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第121話:マックミュレーン・マック=グレガ―
しおりを挟む「お、お兄さんはー!?」
突如として天井をぶっ壊して現れた見知らぬ青年に対して、ジュディが驚いた顔して訊くと、
「ええ、分かったよ。まずは僕の方から名乗ろう。僕はマックミュレーンだ。マックミュレーン・マック=グレガ―といって、きみと同じく【レイクウッド王国】の民の一人だよ。まあ、貧乏な領地である南方の小さな【クレマリ領】が出身地なんだけどね」
「…同じレイクウッド王国の民ですかぁ…そ、それならっ!私を助けるためにここまでやってきたんですよね、マックミュレーンさん?」
「そうだよ。言っとくけど、確かに僕は男だけど【契約精霊】も持っているから、安心して僕についてくるがいいよ?それと、僕は事前にも救出すべき対象であるきみの名前を知ってるんだけど、敢えてきみの誇りと尊厳のために自己紹介をさせてみるならば、きみから名乗ってくれてもいいかな?」
「も、もちろんですよー!助けてくれる恩人ですからね!では、私はジュディ・トンプソンといって、同じく【レイクウッド王国】の民であり、王都に引っ越してきたばかりの新参者です。平民の出の子だけど、どうかよろしくお願いします!……というか、男なのに精霊使いとかすごいですよね、マックミュレーンさんって!」
自分をそこから出してもらえることに関して生き生きとして嬉しくなったのか、元気いっぱいな声色で返事したジュディに、
「ええ、僕はきみの名前はもう知ってるよ?任務において助けるべき【対象】だからね。まあ、まずはそこでじっとして待っていてね。まずは、やってくる『邪魔者』を片付けてからきみを出して一緒にこのお城から逃げよう」
「えー?」
タタタ―――――!
「どういうことだぁこりゃアあーーー!?てめえは何者だぁあー!」「てめえー!」「アフォローメロ様のお城ん天井をぶっ壊しにきたなんて命知らずにもほどがあるぞー!」
言うが早いか、いきなり3人もの【豚人】がここの廊下へ入ってきて、マックミュレーンと自ら名乗った青年へと対峙!
「穏便に済ませたいんだけど、そこを引いてもらえる?そうすれば、命だけは奪わないと保証できるよ?」
「んだとぉ、この野郎―!舐めた口を利きやがってぇえー!」
「ここに侵入したが最後!ぶっ殺す!」
「アフロ―メロ様のお城に傷をつけたことを後悔するがいい!死ねーーー!!」
タタタ――――――!
「やれやれ、弱い者殺しは避けるようにしたいんだけどね、はぁぁー」
マックミュレーンの警告を無視して襲い掛かってきた『豚人』3人を見て溜息を洩らしながら、彼がー
「れろれろれろれろーー!」
「「「うぎゃあああーーーーーー!!?」」」
プシュウウゥウーーーーーーーーーー!!!
激しく舌を口から出して回転させたり振動を何百回もたった数秒で繰り返したマックミュレーンは、【精霊魔術】の技名をその刹那の瞬間だけで100回も舌の凄まじく早い動きによって唱えられ、それによって断末魔を上げた3人の【豚人】が最初は左腕だけ切断され激痛で叫んだ後、すぐさま大量な血を噴出しながら、たった一秒だけで身体中を100個の肉片へと化した!
「ふん。ちょっとやり過ぎたかな?」
「す、すごいですっ....(お、男の精霊使いは初めて聞いたけど、こんなにすごい使い手だなんて.......)」
マックミュレーンのオーバーキルの攻撃を見て言葉を失っているジュディは、以前の彼女ならばきっとその無慈悲な暴力に対して恐怖を覚えて彼を怖がるだろう。だが、過酷な体験をさせられた今のジュディならば、そこから助けてくれる男の活躍を見て感謝こそすれ、文句を言う立場も筋合いもないことは理解してるつもりのジュディ!
「さて、邪魔者も片付けられたし、後はー」
ガチャアアーーーーーーーーー!!
ジュディのいる部屋の鉄格子につけられていた錠前がマックミュレーンの一振りの長い斧によって破壊され、床に落ちたので、やっと開けられたそれを見たジュディは素早く外へ出て彼の近くまで歩いていった。
「これからこの城から逃げるんですか?」
「ええ、僕の使命はきみをここから助け出して無事に家まで帰すことだからね。まあ、たとえあのピンク色オジサンと真正面から挑んでも『今の僕』の力ではまだ勝てないからね」
「な、なら魔神が状況に気づいて駆けつけてくる前に早く逃げようー!」
「そうだね。では、僕の手に捕まって?」
「こうですか?」
「うん、ばっちりだね!じゃ!」
ダ―――――――!
それだけ言ったマックミュレーンは【空中浮遊】魔術をジュディにもかけながら、二人して穴が開いた天井へと飛び上がって魔神アフロ―メロが最近になって根城にしている【ロンドヴァスト大魔城】から逃げ出していったのだったー!
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