精霊術学院の死霊魔術使い

ワガドゥー男子

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第148話:【音速滅人氷大巨尾(ミルケナイ=フレメントゥー)】

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タタタタ――!

「我が手元に一刃の聖なる愛の裁剣を顕現せよー!【愛の大聖霊イーズベリア】よ参れ--!」

パチィ――――――――ツ!!



聖なる紋章が突然浮かび上がった右手を高く掲げながら霊的姿として俺の体内に宿らせていたイーズベリアを武器化状態で顕現させるべく詠唱しながら手に召喚した!



いつもはイーズベリアを聖剣状態で召喚済みのまま帯剣してきたが、今回の相手が大物過ぎるので、なるべく自身の【聖魔力量】を多く温存させるためには【ノキューリエム】についてから体内でイーズを霊的存在化させ、宿らせてやってきた。聖剣状態ばかりにすると、微々たるではあるが、俺の聖魔力量が少しずつ各時間ごとに吸収されていくので、その小まめに温存してきた聖魔力量が今度の戦いで大きく戦局を左右できるものと信じる!



「イーズ!今は午前7:00時直ぐになる時間帯だなー!?」

『イエス......正確に言うと、......今は6:55時になったばかり......」



よし!俺達精霊術使いは視覚も普段より格段に強くなってるので、暗いままで戦っても平気だったが、あんな真っ白い姿してる氷竜なら見逃すはずがないし、もっと明るくなっていくなら氷竜にとっての地理的・状況的アドヴァンテージは何一つないようにも思える!



「隊員のみんな、攻撃の手を緩めるな―!撃て――――!!」

バンバンバンバンバンバンバンバンバン―――――――――――!!!!!



「着いたぞ、イーズ!」

『うん......みんなも応戦してる』



既に地下施設へと避難し住民の殆どが無くなった街並みの景色を横目にしながらかけてきたら、直ぐ北西拠点に到着した俺はその拠点の高い弧状鉄壁を跳躍で飛び越えて中へ入るとー



「撃て撃て撃て撃て―――!!」

バンバンバンバンバンバンバンバンバン―――――――――――!!!!!

「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」



「あれはー!」



真上を直ぐ見上げたら、あそこには空中で障壁の中から弾の嵐を受けている氷竜が何の傷もつかないままなのにも関わらず、そこの第5旅団の兵士が応戦してる自体が疎ましく思うか、そんな憤怒一杯の咆哮を上げた氷竜がそこで苛立たしく浮いてるまま両翼をゆっくりとした動きで羽ばたかせるだけのようだ!


「みんな引き下がってくれー!【伝説の世界獣】相手に【魔導兵器】の類は効果無し!注意を集中させて陽動になるつもりでも、一旦俺の後ろへー!」

着地して兵士のみんなに近づくと、


「お、おおおうー!?その褐色肌と聖剣を手に持ってると―!あ、あんたはき、【奇跡の南地男子】!あの見たこともない巨大な白い世界獣をつい先月うちの王都に現れたのを討伐してくれた、オケウエー様という英雄か―――!」

俺の姿を見るなりいきなり興奮し出したハイムリッヒ大佐につられるように、



「よし!【愛の大聖霊】をも我が物と使役できる英雄様なら負けることなしー!」

「オケウェ―様万歳――!!オケウェ―様万歳――!!」

「先日の学院で、あんなデタラメレベルの規格外な上級精霊を持ってるイルレッドノイズ家の長女をも打ち負かしたオケウエー様なら、いくら【伝説の竜】と言えども成す術もなく討伐されるでしょー!」

「うおおお――――!!これからが巻き返しの時間だあ―――!」



俺の登場を確認したみんなは舞い上がった気分になり口々に俺への称賛の言葉で一杯のようだが、ったく、戦場の中での油断は禁物だって、上官に言われなかったのかよーー!!



「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」

あー!?

しまった!兵士たちが俺の姿を見て興奮し出すと当然、【魔導銃】と【魔導砲台】による集中攻撃も疎かになってるところに、上の竜がいきなりひと際大きな咆哮を上げたかと思うと―



ピカア――――――――――――――――!!!

「!?-あれは確か―――!?」



恐ろしいことに、直ぐにもっと上へと飛び上がったあの超巨大な氷竜は、今度は下にいる俺達へとその後ろ姿を向け、その長い尾をさらにもっと長くさせるよう伸縮能力で伸ばしていて、恐らく300メートルも越える長さで天高くその尻尾を掲げたら―!



パチイイイイイイイイ――――――――――――――ンン!!!!!

強烈な青白い光と夥しいほどの霜をそこの大気中に一瞬で発生させた竜は――



ブラコオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

ガバコオオーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!



「がぁぁ――――――!!?」

.......



一瞬、何が起こったか分からなかった!



ただ、自分がこの大きな区切られたような空間にある北西基地の入り口付近の鉄の壁に吹き飛ばされるまま激突したことになってるのが確かだ―!



「.........うぅ....」

「「「「「「「「.......」」」」」」」」



.........



よ、よくあそこを見据えていたら、兵士のみんなはどこにもないようで、静寂だけが一時的だがその場所を支配しているように見えなくもないが、意識が目の前の信じられない光景を認識する途端、すぐに恐怖心を刺激される目の前にあるモノに気づいたー!



そう!



氷竜のその超巨大な尻尾がー!

上にあったはずの障壁をも一瞬でぶち壊して、ここら一帯で穴の開いてる上空の障壁だった空中から、その長くてデカい尻尾で以って、音速も達してる速度でそこら辺に叩き込まれ、それに巻き込まれた兵士のどれもがその叩いてきた尻尾に潰され、木っ端みじんにされてるようだ―――!



ぱちぱちー!カチャカチャ.....

鮮血が飛び散り、そこらへんで骨が軋んだり砕かれる音を聞いた。

その地面に叩き込まれた、大きなクレータが出来上がったところにあるその尻尾の下に、何十人もの兵士が叩き潰され、跡形もなく殉死してるようだー!



「座学の教科書や訓練場で習ったことある氷竜マインハーラッドの【音速滅人氷大巨尾(ミルケナイ=フレメントゥー)】かあ――――!?」



『イエス。......気をつけて、オケ兄ちゃん......いくら強くなったイーズで、......オケ兄ちゃんの【物理的攻撃耐性】も上がってる......とはいえ。......あの速度で叩き込まれたら......あぶない......よ?』



「......」

やっぱりさっきの氷竜の背中を俺達に見せながら尻尾を光らせていた時点で予想はついたが、まさか本当にあんな凄い速度で振り下ろされてたなんて......



さっき、咄嗟に竜がその動作に入った瞬間から、俺の身の回りに聖魔力を纏わせていた行動がもっとダメージを抑えられて、こうしてあんな至近距離でかろうじて尻尾を直撃を喰らわなくて凄い突風で吹き飛ばされ後ろにあるここの鉄壁に激突してもさほどの傷を感じることなく普通に起き上がった今は不幸中の幸いだと自分の運に感謝すべきかぁ.......やっぱ精霊術使いって色々便利だなー!こうして【死の息吹】を極限まで心臓の小さな一か所で抑え込んだまま【死霊魔術】を全然使えない状態でも戦えるのだからなー!イーズのお陰で―!



「グラオオオオオオオ――――――――――――!!!!」

『オケ兄ちゃん、見て―!』

「ええー!?」



バコバコ.......パチパチ........

そこの鉄の屑になった塵は――!?



「【魔導聖魔発生器クロイツァー・グレヴェディー】だと――!」

なんてことだー!竜が徐々にその尻尾をゆっくりとした動きで上げていって下に叩き潰された人間だった骨と肉片の塵と残骸を大量にその尻尾の表面に付着させながら普段通りの長さで引き戻すと、ようやくあの丸っこい通信基地っぽい外観してた【魔導聖魔発生器クロイツァー・グレヴェディー】が粉々に尻尾に潰されたことを確認ー!



ってことは―――――!?



パチー――――――――――――――!!!!

ゴゴゴゴゴ............................



プシュウウ――――!!



............................



「しょ、障壁、....が」



【自動的魔導障壁】が綺麗さっぱり消えたようだ!



天高く見上げてみても、さっきの透明度の高くて淡い膜みたいな壁も無くなって、クリアな空になっている様子だ!



「え、えっと.....これって町の住民にとってのピンチになってないー?」



....小さく呟く俺は、これからの戦闘の行く末に不安の滲む顔になりながら次の反撃をどう行うものか、考えを巡らせるだけだった!



ったく、...予定通りなら、グラムズ准将がこの朝早くから、【聖魔力っぽい識別波長】を発生させられる【特別な粉(名前は企業秘密だそうだ)】を点火させた外の炎に振りかけたら、まるで巨大な聖魔力がそこにあるかのように見せかけ、罠として竜をあそこで注意を引き付けて誘き出せる作戦だったのに、賢くもやる前に感づかれて逆に先制攻撃を仕掛けられるとはな........




...........................................




...................





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