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能力
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・・・俺は目の前の男に向かって能力を使用した。
『死』という生物であるならば逃れることなどできないものをその身に放った。
そして『死』は今もなお男の体を覆っている。動く気配もない。
「呆気ない。こんなので終いか?」
ため息を漏らす。
『スラム』を一夜にして消すほどの力。一目見ておきたいという気持ちがあったが本人ならもう死んでしまった。
あまりにも呆気ない。けどそんな事はどうでも良い。
「これで正真正銘、この俺こそが最強だ。」
「この世界の全てを壊してやろう。そして全ての人間に絶望を。」
「ハハハハハハハハ!」
俺は高笑いを上げた。今この場に響くのは俺の笑い声だけだった。
でも次の瞬間、俺の笑い声とは別の声が聞こえた。
「まだ終わっていねぇ・・・。」
俺はすぐに斗真のいるところに視線を移した。
すると黒いモヤが斗真の周りから消え失せていた。
「・・・・は?」
何故だ?なぜ『死』が消えている。何かしらの能力を使ったのか?
だとしてもなぜ今まで使わなかった?
「井口 斗真!お前何をした!?」
そう問いても目の前の男は黙ったままだった。
俺はすぐに冷静さを取り戻し能力を発動させ今度こそ目の前の男を消し去ろうとした。
「『雷電』。『火炎』。『土石流』。『海嘯』。」
空には雷雲が立ち込み周りには炎が燃え盛り他にも海嘯や土石流が斗真に向かって押し寄せる。
もう少しで直撃するであろう距離まで近づいた途端、先程と同じ様に俺が顕現した全てのものが消え失せた。
何故だ?何が起こってる?能力を使っているのだとしたら一体どんな能力なのだ?
俺の力をいとも容易く消すほどの能力。どれだけ考えてもわからなかった。
それからと言うのも何度も能力を発動し数多の物を顕現させたが斗真にかすり傷もつけることができなかった・・・。
何故だが知らないが今の俺の気分は清々しかった。
あの世界のおかげだろうか?今は不思議と気分が晴々としている。
俺が能力を使わなかった理由。それは恐怖だ。
扱える様にはなったものの頭に浮かびのは『スラム』での出来事。
また暴走してしまうのではないかと言う恐怖が俺の中にはあった。
引きづりすぎだと思われるかもしれない。
けど俺にとっても学校の奴らにとってもあの事件は心身に大きな影響を及ぼすものだった。
でも今の俺にそんな悩みはなかった。
あの夢のおかげで吹っ切れた。だからこそ俺はいま能力を行使している。
ひたすら能力を行使していると不意にクレアが声を上げた。
「いや?でもこれしかありえない。」
「まさか!?お前の能力は!?」
そして一瞬、クレアは言いにくそうすると忌々しそうに口を開け告げた。
「・・・・『消滅させる能力』。」
そう俺の能力は『あらゆるものを消滅させる能力』である。
この力が暴走し俺は『スラム』を消した。
単純にして最強でありチート。それが俺の能力である。
そして俺はクレアに告げる。
「お前があらゆるものを『顕現』させるのであれば俺はその全てを『消滅』させてやろう。」と・・・・。
『死』という生物であるならば逃れることなどできないものをその身に放った。
そして『死』は今もなお男の体を覆っている。動く気配もない。
「呆気ない。こんなので終いか?」
ため息を漏らす。
『スラム』を一夜にして消すほどの力。一目見ておきたいという気持ちがあったが本人ならもう死んでしまった。
あまりにも呆気ない。けどそんな事はどうでも良い。
「これで正真正銘、この俺こそが最強だ。」
「この世界の全てを壊してやろう。そして全ての人間に絶望を。」
「ハハハハハハハハ!」
俺は高笑いを上げた。今この場に響くのは俺の笑い声だけだった。
でも次の瞬間、俺の笑い声とは別の声が聞こえた。
「まだ終わっていねぇ・・・。」
俺はすぐに斗真のいるところに視線を移した。
すると黒いモヤが斗真の周りから消え失せていた。
「・・・・は?」
何故だ?なぜ『死』が消えている。何かしらの能力を使ったのか?
だとしてもなぜ今まで使わなかった?
「井口 斗真!お前何をした!?」
そう問いても目の前の男は黙ったままだった。
俺はすぐに冷静さを取り戻し能力を発動させ今度こそ目の前の男を消し去ろうとした。
「『雷電』。『火炎』。『土石流』。『海嘯』。」
空には雷雲が立ち込み周りには炎が燃え盛り他にも海嘯や土石流が斗真に向かって押し寄せる。
もう少しで直撃するであろう距離まで近づいた途端、先程と同じ様に俺が顕現した全てのものが消え失せた。
何故だ?何が起こってる?能力を使っているのだとしたら一体どんな能力なのだ?
俺の力をいとも容易く消すほどの能力。どれだけ考えてもわからなかった。
それからと言うのも何度も能力を発動し数多の物を顕現させたが斗真にかすり傷もつけることができなかった・・・。
何故だが知らないが今の俺の気分は清々しかった。
あの世界のおかげだろうか?今は不思議と気分が晴々としている。
俺が能力を使わなかった理由。それは恐怖だ。
扱える様にはなったものの頭に浮かびのは『スラム』での出来事。
また暴走してしまうのではないかと言う恐怖が俺の中にはあった。
引きづりすぎだと思われるかもしれない。
けど俺にとっても学校の奴らにとってもあの事件は心身に大きな影響を及ぼすものだった。
でも今の俺にそんな悩みはなかった。
あの夢のおかげで吹っ切れた。だからこそ俺はいま能力を行使している。
ひたすら能力を行使していると不意にクレアが声を上げた。
「いや?でもこれしかありえない。」
「まさか!?お前の能力は!?」
そして一瞬、クレアは言いにくそうすると忌々しそうに口を開け告げた。
「・・・・『消滅させる能力』。」
そう俺の能力は『あらゆるものを消滅させる能力』である。
この力が暴走し俺は『スラム』を消した。
単純にして最強でありチート。それが俺の能力である。
そして俺はクレアに告げる。
「お前があらゆるものを『顕現』させるのであれば俺はその全てを『消滅』させてやろう。」と・・・・。
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