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第一章
王都へ帰ろう
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ネム!
目の前にいる我が子にそう呼びかけようとしても声が出ない。逃げる我が子を追いかけようとしても何者かに拘束されていて、身動きが取れない。
「こいつらは大切な商品だからなぁ、生捕だぞぉ」
全身黒尽くめの男がそう気怠そうに伝えると、同朋たちが次々と盗賊らしき男たちに拘束されていく。
「エギさん、子供も生捕ですか?」
「いや、殺せ。商品として価値ねぇし」
そう言うと、エギと呼ばれた黒尽くめの男はホルスターから銃を抜き、逃げ惑う子供たちを見て卑劣な笑顔を見せる。
「まぁ、エイムの練習にはなるかなぁ」
エギは銃を一人の子供に向ける。金髪で、はんべそをかいている頭の悪そうな子供ー
銃口は我が子に向いていた。
「ネムゥ!」
「はい、お疲れぇ!」
そう言って、エギが引き金を引くと同時に、アグラは飛び起きた。
「ゆ、夢?」
寝ぼけているのか、どこか腑抜けた様子でアグラは目を擦っている。
「お前相当悪い夢見てたみたいだな。」
アグラは一晩中うなされていたみたいで、全身汗塗れ、息も随分荒かった。ゼェゼェハァハァうるさいから俺までも寝れなかったよ。
最初の方は女性と寝ている事実に少なからず興奮していたけど、あまりにも苦しそうな様子に俺まで心配になって寝れなかったよ。
「悪い夢、か。」
アグラはそう呟くと、自分の両手を見つめ、悔しそうに下唇を噛む。
「今まで、嫌な夢は散々見てきた。だけど、こんな気分になったのは初めてだ。」
アグラは自分の両手を握りしめながら悔しそうに呟くと、俺の方に顔を向けた。
「なぁ、私は弱いのか?」
アグラは絞り出したような声でそう問いかける。
「母親程強く、犠牲を払える人はいないよ。」
「そっか……」
アグラは少し悲しそうに微笑むと、再び目を瞑った。
「てか朝からそんな辛気臭い話はやめてくれ。飯の味が下がる。」
俺がそう声をかけると、アグラはハッとしたような顔をした。
「すまんな、忘れてくれ。」
そう言ってアグラは申し訳なさそうな顔を見せると、無言で朝食を食べ始めた。
今日の朝食は卵焼き(洋風)に、市販の野菜ジュースだ。どちらも『心情創造者』で生成してみた物だ。そのままじゃ味気ないから調味料のハーブソルトも『心情創造者』で生成して、こんがりと焼き上げてみた。
自分で言うのもなんだが、中々上手い感じにできたと思う。まあ卵焼きに上手い下手もない気がするけど……
しかしそれ以上に驚くことにアグラの火は一晩中炎炎と燃え続けていた。おかげで暖に困ることなく、比較的快適に野宿を過ごすことができた。
おかげで初めての野宿にしては結構よく寝れたぜ。れいちゃんなんて今もぐっすりだし。クルシュ族の火、恐るべし。
さて、朝ご飯もできたし、そろそろれいちゃんを起こすか。れいちゃんに歩み寄り、優しく揺らすとふっくらした瞼をゆっくり開けた。
「れいちゃーん、ご飯ですよー」
「あぅ?」
どうやらまだ寝ぼけているようで、うとうとしながら目を擦っている。とても可愛い。
「おはよう、れいちゃん」
そう言って微笑むと、れいちゃんもニコリと微笑み返してくれた。今日も1日頑張れる気がする。
朝ごはんも食べ終わり、出発の準備をしているとアグラが口を開いた。
「で、今からどうすんだ?」
「言ってなかったっけ?今から王都に戻るんだよ。」
「そういう意味じゃなくてさ!王都に戻った後の話だよ!」
確かに、一通りやることを終えて特に予定はないな。久しぶりの休日を楽しむのもありだけど、なんと言っても懐がねー。金欠なんですよ。
という訳で安定した生活ができるようになるまではギルドの依頼を受けまくろうと思っている。アグラという頼もしい(?)仲間も加わった訳だし、受けられる依頼の幅も広がったと思う。
三人になってやっとパーティっぽくなったぜ。
『おい、元々三人だ。我を忘れるな!』
お、久しぶりに神威の声を聞いた気がするぜ。なんかガヤガヤ言ってるけどまあ無視しとくか。
『おい!聞こえてるぞ!』
神威の怒鳴り声も、慣れたもんですよ。
「えっと王都に戻って、依頼をこなそうかなと思ってるんだけど……アグラはどうしたい?」
「は?私?」
俺がそう問いかけると、アグラは鳩が豆鉄砲を食ったような表情を見せた。
「え?なんか変なこと言った?」
「いや、一応私奴隷だから勝手に決めていいのよ?」
「あ!奴隷印!解除するの忘れてた!」
アグラが奴隷印の解除を求めてきたのを思い出し、俺は慌てて解除を試みる。しかし、途中でアグラ本人に止められてしまった。
「いいのよ!解除しなくても!」
「は?でも嫌だろ?奴隷のままなんて。」
「だからあっても別にいいの!この奴隷印は我が子を守れなかった戒めとしてとっておくの!」
「なら、仇を討ったら解除してもいいな!」
「いいわよ!でもその時までは絶対に解除させないから!」
そう言ってアグラは腕を組んでそっぽを向いてしまった。その横顔には涙が薄っすらと滲んでいる。
「分かったよ、ならそれでいいよ」
俺がそう言うと、アグラは鼻をすすって振り向き、微笑むとまたそっぽを向いた。
「よし!じゃあ王都に向かおう!」
「そうだな。」
昼飯もないし、そもそも作る材料もないから、昼前までには王都に到着したいな。今は多分九時くらいだから今出発すればギリギリ間に合うかな?
そう思って歩き始めた時、不意にれいちゃんに手を掴まれた。振り返ると、れいちゃんは地面にしゃがみ込んでいる。
「あぅあぅ!」
「え?」
「あぅあぅ!」
そう言うとれいちゃんはモジモジしだした。
「おしっこ?おしっこしたいの?」
「う!」
れいちゃんは力強く頷くと、再びモジモジし始める。
どうやら結構ピンチらしい。
「あー、アグラ?ちょっとここで待っててくれるか?」
「ん?あぁ、別にいいけど」
アグラに断りを入れてから、俺は一旦木の影に隠れてれいちゃんの下着を下ろした。そして、豆粒大のアレを木の幹に近づける。
「しーしー」
「あぅあぅ」
俺の掛け声と共にれいちゃんは力むと、可愛らしい放物線を描くように黄色い液体が迸り出た。なんて健康的なおしっこなんだ!
『お前相当きもいな……』
神威が脳内で引いている気がするが、多分気のせいだと思う。
れいちゃんが放尿をし終えたのを確認すると、俺はれいちゃんのパンツとズボンを上げてアグラの元へと戻る。
「よし!終わったぞー」
「おう、何してたんだ?」
「あぅー」
「れいちゃんが秘密だってさ。」
アグラは納得いかなそうに首を傾げていたが、特に何かを聞いてくることはなかった。
「じゃあ改めて出発!」
「おう!」
「あぅ!」
俺たちは再び王都に向けて歩き始めた。
目の前にいる我が子にそう呼びかけようとしても声が出ない。逃げる我が子を追いかけようとしても何者かに拘束されていて、身動きが取れない。
「こいつらは大切な商品だからなぁ、生捕だぞぉ」
全身黒尽くめの男がそう気怠そうに伝えると、同朋たちが次々と盗賊らしき男たちに拘束されていく。
「エギさん、子供も生捕ですか?」
「いや、殺せ。商品として価値ねぇし」
そう言うと、エギと呼ばれた黒尽くめの男はホルスターから銃を抜き、逃げ惑う子供たちを見て卑劣な笑顔を見せる。
「まぁ、エイムの練習にはなるかなぁ」
エギは銃を一人の子供に向ける。金髪で、はんべそをかいている頭の悪そうな子供ー
銃口は我が子に向いていた。
「ネムゥ!」
「はい、お疲れぇ!」
そう言って、エギが引き金を引くと同時に、アグラは飛び起きた。
「ゆ、夢?」
寝ぼけているのか、どこか腑抜けた様子でアグラは目を擦っている。
「お前相当悪い夢見てたみたいだな。」
アグラは一晩中うなされていたみたいで、全身汗塗れ、息も随分荒かった。ゼェゼェハァハァうるさいから俺までも寝れなかったよ。
最初の方は女性と寝ている事実に少なからず興奮していたけど、あまりにも苦しそうな様子に俺まで心配になって寝れなかったよ。
「悪い夢、か。」
アグラはそう呟くと、自分の両手を見つめ、悔しそうに下唇を噛む。
「今まで、嫌な夢は散々見てきた。だけど、こんな気分になったのは初めてだ。」
アグラは自分の両手を握りしめながら悔しそうに呟くと、俺の方に顔を向けた。
「なぁ、私は弱いのか?」
アグラは絞り出したような声でそう問いかける。
「母親程強く、犠牲を払える人はいないよ。」
「そっか……」
アグラは少し悲しそうに微笑むと、再び目を瞑った。
「てか朝からそんな辛気臭い話はやめてくれ。飯の味が下がる。」
俺がそう声をかけると、アグラはハッとしたような顔をした。
「すまんな、忘れてくれ。」
そう言ってアグラは申し訳なさそうな顔を見せると、無言で朝食を食べ始めた。
今日の朝食は卵焼き(洋風)に、市販の野菜ジュースだ。どちらも『心情創造者』で生成してみた物だ。そのままじゃ味気ないから調味料のハーブソルトも『心情創造者』で生成して、こんがりと焼き上げてみた。
自分で言うのもなんだが、中々上手い感じにできたと思う。まあ卵焼きに上手い下手もない気がするけど……
しかしそれ以上に驚くことにアグラの火は一晩中炎炎と燃え続けていた。おかげで暖に困ることなく、比較的快適に野宿を過ごすことができた。
おかげで初めての野宿にしては結構よく寝れたぜ。れいちゃんなんて今もぐっすりだし。クルシュ族の火、恐るべし。
さて、朝ご飯もできたし、そろそろれいちゃんを起こすか。れいちゃんに歩み寄り、優しく揺らすとふっくらした瞼をゆっくり開けた。
「れいちゃーん、ご飯ですよー」
「あぅ?」
どうやらまだ寝ぼけているようで、うとうとしながら目を擦っている。とても可愛い。
「おはよう、れいちゃん」
そう言って微笑むと、れいちゃんもニコリと微笑み返してくれた。今日も1日頑張れる気がする。
朝ごはんも食べ終わり、出発の準備をしているとアグラが口を開いた。
「で、今からどうすんだ?」
「言ってなかったっけ?今から王都に戻るんだよ。」
「そういう意味じゃなくてさ!王都に戻った後の話だよ!」
確かに、一通りやることを終えて特に予定はないな。久しぶりの休日を楽しむのもありだけど、なんと言っても懐がねー。金欠なんですよ。
という訳で安定した生活ができるようになるまではギルドの依頼を受けまくろうと思っている。アグラという頼もしい(?)仲間も加わった訳だし、受けられる依頼の幅も広がったと思う。
三人になってやっとパーティっぽくなったぜ。
『おい、元々三人だ。我を忘れるな!』
お、久しぶりに神威の声を聞いた気がするぜ。なんかガヤガヤ言ってるけどまあ無視しとくか。
『おい!聞こえてるぞ!』
神威の怒鳴り声も、慣れたもんですよ。
「えっと王都に戻って、依頼をこなそうかなと思ってるんだけど……アグラはどうしたい?」
「は?私?」
俺がそう問いかけると、アグラは鳩が豆鉄砲を食ったような表情を見せた。
「え?なんか変なこと言った?」
「いや、一応私奴隷だから勝手に決めていいのよ?」
「あ!奴隷印!解除するの忘れてた!」
アグラが奴隷印の解除を求めてきたのを思い出し、俺は慌てて解除を試みる。しかし、途中でアグラ本人に止められてしまった。
「いいのよ!解除しなくても!」
「は?でも嫌だろ?奴隷のままなんて。」
「だからあっても別にいいの!この奴隷印は我が子を守れなかった戒めとしてとっておくの!」
「なら、仇を討ったら解除してもいいな!」
「いいわよ!でもその時までは絶対に解除させないから!」
そう言ってアグラは腕を組んでそっぽを向いてしまった。その横顔には涙が薄っすらと滲んでいる。
「分かったよ、ならそれでいいよ」
俺がそう言うと、アグラは鼻をすすって振り向き、微笑むとまたそっぽを向いた。
「よし!じゃあ王都に向かおう!」
「そうだな。」
昼飯もないし、そもそも作る材料もないから、昼前までには王都に到着したいな。今は多分九時くらいだから今出発すればギリギリ間に合うかな?
そう思って歩き始めた時、不意にれいちゃんに手を掴まれた。振り返ると、れいちゃんは地面にしゃがみ込んでいる。
「あぅあぅ!」
「え?」
「あぅあぅ!」
そう言うとれいちゃんはモジモジしだした。
「おしっこ?おしっこしたいの?」
「う!」
れいちゃんは力強く頷くと、再びモジモジし始める。
どうやら結構ピンチらしい。
「あー、アグラ?ちょっとここで待っててくれるか?」
「ん?あぁ、別にいいけど」
アグラに断りを入れてから、俺は一旦木の影に隠れてれいちゃんの下着を下ろした。そして、豆粒大のアレを木の幹に近づける。
「しーしー」
「あぅあぅ」
俺の掛け声と共にれいちゃんは力むと、可愛らしい放物線を描くように黄色い液体が迸り出た。なんて健康的なおしっこなんだ!
『お前相当きもいな……』
神威が脳内で引いている気がするが、多分気のせいだと思う。
れいちゃんが放尿をし終えたのを確認すると、俺はれいちゃんのパンツとズボンを上げてアグラの元へと戻る。
「よし!終わったぞー」
「おう、何してたんだ?」
「あぅー」
「れいちゃんが秘密だってさ。」
アグラは納得いかなそうに首を傾げていたが、特に何かを聞いてくることはなかった。
「じゃあ改めて出発!」
「おう!」
「あぅ!」
俺たちは再び王都に向けて歩き始めた。
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