71 / 111
クレープとブラックタイガー
しおりを挟む
アラブレヒトは王都でオセロも売るそうだ。
今、小間物屋は必死に石を削っているのだろう。
オセロ人気は王都でも通用するのだろうか。
「王家に献上しておくと、後々楽なんだ。献上用は、しっかり台に彫り物も入れて、高級感が出るように頼んである」
アラブレヒトはやり手の商人だ。
色々考えているのだろう。
俺はリカルドに聞いたカードゲームについて、聞いてみた。
「ああ、確かに数字が描いてあるよ。同じ数字のカードを当てたり、特定の並び方をさせたり、色々な遊び方がある。ただ、裏面が全く一緒ではないから、あんまり人気はないね」
「そうなんだね。似たようなカードを作って遊んでいたら怒られてしまうかな?」
「大丈夫さ。似たようなカードは今までだって、いくらでもあったんだよ。そうだな、俺の商会用にも1セット作ってくれるかい?」
「勿論さ。いつもありがとう、アラブレヒト。出来上がりは先になっちゃうけど、メリッサさんに預けておくから」
アラブレヒトは笑顔で頷いてくれた。
俺は支店を出て、魔道具屋サンラクへやってきた。
「サンラクさん~。いませんか~」
「おう、ハヤト。出来とるぞ。これでどうじゃ!」
サンラクさんは一台の移動車を引いてきた。
クレープを焼く丸いホットプレートがあり、火元もある。
クレープを包む場所もあり、完璧だ。
「サンラクさん、最高です。ありがとうございました!」
俺はサンラクさんに報酬を支払い、伝言屋に頼んで店主を支店に呼び出した。
「オーナー。それが移動車ですか?」
「そうだ。一度引いてみてくれ」
店主の女性は、問題なく移動車を引いた。
「必要なものは積んでおいた。まずはこのあたりで販売してみよう。歌を歌うから、真似て歌ってくれ」
「はいっ!」
「おいしい~クレープ~。クレープはいかがですか~。おいしいクレープ~」
「おいしい~クレープ~。クレープはいかがですか~。おいしいクレープ~」
拡声器で俺と店主の歌は、このあたりに響き渡る。
釣られて来た子供連れの主婦が、おそるおそる近付いてきた。
「クレープって何ですか?」
「卵と乳の甘いクリームをくるくる包んだおやつですよ。木イチゴとチョコの味があります」
「まあ。一つずつちょうだい」
「毎度あり。銅貨4枚です」
俺は仕込んでおいたカスタードクリームとホイップクリーム、木イチゴのジャムを乗せてくるくる巻いた。
「まずは木イチゴです」
次にカスタードクリームとホイップクリーム、チョコソースを塗って、くるくる巻いた。
「これがチョコだよ~」
受け取った女の子は、ぱくりと食べて、ニッコリ笑った。
「おいしい~」
母親もニッコリしつつ、子供と遠ざかっていく。
「まずは商品の味を知らなきゃな。店主は木イチゴとチョコ、どっちが良い?」
「両方食べます! まずは木イチゴから!」
「あいよ!」
俺はクレープ台でクレープを焼き、カスタードクリームとホイップクリーム、木イチゴのジャムを乗せてくるくる巻いた。
「わあ! 甘いクリームに木イチゴの酸味が合わさって、すっごく美味しいです」
俺は次のクレープを焼き、カスタードクリームとホイップクリーム、チョコソースを塗って、くるくる巻いた。
「うわあ、チョコソースが合わさって、すっごく甘いけど、めちゃくちゃ美味しいです!」
「口に合って良かったよ。じゃあ、カスタードクリームから作り方を教えるね」
「はいっ!」
お客さんが来ないうちに、俺はクレープの生地やカスタードクリーム、ホイップクリームの作り方、チョコソースの作り方を教えた。
「次は焼いてみようか。俺にチョコ味を一つ頼むよ」
「はいっ!」
店主は元気いっぱい、チョコ味のクレープを作り、くるくる巻いた。
「うん、美味しいね。後は経験を積もう。歌を歌ってくれ」
「おいしい~クレープはいかがですか~。おいしい~クレープ~。あま~いお菓子です~。いかがですか~」
おっ、アレンジして歌ってる。
二度歌っていたら、女性が数名近付いてきた。
「これはクレープという、甘いクリームをくるくる巻いたお菓子です。木イチゴとチョコ味が選べます」
「木イチゴとチョコを一つずつ」
「はい、銅貨4枚です。少々お待ちください」
店主は丁寧にクレープを作った。
「はい、お待たせしました。木イチゴとチョコです」
「私はチョコを三つお願い」
「あいよっ! 銅貨6枚になります」
店主は三つのクレープを作り、女性に手渡した。
「木イチゴとチョコ2つずつ」
「はい、銅貨8枚です。少々お待ちください」
木イチゴを2つ先に作り、手渡す。
次にチョコを2つ作り、女性に手渡した。
「ありがとうございました!」
お客さんが遠のいてから、俺は店主に話し掛けた。
「問題なさそうだね」
「はい。今日はこのまま住宅街を回ります。生地もクリームもたっぷりあるし、道なら熟知してますから!」
「それは頼もしいね。同じような移動車で、石焼き芋を売ってる青年がいたら、君の先輩だ。話してみると良いかもしれない」
「わかりました!」
「休憩は適当に取ってくれ。屋台は家まで持ち帰って欲しい。売上は一ヶ月に一度、支店まで持ってきてくれ」
店主は快諾して、移動車を引いていった。
俺は商業ギルドで移動車の場所代を支払い、支店に戻ろうとした所で、異様な雰囲気の冒険者ギルドに足を止めた。
「誰かが行かなきゃならねえ……」
「しかし、ブラックタイガーの群れだろう。一匹ならリカルドさんがいるが、群れじゃなあ」
リカルドの名前が出た。
どくんと心臓が鳴る。
「あっ、ギルド長。この騒ぎはどうしたんですか?」
俺は小難しい顔をして、冒険者ギルドから出て来たギルド長を捕まえた。
「ハヤトか。今、リカルドを呼びに人をやっている。……ハヤトはリカルドの妻だったな。関係のある話だ。一緒に聞いてくれ」
俺はこくりと頷いた。
やがてリカルドが冒険者ギルドに到着した。
「ギルド長と……ハヤト! 心配させたか? 俺が行くから大丈夫だ」
「でも、ブラックタイガーは群れだって聞いたよ」
「こほん。改めて説明する。ここから三日ほど進んだ場所でブラックタイガーの群れが確認された。見つけたのは商人の護衛をしていたBランク冒険者だ。戦闘せず速やかに離脱後、ここまでたどり着いたのがついさっきだ。ブラックタイガーは一匹でAランク冒険者と渡り合うと言われている。道は商人が必ず通る場所だ。排除が必要だ」
「補助にBランク冒険者を数名つけて貰えると聞いた。魔術師と治癒師は必ず欲しい」
「勿論だとも。よりすぐりの冒険者を補助につける。ただ、危ないときはリカルド、お前がまず戻ってこい。お前はこの町のヒーローだ。お前がいれば何度でも戦える」
重たい言葉だ。
補助の冒険者を捨てても、リカルドは生き残らなきゃいけないんだ。
リカルドはいつもの、俺が大好きな笑顔で頷いた。
「いつもの事だ。俺が行けば、俺がいれば皆が安心する。俺はその信頼に応え続けてここにいる。今回もそうさ。ハヤト、アラブレヒトに出立の準備をさせておけよ。俺が帰り次第出立する事になるだろうからな」
「うん……うん……!」
どうしてだろう。
俺は涙が止まらなかった。
リカルドがいれば大丈夫だって思ってるのに、涙が零れる。
リカルドは俺を抱き締めて、ぽんと頭を撫でた。
「ハヤトは大討伐も初めてだろう。不安にさせるが、俺の妻だ。お前のいる場所に帰ってくるから、笑顔で待っていてくれよ」
「うん、わかった……」
俺は不格好な笑みを浮かべて、頷いた。
それから大討伐チームが組まれて、慌ただしく時間が過ぎていく。
鐘2つ、リカルドは6人の冒険者を連れて、旅立った。
俺はチョコの差し入れをしたくらいで、役に立っていない。
でも、リカルドは俺の所に帰ってくるのだ。
俺はリカルドを信じる。
「ハヤト、悪いな。リカルドには無理をさせちまう」
「いいんです。止めても行っちゃうだろうし、こういうことは、初めてではないんでしょう。俺はリカルドを信じます」
「ああ。俺もリカルドを信じてるよ」
ギルド長はリカルド達の消えていった方角を眺めて、そう言った。
今、小間物屋は必死に石を削っているのだろう。
オセロ人気は王都でも通用するのだろうか。
「王家に献上しておくと、後々楽なんだ。献上用は、しっかり台に彫り物も入れて、高級感が出るように頼んである」
アラブレヒトはやり手の商人だ。
色々考えているのだろう。
俺はリカルドに聞いたカードゲームについて、聞いてみた。
「ああ、確かに数字が描いてあるよ。同じ数字のカードを当てたり、特定の並び方をさせたり、色々な遊び方がある。ただ、裏面が全く一緒ではないから、あんまり人気はないね」
「そうなんだね。似たようなカードを作って遊んでいたら怒られてしまうかな?」
「大丈夫さ。似たようなカードは今までだって、いくらでもあったんだよ。そうだな、俺の商会用にも1セット作ってくれるかい?」
「勿論さ。いつもありがとう、アラブレヒト。出来上がりは先になっちゃうけど、メリッサさんに預けておくから」
アラブレヒトは笑顔で頷いてくれた。
俺は支店を出て、魔道具屋サンラクへやってきた。
「サンラクさん~。いませんか~」
「おう、ハヤト。出来とるぞ。これでどうじゃ!」
サンラクさんは一台の移動車を引いてきた。
クレープを焼く丸いホットプレートがあり、火元もある。
クレープを包む場所もあり、完璧だ。
「サンラクさん、最高です。ありがとうございました!」
俺はサンラクさんに報酬を支払い、伝言屋に頼んで店主を支店に呼び出した。
「オーナー。それが移動車ですか?」
「そうだ。一度引いてみてくれ」
店主の女性は、問題なく移動車を引いた。
「必要なものは積んでおいた。まずはこのあたりで販売してみよう。歌を歌うから、真似て歌ってくれ」
「はいっ!」
「おいしい~クレープ~。クレープはいかがですか~。おいしいクレープ~」
「おいしい~クレープ~。クレープはいかがですか~。おいしいクレープ~」
拡声器で俺と店主の歌は、このあたりに響き渡る。
釣られて来た子供連れの主婦が、おそるおそる近付いてきた。
「クレープって何ですか?」
「卵と乳の甘いクリームをくるくる包んだおやつですよ。木イチゴとチョコの味があります」
「まあ。一つずつちょうだい」
「毎度あり。銅貨4枚です」
俺は仕込んでおいたカスタードクリームとホイップクリーム、木イチゴのジャムを乗せてくるくる巻いた。
「まずは木イチゴです」
次にカスタードクリームとホイップクリーム、チョコソースを塗って、くるくる巻いた。
「これがチョコだよ~」
受け取った女の子は、ぱくりと食べて、ニッコリ笑った。
「おいしい~」
母親もニッコリしつつ、子供と遠ざかっていく。
「まずは商品の味を知らなきゃな。店主は木イチゴとチョコ、どっちが良い?」
「両方食べます! まずは木イチゴから!」
「あいよ!」
俺はクレープ台でクレープを焼き、カスタードクリームとホイップクリーム、木イチゴのジャムを乗せてくるくる巻いた。
「わあ! 甘いクリームに木イチゴの酸味が合わさって、すっごく美味しいです」
俺は次のクレープを焼き、カスタードクリームとホイップクリーム、チョコソースを塗って、くるくる巻いた。
「うわあ、チョコソースが合わさって、すっごく甘いけど、めちゃくちゃ美味しいです!」
「口に合って良かったよ。じゃあ、カスタードクリームから作り方を教えるね」
「はいっ!」
お客さんが来ないうちに、俺はクレープの生地やカスタードクリーム、ホイップクリームの作り方、チョコソースの作り方を教えた。
「次は焼いてみようか。俺にチョコ味を一つ頼むよ」
「はいっ!」
店主は元気いっぱい、チョコ味のクレープを作り、くるくる巻いた。
「うん、美味しいね。後は経験を積もう。歌を歌ってくれ」
「おいしい~クレープはいかがですか~。おいしい~クレープ~。あま~いお菓子です~。いかがですか~」
おっ、アレンジして歌ってる。
二度歌っていたら、女性が数名近付いてきた。
「これはクレープという、甘いクリームをくるくる巻いたお菓子です。木イチゴとチョコ味が選べます」
「木イチゴとチョコを一つずつ」
「はい、銅貨4枚です。少々お待ちください」
店主は丁寧にクレープを作った。
「はい、お待たせしました。木イチゴとチョコです」
「私はチョコを三つお願い」
「あいよっ! 銅貨6枚になります」
店主は三つのクレープを作り、女性に手渡した。
「木イチゴとチョコ2つずつ」
「はい、銅貨8枚です。少々お待ちください」
木イチゴを2つ先に作り、手渡す。
次にチョコを2つ作り、女性に手渡した。
「ありがとうございました!」
お客さんが遠のいてから、俺は店主に話し掛けた。
「問題なさそうだね」
「はい。今日はこのまま住宅街を回ります。生地もクリームもたっぷりあるし、道なら熟知してますから!」
「それは頼もしいね。同じような移動車で、石焼き芋を売ってる青年がいたら、君の先輩だ。話してみると良いかもしれない」
「わかりました!」
「休憩は適当に取ってくれ。屋台は家まで持ち帰って欲しい。売上は一ヶ月に一度、支店まで持ってきてくれ」
店主は快諾して、移動車を引いていった。
俺は商業ギルドで移動車の場所代を支払い、支店に戻ろうとした所で、異様な雰囲気の冒険者ギルドに足を止めた。
「誰かが行かなきゃならねえ……」
「しかし、ブラックタイガーの群れだろう。一匹ならリカルドさんがいるが、群れじゃなあ」
リカルドの名前が出た。
どくんと心臓が鳴る。
「あっ、ギルド長。この騒ぎはどうしたんですか?」
俺は小難しい顔をして、冒険者ギルドから出て来たギルド長を捕まえた。
「ハヤトか。今、リカルドを呼びに人をやっている。……ハヤトはリカルドの妻だったな。関係のある話だ。一緒に聞いてくれ」
俺はこくりと頷いた。
やがてリカルドが冒険者ギルドに到着した。
「ギルド長と……ハヤト! 心配させたか? 俺が行くから大丈夫だ」
「でも、ブラックタイガーは群れだって聞いたよ」
「こほん。改めて説明する。ここから三日ほど進んだ場所でブラックタイガーの群れが確認された。見つけたのは商人の護衛をしていたBランク冒険者だ。戦闘せず速やかに離脱後、ここまでたどり着いたのがついさっきだ。ブラックタイガーは一匹でAランク冒険者と渡り合うと言われている。道は商人が必ず通る場所だ。排除が必要だ」
「補助にBランク冒険者を数名つけて貰えると聞いた。魔術師と治癒師は必ず欲しい」
「勿論だとも。よりすぐりの冒険者を補助につける。ただ、危ないときはリカルド、お前がまず戻ってこい。お前はこの町のヒーローだ。お前がいれば何度でも戦える」
重たい言葉だ。
補助の冒険者を捨てても、リカルドは生き残らなきゃいけないんだ。
リカルドはいつもの、俺が大好きな笑顔で頷いた。
「いつもの事だ。俺が行けば、俺がいれば皆が安心する。俺はその信頼に応え続けてここにいる。今回もそうさ。ハヤト、アラブレヒトに出立の準備をさせておけよ。俺が帰り次第出立する事になるだろうからな」
「うん……うん……!」
どうしてだろう。
俺は涙が止まらなかった。
リカルドがいれば大丈夫だって思ってるのに、涙が零れる。
リカルドは俺を抱き締めて、ぽんと頭を撫でた。
「ハヤトは大討伐も初めてだろう。不安にさせるが、俺の妻だ。お前のいる場所に帰ってくるから、笑顔で待っていてくれよ」
「うん、わかった……」
俺は不格好な笑みを浮かべて、頷いた。
それから大討伐チームが組まれて、慌ただしく時間が過ぎていく。
鐘2つ、リカルドは6人の冒険者を連れて、旅立った。
俺はチョコの差し入れをしたくらいで、役に立っていない。
でも、リカルドは俺の所に帰ってくるのだ。
俺はリカルドを信じる。
「ハヤト、悪いな。リカルドには無理をさせちまう」
「いいんです。止めても行っちゃうだろうし、こういうことは、初めてではないんでしょう。俺はリカルドを信じます」
「ああ。俺もリカルドを信じてるよ」
ギルド長はリカルド達の消えていった方角を眺めて、そう言った。
62
あなたにおすすめの小説
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
炊き出しをしていただけなのに、大公閣下に溺愛されています
ぽんちゃん
BL
希望したのは、医療班だった。
それなのに、配属されたのはなぜか“炊事班”。
「役立たずの掃き溜め」と呼ばれるその場所で、僕は黙々と鍋をかき混ぜる。
誰にも褒められなくても、誰かが「おいしい」と笑ってくれるなら、それだけでいいと思っていた。
……けれど、婚約者に裏切られていた。
軍から逃げ出した先で、炊き出しをすることに。
そんな僕を追いかけてきたのは、王国軍の最高司令官――
“雲の上の存在”カイゼル・ルクスフォルト大公閣下だった。
「君の料理が、兵の士気を支えていた」
「君を愛している」
まさか、ただの炊事兵だった僕に、こんな言葉を向けてくるなんて……!?
さらに、裏切ったはずの元婚約者まで現れて――!?
非力な守護騎士は幻想料理で聖獣様をお支えします
muku
BL
聖なる山に住む聖獣のもとへ守護騎士として送られた、伯爵令息イリス。
非力で成人しているのに子供にしか見えないイリスは、前世の記憶と山の幻想的な食材を使い、食事を拒む聖獣セフィドリーフに料理を作ることに。
両親に疎まれて居場所がないながらも、健気に生きるイリスにセフィドリーフは心動かされ始めていた。
そして人間嫌いのセフィドリーフには隠された過去があることに、イリスは気づいていく。
非力な青年×人間嫌いの人外の、料理と癒しの物語。
※全年齢向け作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる