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第二章
一安心
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病室に戻った俺は、ゆっくりとれいちゃんとの会話を楽しむ予定だったが、思わぬ邪魔者が入ってきた。
目を覚ました時には気づかなかったが、どうやら俺にはルームメイトがいたらしい。赤髪の火を吹くルームメイトがね。
「おいユウマ!人が寝てんのに起こすなよ!れいちゃんれいちゃんって死ぬかと思ったぜ。」
どうやらアグラは俺より数日前に目覚めたらしく、れいちゃんのこの姿にも慣れたらしい。
「うわ、騒がしい野郎が帰ってきやがった。」
「うわってなんだよ!折角の再会だぜ?」
「まあ一応そうか。てかお前ら、クトゥを倒したの?すげぇな!」
「ユウマ……」アグラがなぜか浮かない顔をしてる。れいちゃんも静かに俯いてる。
「え、コユキとクトゥを倒してここに居る訳じゃないの?」
れいちゃんとアグラは沈黙を貫く。
「コユキちゃんは?え?どこにいるの?」
「ユウマ。コユキは私を逃して、一人でクトゥに立ち向かったんだ。」
「は?」
「父さん。コユキさんは、アグラさんの方がパーティにとっては大切だからと言ってアグラさんに逃げるよう指示したんです。」
「じゃあコユキちゃんは?」
「一人でクトゥに立ち向かった。」
嘘だろ。なんで。なんでいつもあんなに身勝手なのに、今になってカッコつけるんだよ。
気づけば、目元から何か熱いものが溢れ出していた。悲しみ。怒り。絶望。そんな気持ちで心に穴が空いた気分だ。
「父さん……」
「ユウマ。顔を上げろ。コユキは死んだって確定した訳じゃない。あの野郎は絶対生きている。必ず、必ず見つけよう。あのしぶとい野郎を絶対に見つけるんだ!」
そうだ。俺はここでメソメソしてる場合じゃない。コユキちゃんが俺たちを生かしてくれたんだ。れいちゃんの呪いを解いて、コユキちゃんを救い出す。
絶対にそうするんだ。
俺は涙が溢れる顔を拭いて、前を向く。諦めるな。絶対に見つけるんだ。
「おう!」
「その意気だ!」
目標は決まった。あとはそれに向かって努力するだけ。
「アグラ、お前れいちゃんの呪いの話聞いたか?」
「ああ、一応聞いたぜ。」
「もちろん当たり前のことだが、治療は無料じゃない。クロノンさんの治療を受け続けるためには、何かしらを差し出す必要があるんだ。」
「おいユウマ、お前一体何を差し出したんだ?」
「実は俺……」アグラが緊迫した表情で唾を飲み込む。
「学校の教師をやることになったんだ。」
「へ?」
「急な話で困惑してるだろうが、実はアグラにも教師の仕事を補佐として手伝って欲しいんだ。」
「え?それだけ?」
ん?それだけってどう言うこと?
「なんだよ、差し出すとか言うから魂とか心臓を差し出したとか言い出すかと思ったじゃねぇかよ!」
「そんな馬鹿げたことあるか!」
「まあ、いいぜ、それくらいなら。補佐くらい任せときな。」
あれ。そういえばれいちゃんは俺が教師をしてる間どうするんだ?お守りは必要ないとは言え、引き続きこの病院で手伝いをするのは少し退屈じゃないか?
「ねぇれいちゃん、じゃなくてれいくん!」
「何?」れいちゃんが呆れた表情でこちらを見てくる。イラっとくるな、思春期。
「俺が教師をしてる間、れいくんは何してるんだ?ここで手伝いを続けるつもりなのか?」
「いや、その件もクロノンさんと相談したんだけど、実は僕も学校に生徒として入学することになったんだ。ほら、クロノンさんは基本この病院にはいないけど、定期的に学校には来るそうだから、治療は学校の方が受けやすいらしいんだ。あとせっかく青年の姿になれたんだから、色んな体験をしてみたいと思って。」
なんかれいちゃんが色々きちんと考えてる。やっぱり違和感しかない。数週間前までは「あぅあぅ」と喃語で話していたのに、あんなに可愛かったのに、今はこんなに立派な感じに。
なんか、ロスがすごい。もう少しだけ甘えていて欲しかったな。スクスクと成長する様子を見守って老人になりたかったのに。もう自立かよ。
「まあ、いいんじゃない?社会を知るのも大切だと思うし。」
「ありがとう、父さん。わかってくれて嬉しいよ。」
……なんかセリフがイケメンなんだよな。いやイケメンだけど。
さて、今日すべきことは一件落着したようだし、もう寝ることにしよう。まだ日は沈み切っていないけど、今日は泣いたり笑ったり、喜怒哀楽のバランスが悪かったからか、かなり疲れてる。しかも一応病み上がり。
今日は大事をとって寝ることにした。飯はーあんまりお腹が空いてないしまた明日大量に食えばいっか。
はあ、明日は学校の見学か。少し緊張するな。
目を覚ました時には気づかなかったが、どうやら俺にはルームメイトがいたらしい。赤髪の火を吹くルームメイトがね。
「おいユウマ!人が寝てんのに起こすなよ!れいちゃんれいちゃんって死ぬかと思ったぜ。」
どうやらアグラは俺より数日前に目覚めたらしく、れいちゃんのこの姿にも慣れたらしい。
「うわ、騒がしい野郎が帰ってきやがった。」
「うわってなんだよ!折角の再会だぜ?」
「まあ一応そうか。てかお前ら、クトゥを倒したの?すげぇな!」
「ユウマ……」アグラがなぜか浮かない顔をしてる。れいちゃんも静かに俯いてる。
「え、コユキとクトゥを倒してここに居る訳じゃないの?」
れいちゃんとアグラは沈黙を貫く。
「コユキちゃんは?え?どこにいるの?」
「ユウマ。コユキは私を逃して、一人でクトゥに立ち向かったんだ。」
「は?」
「父さん。コユキさんは、アグラさんの方がパーティにとっては大切だからと言ってアグラさんに逃げるよう指示したんです。」
「じゃあコユキちゃんは?」
「一人でクトゥに立ち向かった。」
嘘だろ。なんで。なんでいつもあんなに身勝手なのに、今になってカッコつけるんだよ。
気づけば、目元から何か熱いものが溢れ出していた。悲しみ。怒り。絶望。そんな気持ちで心に穴が空いた気分だ。
「父さん……」
「ユウマ。顔を上げろ。コユキは死んだって確定した訳じゃない。あの野郎は絶対生きている。必ず、必ず見つけよう。あのしぶとい野郎を絶対に見つけるんだ!」
そうだ。俺はここでメソメソしてる場合じゃない。コユキちゃんが俺たちを生かしてくれたんだ。れいちゃんの呪いを解いて、コユキちゃんを救い出す。
絶対にそうするんだ。
俺は涙が溢れる顔を拭いて、前を向く。諦めるな。絶対に見つけるんだ。
「おう!」
「その意気だ!」
目標は決まった。あとはそれに向かって努力するだけ。
「アグラ、お前れいちゃんの呪いの話聞いたか?」
「ああ、一応聞いたぜ。」
「もちろん当たり前のことだが、治療は無料じゃない。クロノンさんの治療を受け続けるためには、何かしらを差し出す必要があるんだ。」
「おいユウマ、お前一体何を差し出したんだ?」
「実は俺……」アグラが緊迫した表情で唾を飲み込む。
「学校の教師をやることになったんだ。」
「へ?」
「急な話で困惑してるだろうが、実はアグラにも教師の仕事を補佐として手伝って欲しいんだ。」
「え?それだけ?」
ん?それだけってどう言うこと?
「なんだよ、差し出すとか言うから魂とか心臓を差し出したとか言い出すかと思ったじゃねぇかよ!」
「そんな馬鹿げたことあるか!」
「まあ、いいぜ、それくらいなら。補佐くらい任せときな。」
あれ。そういえばれいちゃんは俺が教師をしてる間どうするんだ?お守りは必要ないとは言え、引き続きこの病院で手伝いをするのは少し退屈じゃないか?
「ねぇれいちゃん、じゃなくてれいくん!」
「何?」れいちゃんが呆れた表情でこちらを見てくる。イラっとくるな、思春期。
「俺が教師をしてる間、れいくんは何してるんだ?ここで手伝いを続けるつもりなのか?」
「いや、その件もクロノンさんと相談したんだけど、実は僕も学校に生徒として入学することになったんだ。ほら、クロノンさんは基本この病院にはいないけど、定期的に学校には来るそうだから、治療は学校の方が受けやすいらしいんだ。あとせっかく青年の姿になれたんだから、色んな体験をしてみたいと思って。」
なんかれいちゃんが色々きちんと考えてる。やっぱり違和感しかない。数週間前までは「あぅあぅ」と喃語で話していたのに、あんなに可愛かったのに、今はこんなに立派な感じに。
なんか、ロスがすごい。もう少しだけ甘えていて欲しかったな。スクスクと成長する様子を見守って老人になりたかったのに。もう自立かよ。
「まあ、いいんじゃない?社会を知るのも大切だと思うし。」
「ありがとう、父さん。わかってくれて嬉しいよ。」
……なんかセリフがイケメンなんだよな。いやイケメンだけど。
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今日は大事をとって寝ることにした。飯はーあんまりお腹が空いてないしまた明日大量に食えばいっか。
はあ、明日は学校の見学か。少し緊張するな。
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