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第14話:災乱弾五円陣撃
しおりを挟むビュウウ――――――――――ン!!
「おい、おい、おい、冗談なんだろう、あれー!!」
「いいえ、冗談じゃないわよこれは!何を隠そう、これはあたくしが8年間も鬼のような鍛錬を費やしてきて、昨年末でやっと習得した【第2階梯の精霊魔術】にして、ベネ特有の【災乱弾五円陣撃(ファイブサークルズ・オブ・カラミィーティシャース・ブーレット】の必殺技よ!」
ビュー―ン!!ビュー―ン!!ビュウ――ン!ビュー―ン!ビュウ――ン!
なんか激しい光を出し始めてるあの五つの回転してる【魔法陣】が見えたけど、くそー!ここから移動ー
「くたばりなさいーー! 南黒変態!」
ババババッバババババッババババババババババババババババババババババババーーーーーーーーーンンン!!!!!!!!
「ーーーーー!??」
もう筆舌に尽くしがたい光景が目の前に起こってる。
あの五つの魔法陣からはそれぞれ一つひとつ毎に、12発までも見えた【中型氷弾】がそこから出現し、五つもある魔法陣からは合計60発の【 中型氷弾】が現れ、それらすべてがこちら目がけて前に体験してきたいつもの【普通の中型氷弾】よりも2倍以上の速度っぽい勢いで放たれたきたーーーーーーー!!
やべええぞ!ありゃーーー!!
「おおおおううううううううーーーーーーーー!!!」
死に物狂い思いで回避行動に専念せざるを得なくなった俺はここのと~っても広~い闘技場をあっちこっち駆けまわり、挙句の果てにはさっきオードリーが使っていた【空中浮遊(フロート・オン・ザー・エアー)】までもを見よう見まねで試して発動できることで上空へ飛び回って、この会場すべてを埋め尽くす60本の【氷の柱】をぎりぎりに合間を縫って避けて回るばかりの俺!
幸いなことに、【空中浮遊(フロート・オン・ザー・エアー)】というのは、さっきのお昼で剣を貸してくれたついでに食事までも一緒に取ってくれたクレアリスに勧められて、一応は詠唱言葉も先に覚えておくよう教科書を参照して脳内で暗記するような提案を聞いたので、なんとなく大半の詠唱言葉を暗記できた俺は脳内だけで半分以下だけで【詠唱省略】でき、こうして無事に空中へと身体を浮かび上がらせることに成功した!
「はあぁ…はあぁ…はあぁ……はあぁ……」
まさか、一部のヤツが追尾して来やがったとはーー!
お陰で、氷の柱が自動発動するまで辛く逃げ回る羽目になってたぜ!
それに、決闘が開始されてから今になっての俺の身体には何か所も既にどさくさに紛れてたまにオードリーの錯乱戦術として撃ってきた【小型氷弾】に当たったこともあるから、凍り付いた部分を素早く【聖魔力】の集積だけで何とか浸食を食い止めることができた。
さっきは音速の速度で撃たれるものとか思ってたけど、実際に測ってみると多分あの【小型氷弾】であっても音速ほど素早く撃たれることにならず、それより何倍も遅い速度で撃たれたんだと思う。
本当に音速だったならさすがの俺でも目で捉えて捕捉し迎撃とか避けることはできないしな!【物理法則無視魔術】の【身体能力強化】でも使わない限り!今までの速度を測り違えたってことになる!(まあ、慌てながら危機を対処しようとすればいつも大袈裟に物事を判断しちゃうっていうのは人間の性かな?)
でも、満身創痍なのは変わらないけど…………。
それだけじゃなくて、体力も徐々に減って来てるし、【聖魔力】の残量もたくさん消耗したって感じ。
このまま疲れた身体に対して素直になりたくてただただ『床へと落下していきたい衝動』に従ってそのままーーーって違う!
俺にはおじちゃんの病を直すために、ここの【聖エレオノール精霊術学院】へ【精霊術】を習得するために通うことにしたんだった!
オードリーに負ける訳にはいかないんだ!絶対に打ち勝って、そしてそれから自分にも精霊と契約するようになり、立派な成績を残しながら卒業する使命と義務がある!
なら、やるべきことはただ一つだ!
「もう身体が一歩のところまで持たないような顔してるわね、南黒少ー」
「オケウェーだ!」
「えー?」
「俺の名前はオケウェーだ。【南黒人少年】とか【南蛮人】とかって訳の分からん呼び名ばかりで俺を呼ぶんじゃない!」
ここの上空に浮かぶ俺は冷たい口調で地面に立っているそこのオードリー向けて注意してやった。もう馬鹿にされてやる心境も我慢もない。
「………まあ、いいわ、どうせこの後があんたの最後の瞬間になるし。じゃ、よくその穢れた魂に刻んでおきなさいよね、オケウェー!このあたくしの最後の【災乱弾五円陣撃(ファイブサークルズ・オブ・カラメィーティシャース・ブーレット】を喰らいなさいーーー!!」
ビュー―ン!!ビュー―ン!!ビュウ――ン!ビュー―ン!ビュウ――ン!
また来るーーーー!!今度は避けてみるもんかーーーー!いくら凄すぎる【第2階梯の精霊魔術】だからといって、まったく対抗できない技でもないはずー!
ババババッバババババッババババババババババババババババババババババババーーーーーーーーーンンン!!!!!!!!
きたー!
またも撃ちだされてくる60発の【中型氷弾】に対して、今度の俺の行動は下のオードリーにもびっくりさせられる程のものだ。
それはー
………………
5分前まで現在に亘って行われていた観戦席のとある一角で交わされた会話にて:
「す、すごいですね!あの二人………」
「もう早い段階から優勢なオードリーさんが勝っていても不思議じゃないって思ってたのに、ここまで長引いてしまうとは………」
「一体何者なの、あの【南蛮人】の【チョコ肌少年】はー!?」
「オードリー様にあれほど対抗しようとするなんて~~!諦めてオードリー様のご気分斜めの発散になれるおもちゃにでもなってみるよって拝み倒せば良かったのになんて命知らずなお馬鹿さんもいるものですわね、あの南蛮人の濃く汚い褐色男子!」
観戦席から斜め下の方向にある遥かの闘技場で行われている壮絶な戦いにそれぞれの感想を述べながら感嘆とした表情を浮かべる女子学生の姿も多くなっており、如何にもオケウェーとオードリーの決闘がどれほど気迫満点にして手に汗を握るほどの物を呈していたかを物語る。
「……少々想像以上の戦いぶりを見せてくれたんだねぇ、あの二人っー!」
「ああ……。流石に氷竜の討伐隊に参加したいというだけあって、【聖魔力】をたった二日間だけで【一般的魔術】へと変換でき、様々な魔術をも発動できるようになるとは、つくづく困った【南蛮人の少年】のようだな」
観戦席のもっとも上の開けたところにある豪華な席壇ボックスにて、それぞれ下段と上段の上品そうな椅子に腰を下ろしている二人がいる。生徒会長と学院長のようだ。
「でもぉ、それもまた『予定通り』に、ってことだよねぇー?学院長さんー?」
「当然だ。貴様も準備するといいよ?締め時だ」
「は~いっ!」
意味深な言葉を交わした二人がまたも下方にいる彼ら二人の戦士に向けて、意識を切り替えたのである。
………………………
……….
シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュウウウウーーーーーーーーーー!!!!
こちらに向かってくる60発の【中型氷弾】のそれぞれひとつ一つに対して、位置と飛来してくる起動を把握してみる。
よし!いけるー!
確かに事前にフェクモにいた頃、おじちゃんの本のコレクションには掲載されてない情報だったけど、
寮で朝っぱらからもらった【精霊術学】の教科書でも一通りみて、あの氷の子熊だけじゃなくて氷の球を放てるオードリーにまで有効な対抗手段である【氷性精霊】のと正反対な性質を持つ【火炎系魔術】の類を教科書で参照してみたら、【あれ】を発見したのを今になって如何にも必須な出来事であるか、やっと気づいた。
四元素魔術、【火炎魔術第3階梯】の【炎霧の柱】だ。
「はああああーーーーーーーーーー!!!!」
ありったけな思いで、残存してる【体内のすべての聖魔力】をフール動員して、【脳内詠唱短縮】だけで発動してみるーーー!!
するとーー!
ボコ!ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコゴドドドボコーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
俺の身体を中心に、ここから全身から漏れ出て行って、滲み出ていくのは濃くて熱くて、濃度の厚そうな赤色の【炎の霧】が漂い始め、その濃い霧が壁を成したってばかりに、向かってきた【破壊不可】って自慢したオードリーの60発の【中型氷弾】すべてをこの上級魔術師だけが使えるはずの【火炎魔術第3階梯】の【炎霧の柱】にて霧散させ、跡形もなくすべてを消滅させられたのだ!
シュウウウウウウウゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーー!
「ーー!?……ど、どうしてー!?あ、あたくしの……【災乱弾五円陣撃(ファイブサークルズ・オブ・カラメィーティシャース・ブーレット)】をああも、【契約精霊】も無しで、………全部迎撃できた……なんてー!い、一体なんなんのよーーーー!!あんたはーーーーー!!?」
ターっ!
「さあなあー。もしかしたら俺は地獄から命を拾ってきたばかりだから今はこうして舞台上で舞い戻ることも出来たと言えるかもよ――?」
静かに着地した俺がそれだけいうと、
「そ、そんな……」
言葉もないまま、ただ呆然と俺の無事な姿を信じられない目でみて、突っ立っているばかりのようだ。
「ふー」
「ん?」
「ふざけないで頂戴ーーーー!!オケウェー!」
みるみる内に顔を真っ赤にしてるオードリーが全身を震わせながら、わなわなと歩いてくると、
「さっきのは【火炎魔術第3階梯】の【炎霧の柱】だったのよねーー!?あたくしの氷性の【第2階梯の精霊魔術】の発生した【中型氷弾】を破壊できた【魔技マジック・アーツ】が存在するならそれしかないわーー!」
「そうだけど?」
彼女の言う通りだ。
確かに【精霊魔術】には【契約精霊持ち】の人間しか使うことのできない限定的にして、特別な魔術でもある。特定な元素性を持つ【 精霊魔術】なら、それと相応の正反対な元素性を持つ【1段と階梯も上の四元素魔術】で迎撃したり、相殺したりすることしか【精霊魔術】の効力と効果の出る技を消滅……というか破壊したりすることはできまい!
なので、彼女が驚くのも無理はない、何故ならー
「でも、どうやったら【フェクモ】に留まったばかりのあんたが!いきなりここ【ギャラ―ルホールツ】にやってきて早々、数日しか経っていないのにいきなり【第3階梯魔術】までもが使えたのよーーーー!!?」
ふむ、生徒会長との会話でもそういった疑問点を投げかけられたことがあったな。
まあ、当然だよね、魔術が使えない大陸の人間である俺が、いきなりやってきて上級魔術師だけが使えるはずの【魔技】まで使えた【新入生で新米なる魔術師】の俺が目の前にいるならば、真っ先に信じずにああも混乱し出すのは無理もない事かぁーー。
「天才だ」
「はいー?」
「俺が天才だからだよ、オードリー!」
「…………」
沈黙が走った。俺を訝しげに見つめてきたかと思うと、今度は、
「…ぷっ!」
「え?」
「あっはははははは~~!あはっ!ぷっははっ!あはははははは~~~~はっ!!一体何を言い出すのかと思ってたら自慢話~?妄想も大概にしてよねーー?この【南蛮人】少年は~~!あはははは~ははっ!」
腹を抱えて笑い出しちゃったオードリー!
おう!オードリーの笑ってる姿!
初めて見たな!
昨日から見てきたけど、いつもは仏頂面か、嘲笑を向けてくる特有の冷笑ばかりが主な表情だったからこればかりは新鮮なんだけど、残念なことにその笑いの原因が俺の言った発言を馬鹿にするためだと思うとなんか凹むなあ、うん!
「勘違いしないでよね、オケウェー!あたくしは別にあんたのことを恐れるようになったり、本当に規格外すぎると思ったりしてるからあんたが【第3階梯の火炎魔術】を使えたことに驚愕してた訳じゃないからねーー!ただ…」
「ただ?」
「ただ、まさかあたくし以外の一年生の中でも【天才肌】の生徒が潜んでいたとは、それに対してびっくりしただけよ!」
「ー!?つ、つまりー!」
「まあ、いいわ。一応、あんたもあたくしと同じで、天才級の若き人間だってことは認めなくもないわ!だけどね、あくまでも実力面だけで認めてあげるってことだけだわ。あんたがあたくしの胸に触れたことは絶対に許せないからそれで然るべき体罰を受けてもらうしかないわよ!」
心なしか、俺を天才だと認める時点で彼女の表情からは険しい印象が一切なくなり、それと引き代わりになんとなく柔らかい頬を筋肉質緩みも確認でき、笑みとまでいかずともどことなく微笑っぽいものをたくさん浮かべるようになったオードリー!やっぱりこいつも強者に対してだけリスペクトする気になったかー?
「はー!望むところだ!謝罪すること自体はもうしたし、再び謝る事も出来ることなんだけど、命を差し出してまで償うとかだけは絶対に勘弁だからね!」
それに対して、俺もオードリーの真剣な気持ちに答えるように、そう言ってやった。
「ならまたも喰らいなさいー!確かにあんたが【炎霧の柱】を使って【中型氷弾】の60発すべてを迎撃できたことは見事なことだって認めてやったけれど、お生憎様な事にそれはもう一度だけのようで、またも発動できるものじゃないでしょー?あんたの【聖魔力】が枯渇してきたことは表情や息遣いを見れば分かるわ! なので、次のこの【災乱弾五円陣ー」
「もうさせてやらないぞーー!」
オードリーがまたもさっきのあれを発動しようとしたのを遮ると、俺は、
「これでも受けてみろー!せやーーー!!へいーーっ!」
ズシャーーーーーーーー!!ズシュウウウーーーーーーーーーー!!
【轟炎雷刃(ロアーリングフレームズ・オブ・ライトニングブレイド)】を握り直した俺はその刀身に残存してる殆どの【聖魔力】を通すと、『炎を刀身に纏う奥義』という【魔剣技】を発動して、またも何線の雷に伴われて刀身に紅蓮の炎を纏うようになった【精練魔剣】をオードリーに向けて一振り、二振りでこちらから宙を切り上げる動作をしてると、この剣からは二つの雷と炎が混ざった斜め一線の衝撃波が彼女を切り裂くべく猛進していくーーー!
「きゃあーーー!何これー?」
フシュウウーーーーー!フシュウーー!
健気に俊敏性の高い動きで避けたり、宙へ飛び上がったりして俺の剣から発生した衝撃波を避けきってみせたオードリー。
俺の精練魔剣から放たれた【遠距離攻撃用】の【魔剣技】である【炎撃斬雷波(アタックフレームズ・オブ・カッティーング=ライトニングウェーブ)】で以って、彼女がまたもさっきのあれっていう60発の【中型氷弾】を撃てないようにこちらから妨害の攻撃をしかけていく!
先制攻撃は常に勝敗を決するっておじちゃんの戦術と戦略が多く書かれた戦争情報に関係する本で知り得た知識だ。
さっきはまだこの【精練魔剣】に自分の聖魔力を刀身に通すことはまだ慣れなかったために、この特定の剣にとっての基礎の基礎の魔剣技マジック・ソード・アーツである【何線の雷に伴われて刀身に紅蓮の炎を纏う】しか発動出来なかったけど、今はもうこの剣の使い方のコツを掴んできた俺なら、やっと簡単に発動するようになったこの【炎撃斬雷波】なのである。
「まだまだこれからだよ、オードリー!せいーー!や!これ!それ!はいやー!せやーー!受けろ!」
一線、二線、3線、そして七線までも【炎撃斬雷波(アタックフレームズ・オブ・カッティーング=ライトニングウェーブ)】を彼女に向かって撃ちだしたから、体内に流れてる【聖魔力】の残存量が如何にも少なくなって俺をこんなにも疲れさせてるのを汗や疲労困憊で倒れそうな俺が自覚してるんだけど、もう少しだけの我慢だーーー!
これ以上、オードリーからの【あれ】は絶対に発動させてはやれないぞー!
「~もう!」
ズシャーーーーーーーー!!ズシュウウウーーーーーーーーーー!!
「もう~!」
ズシュウウウーーーーーーーーーー!!ズシャアーーーーー!!
「何なのよーあんたはーー!?」
ズシャアーーーーー!!ズシュウウウーーーーーーーーーー!!
「~~もういい加減に!!これくらいにしてよね、オケウェーーーーーー!!」
ズシュウウウーーーーーーーーーー!!
「なーーー!?」
あろうことか、またも何線目になるか分からない【炎撃斬雷波】の数々を潜りぬけてきながら、こっちに向かって突進してくるようだーーー!!
堂々と近い距離まで襲い掛かって勝負を決めるために至近距離まで来て俺と戦いに挑んできやがったな!
オードリーー!
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