異世界転移したけど王様がクズなので旅をします。〜邪神に選ばれし男は神へと至る〜

古の島編

もう1人の晃、弱る

…善戦した、と思う。
今まで島で戦ってきた魔物の他にも、初見の凶悪な魔物共を相手して、壊滅させかけた。…勝ち切れなかったが、何だか今までよりも身体が動き易く、パワーも格段に上がっていた。もしかしたら、青龍があの時何かしたのかもしれない。

「…ホント、もう少しだったんだがな…」
最後の最後、巨大ゴリラに叩き潰された。
戦闘中に若干余裕があった時、魔物のステータスを見てみたが、確か…

『無し』 ジョブ 無し LV580 種族 《ラースゴリラ》 年齢 ？？？
攻撃力 160000
防御力 105000
俊敏力 23000
魔力 36000
魔防力 63000
《固有スキル》憤怒の魂ラースソウル
《スキル》 体術LV7 投擲LV6 野性の勘LV6 物理耐性LV5 拳術LV2 威圧LV4
《称号》野性の獣 古の魔物 

能力値は十倍にまで跳ね上がり、スキルのレベルも格段に上がっていた。
そしてその魔物の軍勢に対抗出来た俺のステータスは、

『進茅晃』 ジョブ《龍拳士》 LV ？？？種族《人間》年齢16
攻撃力 132000
防御力 97000
俊敏力 210000
魔力 53500
魔防力 84000
《固有スキル》 神眼ゴッドアイズ 神の半身ゴッドボディ 神の恩寵ゴッドグリース 神々の知識ラプラス 龍拳法ドラゴンストライク
《スキル》 武術LV7 威圧LV6 気配察知LV5 縮地法LV6 身体強化LV10 鑑定LV10 炎魔法LV1 風魔法LV1 水魔法LV1 料理LV5 読心術LV10 雷魔法LV1 闇魔法LV1 地魔法LV1 鑑定偽装LV10 魔力操作LV10 気配遮断LV10
《称号》喧嘩屋 拳神の加護　邪神の眷属　イレギュラー　半神半人 恩寵を受けし者

爆発的に上がっていた、何故だかは分からないが、終わった後に青龍に聞いてみると、
「少しばかりお前が貰った神の力について知識があったのでな、少々弄らせてもらった。その代わり、もう一つの力の方は暫く鎮静化させたがな。これはゼロの奴も出来る事なのだが…全く、この島に送るならば、これぐらいはやっておいて欲しかったものだがな」
だそうだ。
本当に青龍とゼロは何者なんだ？

さて、そして今は意識の中にいる訳だが…これはまた、珍しい物が見えるな。

「うぅ…」
いつも威勢の良いもう1人の俺俺が体操座りになって唸ってる。元気が無い感じがするな。
「おい、どうした？」
「う…ううぅ…」
ダメだ、唸ってばっかりで何も言わない。
…調子狂うな。
もう1人の晃は頭を下げて、晃の顔を見ることすらしない。体操座りのままぐったりとしている。

「こういう時は…ラプラス、どうなってるんだ？」
［はい、仮称“先輩”は、外部からの干渉により一時的な鎮静化状態になっています。それにより此処、意識の中においての“先輩”の人格にまで作用し、弱っています］
「成る程、青龍の仕業か…って、先輩呼びになったのな」
［“先輩”が望みましたので」
…ホント、何に影響されたんだアイツ。

［では、そろそろお目醒めになって下さい］
「…いや、そう言ってもこの体操座りしてるコイツが出口出してくれないと出れないんだが」
［問題ありません。私でも可能です］
「そうなのか、なら出してくれ、ミインが心配だ」

それにしても、神々の知識ラプラスと言う名前ではあるが、知識と言うよりかはナビゲーターだよな、何故か意識の中にも当然のようにいるし。若干、意思があるようにも感じたりする。

晃はラプラスの対応にそんな思いを持ちながらも、ラプラスが発生させた出口から、意識の中から出て行った。