285 / 627
第4章 ジャンヌの西進
閑話2 長浜杏(エイン帝国大将軍)(後)
しおりを挟む
「ジャンヌ・ダルク!」
何故ここにいるか。それは考えなかった。
剣、はない。
だから物理攻撃に出た。蹴り上げる。派手な音を立ててテーブルがひっくり返った。
「なんですの!? 何が起きているのですの!?」
クリスティーヌの悲鳴。
構わない。行く。相手はまだ椅子に座って悠然とカップに口をつけている。
だからその喉首に向かって手を伸ばし、後はその細首をキュッとねじりあげるだけで作業は終了。
だが――
「まぁまぁ、そう焦らないで」
首に、圧迫感。それが人の手だと分かった時、体の熱が急激に冷めるのが分かる。
目の前の人物が消えていた。
「落ち着いて深呼吸しよう、ね?」
耳元で声。
今まで目の前にいた人物が、いつの間にか自分の背後にいるという恐怖。
生殺与奪の権利を相手に奪われているという恐怖。
添えられた手には、人間らしい温かみが一切ないという恐怖。
恐怖×恐怖×恐怖。
そんな恐怖の乗算に、僕様ともあろう者が動けない。
戦場でここまでの恐怖を味わったことはなかった。
いや、2人いた。
煌夜と美柑ちゃん。
そして新たな3人目がここにいる。
「…………」
どうする。
といってもこのまま殺されるなんてまっぴらごめんだ。
なら――
「ふふふ、ははは! ちょっと脅かしすぎたかな」
パッと喉から圧迫感が消える。
同時、喉を抑えながら振り向いた。
そこにジャンヌ・ダルクがいた。
いや、違う。この人物は、何かが違う。
「お前、誰だ」
再び問う。
姿かたちは変わっていないのに、まるで別人のような気配。
何よりスキル『神算鬼謀』で見える矢印がハンパない。
前後左右どころか、数えるのも馬鹿らしくなるくらいの矢印がこの少女から出ている。
どれだけ周囲に気配を配ればこうなるんだ。
それでも少女はただ僕様に向かって笑みを濃くし、そして深々と礼をしながらこう言った。
「はじめまして、大将軍様。わたくし、エイン帝国の名無しと申す者。特技は変装。趣味は暗殺。以後、お見知りおきを」
「名無し……!」
そういえば聞いたことがある。
暗殺者のプレイヤーがいるというのを。
「オムカの総司令官は病死ということだけど、実際は暗殺されたとか。それは――」
「ああ。本当はジャンヌ・ダルクを殺ろうと思ったんだけど、ちょっとした手違いだよ」
口調が砕けた。こちらが地なのだろう。
「趣味が悪いね」
「いや、ごめんごめん。悪気はないんだ。なにせ、ボロ負けした大将軍様に初めて会うから。どうしたらインパクトでかいかな、って思ってさ」
十分最悪じゃんか。
「その隠密、それがお前のスキル?」
「違うよ。これは特技。スキルはもっと別のところにある」
そういうものか。
いや、もうそれ以上は聞かないでおこう。協調性のないこの連中でも、あまり突っ込んだ質問はしないという不文律はあるのだ。
「で? その暗殺者様が何の用?」
「冷たいなぁ。ちょっとした余興じゃんか。くひゃひゃ」
何が面白いのか。歪んだ笑みがどことなく不気味だった。
「ふひゃ。単に大将軍様に挨拶に来ただけさ。同じ獲物を狙う相手として」
同じ獲物……考えるまでもない。
「ジャンヌ・ダルク」
「そういうこと。俺の狙いはあいつ。大将軍様の狙いもあいつ。なら早い者勝ちっていうことさ。ただ俺のは不意打ちになりかねねぇからな。そこらへんでいちゃもんつけられたら困るってことで、先に話を通しに来たんだよ」
「律儀な暗殺者だね」
「俺たちの根底にあるのは信義だからな。信義なくてこの家業はなりたたねぇのさ」
家業。元からということか。
いや、駄目だ。あまり考えるな。
はぁ、やれやれ。
やり方は別として、腕は確かなのだろう。でなければオムカ王国の中枢に忍び込んで暗殺などできるはずがない。
確かに不意打ちで暗殺されるよりは、まだこうやって挨拶しにきたのは評価に値する。
「分かったよ。早い者勝ちだな」
「くひゃ! そう、早い者勝ちだ。物分かりのいい大将軍様でよかったぜ」
「悪かったらどうするつもり?」
「さぁ。ただ、次のターゲットが増えるだけさ」
「やれると思ってる?」
「殺られないとでも思ってるのか?」
気が張り詰めた。
剣はない。さらに相手は一瞬でこちらの後ろを取るほどの手練れ。
だがそうと分かって対処するのでは勝手が違う。
腰を落とす。心気を静めて冷静に相手の動きを見る。
矢印が凝縮していく。
そして、気が満ちる――その時だ。
「ちょおっと待ちなさい! 貴女たち! このわたくしを差し置いて、美を競うのは!」
クリスティーヌぅぅぅ……。
突如の乱入者に、一気に空気が弛緩する。
「へっ、殺る気が失せた」
「元からやるつもりなかったでしょ」
「ばれた?」
「さぁね。それよりただ――」
2人でクリスティーヌに視線を向ける。
コルセットタイプの白の水着。
スタイルはそこそこいい。
だけど強調するはずの胸元は……。
「競うほどの美、かな?」
「いや、ねーな。俺の方がまだマシだ」
「な、ななななんですの! このわたくしに無礼ですわ! てゆうか貴女、どこの誰ですか!」
そこからかよ……。
「はっ、なら俺の美を堪能するがいい! スキルによる圧倒的肉体改造! これが本物の美だ!」
名無しマントをはぎ取る。
マントがその体を隠した一瞬、その後に現れたのは水着姿に着替えていた名無しだ。
なぜか水着の右胸に『殺』という文字が生々しいフォントで書かれている、とても自己主張の激しい暗殺者だった。
てか今スキルって言った!?
しかも肉体改造ってはっきり言った!?
さっきまでの剣呑な空気はどこへやら。
なんだろう、名無しもこの馬鹿と同じ匂いがするぞ。
「はっ、結局ちんちくりんではないですか。よくもまぁそれで本物の美を語れますわね」
「おいおい、この美が分からねーなら、てめぇも解体してやらねぇといけねーやつか?」
「薔薇は美しさの化身。しかしその花には棘があることを教えてあげましょう、アラン!」
あー、今度はこっちかよ。もう滅茶苦茶だ。
てかやっぱりここで水着を競ってるって、なんか不毛だよな。
男連中、まともなのいないし。
どうしようかな。ここはもう逃げようかな。
逃げは恥じゃない。
味方の被害を可能な限り減らして、次の戦いへつなげる高度な戦略だ。
そう、戦略的撤退というやつだ。
なんて考えていた時だ。
現れた1人の人物によって、すべてが破壊されることになる。
「何を騒いでいる?」
声が来た。
そして圧力が来た。
「……っ!」
「……」
クリスティーヌと名無しが黙り込む。
たった一言で殺気立った連中を止める奴を僕様は1人しか知らない。
元帥だ。美柑ちゃんだ。
いつの間に帰ってきたのか、と思ったが、それ以上にその格好に時が止まった。
ただの紺色の競泳水着。
だがその完璧なプロポーションにより、他を圧倒する気を放っている。
線の細いタイプのクリスティーヌとは正反対。
圧倒的な肉体美に、完璧なスタイルが共存したこれ以上ないほどの完成度。
何より女性としての実力も他に追従を許さないほどの強大。
誰もが言葉を失い、自信を喪失するほどの圧倒的戦力差。
元帥が率いる10万の精鋭に、100人で戦えと言われるようなものだ。
「ん、どうした。急に静かになって」
「あー、いや。元帥。戻ってきたんだ」
「あぁ。ビンゴ王国はもう終わったからな。後始末は任せて戻ってきた。それほど元帥が帝都を開けるわけにはいくまい」
ビンゴ王国が終わった?
かなり攻め込んだって聞いてたけど、もしかして行くところまで行ったってこと!?
「そっちも手痛くやられたそうだが、無事でなによりだ」
「あ、あぁ」
「後で話を聞かせてくれ。では、少し泳いでくる」
「う、うん。行ってらっしゃい」
それ以上はあまりの戦力差に、何も言えなくなってしまった。
てかなに?
滅ぼした?
ビンゴ王国を?
はっ、相変わらず次元が違うなあの人。
僕様に恐怖を味合わせた数少ない人間。
「ちんちくりんたち、この勝負はお預けですわ」
「ふん。俺の実力はこんなもんじゃねーし」
完全に毒気を抜かれたのか、2人とも大人しくなってしまった。
その気持ち、分からなくもない。
だって元帥だもの。
//////////////////////////////////////
帝国側の水着回後編です。
どこか殺伐としていますが、これはこれで仲がいいということだと思っています。
いいねやお気に入りをいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
何故ここにいるか。それは考えなかった。
剣、はない。
だから物理攻撃に出た。蹴り上げる。派手な音を立ててテーブルがひっくり返った。
「なんですの!? 何が起きているのですの!?」
クリスティーヌの悲鳴。
構わない。行く。相手はまだ椅子に座って悠然とカップに口をつけている。
だからその喉首に向かって手を伸ばし、後はその細首をキュッとねじりあげるだけで作業は終了。
だが――
「まぁまぁ、そう焦らないで」
首に、圧迫感。それが人の手だと分かった時、体の熱が急激に冷めるのが分かる。
目の前の人物が消えていた。
「落ち着いて深呼吸しよう、ね?」
耳元で声。
今まで目の前にいた人物が、いつの間にか自分の背後にいるという恐怖。
生殺与奪の権利を相手に奪われているという恐怖。
添えられた手には、人間らしい温かみが一切ないという恐怖。
恐怖×恐怖×恐怖。
そんな恐怖の乗算に、僕様ともあろう者が動けない。
戦場でここまでの恐怖を味わったことはなかった。
いや、2人いた。
煌夜と美柑ちゃん。
そして新たな3人目がここにいる。
「…………」
どうする。
といってもこのまま殺されるなんてまっぴらごめんだ。
なら――
「ふふふ、ははは! ちょっと脅かしすぎたかな」
パッと喉から圧迫感が消える。
同時、喉を抑えながら振り向いた。
そこにジャンヌ・ダルクがいた。
いや、違う。この人物は、何かが違う。
「お前、誰だ」
再び問う。
姿かたちは変わっていないのに、まるで別人のような気配。
何よりスキル『神算鬼謀』で見える矢印がハンパない。
前後左右どころか、数えるのも馬鹿らしくなるくらいの矢印がこの少女から出ている。
どれだけ周囲に気配を配ればこうなるんだ。
それでも少女はただ僕様に向かって笑みを濃くし、そして深々と礼をしながらこう言った。
「はじめまして、大将軍様。わたくし、エイン帝国の名無しと申す者。特技は変装。趣味は暗殺。以後、お見知りおきを」
「名無し……!」
そういえば聞いたことがある。
暗殺者のプレイヤーがいるというのを。
「オムカの総司令官は病死ということだけど、実際は暗殺されたとか。それは――」
「ああ。本当はジャンヌ・ダルクを殺ろうと思ったんだけど、ちょっとした手違いだよ」
口調が砕けた。こちらが地なのだろう。
「趣味が悪いね」
「いや、ごめんごめん。悪気はないんだ。なにせ、ボロ負けした大将軍様に初めて会うから。どうしたらインパクトでかいかな、って思ってさ」
十分最悪じゃんか。
「その隠密、それがお前のスキル?」
「違うよ。これは特技。スキルはもっと別のところにある」
そういうものか。
いや、もうそれ以上は聞かないでおこう。協調性のないこの連中でも、あまり突っ込んだ質問はしないという不文律はあるのだ。
「で? その暗殺者様が何の用?」
「冷たいなぁ。ちょっとした余興じゃんか。くひゃひゃ」
何が面白いのか。歪んだ笑みがどことなく不気味だった。
「ふひゃ。単に大将軍様に挨拶に来ただけさ。同じ獲物を狙う相手として」
同じ獲物……考えるまでもない。
「ジャンヌ・ダルク」
「そういうこと。俺の狙いはあいつ。大将軍様の狙いもあいつ。なら早い者勝ちっていうことさ。ただ俺のは不意打ちになりかねねぇからな。そこらへんでいちゃもんつけられたら困るってことで、先に話を通しに来たんだよ」
「律儀な暗殺者だね」
「俺たちの根底にあるのは信義だからな。信義なくてこの家業はなりたたねぇのさ」
家業。元からということか。
いや、駄目だ。あまり考えるな。
はぁ、やれやれ。
やり方は別として、腕は確かなのだろう。でなければオムカ王国の中枢に忍び込んで暗殺などできるはずがない。
確かに不意打ちで暗殺されるよりは、まだこうやって挨拶しにきたのは評価に値する。
「分かったよ。早い者勝ちだな」
「くひゃ! そう、早い者勝ちだ。物分かりのいい大将軍様でよかったぜ」
「悪かったらどうするつもり?」
「さぁ。ただ、次のターゲットが増えるだけさ」
「やれると思ってる?」
「殺られないとでも思ってるのか?」
気が張り詰めた。
剣はない。さらに相手は一瞬でこちらの後ろを取るほどの手練れ。
だがそうと分かって対処するのでは勝手が違う。
腰を落とす。心気を静めて冷静に相手の動きを見る。
矢印が凝縮していく。
そして、気が満ちる――その時だ。
「ちょおっと待ちなさい! 貴女たち! このわたくしを差し置いて、美を競うのは!」
クリスティーヌぅぅぅ……。
突如の乱入者に、一気に空気が弛緩する。
「へっ、殺る気が失せた」
「元からやるつもりなかったでしょ」
「ばれた?」
「さぁね。それよりただ――」
2人でクリスティーヌに視線を向ける。
コルセットタイプの白の水着。
スタイルはそこそこいい。
だけど強調するはずの胸元は……。
「競うほどの美、かな?」
「いや、ねーな。俺の方がまだマシだ」
「な、ななななんですの! このわたくしに無礼ですわ! てゆうか貴女、どこの誰ですか!」
そこからかよ……。
「はっ、なら俺の美を堪能するがいい! スキルによる圧倒的肉体改造! これが本物の美だ!」
名無しマントをはぎ取る。
マントがその体を隠した一瞬、その後に現れたのは水着姿に着替えていた名無しだ。
なぜか水着の右胸に『殺』という文字が生々しいフォントで書かれている、とても自己主張の激しい暗殺者だった。
てか今スキルって言った!?
しかも肉体改造ってはっきり言った!?
さっきまでの剣呑な空気はどこへやら。
なんだろう、名無しもこの馬鹿と同じ匂いがするぞ。
「はっ、結局ちんちくりんではないですか。よくもまぁそれで本物の美を語れますわね」
「おいおい、この美が分からねーなら、てめぇも解体してやらねぇといけねーやつか?」
「薔薇は美しさの化身。しかしその花には棘があることを教えてあげましょう、アラン!」
あー、今度はこっちかよ。もう滅茶苦茶だ。
てかやっぱりここで水着を競ってるって、なんか不毛だよな。
男連中、まともなのいないし。
どうしようかな。ここはもう逃げようかな。
逃げは恥じゃない。
味方の被害を可能な限り減らして、次の戦いへつなげる高度な戦略だ。
そう、戦略的撤退というやつだ。
なんて考えていた時だ。
現れた1人の人物によって、すべてが破壊されることになる。
「何を騒いでいる?」
声が来た。
そして圧力が来た。
「……っ!」
「……」
クリスティーヌと名無しが黙り込む。
たった一言で殺気立った連中を止める奴を僕様は1人しか知らない。
元帥だ。美柑ちゃんだ。
いつの間に帰ってきたのか、と思ったが、それ以上にその格好に時が止まった。
ただの紺色の競泳水着。
だがその完璧なプロポーションにより、他を圧倒する気を放っている。
線の細いタイプのクリスティーヌとは正反対。
圧倒的な肉体美に、完璧なスタイルが共存したこれ以上ないほどの完成度。
何より女性としての実力も他に追従を許さないほどの強大。
誰もが言葉を失い、自信を喪失するほどの圧倒的戦力差。
元帥が率いる10万の精鋭に、100人で戦えと言われるようなものだ。
「ん、どうした。急に静かになって」
「あー、いや。元帥。戻ってきたんだ」
「あぁ。ビンゴ王国はもう終わったからな。後始末は任せて戻ってきた。それほど元帥が帝都を開けるわけにはいくまい」
ビンゴ王国が終わった?
かなり攻め込んだって聞いてたけど、もしかして行くところまで行ったってこと!?
「そっちも手痛くやられたそうだが、無事でなによりだ」
「あ、あぁ」
「後で話を聞かせてくれ。では、少し泳いでくる」
「う、うん。行ってらっしゃい」
それ以上はあまりの戦力差に、何も言えなくなってしまった。
てかなに?
滅ぼした?
ビンゴ王国を?
はっ、相変わらず次元が違うなあの人。
僕様に恐怖を味合わせた数少ない人間。
「ちんちくりんたち、この勝負はお預けですわ」
「ふん。俺の実力はこんなもんじゃねーし」
完全に毒気を抜かれたのか、2人とも大人しくなってしまった。
その気持ち、分からなくもない。
だって元帥だもの。
//////////////////////////////////////
帝国側の水着回後編です。
どこか殺伐としていますが、これはこれで仲がいいということだと思っています。
いいねやお気に入りをいただけると励みになります。軽い気持ちでもいただけると嬉しく思いますので、どうぞよろしくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる