324 / 627
第4章 ジャンヌの西進
第35話 これまでとこれからと・前
しおりを挟む
「というわけで現状の振り返りをします!」
俺は一棟の小屋に集まったサカキ、クロエ、ウィット、クルレーン、センド、ヴィレス、そして里奈を見渡して言う。
この小屋は俺とクロエ、里奈の3人が寝泊まりしている場所だから、必然的に里奈もいることになった。
一応全員に紹介しているものの、軍属ではないので遠慮したように隅っこに座っている。
時間は夜。
外では鹿鍋を片付けるざわめきがまだ聞こえてくるが、小屋の中は俺の声1つだ。
「俺たちオムカ軍は無事、ビンゴ軍と合流してその本拠地に到着した。オムカ軍は500。その内訳は歩兵400に鉄砲隊100。ビンゴ軍は2千500、すべてが歩兵。さらに鉄砲隊が100いるがビンゴ側の計らいでクルレーンにつけさせてもらった。その合計3千と100が目下の戦力と考えてもらいたい」
「そのほかの味方戦力について私から説明させていただきます」
センドが俺の後を継いで話し始める。
「首都降伏のどさくさで逃亡した我が国の王子や、キシダ将軍の奔走により首都から逃げ出した兵は2万強。その後の帝国の執拗な残党狩りを踏まえると……おそらくこの国にいる我らの味方はおよそ1万ほどかと」
「1万か……確か前にジャンヌちゃんからビンゴ軍は7万はいたと聞いたけどよ?」
サカキが聞いた話は、俺が今年の春に喜志田から直々に聞いた話だ。数に間違いはないだろう。
「はい。もともと我が軍はおよそ7万おりました。それが帝国軍の強襲により2万ほどが戦死、3万が降伏という壊滅的な打撃を受けました。主都に戻った兵はわずか2万。守備隊と合わせても3万はおりましたが、2万は負傷、守備隊1万はほぼ戦を経験したことのない素人同然。それに対し帝国軍は百戦錬磨の大将に率いられた意気軒昂な10万。勝負にならず、我が国王は降伏を決意しました」
「2万も死んだのか……」
サカキが青汁を一気飲みしたように顔をしかめる。
大軍を預かる身としてその想いは当然だろう。
軍は通常兵力の30%を失うと全滅と定義される。そこまで兵力が減れば軍を再編しなければならないし、逃亡や脱走が増えて戦いにならないと言われる。
そもそも部隊を前衛、中衛、後衛に分けた場合、その3分の1つまり前衛の消滅に相当するからという見方があるからだ。
死者2万は7万に対して約30%。
それで降伏兵が続出し、戦闘の続行が不可能になったのも頷ける。
「その7万、もともとそのキシダ将軍とやらが指揮していたとか?」
サカキがさらに突っ込んだことを聞く。
それに気分を害することなく、センドは頷いた。
「はい。しかし、キシダ将軍は解任され、後任に充てられたのが名門出身の若き天才と言われたチョーカ将軍です」
「それで負けた、か……」
「キシダ将軍は勝っていました。ヴィー地方を制圧し、後顧の憂いを断ち、これから決戦という時に解任されたのです! そんな時に……くそ、首都の佞臣どもめ……」
やっぱりあいつ、政治ゲームに負けたんだなぁ。
本当にいつの時代にも、自分のことしか考えない連中がいるものだ。それが決まって権力の近くにいるのだから性質が悪い。
「なるほど。それで軍は惨敗。王が降伏し主都は開城。キシダ将軍という方と王子が逃亡し、今も潜伏していると。その数が多くて1万ほどということですね」
ウィットが要点をまとめると、それにセンドとヴィレスが頷く。
「むむ、ウィットのくせになに分かったフリしてるし!」
「分かったフリじゃなく、ちゃんと分かってるんだよ。貴様と違ってな」
「にゃにおー! ふん、私だってちゃんとわかってますからね!」
「なら何がどうやってどうなったか、100文字以内で説明しろよ」
「えっと……負けて大変!」
「7文字じゃないか、馬鹿か!」
「むむ、ウィットのくせに生意気! 表出やがれです!」
「はいはい、お前ら漫才は後でやれ」
俺が止めないとどこまでもやり続けるからなぁ、こいつら。まぁこのやり取りは一種の清涼剤になってるのかもしんないけど、緊迫感ってのも大事にしてね。
てかなんでこいつら事あるごとに対立すんの?
そしてなんでクロエは言い負けると分かってるのに立ち向かうの? 馬鹿なの? 勇者なの?
「えっと、話を戻して良いでしょうか」
「あぁ、すみません。はい、もうこいつらは無視していいので。いないものとして扱っちゃってください」
「は、はぁ……」
センドが苦笑いして答える。
うん、その気持ち。すごくよく分かる。
「とはいえ、その後のことは大方皆さまもご存じの通りです。私はオムカへ向かい、キシダ将軍はここを拠点と定めヴィレスに後を託して去ってしまいました」
「キシダ将軍については私から。あのお方はこの村で生活できる基盤を整えられ……およそ1か月前。他の生き残りを探してくると言って、ひとりで山を降りてしまったのです」
ひとりでこの山を……。
そりゃまた凄い、という思いを抱きつつも、ある種の不安が心をよぎる。
まさかあいつ、逃げたんじゃないよな?
「その後、我々は何度か山を降り、帝国に支配された元ビンゴ王国の砦を攻撃したり、輸送部隊を襲ったりしていましたが……この度は網を張られていたようで。情けない限りですが皆さまに助けてもらわなければ、もっと多くの被害が出ていたでしょう。改めて感謝いたします」
深々と頭を下げるヴィレス。
相変わらず生真面目だと思う。そうでなければこの残党軍を統率できないだろうが。
「なるほど。味方については大体わかりました。あとは敵。帝国軍はどれくらいいて、誰が率いているか分かりますか?」
俺はセンドに水を向ける。
喜志田の近くにいたなら、ある程度の情報は集まっているはずだと思ったからだ。
「先ほど申し上げた通り、我々と対峙していた時はおよそ10万ほどの兵力でした。首都に入ったのも同じくらいの兵力だったかと」
「10万か」
「はい。そして彼らが掲げる旗は白地に金の縁取り、元帥府の軍であることが分かっています」
元帥府。
確かこないだヨジョー地方で戦ったのもそうだった。
「これは未確認情報なのですが……」
帝国軍の話にヴィレスが入って来た。
その顔には、いつになく眉間にしわが寄っていた。
「なんでも、帝国元帥がわずかな部隊を引き連れていたと」
「元帥……」
「はい。ドージマ元帥と呼ばれる女性で、『疾風のドージマ』『帝国不敗』などといったあだ名を持つ帝国最強の軍人です」
ガタッ、と物音がした。
目を向けると、里奈が少し腰を浮かしたようにして呆然としている。
「里奈?」
不審に思って聞くが、里奈に反応はない。ただその顔は少し青ざめているように思える。
「いえ、失礼しました」
ようやく我に返ったらしい。
里奈は全員の視線から目をそらすと、逃げるように頭を下げてそう言った。
何が起こったのか分からない。
けどこれまでの経緯から大体のことは推測がつく。
元帥の話をしているところでの反応。
ドージマという名前。
里奈が元帝国にいたこと(これはクロエしか知らない事実)。
おそらく里奈はそのドージマ、もとい堂島というプレイヤーの元帥とは知り合いだったのだろう。
そして、後から聞いたところその通りだった。なんでも里奈が最初に世話になった人物で、親しくさせてもらっていたという。スキルの内容は知らないが、戦って負けなしというのは本当らしい。
ただ、なんとも複雑な気分だ。
里奈を助けてくれた人物でありながら、戦いに引き込んだ人物ということだから。
何より、今はビンゴ王国を滅ぼした大敵なのだ。
てか俺たちより年齢が少し上とはいえ、あの平和な国で生まれ育った人間が、大帝国の軍のトップに腰を据えられるなんて。
ったく、とんでもない化け物を敵にしたもんだ。
里奈のことも思うと複雑だが、その元帥を倒す。それが一番の近道じゃないか。
そう思ってしまう、この状況。あの女神の意地悪な高笑いが聞こえてきそうで、俺は深くため息をついた。
俺は一棟の小屋に集まったサカキ、クロエ、ウィット、クルレーン、センド、ヴィレス、そして里奈を見渡して言う。
この小屋は俺とクロエ、里奈の3人が寝泊まりしている場所だから、必然的に里奈もいることになった。
一応全員に紹介しているものの、軍属ではないので遠慮したように隅っこに座っている。
時間は夜。
外では鹿鍋を片付けるざわめきがまだ聞こえてくるが、小屋の中は俺の声1つだ。
「俺たちオムカ軍は無事、ビンゴ軍と合流してその本拠地に到着した。オムカ軍は500。その内訳は歩兵400に鉄砲隊100。ビンゴ軍は2千500、すべてが歩兵。さらに鉄砲隊が100いるがビンゴ側の計らいでクルレーンにつけさせてもらった。その合計3千と100が目下の戦力と考えてもらいたい」
「そのほかの味方戦力について私から説明させていただきます」
センドが俺の後を継いで話し始める。
「首都降伏のどさくさで逃亡した我が国の王子や、キシダ将軍の奔走により首都から逃げ出した兵は2万強。その後の帝国の執拗な残党狩りを踏まえると……おそらくこの国にいる我らの味方はおよそ1万ほどかと」
「1万か……確か前にジャンヌちゃんからビンゴ軍は7万はいたと聞いたけどよ?」
サカキが聞いた話は、俺が今年の春に喜志田から直々に聞いた話だ。数に間違いはないだろう。
「はい。もともと我が軍はおよそ7万おりました。それが帝国軍の強襲により2万ほどが戦死、3万が降伏という壊滅的な打撃を受けました。主都に戻った兵はわずか2万。守備隊と合わせても3万はおりましたが、2万は負傷、守備隊1万はほぼ戦を経験したことのない素人同然。それに対し帝国軍は百戦錬磨の大将に率いられた意気軒昂な10万。勝負にならず、我が国王は降伏を決意しました」
「2万も死んだのか……」
サカキが青汁を一気飲みしたように顔をしかめる。
大軍を預かる身としてその想いは当然だろう。
軍は通常兵力の30%を失うと全滅と定義される。そこまで兵力が減れば軍を再編しなければならないし、逃亡や脱走が増えて戦いにならないと言われる。
そもそも部隊を前衛、中衛、後衛に分けた場合、その3分の1つまり前衛の消滅に相当するからという見方があるからだ。
死者2万は7万に対して約30%。
それで降伏兵が続出し、戦闘の続行が不可能になったのも頷ける。
「その7万、もともとそのキシダ将軍とやらが指揮していたとか?」
サカキがさらに突っ込んだことを聞く。
それに気分を害することなく、センドは頷いた。
「はい。しかし、キシダ将軍は解任され、後任に充てられたのが名門出身の若き天才と言われたチョーカ将軍です」
「それで負けた、か……」
「キシダ将軍は勝っていました。ヴィー地方を制圧し、後顧の憂いを断ち、これから決戦という時に解任されたのです! そんな時に……くそ、首都の佞臣どもめ……」
やっぱりあいつ、政治ゲームに負けたんだなぁ。
本当にいつの時代にも、自分のことしか考えない連中がいるものだ。それが決まって権力の近くにいるのだから性質が悪い。
「なるほど。それで軍は惨敗。王が降伏し主都は開城。キシダ将軍という方と王子が逃亡し、今も潜伏していると。その数が多くて1万ほどということですね」
ウィットが要点をまとめると、それにセンドとヴィレスが頷く。
「むむ、ウィットのくせになに分かったフリしてるし!」
「分かったフリじゃなく、ちゃんと分かってるんだよ。貴様と違ってな」
「にゃにおー! ふん、私だってちゃんとわかってますからね!」
「なら何がどうやってどうなったか、100文字以内で説明しろよ」
「えっと……負けて大変!」
「7文字じゃないか、馬鹿か!」
「むむ、ウィットのくせに生意気! 表出やがれです!」
「はいはい、お前ら漫才は後でやれ」
俺が止めないとどこまでもやり続けるからなぁ、こいつら。まぁこのやり取りは一種の清涼剤になってるのかもしんないけど、緊迫感ってのも大事にしてね。
てかなんでこいつら事あるごとに対立すんの?
そしてなんでクロエは言い負けると分かってるのに立ち向かうの? 馬鹿なの? 勇者なの?
「えっと、話を戻して良いでしょうか」
「あぁ、すみません。はい、もうこいつらは無視していいので。いないものとして扱っちゃってください」
「は、はぁ……」
センドが苦笑いして答える。
うん、その気持ち。すごくよく分かる。
「とはいえ、その後のことは大方皆さまもご存じの通りです。私はオムカへ向かい、キシダ将軍はここを拠点と定めヴィレスに後を託して去ってしまいました」
「キシダ将軍については私から。あのお方はこの村で生活できる基盤を整えられ……およそ1か月前。他の生き残りを探してくると言って、ひとりで山を降りてしまったのです」
ひとりでこの山を……。
そりゃまた凄い、という思いを抱きつつも、ある種の不安が心をよぎる。
まさかあいつ、逃げたんじゃないよな?
「その後、我々は何度か山を降り、帝国に支配された元ビンゴ王国の砦を攻撃したり、輸送部隊を襲ったりしていましたが……この度は網を張られていたようで。情けない限りですが皆さまに助けてもらわなければ、もっと多くの被害が出ていたでしょう。改めて感謝いたします」
深々と頭を下げるヴィレス。
相変わらず生真面目だと思う。そうでなければこの残党軍を統率できないだろうが。
「なるほど。味方については大体わかりました。あとは敵。帝国軍はどれくらいいて、誰が率いているか分かりますか?」
俺はセンドに水を向ける。
喜志田の近くにいたなら、ある程度の情報は集まっているはずだと思ったからだ。
「先ほど申し上げた通り、我々と対峙していた時はおよそ10万ほどの兵力でした。首都に入ったのも同じくらいの兵力だったかと」
「10万か」
「はい。そして彼らが掲げる旗は白地に金の縁取り、元帥府の軍であることが分かっています」
元帥府。
確かこないだヨジョー地方で戦ったのもそうだった。
「これは未確認情報なのですが……」
帝国軍の話にヴィレスが入って来た。
その顔には、いつになく眉間にしわが寄っていた。
「なんでも、帝国元帥がわずかな部隊を引き連れていたと」
「元帥……」
「はい。ドージマ元帥と呼ばれる女性で、『疾風のドージマ』『帝国不敗』などといったあだ名を持つ帝国最強の軍人です」
ガタッ、と物音がした。
目を向けると、里奈が少し腰を浮かしたようにして呆然としている。
「里奈?」
不審に思って聞くが、里奈に反応はない。ただその顔は少し青ざめているように思える。
「いえ、失礼しました」
ようやく我に返ったらしい。
里奈は全員の視線から目をそらすと、逃げるように頭を下げてそう言った。
何が起こったのか分からない。
けどこれまでの経緯から大体のことは推測がつく。
元帥の話をしているところでの反応。
ドージマという名前。
里奈が元帝国にいたこと(これはクロエしか知らない事実)。
おそらく里奈はそのドージマ、もとい堂島というプレイヤーの元帥とは知り合いだったのだろう。
そして、後から聞いたところその通りだった。なんでも里奈が最初に世話になった人物で、親しくさせてもらっていたという。スキルの内容は知らないが、戦って負けなしというのは本当らしい。
ただ、なんとも複雑な気分だ。
里奈を助けてくれた人物でありながら、戦いに引き込んだ人物ということだから。
何より、今はビンゴ王国を滅ぼした大敵なのだ。
てか俺たちより年齢が少し上とはいえ、あの平和な国で生まれ育った人間が、大帝国の軍のトップに腰を据えられるなんて。
ったく、とんでもない化け物を敵にしたもんだ。
里奈のことも思うと複雑だが、その元帥を倒す。それが一番の近道じゃないか。
そう思ってしまう、この状況。あの女神の意地悪な高笑いが聞こえてきそうで、俺は深くため息をついた。
1
あなたにおすすめの小説
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる