294 / 627
第4章 ジャンヌの西進
第11話 謀反
しおりを挟む
王都に戻って1週間も経たない9月末。
とある報告が王都を、いや、大陸全土を襲った。
「カルゥム城塞が反乱!?」
まさに青天の霹靂。
カルゥム城塞はオムカとシータ王国の間にある城塞で、去年、オムカの独立にあたって同盟を組んだシータ王国に引き出物として明け渡したものだ。
そしてその城主とも言うべき人間は、俺にも関係ある人間だった。
「時雨が? 城塞の住民を人質にとって立てこもり!?」
1年ほど前。
俺がシータ王国へと行くときに送迎してくれた人物で、20代中頃の若くて爽やかな印象を与えた男だ。シータ軍のトップである四峰に選ばれているというのだから、その力量は確かなものなはずだ。
そんな男が何故、ここに来て反乱などを考えたのか。
なんでも彼名義で四方八方の豪族連中にオムカとシータからの脱却を訴えかけているという。
だが今は無理な詮索をしている場合じゃない。
俺はイッガーに調査を命じると共に、ブリーダの元へと走る。
「ブリーダ! 出せるな!」
「っす!」
2カ月の休養でブリーダの体も部隊を率いるくらいには回復していた。
副官のアイザに睨まれながらも、部隊を率いて王都から急ぎ馬を走らせる。その数およそ1千。
そして2日後。
たどり着いたそこは王都北東にあるブソンの館の前だ。それを1千が囲むようにしている。
「こ、これはこれは……どうかなさいましたか?」
慌てた様子でブソンが、その青ざめた顔をひきつらせて出てきた。
その後ろにはユーステンが影のように控えている。
「カルゥム城塞のシータ王国の将軍が反乱を起こした。ここはカルゥム城塞から近い。是非にブソン卿ら豪族の方にも力を貸してほしいと思いましてね」
できるだけ丁寧に、だが含みを持たせて告げる。
乗じて裏切ろうとしたら容赦はしない。
それをはっきりと分からせるためだ。
ブソンの顔がさらにひきつる。
おそらく事の趨勢を見て、裏切るくらいのことは考えていたのだろう。それが兵を集める前にこうも頭を押さえつけられてしまったのだから、機先を制された形になる。
正直、時雨の謀反は意外だったけど、こいつらの動きに即応するため、ブリーダをいつでも動かせるように備えておいて良かった。
「そ、その……これは、あの……」
ブソンがおろおろとした様子で弁解しようとする。
ユーステンは何も言わない。いや、言えない。
主の腹が座っていない以上、どちらに舵を切ればいいのか不透明な状況だし、そもそも決定するのは執事の職域を超えているのだ。
だから俺はブソンにさらに言い募る。
「あぁ、もちろん我々だけではないから安心してくれ。すぐにオムカ軍1万が動くし、シータからも5万の軍勢鎮圧に向かうだろうから。貴殿が困ることは何もない」
ハッタリを込めた脅しだった。
逆らえばそれが全部、お前を討伐に行くぞ、という。
本当はうちが動かせるのはあと5千くらいで、シータも2万か3万が関の山だろう。
けどここは強気で行く。
一度でも踏ん切りをつけさせれば、こういった腰の定まらない奴にとっては決定打になる。
俺が語ったビンゴ方面の領地への欲もある以上、そうやすやすと変節はするまい。だから最初の一回が重要。
「わ、分かりました。これより兵を募ります」
「あと補給も頼む。なに、後で利子をつけて返すから。うちの新しい宰相はそこらへんはしっかりやるから安心してくれ」
「は、はぁ……」
まさに狐につままれた様子でブソンが曖昧に頷く。
ユーステンは仕方ないと言わんばかりに大きく肩をすくめた。
そういうわけで、万が一を考えてブソン領の端で野営をした次の日。
クロエら200が、その次の日にはジルが率いる6千の歩兵が到着した。
どうやら俺と入れ違いに、シータ王国から救援依頼が来たらしく、それをマリアは即断。
すぐにジルを向かわせたので、この速さで全軍が揃ったことになる。
兵力が増えたことからブソンへの警戒度を下げることができ、交代で宿舎を使ってようやく体の汚れなどを落とすことができた。
そこで少しだけひと悶着あったけど割愛。
簡単に言えば、竜胆がやってきて、
『覗きは滅する! すなわち正義なのです!』
『ご、誤解だ! 俺たちはただ……』
『むむ、ウィット! またあなた!!』
『ごかいだよー、クロエー』
という感じになってしまったので、
『……すまん、マール任せた』
『うぇ!? あ、は、はい。えっと、リンドー。ちょっとこっち来ようか』
マールに任せてなんとかなったという感じ。
はぁ。遊びじゃないんだけどなぁ。
それから3日後。
ブソンからようやく兵が集まったとの報告が来た。
その数3千。
予想より少し少ないが、そんなものだろう。逆に多くても今度は裏切りの危険にさらされることになる。
そして約1万となった軍勢はジルに率いられてカルゥム城塞へと向かった。
懐かしい。
もう1年以上前になる。この城塞に来たのは。
そしてハワードの爺さんに会って、いろいろなことを教わった。
その爺さんももういない。
代わりにいるのが時雨というわけなのだが……。
「こいつは……」
カルゥム城塞の西側。
唯一、陸の進路となっている場所で、城塞まであと1キロという場所に俺たちは陣を敷いた。
そしてカルゥム城塞を見て圧倒された。
もともと、この城塞はオムカ王国がシータ王国に対して築いた砦だ。
だからシータ側に突き出た丘の上に築かれており、西以外の場所からはその丘を登らなければ城壁にすらたどり着かない。
さらに北は急斜面の山、南は入り組んだ川があり、まともに兵を集められるのは東側のみという、立地によって鉄壁さをほこることになった堅固な砦だ。
逆にオムカ側の西からは、なだらなか丘を登っていくだけでたどり着くから、比較的攻めるのは容易い。
去年の戦いでも、こちら側から侵入を許した唯一の道だ。
だが、その道が今や閉ざされていた。
「さすがに、弱点は克服しますね」
「っすね。相手には時間があったわけですし」
カルゥム城塞西の通路は、尖った木を組み合わせた逆茂木や、土を袋に詰めた土嚢といったもので塞がれていた。
その狭さでは大軍は通れないし、障害物をどかそうとすれば、砦から鉄砲や矢が飛んでくる。
きっと防御はそれだけじゃなく、何かしらの罠があってしかるべきだろう。
そこらへんは後でスキルで探るとしておこう。
というわけですぐに攻めることは出来ないだろうから、今日はこの位置で野営のための陣を作ることにした。
この距離なら夜襲の心配はないだろう。
と、野営の準備をしている慌ただしいところへ、水鏡がやってきた。
「来たわね、アッキー」
「すまんな、こっちから出向くところを」
早速張った陣幕に水鏡を招き入れた。
いよいよカルゥム城塞をどうするか。その軍議が始まろうとしていた。
とある報告が王都を、いや、大陸全土を襲った。
「カルゥム城塞が反乱!?」
まさに青天の霹靂。
カルゥム城塞はオムカとシータ王国の間にある城塞で、去年、オムカの独立にあたって同盟を組んだシータ王国に引き出物として明け渡したものだ。
そしてその城主とも言うべき人間は、俺にも関係ある人間だった。
「時雨が? 城塞の住民を人質にとって立てこもり!?」
1年ほど前。
俺がシータ王国へと行くときに送迎してくれた人物で、20代中頃の若くて爽やかな印象を与えた男だ。シータ軍のトップである四峰に選ばれているというのだから、その力量は確かなものなはずだ。
そんな男が何故、ここに来て反乱などを考えたのか。
なんでも彼名義で四方八方の豪族連中にオムカとシータからの脱却を訴えかけているという。
だが今は無理な詮索をしている場合じゃない。
俺はイッガーに調査を命じると共に、ブリーダの元へと走る。
「ブリーダ! 出せるな!」
「っす!」
2カ月の休養でブリーダの体も部隊を率いるくらいには回復していた。
副官のアイザに睨まれながらも、部隊を率いて王都から急ぎ馬を走らせる。その数およそ1千。
そして2日後。
たどり着いたそこは王都北東にあるブソンの館の前だ。それを1千が囲むようにしている。
「こ、これはこれは……どうかなさいましたか?」
慌てた様子でブソンが、その青ざめた顔をひきつらせて出てきた。
その後ろにはユーステンが影のように控えている。
「カルゥム城塞のシータ王国の将軍が反乱を起こした。ここはカルゥム城塞から近い。是非にブソン卿ら豪族の方にも力を貸してほしいと思いましてね」
できるだけ丁寧に、だが含みを持たせて告げる。
乗じて裏切ろうとしたら容赦はしない。
それをはっきりと分からせるためだ。
ブソンの顔がさらにひきつる。
おそらく事の趨勢を見て、裏切るくらいのことは考えていたのだろう。それが兵を集める前にこうも頭を押さえつけられてしまったのだから、機先を制された形になる。
正直、時雨の謀反は意外だったけど、こいつらの動きに即応するため、ブリーダをいつでも動かせるように備えておいて良かった。
「そ、その……これは、あの……」
ブソンがおろおろとした様子で弁解しようとする。
ユーステンは何も言わない。いや、言えない。
主の腹が座っていない以上、どちらに舵を切ればいいのか不透明な状況だし、そもそも決定するのは執事の職域を超えているのだ。
だから俺はブソンにさらに言い募る。
「あぁ、もちろん我々だけではないから安心してくれ。すぐにオムカ軍1万が動くし、シータからも5万の軍勢鎮圧に向かうだろうから。貴殿が困ることは何もない」
ハッタリを込めた脅しだった。
逆らえばそれが全部、お前を討伐に行くぞ、という。
本当はうちが動かせるのはあと5千くらいで、シータも2万か3万が関の山だろう。
けどここは強気で行く。
一度でも踏ん切りをつけさせれば、こういった腰の定まらない奴にとっては決定打になる。
俺が語ったビンゴ方面の領地への欲もある以上、そうやすやすと変節はするまい。だから最初の一回が重要。
「わ、分かりました。これより兵を募ります」
「あと補給も頼む。なに、後で利子をつけて返すから。うちの新しい宰相はそこらへんはしっかりやるから安心してくれ」
「は、はぁ……」
まさに狐につままれた様子でブソンが曖昧に頷く。
ユーステンは仕方ないと言わんばかりに大きく肩をすくめた。
そういうわけで、万が一を考えてブソン領の端で野営をした次の日。
クロエら200が、その次の日にはジルが率いる6千の歩兵が到着した。
どうやら俺と入れ違いに、シータ王国から救援依頼が来たらしく、それをマリアは即断。
すぐにジルを向かわせたので、この速さで全軍が揃ったことになる。
兵力が増えたことからブソンへの警戒度を下げることができ、交代で宿舎を使ってようやく体の汚れなどを落とすことができた。
そこで少しだけひと悶着あったけど割愛。
簡単に言えば、竜胆がやってきて、
『覗きは滅する! すなわち正義なのです!』
『ご、誤解だ! 俺たちはただ……』
『むむ、ウィット! またあなた!!』
『ごかいだよー、クロエー』
という感じになってしまったので、
『……すまん、マール任せた』
『うぇ!? あ、は、はい。えっと、リンドー。ちょっとこっち来ようか』
マールに任せてなんとかなったという感じ。
はぁ。遊びじゃないんだけどなぁ。
それから3日後。
ブソンからようやく兵が集まったとの報告が来た。
その数3千。
予想より少し少ないが、そんなものだろう。逆に多くても今度は裏切りの危険にさらされることになる。
そして約1万となった軍勢はジルに率いられてカルゥム城塞へと向かった。
懐かしい。
もう1年以上前になる。この城塞に来たのは。
そしてハワードの爺さんに会って、いろいろなことを教わった。
その爺さんももういない。
代わりにいるのが時雨というわけなのだが……。
「こいつは……」
カルゥム城塞の西側。
唯一、陸の進路となっている場所で、城塞まであと1キロという場所に俺たちは陣を敷いた。
そしてカルゥム城塞を見て圧倒された。
もともと、この城塞はオムカ王国がシータ王国に対して築いた砦だ。
だからシータ側に突き出た丘の上に築かれており、西以外の場所からはその丘を登らなければ城壁にすらたどり着かない。
さらに北は急斜面の山、南は入り組んだ川があり、まともに兵を集められるのは東側のみという、立地によって鉄壁さをほこることになった堅固な砦だ。
逆にオムカ側の西からは、なだらなか丘を登っていくだけでたどり着くから、比較的攻めるのは容易い。
去年の戦いでも、こちら側から侵入を許した唯一の道だ。
だが、その道が今や閉ざされていた。
「さすがに、弱点は克服しますね」
「っすね。相手には時間があったわけですし」
カルゥム城塞西の通路は、尖った木を組み合わせた逆茂木や、土を袋に詰めた土嚢といったもので塞がれていた。
その狭さでは大軍は通れないし、障害物をどかそうとすれば、砦から鉄砲や矢が飛んでくる。
きっと防御はそれだけじゃなく、何かしらの罠があってしかるべきだろう。
そこらへんは後でスキルで探るとしておこう。
というわけですぐに攻めることは出来ないだろうから、今日はこの位置で野営のための陣を作ることにした。
この距離なら夜襲の心配はないだろう。
と、野営の準備をしている慌ただしいところへ、水鏡がやってきた。
「来たわね、アッキー」
「すまんな、こっちから出向くところを」
早速張った陣幕に水鏡を招き入れた。
いよいよカルゥム城塞をどうするか。その軍議が始まろうとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる