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第135話:クリス先輩の当惑
しおりを挟む明日の2月四日の木曜日、B組教室にて:
「という訳だから、これからアズリア地域で暴れていたマインハーラッドを倒すために、七日後に控える【氷竜討伐任務】の戦闘員の一部として参加する許可が出ましたわよーん!【チーム・オケウエー】がね~~?」
次の日のホームルームにて、俺達はイリーズカ先生のそういう発表を聞いた。これで俺達のチームも正式にその討伐隊に参加する事実が学院内で広まっていくんだな!
【チーム・純粋なる淑女研鑽会】は、昨日の時点で、まだ参加するかどうか、決めていないクリス先輩だった。
……確かに、
………………………
…………
昨日のラニアがその正体を明らかにした場面に遡り、
「ま、まさか王女の弟にそんな人を別の者に見えるよう擬態できる【顔面偽装魔術】って物理法則無視魔術が使えるとはな」
「でも便利なものであろう?これのお陰で、ラニアのフェクモ人としての正体を周りに明かさなくて済むのであるからな。フェクモ人達を不当にも奴隷としてこき使ってきた我が国の前国王からの失態があったから、なるべく奴隷解放を堂々と宣言したばかりの弟の努力に泥を塗るようなことはしたく無いのであるぞ?」
あぁ、成程な!『そういうこと』か!
「ど、どういうことっすか、その……」
なんか大雑把ななことしか王女に知らされないようなので、少ない情報から読み解いたり察することができないみたいな顔しているジェームズなので、それに対してルミナリス王女が、
「つまり、フェクモ人奴隷解放を行ったばかりの我が国は、これからは国内に住む全てのフェクモ人をフェクモに帰すって宣言したことあるのであろう?今まで手酷く奴隷として扱ってしまったから、彼らのトラウマを解消させるべく各自の元奴隷には賠償金と共に南大陸へ帰還できるよう船の航行費を負担する制度を設けたばかりではあったが、新たな国策としては【自由民獲得制度】も一応は用意しておいたのであるので、その元奴隷達であるはずのフェクモ人の一人を従者として王女の妾が従える事を周りに堂々と見せつければ、避難されるのであろうー?『フェクモ人を解放しようって動いたはずなのに、その従者もがフェクモ人だったらとんだ奇特なことを裏で従者とやってんであろう』って思われるのであるぞ?」
なるほど。つまり、王女の従者がフェクモ人だと判明したら、彼女達が奴隷身分になっていたフェクモ人を解放する運動と謀反を起こしたのも、全ては王女が堂々と従者をフェクモ人から雇って、フェクモ人に対するふしだらな【あれな事】をするためにやったんだと言われかねないってこと?だから、それを言われないために隠したんだな、ラニアの正体をー!
王女が真っ先に、堂々とラニアを側においたら、王女は一人だけ専属奴隷に見えるフェクモ人を独占したいと見られてしまい、その癖に他に対してその新たな制度下に置くって誤解されるのを避けるためだから彼女の正体を隠したとも言えるね!
『俺達平民や貴族だけもうフェクモ人奴隷を所有できない癖に、どうして王女一人だけその法律の枠組み以外になってるのー!?』って不満を垂れる革命支持者の民が不服を唱えるだろう。
「まったくで御座るな!拙者は元奴隷じゃなくて、元々は自由に南大陸の【ロンジャイ武道砂漠公国】からの出身者で、自らの意志でヴェルンライトにやって来たのに信じて貰えないとは愚かな者も多いね……そして殿下に出会ってからはその偉大なる立派な人柄と人望や才能に惹かれて、自分から仕えようと思って側にいるだけなのに、まるで殿下達が口先ばかりでフェクモ人を解放した割には自分達だけ(性)奴隷をキープしているように思われたとはー!とんだナンセンスな発想を持ってる輩がわんさかいるで御座るよー!まったく!」
王女の説明に対してラニアもそう付け加えたので、
「まあ、ヴェルンライトはもう奴隷制度を廃止したみたいだし、そしてヴェルンライト王女もああいう誠実な方で常に他人のことを慮っての優しい言葉ばかりをかけているようだし、たとえお忍びで従者の本当の正体を隠していても、別にいいとは思うのだけれど?別に、誰かの損になるよう騙す目的で従者の正体を偽装させている訳ではないのよね」
そう言ったクレアリスなので、みんなも分かったような顔を浮かべた!
「でも、クリス先輩。先輩ならどうするんだ?さっきジュリアがああ言ってたけど、俺達のチームと協力関係を結ぶというからには当然、俺達【チーム・オケウエー】とルミナリス王女とその従者ラニアのヴェルンライト組と同行して、【氷竜討伐任務】にも参加してくれるんだよね?」
尤も大事なことを聞かなくちゃと思って聞いてみたので、
「……オ母様からオケウエー殿に向かって持ち掛けたその討伐依頼はついさっき、初めてじっくりと聞いたが、…そうデスな……確かに、キミ達のチームとは協力関係を結びたいと言ったのは嘘でもない本心デシタけれども、アタクシが言う『協力』というのは、学院内にてお互いに切磋琢磨しながら困ったことがあったら助け合ったり、一緒に訓練したり、学院や王都の周辺に世界獣の群れが襲って来たり、前の【樹界域展開】がまた起こったりして戦闘が起きれば喜んでキミ達と共同戦線を築き、共に戦おうってことも考えたんデシタぞ?」
「だったらー」
「デスが、オケウエー殿達一と緒に戦おうといっても、【伝説級の世界獣】ともなれば話が違います!……ジュリアとも揉めたばかりデスし、そして残りの時間も少なそうデスし、……もし助けてやろうという気持ちがアタクシの中には山々って思っていても、『チーム全体としての決断』ともなると少し難しくはなるのデス……。ダ、ダって、アタクシ一人の命に関することならばまだしも、他のメンバーの意志もまだ伺ったことない時点で了承することは………」
も、もうみんなまで言う必要ない、分かったから!
「……そう。なら、他のチームメイトとじっくり話し合ってから決めればいいわ。今日中決めなくてもね」
冷静にそう提案したオードリーなので、
「ナら助かったデスな、オードリークン!……サあ、アタクシ達も先に解散し、このことについて話し合おう」
「あっしなら全然平気っぽよ?討伐任務に参加しても…どうせ精霊術使いとしての道を選んだ瞬間から、世界獣との命がけの戦いは職務内容の一部ってだけっぽね」
「リーリスも姉者、いいえ……お姉様が望むならどこでも一緒に征きますなのですよ?でも、……やっぱりジュリアのことは……、複雑、...な、なのですよね?」
「ウむ!今のアタクシ達の考えることが異なっているからといって、昔からの親密度と男に対しての不信感が強い時期だったアタクシの心の傷をも分かってくれた数少ない、…【同じく男に対して苦い経験のあるもの同士】として仲良くしてくれていた親友のような存在デスし、……デスから、ジュリアクン無しでは、チーム全体としてオケウエーと協力して氷竜と戦うのは………考えられないことんなんデス!」
「……やっぱり、なのですね。まあ、リリもジュリアのことは嫌いじゃないなのですし、やっぱり仲間外れは良くないなのですよね、ですよね?」
「……まったくっぽな、ソナタらは…。甘いっぽね、はぁ~」
姉の気持ちを汲んでいられたリーリスちゃんと困った顔して帽子を片手で押さえて俯きだしているレイーザリンを見ると、
「ソれでは、アタクシ達は先にお暇するんデスね!ジュリアクンを探し出して、理解してもらえるよう説得してくるので、それまでにはアタクシ達がキミ達の参加している【氷竜討伐任務】にも加勢して入隊するかどうかは、ジュリアクンと話し合ってから決めようと思うんデス!デスから、それについては暫く待ってもらえると助かりますゾ!」
ター!
それだけ言って屋上から立ち去った3人の【チーム・純粋なる淑女研鑽会】だったので、
「じゃ、僕達もこうしていられないっすよねー!?放課後は僕達のチームと王女達も一緒しての訓練を励むべきっすよねー!?」
「当然わよ、そんなの。さあ、ジュディ?あんたも本調子に戻ったようだし、今日の覚悟はいいー?」
「はいです!最近はフロンデルヒートの使い方もだいぶ上手くなったと感じたので、私もなんかワクワクしてきちゃいましたね、えへへへ……」
そうやって小声で笑ってるジュディみたいなんだけど、なんか無理してないか?
その……元気に振舞ってはいるけど、肝心な【キスされると醜い姿になる】って呪いがあるという大問題はまだ解決されないままなんじゃ……
「数時間後はようやく訓練の時間になりますわね~?お~ほほほほほ!わたくしがどれ程この二日間で成長できたか、お見せしてあげなくもなくてよ、お~ほほほほ!」
「ふふふ……ヒルドレッド嬢の張り切り具合も順調だし、今日の放課後はなんか楽しくなりそうな予感がしたのよね、うふふふ~」
【チーム・オケウエー】のみんなも元気いっぱいのようだし、俺も彼女達の舞い上がった気分に触発され、
「じゃ、放課後は地下訓練場へ集合な!チーム戦を想定してのみんなの今の実力を見せてくれ!」
「「「「「はいー!!」」」」」
「その意気やよし、チーム・オケウエーのみんな!妾もお供するであるぞ、に~しししし!」
「拙者もお供するで御座る!よし!」
それから、俺達8人はお昼の時間が終わってから授業を受けて、放課後になっては地下訓練場に向かって激しく訓練に励んだので、それから休んで夜になってからはお眠りについた。
で、今日の朝までに至った訳だが、
…………
「【チーム・オケウエー】がその討伐任務に参戦ー?なんて素敵なことなのかしらー?」
「ねえ~?うちのクラスの【希望の才女】と【愛の大聖霊契約者】の【奇跡の南地男子】が共に戦うならば、たとえ【伝説級の世界獣】でもなんとかやっつけちゃうって感じがしてるよねー?ね~?」
「ええ、それにヴェルンライト王女も一緒らしいわね。先生が言うには。ならばどんな凄い技を見せてくれるのかしらね、ふふふふ!」
「で、でもお……ゆ、油断大敵とも言うし、……楽観的すぎるなのは……、どうかと思うんですよお……」
クラスメイトのみんなが誰もが浮足立って俺達の参戦を興奮気味に話してると、
「アナタ達も知っての通り、オケウエー君のチームメイトがばらばらに別々の教室に通っているのは、ヒルドレッドちゃんとクレアリスちゃんがどれも特別な立場にあるから、たとえ実力の面ではオードリーちゃんやオケウエー君と大差ないといっても、A組に所属してる二人にはそれぞれにそれなりの事情があってのことわよ~ん!」
ふむ、前にも聞いたことあるんだな、その事情とやらは……
確かに、ヒルドレッドのオールズティニア家は去年、父親であるオールズティニア侯爵が王城内にて発生した【魔導防御鉄殻】の甚大なる故障が起きた大事件にて、その故障した全ての箇所を見事に短期間で治してくれた大きな功績があったから、無理やりにでも娘のヒルドレッドをA組に所属させられたんだったな(ちなみに、【魔導防御鉄殻】というのは、このレイクウッド王国の王家に代々伝わる秘伝にて作られた世界獣の発する【反人力】を霧散させられる魔導技術で作られた鉄の壁である。
主に城壁で張り巡らされているそれは、たとえ剛力級な世界獣が万一の場合、王都の王城まで侵入しようとしたら、城壁のあれだけで食い止められる究極な防衛措置にもなっているはず。防御系魔術と重ねて使うならもっと強力な鉄壁になる。
そして、クレアリスはグランドブードリック大王国からの留学生という特殊な立場を利用して、学院の理事会員全てを納得させられる外交的な優位性を示せたからこそ、A組に編入出来たというだけの事。詳しい話はまだクレアリスから聞いてないので、どんな優位性があるのか詳細は分からないが。
で、つまり、たとえあの二人の実力や入学試験の成績はB組にいるオードリーや俺達、そしてC組にいるジェームズとさほど変わらないといっても(実際は俺とオードリーの方があの二人よりも上回ってるんだが)、特殊な背景があるだけで学院の規定すらも覆せるほどの権利を発揮できたという訳!
つまり、A組に所属できるようになった子達はそれぞれ特殊な理由があったり、理事会員での親の株式所有数がそれなりに持ったりしているケースが殆どだ。
だから、たとえ【希望の才女】とまで言われているドレンフィールド家の者であろうとも、オードリーがA組じゃなくてB組に所属させられたのは、彼女の家が経済的に苦しい背景があるためにそれほどの金額を費やして株式シェアーを多めに買い取ってオードリーをA組に所属させることに重要性を見出していなかった点というだけのこと!あの公爵さんが。
確かに衰退気味だと聞いたな、ドレンフィールド家って。
でも、やはり「ただの象徴と字だ。大事なのは実力なのだぞ?」と言いそうだもんな、オードリーの父。
よって、この学院そのものがカネによる権力が教室の所属権を決められるという訳!
だけど、所属する教室がどのようなものであろうとも、生徒全員の学院内での総合成績には影響しないものだということ。
だから、たとえB組にいようとも、オードリーや俺だって1年生1位や2位の成績をゲットできるし、1年生全員の中でA組にいるリーリスを出し抜いて実力面では最強になっても認められるってこと。
つまり、A組に所属できようが出来なかろうが、あまり成績や学院での立場を大きく変化させるものではないということだ!あくまでも実力主義がメインだからな、この聖エレオノール学院で。
「そして~~、【氷竜討伐任務】の当日には~、ルミナリス王女ちゃんとその従者のマリエンちゃんまでもが【チーム・オケウエー】と同行して、共に討伐隊と一緒になってマインハーラッドと戦う権利が特別に与えられるわよ~~!王様と学院長の許可あっての権限だね~」
その通り。
ルミナリス王女と従者の(マリエン)【実はラニア】は、遂に俺達と一緒にマインハーラッドと戦うことって事実を学院のみんなに知らせてくれた先生なのであった!
これで、もしもマインハーラッドを無事に倒すことが出来たら、ルミナリス王女と彼の国がやっとこのレイクウッド王国に対しての大恩を売ることに成功したともいえるな!
狙いはやっぱり、両国との間の更なる友好的外交なのかもしれないね!
あるいは、同盟関係を結びたいからこういうことを申し出たのかもしれないね!
まあ、討伐任務に協力してくれるのはいいが、果たして学院生の俺達だけで勝てるのかな.......軍の連中はあまり強くなさそうだし.......オードリーのお姉さん、ニールマリエさえ復帰出来れば大いに善戦できそうな感じがするのにね......まあ、昔の【管理の大聖霊サール・レッティシアー】を失くした今のオードリーのお姉さんでは厳しいかぁー。
今もっとも頼りになるのは、俺のこの相棒、【愛の大聖霊イーズベリア】だけだ!
イーズのの聖封第7シリーズで、切り札として氷竜からの攻撃すべてをぎりぎり交わしながら近づけた途端、剣の切っ先をヤツの身体に触れさせ、巨大な真っ白い球体の中へ包み込んでからは【ネクロマンサータイム】へと洒落込もうねー!
まあ、それがどれほど難しいかは、今の時点で知る由もない俺だった。
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