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第133話:ルミナリス王女の協力の申し出
しおりを挟む屋上のお昼の時間、俺達【チーム・オケウエー】がルミナリス王女を連れて食べながらの話し合いを始めて5分も経っていないところに、
「「「「「「【氷竜討伐任務】に参加したいーー!?」」」」」」
「うむ!そうであるぞ。我が国が遺憾にも招いてしまった前国王からの失態である犯罪者の狼藉を働かせてしまったお詫びも兼ねて、この二日間はレイクウッド8世国王陛下との会議も済ませてからはそういう結論になっているのであるよ。つまり、妾がオケウエー殿と一緒に、一時的にではあるがお主らと同じチームの一員として氷竜マインハーラッドと戦う許可を頂いたばかりである」
「殿下の仰った通りで御座るよ。我々がこの学院へ留学してきた最大の理由は、貴殿らがあの伝説な世界獣とも言われている氷竜を討伐できるように手伝うことで御座る。レイクウッド国王陛下も我々の参加を既にお認めになられているんで御座ったね。だから、貴国の民にご迷惑をかけていた我が国出身の犯罪者二人、エリザとリンダの件をお詫びするためにも、殿下に続いて拙者も貴殿らと最大限な協力を提供し、力を合わせてマインハーラッド討伐任務に全力を出すつもりで御座る!」
ルミナリス王女とその従者であるマリエンが俺達の疑問を肯定するように言ってくれた。
どうやら、本気で氷竜討伐を手伝うためにこの学院にやってきたんだな。
元々は学院長が俺に持ち掛けてきた依頼だったが、学院長も王様に報告し終えて、俺達【チーム・オケウエー】がレイクウッド王国軍と騎士団の【氷竜討伐隊】に参加する許可を取り付けておいてきたようだ!
だから、それを既に知っていたレイクウッド王様経由で、その話を聞かされたルミナリス王女だったんだね。
「だから、その名目で入学してきたのであるが、祖国では色んなことが起こったばかりで全ての責任を弟に押し付けたくはない。なので、生憎とそう長くはこの国で滞在できそうにないのでな。…長くても1年間になるかな…」
王女の言葉を聞いた俺達6人の【チーム・オケウエー】全員の反応はそれぞれだった、
「つまり、両国の友好な証を示すために氷竜討伐の援護作戦を遂行するために学院に入学してきたわね」
「あははは……それなら氷竜との戦闘も楽勝になっちゃいそうですよね!だって、先日のルミナリス姫さんの必殺技を見た限りには超強力過ぎた効果があったから、たとえ伝説級世界獣相手でも何らかの形で効くかもしれませんね!」
「ふふふ……確かにそうかもね。ジュディ君の楽観的予測はあながち間違いではないと、うちも思うのよね」
「うっす!僕もそう思うっす!ルミナリス姫様ほどのバケモノ級の精霊術使いが一緒なら、もう勝ったも同然っすよね!」
「……ちょっと、ちょっと!貴方達!お気楽なのは前の戦いで見せてくれたお姫様の奥義による影響が高いように見えますけれど、油断は禁物ですわ!確かにお姫様の奥義は圧倒的でしたし、効率良く敵を消耗させられるのは確実みたいですが、それでも結局は【伝説級の世界獣】であるマインハーラッドに有効かどうか分かりませんわよー!?」
ヒルドレッドの疑念も最もなことなので、彼女の意見に俺も、
「俺もヒルドレッドの懸念に賛成かな……何より、マインハーラッドの戦闘力と全能力は未だに不明な点も多いし……」
今までは対氷竜戦に向けての訓練をチームのみんなと一緒にやってきたけど、その殆どが自分達の技を磨くために集中したようなコースだったし、マインハーラッド自体の能力すべてを模倣した練習相手の【自動型魔導兵器】と戦うような訓練メニューも
満足にはやれてないんだ。
氷竜に関する情報がこんなにも不足すぎる状況で、どうやって王女の奥義を有効に使えと?
「それなら心配には及ばないのであるよ?だって、一応はマインハーラッドには【広範囲に亘る氷獄風の凍てつく猛吹雪を齎す攻撃の数々】と【オリハルコン以上の硬さを持つ鱗】という特性があることは把握済みであるし、後は妾の【アークメリオン】と弟の精霊である【イヌアン】と双子な関係にある妾の第二番目の契約精霊である【イネシス】が力を合わせれば何とかなると思うのであるな」
ん?聞き違いかな?『第二番目の契約精霊』だと?
「え、えっと……、さっき言った言葉の中には、……前に見せてくれたあの鋼鉄な鎧が全身になった精霊の他にも、…、持ってるんですかー!?」
ジュディの疑問に対し、
「ん?まだ言ってなかったっけ?…そういうことであるよ、ジュディ殿。……妾と弟のカールは誰もが2体の契約精霊を持っている精霊術使いであるよ?変に思うかもしれないけど、これは事実であるな」
えー?
「「「「「「ええええーーーーーーーーー!!!!???」」」」」」
みんなが驚愕いっぱいな顔になっても仕方がない。
だって、この世界にはそれ程までに、二つの契約精霊を同時に使役している事は超珍し過ぎる現象なんだからー!多分、【死霊魔術使い】と同じように、超レアな存在となったのだ、この時代においては!これもイリーズカ先生が前に教えてくれた情報だから間違いないし!
バー――タ!!
「わたし達の敬愛するクリスティーナ先輩をこの場へ呼んだからには相当な理由があっての行動だな、お前らー!」
と、驚愕も冷めやらぬ間で、俺達8人の会話を遮るようにさっきクレアリスに知らされてここへ来るように言われた全員の【チーム・純粋なる淑女研鑽会】の隊員の一人、紫色の髪の毛してるポニーテール姿のジュリアが荒々しく屋上へと続くドアを乱暴に蹴り上げ、すごい形相でこっちへと歩いてきたのだった!
「来たわね、あんたー!」
臨戦態勢みたく構えるように立ち上がったオードリーなので、それを制するべく仲介に入ろうとした俺に、
「ジュリアーー!ソこまでデスぞー!デスぞ!」
そう!続いて開けられたドアを通って入ってきたクリス先輩に止められたのだ!助かったぜ!
「マったく!隙があればすぐに突っかかっていこうとするようで困ったものデス!」
ター!ター!
悠然とジュリアの側まできて彼女の肩に右手を寄せると、
「止せ。彼らとはもう協力関係にあると説明したばかりデショウ?ダから、コこはアタクシの意向を汲んで敵意を収めてくれないかな?」
「そうなのですよ、ジュリア様ー!争ってばかりじゃいられないなのですよねー!ねー!?」
「し、しかし、リーリス殿に会長様……。彼らと協力することは……」
「忘れたとは言わせないわよ、ジュリアー!先日、あんたはチーム対抗試合にてあたくし達3人に挑んでは負けたんだから、取り決めの約束通りに次はこちらの要求を飲んでもらうわよ!...確かにこれからはあたくし達に一生ちょっかいをかけに来ないでほしいって言ってたんだけど、あんたのリーダーであるクリス先輩に免じて、特別にここでの作戦会議に参加する権利をあげなくもないから、ちょっとは誠意を見せて自分とこの会長さんの言う事ぐらい尊重してよねー!?」
「なんだとー!?」
ブちぎれたオードリーを前にして、一瞬動揺した表情を浮かべたジュリアだったが、直ぐに態勢を立て直し反抗の目を尚も続ける、
「で、でも!……一生をかけてちょっかいをかけに行かないことは良しとしても、チーム間の協力だなんてー!………会長様もどうかお考え直しては頂け―」
パし―――ッ!
「痛ーッ!?」
「あぁ~ぁああ!うるさいっぽよ、ジュリアさん!少しは空気を読んで会長さんの決定に従ったらどうなの?往生際が悪いっぽよー!」
そう!
ジュリアへの諫めの言葉を尚も畳みかけるようにして、最後にこの場へ入ってきた帽子を被っている黒髪のレイーザリンがまたも先輩に倣うようにしてつかつかとジュリアの近くまで来て、彼女の頬にビンタを喰らわせたようだ!
まあ、まあ、ジュリアがいつもと違って、蹴ってこないことだけが大進歩なので、そうやって体罰で強く懲らしめなくても………
と、思わなくもない俺だった。
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