人形と呼ばれた僕は、黒狼殿下に溺愛される

yahagi

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初夜の終わり※

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「あんっ、あんっ、あんっ、ザイル、愛してるっ、あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

「俺もイくっ」

 どぴゅっ。びゅびゅーっ。
 僕は弱々しく射精した。
 ザイルは僕の最奥に射精した。

「はぁ、はぁ、はぁ……もう、朝……?」

「ああ。まだ6発しかヤってねえから、朝食にはまだ時間があるだろ。次、後背位でヤろうぜ」

 僕は頷いて、四つん這いになった。
 ザイルがズンと入ってくるだけで、快感が滲む。
 ザイルはしこりを思い切り突いた。

 パンッパンッパンッパンッパンッ!
 肌と肌がぶつかる音が部屋に響く。
 しこりを激しく突かれ、強い快感が腰から全身に回っていく。
 しこりを強く突かれると、目眩がするような快楽が襲ってくる。
 あまりの快感に、僕は陰茎からトロトロと先走りを零す。

「あんっ、あんっ、あんっ、ザイル、大好きっ、あんっ、あんっ、あんっ」

 僕は腰を抱えられ、ザイルは強く腰を打ち付ける。
 パンッパンッパンッパンッ!
 結合部からはぐちゅっぐちゅっと粘ついた水音がしていた。
 僕は気持ち良くてたまらず、声を上げる。

「あんっ、あんっ、あんっ、ザイル、愛してるっ、あんっ、あんっ、あんっ、イくっ」

「俺もイくっ」

 どぴゅっ。びゅびゅーっ。
 僕はほとんど精液が出なかった。
 ザイルは僕の最奥に射精した。

「さあて、次は正常位だ。まだ寝るなよ、シェラヘザード。今日は初夜一週間目。今日で初夜は終わりだからな」

 そう、長かった初夜も今日で終わりである。
 腰の立たない一週間は、ザイルが甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。
 もう初夜が終わるのかと思うと、少し寂しく感じるが、閨は毎日あるのだ。
 感傷に浸る程でもないだろう。

 ザイルに腕を回し、快感をむさぼる。
 僕は正常位で貫かれていた。
 熱くて硬いザイルのものが僕の奥を突き上げる。

「あんっ、あんっ、あんっ、ザイル、大好きっ、あんっ、あんっ、あんっ」

「もっと乱れろ、シェラヘザード。俺の雌、俺のもんだっ! ここ、大好きだろ?」

「あっ、ああっ、そこ、好きぃっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、なんかくるっ、イくっ」

「俺もイくっ」

 どぴゅっ。びゅびゅーっ。
 僕は精液は出なかった。
 深い快感が全身をめぐり、敏感になったお尻の穴がひくひくと締め付ける。
 ザイルは僕の最奥に射精した。

「シェラヘザード、メスイキしたな」

「メスイキ? 精液が出てないよ」

「精液を出さずにイくことをメスイキっていうんだ。気持ち良かったろ?」

「うん。いつもより深くイったよ。凄く気持ち良かった」

「愛してるよ、俺の雌、シェラヘザード。今日は一日中抱き潰す」

「お風呂とお昼寝も忘れないでね」

「わかってるよ」

 トントン。
 ノックの音がして、入ってきたのはダンティスとハロルドだった。

 朝食が机に並べられ、コーヒーが入れられる。
 ザイルは僕をひょいと抱き上げて、ソファへ座らせた。
 ベーコンエッグとクロワッサンを食べて、コーヒーを飲む。
 僕はちょっと眠くて、うつらうつらして、そのまま寝入ってしまった。

 ふと起きると、そこは浴室で、湯船の中でザイルに抱かれていた。

「シェラヘザード、もう少し寝ていていいぞ」

「目が覚めたから大丈夫。お風呂に入れてくれたんだね」

「ああ。シェラヘザードは朝風呂も好きだろう」

 ザイルがとても優しい目で僕を見つめるので、僕は気恥ずかしくなって、少し俯いた。
 
「シェラヘザード、明日は観劇をしないか。鏡の間の歌劇が出来上がっている。腰が立たなくても、俺が抱えていってやる」

「うん、わかった。楽しみにしているね」

 お風呂上がりに、ザイルとセックスした。
 3発ヤって、イチャイチャする。
 何度もキスをして、抱き締め合う。

 昼食後は、まずお昼寝。
 僕はすやすや眠り、ザイルのキスで起きた。
 時刻は夕方、僕達は夕食までセックスした。

 夕食後は、ゆっくりお風呂。
 僕は浣腸され、お尻を綺麗に洗われた。
 お互いに洗いっこして、泡を流す。
 湯船に浸かりながら、何度もキスをした。

 朝までセックスして、初夜は終わり。
 僕達は離れがたくて、朝食ギリギリまでセックスしてた。

 それで、今は朝食中。
 クロワッサンを千切って食べながら、コーヒーを飲む。

「観劇のご用意も整っております。ご朝食後に向かわれると丁度良いでしょう」

「わかった」

「観劇の後、昼食後は何したい?」

「腰が立たないから、室内で過ごそうかな。お昼寝してから、何かゲームをして過ごそうよ」

「じゃあ、カードゲームでもやるか」

 ザイルはにこやかに笑い、コーヒーを飲んだ。
 エイザー国のカードゲームの話で盛り上がる。
 どうやら自国と似たゲームがあるようだった。

 朝食後、服を身につけ、ザイルに抱えられる。
 王宮内とはいえ、そこそこ歩く。
 ザイルは涼しい顔で僕を抱えて歌劇場まで難なく歩いた。
 広いソファ席に降ろされ、二人で並んで座る。
 やがて会場内が暗くなっていき、劇が始まった。

 ルパート卿が国家転覆を企み、それを鏡の間に隠すストーリー。
 そんな中、嫁入りでやってきたシェラヘザードは、毎日城の中を探検していた。
 そしてある日、鏡の間にやってきたシェラヘザードは、隠していた秘密を知ってしまう。
 ルパート卿は手勢を差し向け、シェラヘザードを亡き者にしようと企む。

 3人の賊に襲われ、果敢に戦うシェラヘザード。
 その剣技は華麗で美しい。

「鏡の間で見たことを忘れるというのなら、兵を引かせよう」

「いきなり襲ってきて、何だって言うんだ! いいからそこをどけ!」

「どくわけにはいかない。鏡の間の秘密はザイル殿下が不利になる。どうか黙っていてくれないか?」

「あなたの話には賛同できない! 僕は僕の道を行く! 戦争はもう終わったんだ!」

 シェラヘザードは剣で三人の賊を相手取り、苦戦していた。
 なんとか一人を切り捨てて、残りの2人と対峙する。

「さすが第三王子妃だ。しかし、そこまでだ。やれっ!」

 賊の一人が、剣を握ってシェラヘザードに突進してくる。
 危ない!
 そこに現れたのはザイルだった。

「シェラヘザード! 無事か!」

「ザイル!」

 ザイルは2人の賊を次々打ち倒し、そこに騎士団も到着した。

「ルパート卿、覚悟!」

「ええい、忌々しい。ザイルよ、お前が人族を娶って幸せになるなど笑止千万! どれだけ殺したか忘れたか! どれほど恨まれているかわかっているか!」

「わかっているとも! 俺が殺し続けたのは平和のためだ! 今和平が成立して、平和になっている! これ以上、何を望む!」

「お前には血に濡れた道こそが相応しい! 一生戦い続けろ、ザイル! 帰ってこなかった我が孫娘の代わりに、戦い続けるがいいっ!」

「うおおおおおおおっ」

 騎士団がルパート卿を捕まえようと襲いかかる。
 それを剣を使って抵抗するルパート卿。
 しかし、多勢に無勢で、剣を奪われたルパート卿は、がっくりと膝をついた。

「呪われろ、お前たち全てが俺の敵だ! もう少しで策は成ったものを!」

「俺にはお前の言ってる事はわからねえ。だが、孫娘は、残念だったな」

「うわああああああああああ!」

 泣き崩れたルパート卿を逮捕する騎士団員。
 シェラヘザードが見た秘密とは、鏡の間に隠された人質達だった。
 怪我人がいたが、全員無事に保護される。
 そして後日、鏡の間に隠された秘密の全貌が明らかとなる。
 
 ザイルを王とする国家転覆の計画書が鏡の間から見つかり、多数の貴族が捕縛された。
 鏡の間の冒険は一旦おあずけ。
 シェラヘザードはザイルと甘い日々を過ごす。

「……こうして、ザイル殿下とシェラヘザードはより一層絆を強めました。獣人と人族の結婚式はもうすぐでございます」

 幕が下がり、僕は拍手をおくった。
 ザイルも拍手している。

「こりゃあ、結婚式のゴタゴタも劇にされそうだな。おおむね事実の通りだったが、シェラヘザードが剣持ってたのには驚いたな」

「僕もシェラヘザードが颯爽と剣で戦い始めるから、びっくりしちゃった。歌劇の中だけだけど、かっこいい僕を見れて嬉しいよ」

「こういう劇じゃあ、使用人は省かれがちだもんな。でも、シェラヘザードが剣の名手だと賊にアピール出来るのは良い事かもしれないな」

 ザイルは劇の影響力について考えている。
 そんな姿も格好良くて、僕は胸をドキドキさせた。
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