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本音
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「・・・・え?」
困惑しているショウ。
「どう言うこと?何が言いたいのさ?」
まるで理解ができないと言った表情を浮かべながら私には言葉の意味を聞いてきた。
それに対して私は一瞬、言葉に詰まったがはっきりと言った。
「もう強がるのは辞めて。ショウ・・・。」
さらに困惑をし複雑な表情を浮かべるショウ。
私はそれを包み込むかのようにショウに抱きついた。
「あ・・・・。」
私は更に言葉を続けた。
「もう強がらなくていいんだよ。もう自分に嘘をつかなくていいんだよ。」
「自分を殺すのはやめていいんだよ・・・。」
私はただひたすらにショウの事を抱いていた。
・・・どれくらい抱きしめていただろうか。
不意にショウの声がした。
「何でそんなこと言うんだよ・・・。」
その言葉が出たと同時に微かだがショウの嗚咽が聞こえてきた。
その嗚咽は最初はよく耳を傾けないと聞こえなかったが段々と大きくなって最終的には辺りを木霊した。
「うわぁ~ん!あぁ~~~!」
ショウが激しく泣き出したのだ。
もちろん今まで一緒に過ごしてきた中でショウが泣くなんて事は一度たりともなかった。
それから暫くの間、泣き続け落ち着いたのか深呼吸したのち泣き止んだ。
私は泣き止んだの確認しショウから離れた。
そしてショウは言った。
・・・「怖いんだ。死ぬのが。」
それは僕が彼女に話した初めての本音だった。
「どうして僕がこんな目に遭わないといけないんだろうね?何で僕が・・・。」
僕の本心は止まる事を知らず更に加速していく。
「僕は余命宣告されたその日、病院を抜け出して何も考えずに歩いていた。」
「自分の命は残り僅かだと言われてもう何かをする気力さえも失っていたんだ。」
「そしてその日、君と出会った。」
「一目見たら君のことは分かった。」
「君は天邪鬼として有名だったからね。」
「その時に僕は考えたんだ。」
「一人で死ぬのは寂しいから誰かと親しくなって最後を看取ってもらおうって。」
「幸い君の周りに人はいなかった。看取ってもらうには適任かと思ったよ。」
「もちろん一目惚れなんて言葉は君に近づくための真っ赤な嘘さ。」
「その時はただ話す相手が欲しかった。自分が淋しくならないようにしたかっただけなんだ。」
「でも一年近く共に過ごしてきて分かった。」
「最初は偽物だったこの気持ちが時が経つにつれ確かなものに変わっていくのを感じたんだ。」
「君のことが本当に好きになったんだ。君の事を愛してしまったんだ。」
「君と過ごしたこの期間。本当に楽しいものだった。」
「笑いあったりして冗談を言い合える仲にまでなったし真面目な話だってした。」
「君のことが好きなんだよ。大好きなんだ!」
「好きな人とこれからの人生も一緒に過ごしたい!」
「なのに何で!?僕が死ななくちゃいけないんだよ!」
病気に対する理不尽を怒りに任せ喋っていると頭をコツンと叩かれた。
「落ち着け。バカ・・・。」
・・・私はショウの頭を軽く叩き言った。
そして私はなるべく優しい感じで言った。
「アンタも辛かったんだな。一人で抱え込んで。」
今思えばショウがいつも笑っていたのは自分の感情を押し殺すためだったのだろう。
死に対する恐怖を私に悟らせまいといつも笑顔を貼り付けていたのだろう。
ショウは今まで笑いながら悲しんでいたのだ。
そんな俯いたショウの頭を私は優しく撫で言った。
「もう泣くなよ・・・。私の事ならもういいからさ。」
その言葉にショウが掠れた声で返答してきた。
「許してくれるのかい?自分勝手に君の事を利用しようとしていたクズでどうしようもない僕を?」
「許すもなにも私は気にしていない。」
「でもアンタにはもう時間がない。だからさ・・・。」
「再開しようぜ?思い出話をよ。」
何もかもぶちまけてスッキリしたのかショウは再び輝かしい笑顔を浮かべた。
「うん!!!」
・・・ショウの命が尽きるまであと数分。
困惑しているショウ。
「どう言うこと?何が言いたいのさ?」
まるで理解ができないと言った表情を浮かべながら私には言葉の意味を聞いてきた。
それに対して私は一瞬、言葉に詰まったがはっきりと言った。
「もう強がるのは辞めて。ショウ・・・。」
さらに困惑をし複雑な表情を浮かべるショウ。
私はそれを包み込むかのようにショウに抱きついた。
「あ・・・・。」
私は更に言葉を続けた。
「もう強がらなくていいんだよ。もう自分に嘘をつかなくていいんだよ。」
「自分を殺すのはやめていいんだよ・・・。」
私はただひたすらにショウの事を抱いていた。
・・・どれくらい抱きしめていただろうか。
不意にショウの声がした。
「何でそんなこと言うんだよ・・・。」
その言葉が出たと同時に微かだがショウの嗚咽が聞こえてきた。
その嗚咽は最初はよく耳を傾けないと聞こえなかったが段々と大きくなって最終的には辺りを木霊した。
「うわぁ~ん!あぁ~~~!」
ショウが激しく泣き出したのだ。
もちろん今まで一緒に過ごしてきた中でショウが泣くなんて事は一度たりともなかった。
それから暫くの間、泣き続け落ち着いたのか深呼吸したのち泣き止んだ。
私は泣き止んだの確認しショウから離れた。
そしてショウは言った。
・・・「怖いんだ。死ぬのが。」
それは僕が彼女に話した初めての本音だった。
「どうして僕がこんな目に遭わないといけないんだろうね?何で僕が・・・。」
僕の本心は止まる事を知らず更に加速していく。
「僕は余命宣告されたその日、病院を抜け出して何も考えずに歩いていた。」
「自分の命は残り僅かだと言われてもう何かをする気力さえも失っていたんだ。」
「そしてその日、君と出会った。」
「一目見たら君のことは分かった。」
「君は天邪鬼として有名だったからね。」
「その時に僕は考えたんだ。」
「一人で死ぬのは寂しいから誰かと親しくなって最後を看取ってもらおうって。」
「幸い君の周りに人はいなかった。看取ってもらうには適任かと思ったよ。」
「もちろん一目惚れなんて言葉は君に近づくための真っ赤な嘘さ。」
「その時はただ話す相手が欲しかった。自分が淋しくならないようにしたかっただけなんだ。」
「でも一年近く共に過ごしてきて分かった。」
「最初は偽物だったこの気持ちが時が経つにつれ確かなものに変わっていくのを感じたんだ。」
「君のことが本当に好きになったんだ。君の事を愛してしまったんだ。」
「君と過ごしたこの期間。本当に楽しいものだった。」
「笑いあったりして冗談を言い合える仲にまでなったし真面目な話だってした。」
「君のことが好きなんだよ。大好きなんだ!」
「好きな人とこれからの人生も一緒に過ごしたい!」
「なのに何で!?僕が死ななくちゃいけないんだよ!」
病気に対する理不尽を怒りに任せ喋っていると頭をコツンと叩かれた。
「落ち着け。バカ・・・。」
・・・私はショウの頭を軽く叩き言った。
そして私はなるべく優しい感じで言った。
「アンタも辛かったんだな。一人で抱え込んで。」
今思えばショウがいつも笑っていたのは自分の感情を押し殺すためだったのだろう。
死に対する恐怖を私に悟らせまいといつも笑顔を貼り付けていたのだろう。
ショウは今まで笑いながら悲しんでいたのだ。
そんな俯いたショウの頭を私は優しく撫で言った。
「もう泣くなよ・・・。私の事ならもういいからさ。」
その言葉にショウが掠れた声で返答してきた。
「許してくれるのかい?自分勝手に君の事を利用しようとしていたクズでどうしようもない僕を?」
「許すもなにも私は気にしていない。」
「でもアンタにはもう時間がない。だからさ・・・。」
「再開しようぜ?思い出話をよ。」
何もかもぶちまけてスッキリしたのかショウは再び輝かしい笑顔を浮かべた。
「うん!!!」
・・・ショウの命が尽きるまであと数分。
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