250 / 627
第3章 帝都潜入作戦
閑話24 コーモ・ノウム(対オムカ戦線砦守備隊長)
しおりを挟む
失態だ。
いや、違う。
これは当然の結果だ。
最前線にもかかわらず、1万に満たない兵で守備を命じたあの将軍。
ハルトとか言った、オムカ王都すら落とせず、ビンゴ王国とオムカ王国に手こずる弱卒の将。
「あいつのせいで、わしは……」
怒りで昨日は眠れなかった。
櫓から外を見る。
砦から少し離れた位置に約1万5千ほどのオムカ軍。
朝っぱらから憎々しいほどに泰然としている。
『あー、俺たちは帝都まで退くから頑張って守ってね。教皇様のお告げでは、しばらく来ないだろうってことだから。ま、もし来ても少数だろうし、弱卒ばかりでしょ。もちろん誇り高き軍人の隊長殿は、打って出て敵を撃退してくれますよね?』
くそ、あの若造が。全然嘘ではないか!
いや教皇様のお告げは絶対。パルルカ神が我らを裏切るはずがない。
ならばやはりあの若造が嘘八百を並べ立てたということだ。
オムカ軍、予想以上の数、そして強さだった。
おかげで大きく兵を減らし、こうして籠城に方針を切り替えなくてはならなかったのだが……。
「隊長! て、帝都から伝令です!」
「すぐに会う!」
櫓から降りて伝令が待つ本陣へと移動する。
そこには軽装の若者が膝をついて待っていた。
「帝都からの伝令と?」
「はっ! オムカ軍襲来の報を受け、大将軍が7万を率いて南下中! 2日後には到着するとのこと!」
おお、さすが大将軍。
我らを見捨てはしなかった。どこかの若造とは違う。
「あい分かった。さすが大将軍殿である」
「なお、大将軍は隊長殿にここの死守を厳命されました」
「死守?」
「はっ、オムカ王国軍を野戦で破るは簡単。しかし砦に籠られると厄介であると大将軍は懸念しております。そのため、隊長殿にはこの砦を死守していただかないと困ると」
「し、しかしあと2日であろう?」
こちらは5千、相手は1万5千。
無理ではないが、かなり難しい。
「7千の兵ならば囲まれても2日は持つ。そう大将軍はおっしゃっておりました」
ぎくりとした。
わざわざ兵数を言ったことに、何か言下に示すものがありそうだ。
まさか野戦をして大敗したとは言い出せない。何よりこの若者、どうせそれを知れば嘲笑うに違いない。
「そ、そう……だな! ははは! もちろんだ! 大将軍には安心して向かってくださるよう返事くだされ!」
「……本当に、よろしいのでございますね?」
「くどい! わしがやると言っているのだ! 軍人に二言はない!」
「承知しました。では、ご武運を」
そして伝令の兵は去っていった。
くそ、どうしてこうなった。
あと2日。本当に持つのか!?
もともとここは最前線とは名ばかりの、お気楽な勤務地点だったのだ。通行税を取り、商人の荷物を改め、夜は女の体にうずくまる。それだけしていれば良い場所だったのだ。
それがなんでこんな……。
「敵に動きがあります!」
見張りから報告があったのはその直後だった。
だから弾かれたように立ち上がり、そのまま櫓に登る。
見れば敵は南に一部を残して東西の左右に、つまり3手に別れていた。
恐らくそのまま北も包囲するつもりだろう。
そうなれば相手は各方面に4千ほど。
しっかりと防衛すれば、2日は持つ。いや、持たせる。
1つの城門に犠牲を問わず投入されたら困ったところだったが、これならば何とかなるぞ。
そもそもあのオムカ王国だって、5倍以上の包囲に対し7日も耐えてみせたのだ。
このわしがそれができんわけがない。
そんな希望の光が差し込んできたら、急速にやる気が出てきた。
ここをしのげば、元帥府における大将軍の覚えも良くなり、こんな厄介な場所ではなく、帝都に招集されることもありえる。あるいは帝都を守る国門の守備を任される可能性もある。あれはほぼ敵の侵略もなく、通行と商売にかかる税を吸い上げるだけの安全で楽で儲かる仕事だ。
「やってやる……」
声に出すとさらにやる気が出る。
そうだ、オムカ王国がなんだ。
「すぐに迎撃の態勢を取れ! 各門は1千2百! 残りはわしが率いて遊軍とする!」
それだけ命じて、敵軍の動きに目を凝らす。
移動している2つの隊はそれぞれ西門と東門に取り付こうとする。
そこから更に北門に向かう軍勢が出て包囲と――
「な……」
ならなかった。
敵は南、西、東の門を攻めるだけで、北門には見向きもしない。
これは完全包囲より厄介だった。
まず兵力の差がさらに出る。
たった1千ほどだが、それが矢避けの盾を持つだけで完全に攻城力が上がる。
さらに北門の備えを解くわけにはいかなくなった。
北門の守備を他に回した途端、北門に軍勢が移動する可能性もある。
どうする。この状況。
迷う間も戦況は進む。
各地の被害の報告を受けながらも、死守を言うだけでどうしようもない。
味方が更に劣勢になる。
このままでは落ちる。
そうなればわしの輝かしい栄光も、何もかもが崩れ去る。
何より死ぬ。
大事なこの命が失われる。
それは避けなければならない。
ちらりと北門を見る。
そこは敵はいない。
今なら……こっそり……。
「も、もうダメだ! 北門に敵はいないぞ、逃げろー!」
誰だ、わしと同じことを――いや、敵前逃亡など!
櫓から見下ろす。
北門の辺りで兵が騒いでいる。
その兵は他の兵を糾合しているようで、北門の守備の兵に何か言い募っている。
するとそれに当てられた兵士が、北門に取り付き始めた。
「ば、馬鹿! よせ!」
言って届くわけがない。
櫓を降りる。
その間にすべてが終わっていた。
北門が開き、そこを守っていた守備兵も我先に逃げ出す。
するとその様子を見て取った他の門の守備兵も、うろたえ出し、ついには持ち場を離れて北門へと殺到した。
ぐ、ぐぐぐ……こうなったら……。
「ぜ、全軍退却! 北門より離脱するのだ!」
声を枯らして怒鳴りながら馬に乗り、北門へ駆ける。
とにかく残った兵を集め、そして砦を捨てて北上するのだ。
そうすれば後は逃げるもよし、いや、卑怯な手を使われて砦を落とされたことにして大将軍に合流できる。そうなればお咎めも最小限になるはずだ。
だから今は脱出。
北門を抜け、外に出た。
昼の陽光が大地を照らす。
だが心境は大雨だった。
まだだ。
わしはこのままでは終わらん。
兵を集める。
2千もいない。
だがいないよりマシだ。
「これより我々は北上し、大将軍に合流する! 我に続け!」
そして走り出す。
ほとんどが歩兵だからそれほど急ぐわけにはいかない。
それでも敵の追撃がないかと背後を気にして見る。
来ない。
前方に丘。
そこを抜ければひとまずは安心だろう。
だがその時だ。
鉦の音が鳴る。
見れば丘の上に軍勢。
「残念ながらここは通行止めっす」
騎馬隊。
いや、オムカ軍!?
何故こんなところに!?
騎馬隊が来る。
逆落としの格好になった。
そもそもこちらは歩兵だけで、馬止めの柵などない。
意味が分からない。
なぜこうなったのか分からない。
どうすればいいのか……それだけは分かる。
「ふ、防げ! 防げ!」
わしを守るために。
わしを逃がすために。
そう言うのがやっとで、歩兵を置いてとにかく馬を走らせる。
わしがこんなところで死ぬわけがない。
だってわしだ。これまで上手く立ち回って危険を回避してきたわしだ。きっとこの状況もギリギリで潜り抜ける。そして栄達の道を駆け上るのだ。
そもそも卑怯な相手だった。その卑怯な手にわしはかかってしまった。だからわしは悪くない。それを大将軍に伝えなければ。この大事な情報。だからわしは悪くない。部下も散り散りになったが、それもわしのせいではない。あんなところに伏兵を置くのが悪い。だからわしは悪くない。
だからわしは悪くないのだ!
その時だ。
背後から声が聞こえたのは。
「部下を置いて逃げる卑怯者、逃がすわけにはいかねっすよ!」
誰が卑怯者か!
そう怒鳴ろうとして振り返る。
目の前に光があった。
それだけだった。
衝撃。すべてが暗転した。
いや、違う。
これは当然の結果だ。
最前線にもかかわらず、1万に満たない兵で守備を命じたあの将軍。
ハルトとか言った、オムカ王都すら落とせず、ビンゴ王国とオムカ王国に手こずる弱卒の将。
「あいつのせいで、わしは……」
怒りで昨日は眠れなかった。
櫓から外を見る。
砦から少し離れた位置に約1万5千ほどのオムカ軍。
朝っぱらから憎々しいほどに泰然としている。
『あー、俺たちは帝都まで退くから頑張って守ってね。教皇様のお告げでは、しばらく来ないだろうってことだから。ま、もし来ても少数だろうし、弱卒ばかりでしょ。もちろん誇り高き軍人の隊長殿は、打って出て敵を撃退してくれますよね?』
くそ、あの若造が。全然嘘ではないか!
いや教皇様のお告げは絶対。パルルカ神が我らを裏切るはずがない。
ならばやはりあの若造が嘘八百を並べ立てたということだ。
オムカ軍、予想以上の数、そして強さだった。
おかげで大きく兵を減らし、こうして籠城に方針を切り替えなくてはならなかったのだが……。
「隊長! て、帝都から伝令です!」
「すぐに会う!」
櫓から降りて伝令が待つ本陣へと移動する。
そこには軽装の若者が膝をついて待っていた。
「帝都からの伝令と?」
「はっ! オムカ軍襲来の報を受け、大将軍が7万を率いて南下中! 2日後には到着するとのこと!」
おお、さすが大将軍。
我らを見捨てはしなかった。どこかの若造とは違う。
「あい分かった。さすが大将軍殿である」
「なお、大将軍は隊長殿にここの死守を厳命されました」
「死守?」
「はっ、オムカ王国軍を野戦で破るは簡単。しかし砦に籠られると厄介であると大将軍は懸念しております。そのため、隊長殿にはこの砦を死守していただかないと困ると」
「し、しかしあと2日であろう?」
こちらは5千、相手は1万5千。
無理ではないが、かなり難しい。
「7千の兵ならば囲まれても2日は持つ。そう大将軍はおっしゃっておりました」
ぎくりとした。
わざわざ兵数を言ったことに、何か言下に示すものがありそうだ。
まさか野戦をして大敗したとは言い出せない。何よりこの若者、どうせそれを知れば嘲笑うに違いない。
「そ、そう……だな! ははは! もちろんだ! 大将軍には安心して向かってくださるよう返事くだされ!」
「……本当に、よろしいのでございますね?」
「くどい! わしがやると言っているのだ! 軍人に二言はない!」
「承知しました。では、ご武運を」
そして伝令の兵は去っていった。
くそ、どうしてこうなった。
あと2日。本当に持つのか!?
もともとここは最前線とは名ばかりの、お気楽な勤務地点だったのだ。通行税を取り、商人の荷物を改め、夜は女の体にうずくまる。それだけしていれば良い場所だったのだ。
それがなんでこんな……。
「敵に動きがあります!」
見張りから報告があったのはその直後だった。
だから弾かれたように立ち上がり、そのまま櫓に登る。
見れば敵は南に一部を残して東西の左右に、つまり3手に別れていた。
恐らくそのまま北も包囲するつもりだろう。
そうなれば相手は各方面に4千ほど。
しっかりと防衛すれば、2日は持つ。いや、持たせる。
1つの城門に犠牲を問わず投入されたら困ったところだったが、これならば何とかなるぞ。
そもそもあのオムカ王国だって、5倍以上の包囲に対し7日も耐えてみせたのだ。
このわしがそれができんわけがない。
そんな希望の光が差し込んできたら、急速にやる気が出てきた。
ここをしのげば、元帥府における大将軍の覚えも良くなり、こんな厄介な場所ではなく、帝都に招集されることもありえる。あるいは帝都を守る国門の守備を任される可能性もある。あれはほぼ敵の侵略もなく、通行と商売にかかる税を吸い上げるだけの安全で楽で儲かる仕事だ。
「やってやる……」
声に出すとさらにやる気が出る。
そうだ、オムカ王国がなんだ。
「すぐに迎撃の態勢を取れ! 各門は1千2百! 残りはわしが率いて遊軍とする!」
それだけ命じて、敵軍の動きに目を凝らす。
移動している2つの隊はそれぞれ西門と東門に取り付こうとする。
そこから更に北門に向かう軍勢が出て包囲と――
「な……」
ならなかった。
敵は南、西、東の門を攻めるだけで、北門には見向きもしない。
これは完全包囲より厄介だった。
まず兵力の差がさらに出る。
たった1千ほどだが、それが矢避けの盾を持つだけで完全に攻城力が上がる。
さらに北門の備えを解くわけにはいかなくなった。
北門の守備を他に回した途端、北門に軍勢が移動する可能性もある。
どうする。この状況。
迷う間も戦況は進む。
各地の被害の報告を受けながらも、死守を言うだけでどうしようもない。
味方が更に劣勢になる。
このままでは落ちる。
そうなればわしの輝かしい栄光も、何もかもが崩れ去る。
何より死ぬ。
大事なこの命が失われる。
それは避けなければならない。
ちらりと北門を見る。
そこは敵はいない。
今なら……こっそり……。
「も、もうダメだ! 北門に敵はいないぞ、逃げろー!」
誰だ、わしと同じことを――いや、敵前逃亡など!
櫓から見下ろす。
北門の辺りで兵が騒いでいる。
その兵は他の兵を糾合しているようで、北門の守備の兵に何か言い募っている。
するとそれに当てられた兵士が、北門に取り付き始めた。
「ば、馬鹿! よせ!」
言って届くわけがない。
櫓を降りる。
その間にすべてが終わっていた。
北門が開き、そこを守っていた守備兵も我先に逃げ出す。
するとその様子を見て取った他の門の守備兵も、うろたえ出し、ついには持ち場を離れて北門へと殺到した。
ぐ、ぐぐぐ……こうなったら……。
「ぜ、全軍退却! 北門より離脱するのだ!」
声を枯らして怒鳴りながら馬に乗り、北門へ駆ける。
とにかく残った兵を集め、そして砦を捨てて北上するのだ。
そうすれば後は逃げるもよし、いや、卑怯な手を使われて砦を落とされたことにして大将軍に合流できる。そうなればお咎めも最小限になるはずだ。
だから今は脱出。
北門を抜け、外に出た。
昼の陽光が大地を照らす。
だが心境は大雨だった。
まだだ。
わしはこのままでは終わらん。
兵を集める。
2千もいない。
だがいないよりマシだ。
「これより我々は北上し、大将軍に合流する! 我に続け!」
そして走り出す。
ほとんどが歩兵だからそれほど急ぐわけにはいかない。
それでも敵の追撃がないかと背後を気にして見る。
来ない。
前方に丘。
そこを抜ければひとまずは安心だろう。
だがその時だ。
鉦の音が鳴る。
見れば丘の上に軍勢。
「残念ながらここは通行止めっす」
騎馬隊。
いや、オムカ軍!?
何故こんなところに!?
騎馬隊が来る。
逆落としの格好になった。
そもそもこちらは歩兵だけで、馬止めの柵などない。
意味が分からない。
なぜこうなったのか分からない。
どうすればいいのか……それだけは分かる。
「ふ、防げ! 防げ!」
わしを守るために。
わしを逃がすために。
そう言うのがやっとで、歩兵を置いてとにかく馬を走らせる。
わしがこんなところで死ぬわけがない。
だってわしだ。これまで上手く立ち回って危険を回避してきたわしだ。きっとこの状況もギリギリで潜り抜ける。そして栄達の道を駆け上るのだ。
そもそも卑怯な相手だった。その卑怯な手にわしはかかってしまった。だからわしは悪くない。それを大将軍に伝えなければ。この大事な情報。だからわしは悪くない。部下も散り散りになったが、それもわしのせいではない。あんなところに伏兵を置くのが悪い。だからわしは悪くない。
だからわしは悪くないのだ!
その時だ。
背後から声が聞こえたのは。
「部下を置いて逃げる卑怯者、逃がすわけにはいかねっすよ!」
誰が卑怯者か!
そう怒鳴ろうとして振り返る。
目の前に光があった。
それだけだった。
衝撃。すべてが暗転した。
0
あなたにおすすめの小説
異世界亜人熟女ハーレム製作者
†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です
【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる