始皇帝も使ったと言われている。
どうやらこの世界では弓の方が一般的で、弩は狩猟や籠城戦でのみしか使われていないらしい。
というのもここの弩は小さく、弓より格段に殺傷力と飛距離に劣るからだ。
「弩を使う? はっはっは! やはり小娘は小娘よ! 鹿を狩るのとはまた違うのだぞ!」
だからこのハカラの嘲笑も当然のことと言える。
だがどんな道具も使い方次第だ。真正面から敵に突撃することだけが戦の方法じゃないことを教えてやる。
「弩については勝手にすればいい。資金については後で財務の人間を寄越すからそちらに聞け。では他に問題はないな。では散会とする」
ロキン宰相の言葉にまずマリアが退出し、次いでロキン宰相とハカラが去る。それからは各々がてんでにその場を立ち去っていく。
「ああそうそう、1つ言い忘れていたジャンヌ殿」
退室しようとする俺を誰かが呼び止めた。
ロキン宰相だ。戻って来たらしい。
その顔には人の好い笑みが張り付いているが、どうも好きになれない顔だ。
笑顔の下でどんな策謀を練っているのか分かったものじゃない。
「なんでしょう」
「なに、これから貴殿の部下になる兵たちのことだがね。これも伝えておこうと思ってな」
わざわざ彼自らが伝えることとは何か重要なことなのだろう。
いやいや、こういう時の嫌な予感は当たるんだよなぁ。
「彼らは訓練が終わったばかりの新兵たちだ。私は若い彼らをなるだけ死なせたくないのだよ。よろしく頼んだぞ」
「なっ……」
ジルが絶句している間に、ロキン宰相は回れ右してそそくさと去ってしまった。
ジルの絶句も当然だ。
そもそも300もの兵がどこに埋もれてたかと思えば……そういうことか。今も訓練中の新兵で、好き放題しているとはいえ恐らく実戦経験のある1千もの賊に勝てと。
「ジャ、ジャンヌ様。これは……」
「なるほどね、そこまでして失敗してほしいか」
「もはや正気の命令じゃありません。ここは私の軍からも――」
「ダメだ、ジル。あまり変に動くとお前が不利になる」
「しかし、これでは……」
「なあに、なんとかするさ。これでも俺は3倍の敵に勝った知恵者らしいからね」
再び謁見の間に集まったのは廷臣の面々とマリア、ロキン宰相、ハカラ将軍という並びだ。
俺とジルが跪いていると、ロキン宰相がその甲高い声を発した。
「ルートロワ隊長。先日、貴君から提出された建白書。まことに興味深い内容であった。新たな金山と銀山の開発。そして関所の撤廃。今後、この地を発達させるには重要な建議である!」
先日の建白書とは、俺がジルに書かせて出させた提案のことだ。
スキル『古の魔導書』で調べた限り、この近辺の山にはまだ金や銀が眠っている。それを採掘し、国庫に納めることができればかなりの国力となる。
さらに関所撤廃は関税をなくすことで商人の流通が容易くなる。人が増えれば物が増え、更に人が増えていくことになるだろう。他国に情報が漏れやすくなるデメリットがあるが、今はそれを犠牲にしてでも商業の発達と人口の増加が急務なのだ。
もちろんエイン帝国がオムカ王国にメリットとなる施策を快く受け入れるわけがない。
オムカ王国はエイン帝国の属国なのだから、そこであがった利益の大部分が帝国に流れる。その利益が大きくなればなるほど、エイン帝国も力をつける内容だから承認されたのだろう。
ロキン宰相にとってはその過程で彼の懐にも入るだろうし、何より納税が上がったという実績を作ることができるまさに一石二鳥の策なのだ。
だから独立した後の方が良いに決まってるが、今それをやることに意味がある。
鉱山に送られる工夫や、関税で私腹を肥やしていた既得権益にとって、この政策は悪だ。その負の感情をマリアでなくロキン宰相、もといエイン帝国に向けさせるために、今やる必要があった。
だからここまでは予想通り。あとはこれらの施策が芽を結ぶ前に、ロキン宰相を追い出しシータ国と同盟を結ぶのが現時点での俺の政略。
金銀が取れても取引先がないことには意味がないし、商人といっても降ってわくものではない。さらに日本の戦国時代に伝わった灰吹法といった新たな技術が流入して採掘量が増えることも考えられる。
だからオムカ王国の今後を考えるのであれば、結ぶのは断然シータ国ということになる。
「――よって、これら3つの山に警備の部隊を派遣するわけだが、それをルートロワ隊長に一任する」
「ははっ!」
どうやらジルが新たな任務につくことになりそうだ。
採掘の護衛といったところだろうから、今度は気が楽そうだ。
なんて思ったのが運の尽きだった。
「しかし、だ。南にあるワストー山が問題だ。この山に続く峡谷には山賊がいて誰も通そうとしないのだ」
「山賊、ですか。では私がその討伐をしろと?」
「いやいや。ルートロワ隊長には他の山の警備がある。そちらに向かわせる暇はあるまい」
「では先に討伐をしてから警備に入るのでしょうか?」
「いや、鉱山開発は早い方がいい。下手によその国に感づかれて妨害工作を行われたら事だからな。行ってもらうのは別の人間だ」
「ではサカキですか。彼の部隊は劣らず精強です」
「ふん、わしの部隊は動かせんぞ。ビンゴの奴らが受けた傷を癒しながらも虎視眈々と、わしの留守を狙っているという情報が入っておるからな」
ハカラが自信満々に言う。
その情報の出どころは怪しいが、理にかなっているので下手な反論は避けた方がよさそうだ。
「ならば……まさか近衛兵を?」
「それも無理だ。山賊といえど千に近い人数がいるという。たかが数十で女王のお守りしかしたことのない素人に戦ができるか」
ニーアがいたら激怒して跳びかかっていただろうハカラの台詞。いなくてよかった。
ふむ、だがこの手駒不足という状況はなかなか厳しい。
帝国本土からの増援や南の自治領を動かせば簡単だが、そうなると功績が独占できなくなる。ロキン宰相もハカラもそんな手は打たないだろう。
ただこうして皆を集めたのだから恐らく彼らの中で方針は決まっているようだ。
知力99の俺にも出せなかった答えに、少しばかりの期待と言いしれようのない不安を抱えて言葉を待つ。
「幸いにもどこにも属さない兵力300がいる。彼らに討伐させよう。どうだねルートロワ隊長?」
「300で、ですか。そんな兵がどこに……いや、それで3倍以上の敵と当たれというのですか!?」
「敵は軍ではない。山賊だ。それに我が国には3倍以上の兵力差にもかかわらず勝ってきた実績がある」
「我々は実績で戦争をしているわけではありません、ロキン宰相殿」
「それはその通りだ。だがその作戦を立案し、実行してみせた知恵者がいるのは事実ではないかね?」
あー……分かっちゃった。なるほど。そう来るか。いやいや、まいったな。
ハカラのにやにやとした品のない笑みを浮かべこちらを――俺を見てくる。
「ルートロワ隊長。貴君の副官に山賊討伐を命じる」
「む、無茶です宰相殿! 彼女は、その……」
「ほーう、たかが山賊風情にも勝てぬ人間を貴様は副官に置いているのか?」
「いえ、ハカラ将軍。しかし、あまりにも無茶です」
「いいかね、これは命令だよルートロワ隊長。千ほどの賊を討てぬ弱者は軍にはいらん。もし小娘が失敗して帰ってきたら、貴様の副官を辞してもらうからな。なに、心配するな。後の世話はわしが直々にしてくれるわ、ぐふふふふ」
大蛇に巻き付かれたような不快な感覚が全身を包む。
このエロ親父、まだ諦めてなかったのか。しかも今回は今まで以上に悪辣だ。俺が成功しても失敗しても奴らにデメリットはない。いや、むしろ失敗を期待していると言っていい。
無理難題をふっかけ、失敗につけこみこちらの戦力を削ぎに来る。
ハカラじゃない。ロキン宰相の策だろう。ハカラはそれに利用、もとい付き合っただけだ。小癪なことをしてくれるじゃないか。
喧嘩なんかはしたことないが、これは知恵の喧嘩を売られたに等しい。
知恵ならば、俺が負けるわけにはいかない。
「しかし、ハカラ将軍!」
「ジル、もういいよ」
なおも言い募るジルを止めて、俺は一歩前に出る。
「山賊討伐の命。謹んで受けたまわりました」
「うむ、頼んだぞ」
「ところで宰相。拝命に当たって1つお願いしたいことが」
「……申してみよ」
「訓練で使われる弩、そして資材や遠征先での食料の調達。さらに山賊討伐後の周辺への慰撫に使うための軍資金をいただきたい」
弩は弓を機械的に打ち出すいわばクロスボウのような兵器だ。
といっても歴史は古く、紀元前の孫子(孫ビン)や始皇帝も使ったと言われている。
どうやらこの世界では弓の方が一般的で、弩は狩猟や籠城戦でのみしか使われていないらしい。
というのもここの弩は小さく、弓より格段に殺傷力と飛距離に劣るからだ。
「弩を使う? はっはっは! やはり小娘は小娘よ! 鹿を狩るのとはまた違うのだぞ!」
だからこのハカラの嘲笑も当然のことと言える。
だがどんな道具も使い方次第だ。真正面から敵に突撃することだけが戦の方法じゃないことを教えてやる。
「弩については勝手にすればいい。資金については後で財務の人間を寄越すからそちらに聞け。では他に問題はないな。では散会とする」
ロキン宰相の言葉にまずマリアが退出し、次いでロキン宰相とハカラが去る。それからは各々がてんでにその場を立ち去っていく。
「ああそうそう、1つ言い忘れていたジャンヌ殿」
退室しようとする俺を誰かが呼び止めた。
ロキン宰相だ。戻って来たらしい。
その顔には人の好い笑みが張り付いているが、どうも好きになれない顔だ。
笑顔の下でどんな策謀を練っているのか分かったものじゃない。
「なんでしょう」
「なに、これから貴殿の部下になる兵たちのことだがね。これも伝えておこうと思ってな」
わざわざ彼自らが伝えることとは何か重要なことなのだろう。
いやいや、こういう時の嫌な予感は当たるんだよなぁ。
「彼らは訓練が終わったばかりの新兵たちだ。私は若い彼らをなるだけ死なせたくないのだよ。よろしく頼んだぞ」
「なっ……」
ジルが絶句している間に、ロキン宰相は回れ右してそそくさと去ってしまった。
ジルの絶句も当然だ。
そもそも300もの兵がどこに埋もれてたかと思えば……そういうことか。今も訓練中の新兵で、好き放題しているとはいえ恐らく実戦経験のある1千もの賊に勝てと。
「ジャ、ジャンヌ様。これは……」
「なるほどね、そこまでして失敗してほしいか」
「もはや正気の命令じゃありません。ここは私の軍からも――」
「ダメだ、ジル。あまり変に動くとお前が不利になる」
「しかし、これでは……」
「なあに、なんとかするさ。これでも俺は3倍の敵に勝った知恵者らしいからね」
13
あなたにおすすめの小説
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる