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第117話:蛇人族の侍女シェリア
しおりを挟むこのレイクウッド王国にとっての【最悪な一年間】の始まり、……つまり、魔神アフォローメロが王城に降臨して第一王女を攫って他の重鎮を殺しまくった日がやってくる【聖神歴888年】よりも1年前の887年2月にて、王都に一家で引っ越してきたばかりの一人のオレンジ色の髪している少女が攫われたー!
それも、同じ魔神アフォローメロの手によって!(情報とニュースは公にされてないが):
………………………
………
ゴド―――――!!
「痛っ!」
「フォ~ははひひー!そこに座るといい!これから、ここの『綺麗な部屋』がお主が生活していくにあたり重要な役割を果たすものだからな。落ち着いて吾輩に感謝するが良いぞ?」
魔神の根城である、神界の下層の一隅にある【ロンドヴァスト大魔城】へとジュディを連れてきて、シャンデリアも装飾や絨毯が多く拵えつけてある豪華な部屋の中心へとジュディを放り投げると、
「では、これは【課題表書】だ。これでも読んで、お主のこれからの活動を覚えてもらうぞ。くれぐれも吾輩を落胆せずに、日々精進していくように。吾輩からは以上だ。後は侍女のシェリアに詳細なことを確認せよ。ではー!」
ジュディに向かって薄い報告書っぽい細長い本を投げかけて直ぐに消えていった魔神に戸惑い、いきなり自分が両親から見知らぬ人に拉致されてきたことをやっと自覚して、激しく恐怖と不安を感じたジュディはーー
「うぅぅ~うぐぅぅ……うあああああああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
泣き叫ぶようにしながら、床の絨毯を掻き毟る勢いで転げ回って暴れ出していくジュディ、
「私を解放してよーー!!ママとパパの元に帰りたい――――!!早くーーー!!!ううああああああああああああーーーーーーしくしくッ!ううぅぅぅ…………」
1時間ほど経ってさっきの男が戻ってこないからなのか、それとも絶望のどん底にあるのか定かじゃないが、泣き止むとはいかないまでも少し大量だった涙と号泣が徐々に収まってきたので、やっとその部屋にて、一人の下半身が蛇のような形してるメイド服の女性がその尾を蠢かせながら入ってきた!
「自分はシェリアで御座いますよ、ジュディ様。もう落ち着いてきましたかー?」
「え?ええええええーーーーーーーーー!!?」
シェリアの姿を見るなり、最初は彼女の人間離れした身体を見て驚愕したようだが、
「ふふふ……【蛇人族(ゾクラハ族)】を見るのは初めてのようで驚きますか?まあ、安心するといいで御座いますよー?我々【蛇人族(ゾクラハ族)】はこういう形なりなんで御座いますけれども、れきっとした【人間】と【魔神】との【混血種】であり、【混沌の波力】こそ【力の源】として有していないものの、ちゃんと【聖魔力】をベースとしている【力の源】を持っているから、どちらかといえばジュディ様たち人間ともっとも近い遺伝子と性質を持っている【四種の生】の『人間の一人』で御座いますよー?」
あんな姿でも、【聖魔力】をベースとしている【力の源】、……そして動物と違って自我も意識も知能も高い方の【蛇人族】ならば、属する【四種の生】の種類は動物でも世界獣でも魔神の類でもなく、自然と【人間】に分類されるはずだ。シェリアが。もっとも、混血種ではない方の純粋な人間からは【亜人】呼ばわりかもしれないが。
「あ、あなた、……私の……お友達になる『お蛇さん』ー?ここから出してもらえる?日が暮れる前に、ママとパパの元に帰りたい……その時間帯になる前に絶対に帰るようにと、小さい頃からママとパパにいつも言われてきたルールなので……」
優しい顔してるシェリアをこの場で唯一な味方と見るか、あるいは本当に純粋な気持ちとしてシェリアを【王都に引っ越してから出会った初めての友達】として認識してるのか、彼女の姿を見ていても恐怖感が湧かずに、代わりにさっきの【怖いピンク色の角おじさん】よりも信頼に値する人物と直感で感じたか、急に落ち着いてきて元気になりつつあるジュディはさっきの慌てっぷりと不安が払拭されるように、シェリアに話しかけている!
どうにかこの状況をもっと把握したり、味方としてここから出してもらおうって思考になってるジュディのようだ。
「ふふふ、友達なら既になっているで御座いませんか?アフォローメロ旦那様にジュディ様のお世話を手伝えるよう命じられた身では御座いますけれども、自分は既にジュディ様を友達、同士と思って仲良くしていきたいもので御座いますよー?何故なら、この神界の一帯にて、同じ【力の源】を持っている【人間】属性の生物同士ですから…」
親切な笑顔を見せながら言ったシェリアは、下半身の蛇の尾の動きを操ってジュディの近くへと進んでいくと、これからジュディがそこから出してもらえるようにどういう事をすれば良いのか教えていく姿勢を見せ始める!
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