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第2章 南郡平定戦
第2話 港町シソウ
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「うぅ~気持ち悪い……地面が回る~」
ニーアがベッドに頭から突っ込んでもがいている。
あんだけ大見得きっておいてこれだから情けない限りだが、船酔いなんだからしょうがないか。
「ほら、寝るならちゃんと布団かけろよ。風邪ひくぞ」
「いや~あつい~」
確かに暑い。
もともとが夏の季節だ。
オムカを出る時も少し暑さを感じていたが、川を下るにつれて緯度が下がったのか、より日差しが強く汗ばむようになった。
この世界も地球のように赤道とかの概念があるのか知らないけど。
そんなわけで律儀に長袖なんか着ていた日には熱中症で倒れてしまう、ということで上着は脱いでシャツを腕まくりしている。
困ったのがブーツだ。さすがにどうしようもなかったので、船を降りた近くの店でサンダルを買って履き替えている。
ニーアも一応国の使者としてちゃんとした服装をしていたが、熱中症とか脱水症状になるのを防ぐため上はノースリーブの肌着1枚、下はスカート以外は脱がした状態にしている。
それでも日が沈めば涼しくなると言うことで布団をかけに来たのだが。
仕方ない。
弱っているニーアなら俺でも押さえつけられる。だから布団です巻きにした。
「いかがでしたか?」
客間に戻ると時雨が心配そうに声をかけてきた。
「まだ駄目かな。申し訳ないけど出発は明日になりそう」
「いえ、問題はありません。今日はここに一泊する予定でしたから。今から首都に向かうと夜明けまでかかってしまうので。ご使者殿もお疲れでしょう。どうぞお休みになってください。」
「そうか、ならよかった。じゃあお言葉に甘えようかな」
ここは港町シソウにある一軒の宿。船を降りてここからは陸路を行くらしい。
そういえば船の上でもそんなことを言っていた気がする。
ともあれ出発は明日ということで安心した。
俺自身なんだかんだで船旅は堪えたらしく、疲労感が溜まっているようだ。
「そういえばあの淡英って人は……?」
「あいつは隣の水軍府です。あいつも一応は四峰の水軍統括の青旗兵なんで。それより船でのこと、まことに申し訳ありません。あいつは首都へは向かいませんので、お詫びとはなりませんがそれにてご容赦を」
「いや、だから大丈夫だって。まぁ、そうか」
なんか因縁つけられて怖かったから、ちょっとどこにいるのか気になったものだけど。
いないなら気を楽にして良さそうだ。
なんて思っていると眠気が来た。今日はもうこれ以上は無理そうだ。
だがそんな時に厄介ごとが舞い込んでくるんだから不思議だ。
「都督殿! 大変です!」
1人の兵が部屋に飛び込んできた。その後ろには淡英がいた。
「どうした!?」
「か、海賊です!」
「なんだと!?」
「位置は!? 船の大きさと数!」
思わず叫んでいた。
寝ぼけた頭が瞬時に覚醒する。
他国のことだろうと関係ない。海賊が襲ってくるというのなら、彼を知り己を知らざれば殺されるだけだ。それは嫌だ。
「と、都督殿……」
「いい。話してやれ。彼女は王の客であり、オムカ王国の軍師殿だ」
「おい時雨。てめぇ。こいつは他国の人間だぞ。んな奴に事の詳細を話す必要はねぇだろ」
淡英が時雨に、そして俺に睨みをつけてくる。
うぅ、やっぱヤンキーだよ、この人。怖い。
「いえ、ここに至っては彼女も当事者。何より彼女の身に何かあれば、国としての大問題になります。知っておくべきでしょう」
「ちっ、勝手にしやがれ」
舌打ちして背を向けてしまった淡英。
だが一応見張りの意味もあるのだろう。入口に背中をもたれただけで、外に出ていきはしなかった。
「報告してくれ」
「あの……はい、分かりました」
時雨に促されて兵は報告を続けた。
「海賊は入り江の方から進軍。数は中型船10、およそ500人です」
「海賊はよく来るの?」
「シソウの町にはあまり来ませんが、他の漁港などを荒らすなどはあります。ですが今は四峰である時雨殿と淡英殿が外に出ているということを聞いて襲って来たのでしょう。ここは首都のおひざ元。交易でかなり栄えているので」
「なるほど。得意にしている戦法とかは?」
「船戦になればやはり乗っ取り戦法でしょうか。船の舳先を相手の船にぶつけて乗り込む。そして船を奪うこともあれば、放火して沈めることもあります。それが終われば上陸して略奪を始めることになるかと」
「時雨、今ここにいる兵は? あと地図」
「地図はこちらに。兵は町の見張りと治安に200、あとは淡英が連れている100ほどでしょうか。船は小型船が10ほど、それと淡英の中型船2です」
渡された地図をテーブルに広げる。
この町は三日月上の入り江になっている部分にあるらしい。出入口が狭く波が来ないので、災害に強いというところか。
敵の侵入口は三日月の上の方。10隻の船で攻めて来る。
対するこちらは三日月の中央部分。敵の半分ほどで、唯一勝っているのは船の数か。だがそれも小型船だからメリットにはならない。
「商人の兵を使えないのかな? 船で来ている以上、護衛もいるはず。それを指揮すれば数で勝てる」
「無理でしょう。彼らはあくまで自分の船だけを守るものですから、町を守ろうって気はないのが彼らです」
「は、はい。すでに海賊船を見かけるや、反対側から逃走した船も多く。それに今は引き潮です。大型船は浅瀬に乗り付けられないので絶対数が少ないのです」
時雨と伝令の兵に言われもっともだと納得。
やはり今ある戦力でどうにかしないといけないらしい。
「その小型船ってのは何人乗れる?」
「は……はっ! 20人が限界でしょう。もちろん船頭を入れての数ですが」
「なら10隻で200人はいけるのか。もう一声欲しいところだが……連環とかできたらなぁ。いや、火は使えるか。そして油。あとは……あ、淡英! そっちの船に大砲はないのか!?」
「あ? なんでんなこと教えなきゃいけねぇんだよ」
威圧感たっぷりの淡英の視線を受けた。
怖い。が、ここで退いては人が死ぬ。
「頼むから教えてくれ! その間にも人が死ぬんだ!」
「っ!」
淡英は一瞬目を見開いたようだが、すぐにしかめっ面に戻ると、
「ちっ、あるよ」
「なら俺が合図したらとにかく撃って。休みもなく撃ち続けて。けど5分経ったら停止。味方に当たるからね」
「だから何でてめぇの命令なんか。そもそも夜じゃ当たんねぇよ!」
「当てなくていいから! 早く準備を!」
淡英の顔がみるみる真っ赤になる。だがそれは噴火することなく、盛大な舌打ちをして乱暴にドアを叩きつけるようにして出て行ってしまった。
「あとは時雨。ここも港町だよね。ってことは魚油か、あるいは鯨油はあるかな。クジラだ。おっきい魚……ではないけど、とにかくでっかい魚からとれる油」
「クジラですか。います。それに鯨油を扱う店もあります」
「ならそこからたっぷりもらって来てくれないか。それで兵は全員弓と剣を装備した状態で港に待機。あとは……」
寝室を見る。
この騒ぎでも起きてこないらしい。
はぁ……仕方ない。
ここは護衛の任務を果たしてもらわないと困るからな。
ニーアがベッドに頭から突っ込んでもがいている。
あんだけ大見得きっておいてこれだから情けない限りだが、船酔いなんだからしょうがないか。
「ほら、寝るならちゃんと布団かけろよ。風邪ひくぞ」
「いや~あつい~」
確かに暑い。
もともとが夏の季節だ。
オムカを出る時も少し暑さを感じていたが、川を下るにつれて緯度が下がったのか、より日差しが強く汗ばむようになった。
この世界も地球のように赤道とかの概念があるのか知らないけど。
そんなわけで律儀に長袖なんか着ていた日には熱中症で倒れてしまう、ということで上着は脱いでシャツを腕まくりしている。
困ったのがブーツだ。さすがにどうしようもなかったので、船を降りた近くの店でサンダルを買って履き替えている。
ニーアも一応国の使者としてちゃんとした服装をしていたが、熱中症とか脱水症状になるのを防ぐため上はノースリーブの肌着1枚、下はスカート以外は脱がした状態にしている。
それでも日が沈めば涼しくなると言うことで布団をかけに来たのだが。
仕方ない。
弱っているニーアなら俺でも押さえつけられる。だから布団です巻きにした。
「いかがでしたか?」
客間に戻ると時雨が心配そうに声をかけてきた。
「まだ駄目かな。申し訳ないけど出発は明日になりそう」
「いえ、問題はありません。今日はここに一泊する予定でしたから。今から首都に向かうと夜明けまでかかってしまうので。ご使者殿もお疲れでしょう。どうぞお休みになってください。」
「そうか、ならよかった。じゃあお言葉に甘えようかな」
ここは港町シソウにある一軒の宿。船を降りてここからは陸路を行くらしい。
そういえば船の上でもそんなことを言っていた気がする。
ともあれ出発は明日ということで安心した。
俺自身なんだかんだで船旅は堪えたらしく、疲労感が溜まっているようだ。
「そういえばあの淡英って人は……?」
「あいつは隣の水軍府です。あいつも一応は四峰の水軍統括の青旗兵なんで。それより船でのこと、まことに申し訳ありません。あいつは首都へは向かいませんので、お詫びとはなりませんがそれにてご容赦を」
「いや、だから大丈夫だって。まぁ、そうか」
なんか因縁つけられて怖かったから、ちょっとどこにいるのか気になったものだけど。
いないなら気を楽にして良さそうだ。
なんて思っていると眠気が来た。今日はもうこれ以上は無理そうだ。
だがそんな時に厄介ごとが舞い込んでくるんだから不思議だ。
「都督殿! 大変です!」
1人の兵が部屋に飛び込んできた。その後ろには淡英がいた。
「どうした!?」
「か、海賊です!」
「なんだと!?」
「位置は!? 船の大きさと数!」
思わず叫んでいた。
寝ぼけた頭が瞬時に覚醒する。
他国のことだろうと関係ない。海賊が襲ってくるというのなら、彼を知り己を知らざれば殺されるだけだ。それは嫌だ。
「と、都督殿……」
「いい。話してやれ。彼女は王の客であり、オムカ王国の軍師殿だ」
「おい時雨。てめぇ。こいつは他国の人間だぞ。んな奴に事の詳細を話す必要はねぇだろ」
淡英が時雨に、そして俺に睨みをつけてくる。
うぅ、やっぱヤンキーだよ、この人。怖い。
「いえ、ここに至っては彼女も当事者。何より彼女の身に何かあれば、国としての大問題になります。知っておくべきでしょう」
「ちっ、勝手にしやがれ」
舌打ちして背を向けてしまった淡英。
だが一応見張りの意味もあるのだろう。入口に背中をもたれただけで、外に出ていきはしなかった。
「報告してくれ」
「あの……はい、分かりました」
時雨に促されて兵は報告を続けた。
「海賊は入り江の方から進軍。数は中型船10、およそ500人です」
「海賊はよく来るの?」
「シソウの町にはあまり来ませんが、他の漁港などを荒らすなどはあります。ですが今は四峰である時雨殿と淡英殿が外に出ているということを聞いて襲って来たのでしょう。ここは首都のおひざ元。交易でかなり栄えているので」
「なるほど。得意にしている戦法とかは?」
「船戦になればやはり乗っ取り戦法でしょうか。船の舳先を相手の船にぶつけて乗り込む。そして船を奪うこともあれば、放火して沈めることもあります。それが終われば上陸して略奪を始めることになるかと」
「時雨、今ここにいる兵は? あと地図」
「地図はこちらに。兵は町の見張りと治安に200、あとは淡英が連れている100ほどでしょうか。船は小型船が10ほど、それと淡英の中型船2です」
渡された地図をテーブルに広げる。
この町は三日月上の入り江になっている部分にあるらしい。出入口が狭く波が来ないので、災害に強いというところか。
敵の侵入口は三日月の上の方。10隻の船で攻めて来る。
対するこちらは三日月の中央部分。敵の半分ほどで、唯一勝っているのは船の数か。だがそれも小型船だからメリットにはならない。
「商人の兵を使えないのかな? 船で来ている以上、護衛もいるはず。それを指揮すれば数で勝てる」
「無理でしょう。彼らはあくまで自分の船だけを守るものですから、町を守ろうって気はないのが彼らです」
「は、はい。すでに海賊船を見かけるや、反対側から逃走した船も多く。それに今は引き潮です。大型船は浅瀬に乗り付けられないので絶対数が少ないのです」
時雨と伝令の兵に言われもっともだと納得。
やはり今ある戦力でどうにかしないといけないらしい。
「その小型船ってのは何人乗れる?」
「は……はっ! 20人が限界でしょう。もちろん船頭を入れての数ですが」
「なら10隻で200人はいけるのか。もう一声欲しいところだが……連環とかできたらなぁ。いや、火は使えるか。そして油。あとは……あ、淡英! そっちの船に大砲はないのか!?」
「あ? なんでんなこと教えなきゃいけねぇんだよ」
威圧感たっぷりの淡英の視線を受けた。
怖い。が、ここで退いては人が死ぬ。
「頼むから教えてくれ! その間にも人が死ぬんだ!」
「っ!」
淡英は一瞬目を見開いたようだが、すぐにしかめっ面に戻ると、
「ちっ、あるよ」
「なら俺が合図したらとにかく撃って。休みもなく撃ち続けて。けど5分経ったら停止。味方に当たるからね」
「だから何でてめぇの命令なんか。そもそも夜じゃ当たんねぇよ!」
「当てなくていいから! 早く準備を!」
淡英の顔がみるみる真っ赤になる。だがそれは噴火することなく、盛大な舌打ちをして乱暴にドアを叩きつけるようにして出て行ってしまった。
「あとは時雨。ここも港町だよね。ってことは魚油か、あるいは鯨油はあるかな。クジラだ。おっきい魚……ではないけど、とにかくでっかい魚からとれる油」
「クジラですか。います。それに鯨油を扱う店もあります」
「ならそこからたっぷりもらって来てくれないか。それで兵は全員弓と剣を装備した状態で港に待機。あとは……」
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