149 / 196
第148話:【音速滅人氷大巨尾(ミルケナイ=フレメントゥー)】
しおりを挟むタタタタ――!
「我が手元に一刃の聖なる愛の裁剣を顕現せよー!【愛の大聖霊イーズベリア】よ参れ--!」
パチィ――――――――ツ!!
聖なる紋章が突然浮かび上がった右手を高く掲げながら霊的姿として俺の体内に宿らせていたイーズベリアを武器化状態で顕現させるべく詠唱しながら手に召喚した!
いつもはイーズベリアを聖剣状態で召喚済みのまま帯剣してきたが、今回の相手が大物過ぎるので、なるべく自身の【聖魔力量】を多く温存させるためには【ノキューリエム】についてから体内でイーズを霊的存在化させ、宿らせてやってきた。聖剣状態ばかりにすると、微々たるではあるが、俺の聖魔力量が少しずつ各時間ごとに吸収されていくので、その小まめに温存してきた聖魔力量が今度の戦いで大きく戦局を左右できるものと信じる!
「イーズ!今は午前7:00時直ぐになる時間帯だなー!?」
『イエス......正確に言うと、......今は6:55時になったばかり......」
よし!俺達精霊術使いは視覚も普段より格段に強くなってるので、暗いままで戦っても平気だったが、あんな真っ白い姿してる氷竜なら見逃すはずがないし、もっと明るくなっていくなら氷竜にとっての地理的・状況的アドヴァンテージは何一つないようにも思える!
「隊員のみんな、攻撃の手を緩めるな―!撃て――――!!」
バンバンバンバンバンバンバンバンバン―――――――――――!!!!!
「着いたぞ、イーズ!」
『うん......みんなも応戦してる』
既に地下施設へと避難し住民の殆どが無くなった街並みの景色を横目にしながらかけてきたら、直ぐ北西拠点に到着した俺はその拠点の高い弧状鉄壁を跳躍で飛び越えて中へ入るとー
「撃て撃て撃て撃て―――!!」
バンバンバンバンバンバンバンバンバン―――――――――――!!!!!
「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」
「あれはー!」
真上を直ぐ見上げたら、あそこには空中で障壁の中から弾の嵐を受けている氷竜が何の傷もつかないままなのにも関わらず、そこの第5旅団の兵士が応戦してる自体が疎ましく思うか、そんな憤怒一杯の咆哮を上げた氷竜がそこで苛立たしく浮いてるまま両翼をゆっくりとした動きで羽ばたかせるだけのようだ!
「みんな引き下がってくれー!【伝説の世界獣】相手に【魔導兵器】の類は効果無し!注意を集中させて陽動になるつもりでも、一旦俺の後ろへー!」
着地して兵士のみんなに近づくと、
「お、おおおうー!?その褐色肌と聖剣を手に持ってると―!あ、あんたはき、【奇跡の南地男子】!あの見たこともない巨大な白い世界獣をつい先月うちの王都に現れたのを討伐してくれた、オケウエー様という英雄か―――!」
俺の姿を見るなりいきなり興奮し出したハイムリッヒ大佐につられるように、
「よし!【愛の大聖霊】をも我が物と使役できる英雄様なら負けることなしー!」
「オケウェ―様万歳――!!オケウェ―様万歳――!!」
「先日の学院で、あんなデタラメレベルの規格外な上級精霊を持ってるイルレッドノイズ家の長女をも打ち負かしたオケウエー様なら、いくら【伝説の竜】と言えども成す術もなく討伐されるでしょー!」
「うおおお――――!!これからが巻き返しの時間だあ―――!」
俺の登場を確認したみんなは舞い上がった気分になり口々に俺への称賛の言葉で一杯のようだが、ったく、戦場の中での油断は禁物だって、上官に言われなかったのかよーー!!
「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」
あー!?
しまった!兵士たちが俺の姿を見て興奮し出すと当然、【魔導銃】と【魔導砲台】による集中攻撃も疎かになってるところに、上の竜がいきなりひと際大きな咆哮を上げたかと思うと―
ピカア――――――――――――――――!!!
「!?-あれは確か―――!?」
恐ろしいことに、直ぐにもっと上へと飛び上がったあの超巨大な氷竜は、今度は下にいる俺達へとその後ろ姿を向け、その長い尾をさらにもっと長くさせるよう伸縮能力で伸ばしていて、恐らく300メートルも越える長さで天高くその尻尾を掲げたら―!
パチイイイイイイイイ――――――――――――――ンン!!!!!
強烈な青白い光と夥しいほどの霜をそこの大気中に一瞬で発生させた竜は――
ブラコオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
ガバコオオーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
「がぁぁ――――――!!?」
.......
一瞬、何が起こったか分からなかった!
ただ、自分がこの大きな区切られたような空間にある北西基地の入り口付近の鉄の壁に吹き飛ばされるまま激突したことになってるのが確かだ―!
「.........うぅ....」
「「「「「「「「.......」」」」」」」」
.........
よ、よくあそこを見据えていたら、兵士のみんなはどこにもないようで、静寂だけが一時的だがその場所を支配しているように見えなくもないが、意識が目の前の信じられない光景を認識する途端、すぐに恐怖心を刺激される目の前にあるモノに気づいたー!
そう!
氷竜のその超巨大な尻尾がー!
上にあったはずの障壁をも一瞬でぶち壊して、ここら一帯で穴の開いてる上空の障壁だった空中から、その長くてデカい尻尾で以って、音速も達してる速度でそこら辺に叩き込まれ、それに巻き込まれた兵士のどれもがその叩いてきた尻尾に潰され、木っ端みじんにされてるようだ―――!
ぱちぱちー!カチャカチャ.....
鮮血が飛び散り、そこらへんで骨が軋んだり砕かれる音を聞いた。
その地面に叩き込まれた、大きなクレータが出来上がったところにあるその尻尾の下に、何十人もの兵士が叩き潰され、跡形もなく殉死してるようだー!
「座学の教科書や訓練場で習ったことある氷竜マインハーラッドの【音速滅人氷大巨尾(ミルケナイ=フレメントゥー)】かあ――――!?」
『イエス。......気をつけて、オケ兄ちゃん......いくら強くなったイーズで、......オケ兄ちゃんの【物理的攻撃耐性】も上がってる......とはいえ。......あの速度で叩き込まれたら......あぶない......よ?』
「......」
やっぱりさっきの氷竜の背中を俺達に見せながら尻尾を光らせていた時点で予想はついたが、まさか本当にあんな凄い速度で振り下ろされてたなんて......
さっき、咄嗟に竜がその動作に入った瞬間から、俺の身の回りに聖魔力を纏わせていた行動がもっとダメージを抑えられて、こうしてあんな至近距離でかろうじて尻尾を直撃を喰らわなくて凄い突風で吹き飛ばされ後ろにあるここの鉄壁に激突してもさほどの傷を感じることなく普通に起き上がった今は不幸中の幸いだと自分の運に感謝すべきかぁ.......やっぱ精霊術使いって色々便利だなー!こうして【死の息吹】を極限まで心臓の小さな一か所で抑え込んだまま【死霊魔術】を全然使えない状態でも戦えるのだからなー!イーズのお陰で―!
「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」
『オケ兄ちゃん、見て―!』
「ええー!?」
バコバコ.......パチパチ........
そこの鉄の屑になった塵は――!?
「【魔導聖魔発生器クロイツァー・グレヴェディー】だと――!」
なんてことだー!竜が徐々にその尻尾をゆっくりとした動きで上げていって下に叩き潰された人間だった骨と肉片の塵と残骸を大量にその尻尾の表面に付着させながら普段通りの長さで引き戻すと、ようやくあの丸っこい通信基地っぽい外観してた【魔導聖魔発生器クロイツァー・グレヴェディー】が粉々に尻尾に潰されたことを確認ー!
ってことは―――――!?
パチー――――――――――――――!!!!
ゴゴゴゴゴ............................
プシュウウ――――!!
............................
「しょ、障壁、....が」
【自動的魔導障壁】が綺麗さっぱり消えたようだ!
天高く見上げてみても、さっきの透明度の高くて淡い膜みたいな壁も無くなって、クリアな空になっている様子だ!
「え、えっと.....これって町の住民にとってのピンチになってないー?」
....小さく呟く俺は、これからの戦闘の行く末に不安の滲む顔になりながら次の反撃をどう行うものか、考えを巡らせるだけだった!
ったく、...予定通りなら、グラムズ准将がこの朝早くから、【聖魔力っぽい識別波長】を発生させられる【特別な粉(名前は企業秘密だそうだ)】を点火させた外の炎に振りかけたら、まるで巨大な聖魔力がそこにあるかのように見せかけ、罠として竜をあそこで注意を引き付けて誘き出せる作戦だったのに、賢くもやる前に感づかれて逆に先制攻撃を仕掛けられるとはな........
...........................................
...................
_____________________________________
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
学年一可愛いS級の美少女の令嬢三姉妹が、何故かやたらと俺の部屋に入り浸ってくる件について
沢田美
恋愛
名門・雄幸高校で目立たず生きる一年生、神谷悠真。
クラスでは影が薄く、青春とは無縁の平凡な日々を送っていた。だがある放課後、街で不良に絡まれていた女子生徒を助けたことで、その日常は一変する。救った相手は、学年一の美少女三姉妹として知られる西園寺家の次女・優里だった。さらに家に帰れば、三姉妹の長女・龍華がなぜか当然のように悠真の部屋に入り浸っている。名門令嬢三姉妹に振り回されながら、静かだったはずの悠真の青春は少しずつ騒がしく揺れ始める。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

