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第4章 ジャンヌの西進
第3話 女神の帰還
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「はい! というわけでー、来ちゃいました、毎回恒例、女神ちゃんの出番回!」
うわー、またこいつかよ。
いい加減、還ってくれないかな、無に。
「またまたー、アッキーだって喜んでるくせにー」
「俺の心を読んでなお、そう思えるとしたらお前、大物だよ」
「そりゃ女神ですもの! 超大物ですもの!」
その自信はどこから来るんだよ……。
「てかなに? 皆で川なんか行っちゃって! 水着回? 水着回でしょ! なんでわたしを呼ばないかなー。この魅力的な女神ボディで皆を悩殺してたのにー」
たとえ女神じゃなくてもお前は絶対呼ばなかったぞ。
「ぶー、アッキーが差別するー。女神差別。つまりメガハラ!?」
「そのネタはもういいって……」
「んー、じゃあいいや。んでんで、さぁさぁどうするといったところですよ。ビンゴ王国が滅亡して、まさに絶体絶命のアッキー選手! さぁそのアッキー選手に今の気持ちをお聞かせ願いましょう!」
うるさいなぁ……そんなのどうでもいいだろ。
「もっとサービスしてくれていいんじゃないの? 表現の自由を! 報道の自由を! 女神の自由を……ん? 女神の自由? 自由の女神?」
本当にうるさい。
絶体絶命って分かってるなら、今がそれどころじゃないってことも分かるだろ。
「えー、女神ちゃま分からなーい。おちえてくだちゃーい」
分かったから頼む。その言葉遣いやめてくれ。殺意しかない。
「へいへーい。まったく、わたしのちょっと違った一面を展開してみようと思ったのにこれだよ。本当アッキーは器が小さい!」
「本当うっさい!」
「分かったよー。そんなに怒鳴らなくてもいいじゃんかー。まぁこれもテンプレということで」
嫌なテンプレが増えたもんだ。
「で、どうすんの?」
「決まってるだろ。ビンゴ王国領を取り戻す」
「ふっふーん。ビンゴ王国を再興するとは言わないんだね? あの使者くん、涙目ー」
「しょうがないだろ。正直、あんな不甲斐ない同盟国、いるだけで迷惑だ。とはいえ、帝国から回復したらあとはどうするか分からないけどな。多分、共和制とか民主主義みたいな国が出来るんじゃないか、ドスガみたいに」
「本当にそう思ってる?」
「本当にそう思ってるからやるんだよ」
「ふーん。まぁいいけど」
「なんだよ、意味深な笑みしやがって」
「べっつにー。ただあまり舐めない方がいいよってこと。100年以上続いた王朝ってのは、それだけで聖なるものになってるから、そう簡単に土地の住民が寝返るとは思わない方がいいよってこと」
「それは……よく分かってるよ」
「あ、そうだよね。オムカがそうだったもんねー」
白々しいな、こいつ。
「いやいや、これでもわたしは神だからね。人間の考えることは分からないさ。もしかしたら熱烈な歓迎を受けて、新しい支配者様に首を垂れるかもしれないよ」
「そこらへんは行ってみて判断するさ」
「相変わらず現場主義だねぇ。アッキーくらいだよ。軍人以外でそんなガンガン前に出るプレイヤー」
「俺は基本、何の戦力にもならない男だからな。せめて前線に立たないと誰もついてこないんだよ」
「それを最初から今まで続けてるのは驚愕に値するけどね。でも、分かってる? もう、アッキーはアッキーだけの体じゃないんだよ」
「……あぁ、分かってるさ」
「そう、わたしのお腹の赤ちゃんとの……いったーい! ぶったー!」
体がないのにぶてるわけねーだろ!
いや、殴りたかったのは本当だけどな!
「ぶー、アッキーのツッコミを交えたセルフノリツッコまれだったのにー」
ノリツッコまれってなんだ。
はぁ、本当こいつと喋っていると頭が痛くなる。
「ん、風邪かにゃー? 気を付けてよね。本当の意味で、アッキーはアッキーだけの体じゃないから」
「なんだよ、またお腹の子とかいうネタか」
「違う違う。アッキーは、もうこの大陸の趨勢を左右するキーマンってことだよ」
「買いかぶりすぎだろ」
「そうかな。アッキーとコーヤ。その2人にこの世界の運命が託されているといっても過言でははない状況まで来てるよ。それほどの影響力と軍事力と発言力を持っているんだよ。そんなアッキーが途中で死んだら、それこそこの世界はエイン帝国の統一で終わっちゃう。圧倒的にね。軍師、還らずだよ。最終回でもないのに終わっちゃうよ。だから体は大事にねってこと」
そういうものなのか。
いや、そういうものなのだろう。
俺が決済することも増えてきている。
だから俺がいなくなったら政務が滞る部分も出てくるだろう。
しかしこいつに心配されるとは、俺もやきが回ったというか。
……てかもしかしてこれって、いつものあれじゃね?
「だからアッキー。無事に、無事に帰って来てね……ぐすっ」
「あぁ、分かってる。そしてその後にまたドーンとか言うんだろってこともな!」
「ちっ、バレてたか。さらにできるようになったね、アッキー!」
「お前がワンパターンなんだよ……」
「くっそー、次こそはアッキーをドッキドキのメッロメロのモッヤモヤにする作戦を考えて来るんだからね!」
今までも考えてきてたのかよ。
もっと他にやる事あんだろ、仕事しろ女神。
「うるさいうるさいうるさーい! とにかく今回は負けを認めてあげる! 次! 次こそきっとアッキーを落としてみせるんだから! 無事で帰ってこないと、許さないんだからね!」
なんでツンデレちっくなんだよ。
本当訳が分からん。
二度と来るな。
//////////////////////////////////////
相変わらずの女神回でした。
いつの間にか適度にこれを挟まないとやっていけなくなった展開をお許しください……。
応援や星をいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
うわー、またこいつかよ。
いい加減、還ってくれないかな、無に。
「またまたー、アッキーだって喜んでるくせにー」
「俺の心を読んでなお、そう思えるとしたらお前、大物だよ」
「そりゃ女神ですもの! 超大物ですもの!」
その自信はどこから来るんだよ……。
「てかなに? 皆で川なんか行っちゃって! 水着回? 水着回でしょ! なんでわたしを呼ばないかなー。この魅力的な女神ボディで皆を悩殺してたのにー」
たとえ女神じゃなくてもお前は絶対呼ばなかったぞ。
「ぶー、アッキーが差別するー。女神差別。つまりメガハラ!?」
「そのネタはもういいって……」
「んー、じゃあいいや。んでんで、さぁさぁどうするといったところですよ。ビンゴ王国が滅亡して、まさに絶体絶命のアッキー選手! さぁそのアッキー選手に今の気持ちをお聞かせ願いましょう!」
うるさいなぁ……そんなのどうでもいいだろ。
「もっとサービスしてくれていいんじゃないの? 表現の自由を! 報道の自由を! 女神の自由を……ん? 女神の自由? 自由の女神?」
本当にうるさい。
絶体絶命って分かってるなら、今がそれどころじゃないってことも分かるだろ。
「えー、女神ちゃま分からなーい。おちえてくだちゃーい」
分かったから頼む。その言葉遣いやめてくれ。殺意しかない。
「へいへーい。まったく、わたしのちょっと違った一面を展開してみようと思ったのにこれだよ。本当アッキーは器が小さい!」
「本当うっさい!」
「分かったよー。そんなに怒鳴らなくてもいいじゃんかー。まぁこれもテンプレということで」
嫌なテンプレが増えたもんだ。
「で、どうすんの?」
「決まってるだろ。ビンゴ王国領を取り戻す」
「ふっふーん。ビンゴ王国を再興するとは言わないんだね? あの使者くん、涙目ー」
「しょうがないだろ。正直、あんな不甲斐ない同盟国、いるだけで迷惑だ。とはいえ、帝国から回復したらあとはどうするか分からないけどな。多分、共和制とか民主主義みたいな国が出来るんじゃないか、ドスガみたいに」
「本当にそう思ってる?」
「本当にそう思ってるからやるんだよ」
「ふーん。まぁいいけど」
「なんだよ、意味深な笑みしやがって」
「べっつにー。ただあまり舐めない方がいいよってこと。100年以上続いた王朝ってのは、それだけで聖なるものになってるから、そう簡単に土地の住民が寝返るとは思わない方がいいよってこと」
「それは……よく分かってるよ」
「あ、そうだよね。オムカがそうだったもんねー」
白々しいな、こいつ。
「いやいや、これでもわたしは神だからね。人間の考えることは分からないさ。もしかしたら熱烈な歓迎を受けて、新しい支配者様に首を垂れるかもしれないよ」
「そこらへんは行ってみて判断するさ」
「相変わらず現場主義だねぇ。アッキーくらいだよ。軍人以外でそんなガンガン前に出るプレイヤー」
「俺は基本、何の戦力にもならない男だからな。せめて前線に立たないと誰もついてこないんだよ」
「それを最初から今まで続けてるのは驚愕に値するけどね。でも、分かってる? もう、アッキーはアッキーだけの体じゃないんだよ」
「……あぁ、分かってるさ」
「そう、わたしのお腹の赤ちゃんとの……いったーい! ぶったー!」
体がないのにぶてるわけねーだろ!
いや、殴りたかったのは本当だけどな!
「ぶー、アッキーのツッコミを交えたセルフノリツッコまれだったのにー」
ノリツッコまれってなんだ。
はぁ、本当こいつと喋っていると頭が痛くなる。
「ん、風邪かにゃー? 気を付けてよね。本当の意味で、アッキーはアッキーだけの体じゃないから」
「なんだよ、またお腹の子とかいうネタか」
「違う違う。アッキーは、もうこの大陸の趨勢を左右するキーマンってことだよ」
「買いかぶりすぎだろ」
「そうかな。アッキーとコーヤ。その2人にこの世界の運命が託されているといっても過言でははない状況まで来てるよ。それほどの影響力と軍事力と発言力を持っているんだよ。そんなアッキーが途中で死んだら、それこそこの世界はエイン帝国の統一で終わっちゃう。圧倒的にね。軍師、還らずだよ。最終回でもないのに終わっちゃうよ。だから体は大事にねってこと」
そういうものなのか。
いや、そういうものなのだろう。
俺が決済することも増えてきている。
だから俺がいなくなったら政務が滞る部分も出てくるだろう。
しかしこいつに心配されるとは、俺もやきが回ったというか。
……てかもしかしてこれって、いつものあれじゃね?
「だからアッキー。無事に、無事に帰って来てね……ぐすっ」
「あぁ、分かってる。そしてその後にまたドーンとか言うんだろってこともな!」
「ちっ、バレてたか。さらにできるようになったね、アッキー!」
「お前がワンパターンなんだよ……」
「くっそー、次こそはアッキーをドッキドキのメッロメロのモッヤモヤにする作戦を考えて来るんだからね!」
今までも考えてきてたのかよ。
もっと他にやる事あんだろ、仕事しろ女神。
「うるさいうるさいうるさーい! とにかく今回は負けを認めてあげる! 次! 次こそきっとアッキーを落としてみせるんだから! 無事で帰ってこないと、許さないんだからね!」
なんでツンデレちっくなんだよ。
本当訳が分からん。
二度と来るな。
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相変わらずの女神回でした。
いつの間にか適度にこれを挟まないとやっていけなくなった展開をお許しください……。
応援や星をいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
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