74 / 196
第73話:一体二人のリーリス
しおりを挟む
ジェームズの視点:
さっき、なにが起こったのか、最初は認識することができなかったんっすけど、良く分かったことは僕のすぐ目の前に紫色と紅色の閃光が走ったかと思えば、いきなりリーリスの屈んでいる姿がいて、僕へと片方のナイフを振り上げようとした姿勢をしている最中に気づいたので、あの時はどういう動きと思考をしていたかも記憶にない僕は、気づかぬうちに頭が判断をした前に本能が警鐘を鳴らして、それで鞭を打たれた僕の身体はまるで自動的に上へと避けるために真っ直ぐに空へと飛び上がっていたのを今になってようやく一連の過程を認識できた!
でも、その後は投げつけられたナイフが背中で命中しながら鋭い痛みを感じたから、こうしてー!
「優しくー~!やっぱり優しくされたいっす!-だからー」
抱きかけてきたリーリスからの力強い鷲掴みに身体全身が悲鳴を上げる中、早く彼女からの責め苦を解放されたい僕は慌てて答えてみたがー!
シュウウ――――――――!!!
「なーー!?」
バーサーー!!
いきなりお姫様抱っこされていた僕をまるでボロボロになった縫いぐるみでも投げ捨てたように僕の身体を投擲したリーリスだったので、今は遠くの地面へと落ちてきた僕!木々が近くになくて良かったー!
「うぅぅぅ……くッ!」
まだ背中に感じたナイフの突き刺さった痛みが消えないままなので、どうにか苦痛を感じながら立ち上がった僕に、
「優しくされたいので~すね?いいなのですよ、そ~れ!」
フシュウ――――――――――――!!!
「----!!?」
真っ直ぐに駆け出してきたリーリスが僕目がけて、左右に広げている両腕をそれぞれが手に持っている2方のコンバットナイフを早く僕のこの位置まで到達しながらXの字に交差させることで僕の身体を切り裂きたい意図にいち早く気づいた自分は素早くこっちの武器化した姿の魔道ライフルとなった【セフィーブレニエル】を構えて照準をリーリスへと向けるとー!
バンバンバンバンーーー!!!!!!
今度は【セフィーブレニエル】の連続射撃である4発連続を打ち出すとーー!
「当たらないのですよーーー!!」
「ちぇーー!!」
避けられたっすー!
舌打ちを出しながら悔しそうにしている僕!
僕の【セフィーブレニエル】の精霊魔弾4発に当たる前に今度は紫色と紅色の閃光を発生させたリーリスは瞬間移動でもしたように既に空の上へ転移することで回避でき、そして今はーー!!
「貰いましたなのですよーーー!!」
斜め下のこっちへと真っ直ぐに飛び降りてこようとして、早くこっちを2刀の刃で切り刻みたいみたいっす!
「こ~のーー!!」
バンバンバンバンーーー!!!!!!
「ふひ~!」
ガチャガチャガチャガチャ――!!!
タ――――ング!
「なにーー!?」
X字のように2刀のナイフを顔の前に交差させたリーリスはそんな構えをとりながら向かってくると、まるで障壁か壁でもできたように僕からの4発の弾を当たった瞬間に破壊され、彼女の身体へと一切当たらないようにしたみたいっすーー!!
バカな――!!
僕の聖魔力がそんなに高くないから、才能もないから僕の撃ったすべての弾がリーリスの張ったその障壁っぽいものを貫けないとでもいうんっすかーー!!?
ゴ――ド!!!
「うーふ!?」
「ふひひひ~~!」
いくら打っても彼女の障壁を崩せないので、今はライフルをガード用に顔を覆ったことで押し倒された僕は彼女のX字の2刀のナイフからせめて顔だけを護ることができたー!
「ぐぬぐぬぐぬ~~!」
「そ~れーッ!」
ガチャ―――――ング!!!
「なーーー!?」
あろうことか、リーリスのありったけの力で以って、俺の魔道ライフルとなった【セフィーブレニエル】を僕の手から外すように後ろへと吹き飛ばしていったみたいー!!
「どうなのですー?リリは強いなのでしょうー?ふひひ……」
どうやら、僕から武器を外させた後もすぐに慌てて気絶させるような最後の攻撃を加えてくることもなく、ただ僕の上に跨ったまま微笑んできてるだけっす!
「本当に強すぎっすよーー!リーリス嬢さんー!でも、まだ1年生なのにあれほどの強さはなんなのだー!?それではまるでーー!?」
「『オードリー様より強い』、と言いたげそうな顔しているようなのですねー?」
「え、ええー!それっすよー、リーリス嬢さんー!でもでも~!確かに前の貴族だけが受けていい最初の入学試験に、あの僕達平民組と別に行われたあの時に、オードリー嬢さんの受かった【実技魔術試験】にて彼女の成績が1学年の2番目を記録したことの他に、一番目の強さが示唆された一位の成績を記録したのが確かに『カストリア』なる女子学生だって聞いたんっすー!なんでも、特別の事情がありそうで他の貴族令嬢とも別の一室で試験を受けた彼女は、見事に1年生の中に1位の成績を残した!そして、あれから学院のどこにも彼女の姿が見えなかったのは家の事情も含めて複雑な状況のせいで学院に通い始めるのは来月からなのだって聞いたんっすけど……」
「あ、……実はその『カストリア』って子、……本当はリリの事なのですよーー?」
「ええええーーーーーーーー!!?嘘っすよー!!」
こればかりはショックだ!
まさかオードリー嬢より強いと言われていた『カストリア』って子は実はクリスティーナ嬢さんの妹であるリーリス嬢さんだなんて~~!
「リリこそ、1年生の中で1番の強さを持っている子なのですよ~~!今まではホームスクールでしか授業を受けたことがないので、初めて大勢の生徒が通うこの学び舎へ在籍することで、まずは安全であるかどうかを見極めるために、偽名を使っての入学試験に臨んだけなのですよー」
「なるほど!で、あんたがオードリー嬢さんより強いってんならお手上げっすよなー!なので、今この瞬間から、僕は降ふー~うむふ~!?うむふ~~?」
なんてことっす!僕が降伏すると宣言しようとしたら、いきなり僕の口を彼女が取り出したハンカチで塞いで来たリーリスがいるようだがー!?
「まだ退場するの早すぎるなのデーッド!まずはアタイ様の鬼なる手にいたぶられてからが先なのデーッド!優しくするのもう無し~~なのデースぞ、てへぺろー!」
「~~!?むふ~!?むふううッ~~!?!?」
(勘弁してくれよーー!!)
僕はあんだけ強すぎるオードリー嬢さんを倒しちゃうようなオケウエーの野郎じゃあるまいし、どうやって彼女より聖魔力量も強さも段違いな高さと凄さを持っているこのリーリスからの攻撃を耐えられるっていうんっすかーーー!?
くそー!姉と違ってリーリスだけはきっと、ただの普通な精霊術使いだって思ってた僕が迂闊だったっす!
もしも彼女の事が本当は1年生最強だって知っておいたら、リーリスの相手を僕より強いはずのジュディ、そして他にはクレアリス嬢さんとかに2対1で任せて、僕の方はオケウエー、オードリー嬢さんと3人の支援し合いやすい1サブチームを形成してクリスティーナ先輩とジュリア先輩と戦うはずなのにーー!!
…………………………………………
………………………
学生寮の屋根にて:
「2重人格を持っている『契約精霊』ですかーーー!?」
「ええ……あたしちゃんが昔に『とある情報源』に聞いたところによれば、確かに精霊の中にはそういう類のモノもいるらしくて、契約を交わした人間にも憑依したりとか影響を与え、たまに狂わせられることも可能だとか………」
ニナの問いに答えたイザベラだが、今度はシャルロットが、
「つまり、今あの状態のリーリスは、まさに人格が切り替わった瞬間だというのかー?」
「そのようネー!可哀想なジェームズちゃんだこトー!」
手を頬に当ててジェームズのこれから待つであろう悲惨な思いを憂えているイザベラがいるのだった!
…………………………………………………
「むふ~~!?むふう~~!(放せー!今すぐ僕を解放してよ~~!!頼むよーー!!!プリーズ!!)」
「みゃはひひひ~~~~!!怖いでしょー、震えてるでしょーー!?でも安心するのがいいなのデースぞーー?なにせ、これからがアタイ様の楽しみとしてる時間なのデーッドさねー!?とびっきり痛すぎるのを見舞いするのもう先になるっしょー!?きゃはひふへへえエッ~~!」
「むふ~!?むっふ~~!?(なんだよ、いきなり片方のナイフを高々と上げちゃいそうなその格好はーーー!!ひいーーー!!!お願いだから僕のことを許してよ――!!プリーズ~レット・ミー・アウト・オブ・ヒィァー!)」
「そーれッ!」
バ――――コオオォォォ!!!!」
「がああああああ#%@ーーーーーーーーーー!!!!?」
………………………
「はアァ……はぁあ……はぁあ……」
さっき、この世にいるとは思えないような激しい激痛がリーリスの振り下ろしてきたナイフが僕の腹へと直撃したことで発生したので、今はこうして息を整えて痛みを和らげられるよう深呼吸をー!
いくら学院長の発動してくれた『あれ』のお陰で深い物理的なダメージを負わずとも、精神的と神経に直接訴えるような痛みがまだ感じられるので痛いったらありゃしないよーー!!!
くそー!でもさっきの痛みならきっと気絶できたはずなのに、どういう訳か気絶にまでは至らない様子で酷いよ―――!!リーリス!
「今度はこっちだけどいいなのデーッドかいー!?」
「------!!!!!?むふふふむ~~~~~~~!!?(ノーノーのノノノノーーー!!?ぷプリーズ・ノット・ザットーーーーー!!!!)」
あろうことか、今度は嗜虐的な笑みと狂ったような怖い目を浮かべたリーリスがそのナイフを僕のここの心臓のとこへーーーーー!?
「そこまでだ、我が娘ー!見ろ、その戦意喪失の彼の目ー!明らかに戦える状態じゃなくなったのだから彼を強制的に辞退させるぞー!」
ター!
「……彼女の母親かぁー?ちぇー!」
バサー!
どうやら、近くに着地した審判役を務める学院長がいるので、渋々といった体でジェームズの上から馬乗り状態から起き上がった【ベリヘリアヤール】に憑りつかれている状態のリーリスは、
「それじゃ、身体を返すねー!あいよ、リリたんー!」
びゅーぐ~~!
「-!はぁ…はぁ…」
タータータ!
2年生だけが所属していい【特別治療遊撃隊】の面々に痛みと恐怖のあまり失禁しながら気絶したジェームズの身体を運び出していく2年生の少女達二人がいるのだ!
「またも【ベリヘリアヤール】の仕業なのですかー!もう少しだけでリリが優しく擽りながら降参へと持っていけたのに~~!なんて乱暴な子かしらねーー!」
タータータ………
「どこへ行くのだ?」
学院長に尋ねられたリーリスは、
「リリは辞退するなのです!興が覚めたのですから後の事はレイーザリン様とジュリア様!…後は姉者|ルビを入力…《あねじゃに任せるなのですねー!じゃ、バイバイー!母様に他のチームメイトもー!」
ビュウウ―――――!!
それだけいって、【空中浮遊魔術】にて、【静寂の霊群森】から離脱していったリーリスへ、
「やれやれ、困った娘だな……【虐げようとする衝動】に負けて、愚かにも自分の御すべき契約精霊に憑りつかれていようとはな……そして、運も悪く娘と戦うことになったあの坊やも大変だがな……」
溜息をついた学院長は遠くの空を見つめながら、自分の末っ子の娘の後ろ姿をしばらくの間、眺めてから何かを考え込んでいるだけだった……
…………………………………………………………
……………………………………
____________________________________________
さっき、なにが起こったのか、最初は認識することができなかったんっすけど、良く分かったことは僕のすぐ目の前に紫色と紅色の閃光が走ったかと思えば、いきなりリーリスの屈んでいる姿がいて、僕へと片方のナイフを振り上げようとした姿勢をしている最中に気づいたので、あの時はどういう動きと思考をしていたかも記憶にない僕は、気づかぬうちに頭が判断をした前に本能が警鐘を鳴らして、それで鞭を打たれた僕の身体はまるで自動的に上へと避けるために真っ直ぐに空へと飛び上がっていたのを今になってようやく一連の過程を認識できた!
でも、その後は投げつけられたナイフが背中で命中しながら鋭い痛みを感じたから、こうしてー!
「優しくー~!やっぱり優しくされたいっす!-だからー」
抱きかけてきたリーリスからの力強い鷲掴みに身体全身が悲鳴を上げる中、早く彼女からの責め苦を解放されたい僕は慌てて答えてみたがー!
シュウウ――――――――!!!
「なーー!?」
バーサーー!!
いきなりお姫様抱っこされていた僕をまるでボロボロになった縫いぐるみでも投げ捨てたように僕の身体を投擲したリーリスだったので、今は遠くの地面へと落ちてきた僕!木々が近くになくて良かったー!
「うぅぅぅ……くッ!」
まだ背中に感じたナイフの突き刺さった痛みが消えないままなので、どうにか苦痛を感じながら立ち上がった僕に、
「優しくされたいので~すね?いいなのですよ、そ~れ!」
フシュウ――――――――――――!!!
「----!!?」
真っ直ぐに駆け出してきたリーリスが僕目がけて、左右に広げている両腕をそれぞれが手に持っている2方のコンバットナイフを早く僕のこの位置まで到達しながらXの字に交差させることで僕の身体を切り裂きたい意図にいち早く気づいた自分は素早くこっちの武器化した姿の魔道ライフルとなった【セフィーブレニエル】を構えて照準をリーリスへと向けるとー!
バンバンバンバンーーー!!!!!!
今度は【セフィーブレニエル】の連続射撃である4発連続を打ち出すとーー!
「当たらないのですよーーー!!」
「ちぇーー!!」
避けられたっすー!
舌打ちを出しながら悔しそうにしている僕!
僕の【セフィーブレニエル】の精霊魔弾4発に当たる前に今度は紫色と紅色の閃光を発生させたリーリスは瞬間移動でもしたように既に空の上へ転移することで回避でき、そして今はーー!!
「貰いましたなのですよーーー!!」
斜め下のこっちへと真っ直ぐに飛び降りてこようとして、早くこっちを2刀の刃で切り刻みたいみたいっす!
「こ~のーー!!」
バンバンバンバンーーー!!!!!!
「ふひ~!」
ガチャガチャガチャガチャ――!!!
タ――――ング!
「なにーー!?」
X字のように2刀のナイフを顔の前に交差させたリーリスはそんな構えをとりながら向かってくると、まるで障壁か壁でもできたように僕からの4発の弾を当たった瞬間に破壊され、彼女の身体へと一切当たらないようにしたみたいっすーー!!
バカな――!!
僕の聖魔力がそんなに高くないから、才能もないから僕の撃ったすべての弾がリーリスの張ったその障壁っぽいものを貫けないとでもいうんっすかーー!!?
ゴ――ド!!!
「うーふ!?」
「ふひひひ~~!」
いくら打っても彼女の障壁を崩せないので、今はライフルをガード用に顔を覆ったことで押し倒された僕は彼女のX字の2刀のナイフからせめて顔だけを護ることができたー!
「ぐぬぐぬぐぬ~~!」
「そ~れーッ!」
ガチャ―――――ング!!!
「なーーー!?」
あろうことか、リーリスのありったけの力で以って、俺の魔道ライフルとなった【セフィーブレニエル】を僕の手から外すように後ろへと吹き飛ばしていったみたいー!!
「どうなのですー?リリは強いなのでしょうー?ふひひ……」
どうやら、僕から武器を外させた後もすぐに慌てて気絶させるような最後の攻撃を加えてくることもなく、ただ僕の上に跨ったまま微笑んできてるだけっす!
「本当に強すぎっすよーー!リーリス嬢さんー!でも、まだ1年生なのにあれほどの強さはなんなのだー!?それではまるでーー!?」
「『オードリー様より強い』、と言いたげそうな顔しているようなのですねー?」
「え、ええー!それっすよー、リーリス嬢さんー!でもでも~!確かに前の貴族だけが受けていい最初の入学試験に、あの僕達平民組と別に行われたあの時に、オードリー嬢さんの受かった【実技魔術試験】にて彼女の成績が1学年の2番目を記録したことの他に、一番目の強さが示唆された一位の成績を記録したのが確かに『カストリア』なる女子学生だって聞いたんっすー!なんでも、特別の事情がありそうで他の貴族令嬢とも別の一室で試験を受けた彼女は、見事に1年生の中に1位の成績を残した!そして、あれから学院のどこにも彼女の姿が見えなかったのは家の事情も含めて複雑な状況のせいで学院に通い始めるのは来月からなのだって聞いたんっすけど……」
「あ、……実はその『カストリア』って子、……本当はリリの事なのですよーー?」
「ええええーーーーーーーー!!?嘘っすよー!!」
こればかりはショックだ!
まさかオードリー嬢より強いと言われていた『カストリア』って子は実はクリスティーナ嬢さんの妹であるリーリス嬢さんだなんて~~!
「リリこそ、1年生の中で1番の強さを持っている子なのですよ~~!今まではホームスクールでしか授業を受けたことがないので、初めて大勢の生徒が通うこの学び舎へ在籍することで、まずは安全であるかどうかを見極めるために、偽名を使っての入学試験に臨んだけなのですよー」
「なるほど!で、あんたがオードリー嬢さんより強いってんならお手上げっすよなー!なので、今この瞬間から、僕は降ふー~うむふ~!?うむふ~~?」
なんてことっす!僕が降伏すると宣言しようとしたら、いきなり僕の口を彼女が取り出したハンカチで塞いで来たリーリスがいるようだがー!?
「まだ退場するの早すぎるなのデーッド!まずはアタイ様の鬼なる手にいたぶられてからが先なのデーッド!優しくするのもう無し~~なのデースぞ、てへぺろー!」
「~~!?むふ~!?むふううッ~~!?!?」
(勘弁してくれよーー!!)
僕はあんだけ強すぎるオードリー嬢さんを倒しちゃうようなオケウエーの野郎じゃあるまいし、どうやって彼女より聖魔力量も強さも段違いな高さと凄さを持っているこのリーリスからの攻撃を耐えられるっていうんっすかーーー!?
くそー!姉と違ってリーリスだけはきっと、ただの普通な精霊術使いだって思ってた僕が迂闊だったっす!
もしも彼女の事が本当は1年生最強だって知っておいたら、リーリスの相手を僕より強いはずのジュディ、そして他にはクレアリス嬢さんとかに2対1で任せて、僕の方はオケウエー、オードリー嬢さんと3人の支援し合いやすい1サブチームを形成してクリスティーナ先輩とジュリア先輩と戦うはずなのにーー!!
…………………………………………
………………………
学生寮の屋根にて:
「2重人格を持っている『契約精霊』ですかーーー!?」
「ええ……あたしちゃんが昔に『とある情報源』に聞いたところによれば、確かに精霊の中にはそういう類のモノもいるらしくて、契約を交わした人間にも憑依したりとか影響を与え、たまに狂わせられることも可能だとか………」
ニナの問いに答えたイザベラだが、今度はシャルロットが、
「つまり、今あの状態のリーリスは、まさに人格が切り替わった瞬間だというのかー?」
「そのようネー!可哀想なジェームズちゃんだこトー!」
手を頬に当ててジェームズのこれから待つであろう悲惨な思いを憂えているイザベラがいるのだった!
…………………………………………………
「むふ~~!?むふう~~!(放せー!今すぐ僕を解放してよ~~!!頼むよーー!!!プリーズ!!)」
「みゃはひひひ~~~~!!怖いでしょー、震えてるでしょーー!?でも安心するのがいいなのデースぞーー?なにせ、これからがアタイ様の楽しみとしてる時間なのデーッドさねー!?とびっきり痛すぎるのを見舞いするのもう先になるっしょー!?きゃはひふへへえエッ~~!」
「むふ~!?むっふ~~!?(なんだよ、いきなり片方のナイフを高々と上げちゃいそうなその格好はーーー!!ひいーーー!!!お願いだから僕のことを許してよ――!!プリーズ~レット・ミー・アウト・オブ・ヒィァー!)」
「そーれッ!」
バ――――コオオォォォ!!!!」
「がああああああ#%@ーーーーーーーーーー!!!!?」
………………………
「はアァ……はぁあ……はぁあ……」
さっき、この世にいるとは思えないような激しい激痛がリーリスの振り下ろしてきたナイフが僕の腹へと直撃したことで発生したので、今はこうして息を整えて痛みを和らげられるよう深呼吸をー!
いくら学院長の発動してくれた『あれ』のお陰で深い物理的なダメージを負わずとも、精神的と神経に直接訴えるような痛みがまだ感じられるので痛いったらありゃしないよーー!!!
くそー!でもさっきの痛みならきっと気絶できたはずなのに、どういう訳か気絶にまでは至らない様子で酷いよ―――!!リーリス!
「今度はこっちだけどいいなのデーッドかいー!?」
「------!!!!!?むふふふむ~~~~~~~!!?(ノーノーのノノノノーーー!!?ぷプリーズ・ノット・ザットーーーーー!!!!)」
あろうことか、今度は嗜虐的な笑みと狂ったような怖い目を浮かべたリーリスがそのナイフを僕のここの心臓のとこへーーーーー!?
「そこまでだ、我が娘ー!見ろ、その戦意喪失の彼の目ー!明らかに戦える状態じゃなくなったのだから彼を強制的に辞退させるぞー!」
ター!
「……彼女の母親かぁー?ちぇー!」
バサー!
どうやら、近くに着地した審判役を務める学院長がいるので、渋々といった体でジェームズの上から馬乗り状態から起き上がった【ベリヘリアヤール】に憑りつかれている状態のリーリスは、
「それじゃ、身体を返すねー!あいよ、リリたんー!」
びゅーぐ~~!
「-!はぁ…はぁ…」
タータータ!
2年生だけが所属していい【特別治療遊撃隊】の面々に痛みと恐怖のあまり失禁しながら気絶したジェームズの身体を運び出していく2年生の少女達二人がいるのだ!
「またも【ベリヘリアヤール】の仕業なのですかー!もう少しだけでリリが優しく擽りながら降参へと持っていけたのに~~!なんて乱暴な子かしらねーー!」
タータータ………
「どこへ行くのだ?」
学院長に尋ねられたリーリスは、
「リリは辞退するなのです!興が覚めたのですから後の事はレイーザリン様とジュリア様!…後は姉者|ルビを入力…《あねじゃに任せるなのですねー!じゃ、バイバイー!母様に他のチームメイトもー!」
ビュウウ―――――!!
それだけいって、【空中浮遊魔術】にて、【静寂の霊群森】から離脱していったリーリスへ、
「やれやれ、困った娘だな……【虐げようとする衝動】に負けて、愚かにも自分の御すべき契約精霊に憑りつかれていようとはな……そして、運も悪く娘と戦うことになったあの坊やも大変だがな……」
溜息をついた学院長は遠くの空を見つめながら、自分の末っ子の娘の後ろ姿をしばらくの間、眺めてから何かを考え込んでいるだけだった……
…………………………………………………………
……………………………………
____________________________________________
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
★講談社ラノベ文庫新人賞佳作を受賞しました!
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

