203 / 627
第3章 帝都潜入作戦
第9話 ヨジョー地方
しおりを挟む
結論から言えば、オムカは版図を広げた。
例の砦を奪取したことで、王都バーベル近辺から敵はいなくなり、王都の安全が確保されただけでなく、そこから北に20キロほど行ったヨジョー地方も制圧した。
そこから北へはウォンリバーの支流が流れているため、軍を渡すことはできなかったが、それだけでも南郡の2国分に当たる地域を制圧できたと考えれば上出来だ。しかも無血で。
結局逃げた1万も支流を渡って北岸へと逃げていったらしい。
川のこちら側にあるヨジョー城と呼ばれる城を中心とした――王都バーベルをふた回り小さくした――都市には、兵の他にも一般の住人が多く残されていたので、情報を集めるのに苦労はしなかった。
内容をまとめるとこうだ。
突如、城の守備隊が城を放棄し撤退を始めた。その後に1万数千の兵が北上してきたが、城内で休息と治療をすると、取る物も取り敢えず城から出ていった。彼らは皆、川を船で渡って北に逃げたという。
守備隊の撤退も何も聞かされていなかった城の代表などは、どうしてよいか分からず右往左往していたところに俺たちが来たので降伏したというわけだ。
結局、何故帝国軍が撤退したかは分からない。
ただ漠然とした不安が広がる。それが深い澱となって心の奥底に溜まっていく。
とりあえず俺とジルはマリアたちに報告するために王都へと戻った。サカキとブリーダを1万の兵と共に残し、周辺の警備とヨジョー城の改修を始めさせた。その後、王都から文官を派遣し、戸籍調査や収穫量の査定が行ったうえでオムカの支配下におかれることになるだろう。
「ジャンヌ様、やはりどこか不自然です。見る限りヨジョー城の周辺だけでも50万は人口がいるようです。さらに城は川岸に建てられているため、川を渡ってくる敵を撃退するのは容易。それほど地域を捨てるとは……」
「あぁ、何かあるのかもしれない。とりあえずイッガーに色々調査してもらうしかないな」
そして王都へと戻った俺たちは、マリアに報告。会議を開くことになった。
議題はヨジョー地方の運用方法について。
まず大前提として、ヨジョー地方はオムカ王国の一部として統治することが決まり、それに対しては死守の命がくだされた。
さらにマツナガとメルが作った草案を元に、ヨジョー地方の徴税方法、それから兵役についての内容を決め、ごく簡単な法律も定めた。とはいえほとんどを帝国時代からのものを流用するので、税金が少し安くなるから住民にとっては良い事だろうという結論にはなった。
あとはイッガーらヨジョー地方に送った諜報部隊の報告を待つことになる。
「一応、お主らにも伝えておくべきことだろうからな」
ハワードが会議が終わった後、俺とジル、そしてマツナガを残してこう言った。
「なんだよ、爺さん。話って」
「昨夜と今朝。立て続けに使者が来た」
「使者?」
「ビンゴ王国とシータ王国、それぞれの戦況を伝える使者じゃよ」
それは……是非聞きたい内容だ。
それによって今回のヨジョー地方からの帝国軍の撤退が本気か誘いかが分かる。
「ビンゴ王国軍は一進一退の攻防、シータ王国は奮闘しているも、広大な原野に慣れないため苦戦しているようじゃ」
「となると今回の撤退は……」
「そうじゃのぅ。罠の可能性は高い」
「いや、もう決まりだろ。俺たちを誘い込んで、各個撃破するつもりだ」
「果たしてそうかのぅ」
「どういうことだよ、爺さん」
あっさり否定されたことが気になって食ってかかる。
「誘い込むならヨジョー地方を捨てる必要はなかろう。そのヨジョー城に引き付けておいた方が領地も減ることもないはずじゃ」
「俺たちがウォンリバーの支流を超えたところを潰そうってやつじゃないのか?」
「じゃがそれはいつになる? そもそも兵を渡す船は帝国がすべて使ってしまったのじゃろう? わしらが船を作って攻め込むまで、あとどれだけかかる? その間、ヨジョー地方が抜けた穴はかなり大きいはずじゃないかの?」
「それは……」
そうなんだけど、じゃあなんだってんだよ。
「1つ想定を話してもよろしいでしょうか?」
マツナガが遠慮がちに口を挟む。
「もちろんじゃ。お主はもうオムカの宰相なんじゃからな」
「では遠慮なく」
一礼してマツナガは語りだした。
「わたしはそれほど軍学に造詣が深いわけではないので、それ以外のところから今回のことを分析して見ました。結論として、帝国のヨジョー地方の放棄は、政治的にありえない一手と思っております」
「だから誘いなんだろ」
「いいえ。そのような単純な話ではないと言っているのです」
単純、と言われてムッとなる。
こうなったら最後まで聞いてやる。
「ろくに戦いもせず、一戦しただけで一地方を放棄。それは政治的に見れば大きな愚策です。帝国軍弱し、という風評を流せば、せっかく収まった反乱もまた再発するでしょう。まぁとりあえずイッガーさんに頼んで流言を仕掛けさせてもらってますが」
こいつ、打つ手が早いな。
「ただそれもどこまで効果があるかはわかりません。なぜなら今、総司令殿がおっしゃったように、東西の戦線では帝国軍が優勢なのですから。となれば、何かしらの意図があって彼らは領土を捨てたのです」
「だからその意図が分からないって言ってんだよ。それで一番高い可能性が誘いだと」
「いいえ、おそらく違うでしょう。それ以上に帝国にとって利益になる何か、あるいは――不利になる何かを捨てたか」
「不利になる?」
ジルがようやく言葉を発した。
今まで何か難しそうに思案していたのだが、マツナガの言葉に何かヒントを得たのだろうか。
「推測ですがね。例えばヨジョー地方で疫病が流行ったので、オムカに押し付けたとか」
「いや、そんな話聞かなかったぞ」
「だから例えばです。何かしらの爆弾をオムカに押し付けたとなれば、帝国の動きもわかるのですが……。ともあれ、ここは待ちでしょう。ヨジョー地方を収めることで税収があがり、より多くの兵を導入できるようになりますので、それを奇貨として富国に注力すべきかと。川を渡る軍船も作らなければならないのですし」
「うむ。造船に詳しい者を北に送っている。それに探せば川幅の狭いところや橋がかかっている場所もあるだろう」
「そうだな。とりあえずは周辺の状況把握からだな」
結局というか、やはりというか、何も解決策は見いだせないまま散会となった。
それから半月ほど、オムカは平和だった。
もちろんビンゴ王国とシータ王国は一進一退の攻防を続けていたし、うちも対岸から少し離れた位置に作られた帝国軍の砦とにらみ合いをしていたわけだが。
そしてそれは起こった。
マツナガの言った爆弾。
国を倒壊させるほどの大地震が、オムカ北部およびヨジョー地方を襲ったのだ。
//////////////////////////////////////
ここまで読んでいただきありがとうございます。
最近、各地で地震が起きている中でこの展開は、と思うところはありますが、この後の展開としてここは避けられない内容となりこうして書かせていただきました。
お気分を悪くされた方には申し訳ありませんが、ご了承いただけると幸いです。
例の砦を奪取したことで、王都バーベル近辺から敵はいなくなり、王都の安全が確保されただけでなく、そこから北に20キロほど行ったヨジョー地方も制圧した。
そこから北へはウォンリバーの支流が流れているため、軍を渡すことはできなかったが、それだけでも南郡の2国分に当たる地域を制圧できたと考えれば上出来だ。しかも無血で。
結局逃げた1万も支流を渡って北岸へと逃げていったらしい。
川のこちら側にあるヨジョー城と呼ばれる城を中心とした――王都バーベルをふた回り小さくした――都市には、兵の他にも一般の住人が多く残されていたので、情報を集めるのに苦労はしなかった。
内容をまとめるとこうだ。
突如、城の守備隊が城を放棄し撤退を始めた。その後に1万数千の兵が北上してきたが、城内で休息と治療をすると、取る物も取り敢えず城から出ていった。彼らは皆、川を船で渡って北に逃げたという。
守備隊の撤退も何も聞かされていなかった城の代表などは、どうしてよいか分からず右往左往していたところに俺たちが来たので降伏したというわけだ。
結局、何故帝国軍が撤退したかは分からない。
ただ漠然とした不安が広がる。それが深い澱となって心の奥底に溜まっていく。
とりあえず俺とジルはマリアたちに報告するために王都へと戻った。サカキとブリーダを1万の兵と共に残し、周辺の警備とヨジョー城の改修を始めさせた。その後、王都から文官を派遣し、戸籍調査や収穫量の査定が行ったうえでオムカの支配下におかれることになるだろう。
「ジャンヌ様、やはりどこか不自然です。見る限りヨジョー城の周辺だけでも50万は人口がいるようです。さらに城は川岸に建てられているため、川を渡ってくる敵を撃退するのは容易。それほど地域を捨てるとは……」
「あぁ、何かあるのかもしれない。とりあえずイッガーに色々調査してもらうしかないな」
そして王都へと戻った俺たちは、マリアに報告。会議を開くことになった。
議題はヨジョー地方の運用方法について。
まず大前提として、ヨジョー地方はオムカ王国の一部として統治することが決まり、それに対しては死守の命がくだされた。
さらにマツナガとメルが作った草案を元に、ヨジョー地方の徴税方法、それから兵役についての内容を決め、ごく簡単な法律も定めた。とはいえほとんどを帝国時代からのものを流用するので、税金が少し安くなるから住民にとっては良い事だろうという結論にはなった。
あとはイッガーらヨジョー地方に送った諜報部隊の報告を待つことになる。
「一応、お主らにも伝えておくべきことだろうからな」
ハワードが会議が終わった後、俺とジル、そしてマツナガを残してこう言った。
「なんだよ、爺さん。話って」
「昨夜と今朝。立て続けに使者が来た」
「使者?」
「ビンゴ王国とシータ王国、それぞれの戦況を伝える使者じゃよ」
それは……是非聞きたい内容だ。
それによって今回のヨジョー地方からの帝国軍の撤退が本気か誘いかが分かる。
「ビンゴ王国軍は一進一退の攻防、シータ王国は奮闘しているも、広大な原野に慣れないため苦戦しているようじゃ」
「となると今回の撤退は……」
「そうじゃのぅ。罠の可能性は高い」
「いや、もう決まりだろ。俺たちを誘い込んで、各個撃破するつもりだ」
「果たしてそうかのぅ」
「どういうことだよ、爺さん」
あっさり否定されたことが気になって食ってかかる。
「誘い込むならヨジョー地方を捨てる必要はなかろう。そのヨジョー城に引き付けておいた方が領地も減ることもないはずじゃ」
「俺たちがウォンリバーの支流を超えたところを潰そうってやつじゃないのか?」
「じゃがそれはいつになる? そもそも兵を渡す船は帝国がすべて使ってしまったのじゃろう? わしらが船を作って攻め込むまで、あとどれだけかかる? その間、ヨジョー地方が抜けた穴はかなり大きいはずじゃないかの?」
「それは……」
そうなんだけど、じゃあなんだってんだよ。
「1つ想定を話してもよろしいでしょうか?」
マツナガが遠慮がちに口を挟む。
「もちろんじゃ。お主はもうオムカの宰相なんじゃからな」
「では遠慮なく」
一礼してマツナガは語りだした。
「わたしはそれほど軍学に造詣が深いわけではないので、それ以外のところから今回のことを分析して見ました。結論として、帝国のヨジョー地方の放棄は、政治的にありえない一手と思っております」
「だから誘いなんだろ」
「いいえ。そのような単純な話ではないと言っているのです」
単純、と言われてムッとなる。
こうなったら最後まで聞いてやる。
「ろくに戦いもせず、一戦しただけで一地方を放棄。それは政治的に見れば大きな愚策です。帝国軍弱し、という風評を流せば、せっかく収まった反乱もまた再発するでしょう。まぁとりあえずイッガーさんに頼んで流言を仕掛けさせてもらってますが」
こいつ、打つ手が早いな。
「ただそれもどこまで効果があるかはわかりません。なぜなら今、総司令殿がおっしゃったように、東西の戦線では帝国軍が優勢なのですから。となれば、何かしらの意図があって彼らは領土を捨てたのです」
「だからその意図が分からないって言ってんだよ。それで一番高い可能性が誘いだと」
「いいえ、おそらく違うでしょう。それ以上に帝国にとって利益になる何か、あるいは――不利になる何かを捨てたか」
「不利になる?」
ジルがようやく言葉を発した。
今まで何か難しそうに思案していたのだが、マツナガの言葉に何かヒントを得たのだろうか。
「推測ですがね。例えばヨジョー地方で疫病が流行ったので、オムカに押し付けたとか」
「いや、そんな話聞かなかったぞ」
「だから例えばです。何かしらの爆弾をオムカに押し付けたとなれば、帝国の動きもわかるのですが……。ともあれ、ここは待ちでしょう。ヨジョー地方を収めることで税収があがり、より多くの兵を導入できるようになりますので、それを奇貨として富国に注力すべきかと。川を渡る軍船も作らなければならないのですし」
「うむ。造船に詳しい者を北に送っている。それに探せば川幅の狭いところや橋がかかっている場所もあるだろう」
「そうだな。とりあえずは周辺の状況把握からだな」
結局というか、やはりというか、何も解決策は見いだせないまま散会となった。
それから半月ほど、オムカは平和だった。
もちろんビンゴ王国とシータ王国は一進一退の攻防を続けていたし、うちも対岸から少し離れた位置に作られた帝国軍の砦とにらみ合いをしていたわけだが。
そしてそれは起こった。
マツナガの言った爆弾。
国を倒壊させるほどの大地震が、オムカ北部およびヨジョー地方を襲ったのだ。
//////////////////////////////////////
ここまで読んでいただきありがとうございます。
最近、各地で地震が起きている中でこの展開は、と思うところはありますが、この後の展開としてここは避けられない内容となりこうして書かせていただきました。
お気分を悪くされた方には申し訳ありませんが、ご了承いただけると幸いです。
1
あなたにおすすめの小説
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる